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不連続テレビ小説「ちむわじわじー」

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
公式リンク:WebsiteTwitterInstagram
第125回/最終回〔全125回〕第25週/最終週『やんばる!ちむどんどん!』の感想。

 

 本作は、2022年8月31日、NHK東京放送局で撮影が終了しました。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。


暢子(黒島結菜)の新しい店『やんばるちむどんどん』の初日は、みんなの協力のおかげで大盛況だった。しかしその日、歌子(上白石萌歌)が熱を出し倒れてしまう。高熱はなかなか下がらず暢子、優子(仲間由紀恵)、良子(川口春奈)たちは心を痛め、千葉から賢秀(竜星涼)も駆けつける。歌子の無事を祈る暢子は、賢秀と良子とともに、とある場所へ向かう…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/羽原大介・作「サイン-法医学者 柚木貴志の事件-」脚本協力)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10,14,15,18,22,最終
   松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7,12,17,19,24
   中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん) 第8,13,16,20,23
   大野陽平(過去作/Eテレドラマ「あやとり」脚本兼、ここは今から倫理です。) 第9
   田中陽児(過去作/きれいのくに、麒麟がくる 総集編) 第11,21
   寺崎英貴(※)(過去作/オーディオドラマ 青春アドベンチャー「嘘か真か」) 第17,19
   内田貴史(過去作/「なつぞら」助監督) 第22
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
   高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
   帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
     藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※「崎」の漢字は本来「たつさき」
※敬称略



この投稿の趣旨について
この投稿は、私が今作を “今一つ” だと感じる原因を追究することで、今作だけでなく広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。

作品の粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくること、脚本家などの人格否定や俳優の個人攻撃が目的ではないことをご理解ください。


最後の最後まで、僅かな期待すら裏切られました…

ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!

見ていない読者様はわからないと思いますが、昨夜は夜ドラ『あなたのブツが、ここに』の最終回で、あまりにも内容が秀逸過ぎて、朝から5回も録画を見直して感想を書いたので、こっちの感想が遅れてしまいました。

というわけで、「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味の、☆⌒★ちむどんどん さしみてぃくぃみそ~れ~★⌒☆ も無残に裏切られた失意の中、頑張って感想を書きますよ。

もちろん、いつも以上に「粗探し」、「重隅突き」は抜きで…

完全に最終回は評価にすら値しない

まず、本編の感想に入る前に、これだけは言っておきたい。

常々、私は、創作物の中で “人の死” を扱う時は、絶対的な必要性があることと、最大限の配慮をするべきだと主張している。

その一点だけでも、(一応)歌子(上白石萌歌)が死ぬように見せかけて、数分後には元気で歌って踊っている時点で、完全に最終回は評価にすら値しない

だから、申し訳ないが感想は冷静、且つ辛らつに書く。

僅かな期待すら木っ端微塵の"ちむどんどん品質"の破壊力!

とにかく、最終回を途中で見るのをやめようかと思った朝ドラは “初” である。

もう、1分、1秒、1コマ(1/30秒)すら、まともな部分がない! と、言いたいくらいだ。

おそるべし “ちむどんどん品質” である。

人が死にそうになろうが、元気になろうが、家族が集結しようが、未来が描かれようが、失笑する展開しかない!

いやあ、ここまで僅かな期待すら木っ端みじんに破壊しつくす “ちむどんどん品質” は後世に語り継がれると間違いないだろう。

父・賢三への"苦しい時の神頼み"も、今さら? って感じ

さて「本編を掘り下げよう」と、言ったところで、公園の砂場より浅い内容だから、力強く掘り進めると突き指しそうだから、やんわりとやっていくが(笑)

きっと、きっと、きっと、作り手たちにとっては当然の “伝家の宝刀” のつもりで、主人公たちにとっては “苦しい時の神頼み” のつもりなのだろう。

しかし、これも今さら?でしかない。

なぜなら、父・賢三(大森南朋)が無くなった直後の幼少期から、仏壇の遺影に手を合わせている印象はほぼないし、せっかく沖縄ロケをしているのに墓参りのシーンだってほぼ印象にないからだ。

わたくし事だが、私は毎朝のウォーキングのあとは自宅の前でお天道様に向かって手を合わせ「南無阿弥陀仏」のお念仏を唱えている。

最初に妻が私のその姿を見つけたときは「何やってんの?」と聞くから、「母親の納骨の翌日からずっとお念仏を唱えてる」と。

別に何があるわけでもないが、今は亡き人とつながるというのは “いつも思うこと” だと住職が教えてくれたから。

だから、比嘉家にとって父・賢三は都合の良い時だけ頼める程度の “よりどころ” でしかないってことだと思う。

もちろん、やりようによっては、「まだ今よりはマシだったころ」に描かれた “ニライ・カナイ=祖先神のいる理想郷” に繋げて、沖縄文化を伝える最後のチャンスになったと思うが、沖縄戦すらまともに描き切れなかった今作では無理だったようだ。

なぜ智の会社と実家、ちむどんどん杉並は描かない?

気になることは、いくつもある。

老けメイクだとか、高齢者の誕生祝いに全員でクラッカー爆発とか、全出演者終結など

でも、関心も興味もないから、ツッコミも入れない

しかし、気になったのは、あれだけ多くの登場人物たちの “その後” を描いた割に…
 ●智(前田公輝)が経営するスナガワフーズと実家の豆腐店「とうふ砂川」
 ●矢作(井之脇海)夫婦が押し付けられた「ちむどんどん杉並」
が登場しなかったことだ。

今回が今作の集大成的な位置づけなら、それこそ「フォンターナ」「あまゆ」などを含めて写真とナレーションだけでいいから、まるっとスリっとゴリっとエブリシングな “その後” を盛り込めば “やり切った感” だけは創出できたのに…

騒動が起きてピンチなって即解決。これの繰り返しだけ…

最終回だから総括を。

えっ? もう終わり?

だって、書くことが無いのだ。

とにかく、口がすっぱくなるくらいに言い続けた「騒動至上主義」に終始した今作

騒動が起きて、ピンチなって、すぐに解決。
これの繰り返しだけ。

確かに、主人公に騒動が降りかかりピンチになってもくじけずに前進するのは、ドラマチックに見える。

ただ、全編がそれの繰り返しでは単純に飽きてしまう。

では、ドラマチックな展開がないと、“ドラマ” として面白くないのか? といえば、放送期間は「全125回」と「全24回」と1/5 程度であるが、同時期に放送されていた前述の夜ドラ『あなたのブツが、ここに』を見れば、地味な色の下線“日常に起こること” を “普通” に描いても面白い ことは明らか。

やはり、主要スタッフである “中年男性トリオ” があれこれこねくり回したために、何を描き何を視聴者に伝えたいのかを見失ったまま、その日暮らし的に撮影と放送を続けたのが元凶だと思う。

「三人寄れば文殊の知恵」というが、誰が集まっても知恵が集結するものではないってことだ。

あとがき(その1)

この最終回を見て思ったこと…

これの、どこを “結末” に設定して、なにをどう “逆算” したんでしょう?

そして、これが「沖縄本土復帰からの歩みを描く 笑って泣ける朗らかな、50年の物語」?(苦笑)

あとがき(その2)

最後の最後まで、ヒロインが料理が好きなようにも料理が得意には見えませんでしたし。

四兄妹の “家族とふるさと” の物語のはずなのに、4人はバラバラですし。

なにより、沖縄への興味が見る見るうちに減っていったのが残念です…

あとがき(その3)

明日は「土曜日版」がありますが、むしろ第1週と最終週の「土曜日版」だけ見た方が良いかも(失笑)
我が家には録画があるのでやってみます。

あとがき(その4)

最後に。

最終回まで感想にお付き合いくださって、ありがとうございます。
やっと、やっと、やっと、終わりましたね。

こんな駄作はめったにないと思うので、歴史の証言者になれたと思って、次作『舞い上がれ!』に頭を切り替えていきましょう!


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夜ドラ「あなたのブツが、ここに シングルマザーのキャバ嬢、宅配ドライバーになる」

NHK総合・夜ドラ『あなたのブツが、ここに シングルマザーのキャバ嬢、宅配ドライバーになる』
公式リンクWebsiteTwitterInstagram

第24回/最終回〔全24回〕の感想。



2022年5月。コロナ禍は続いているが、亜子(仁村紗和)はマルカ運輸で宅配ドライバーを続けている。亜子は、マルカ運輸にやってきた新人の教育係を任されることになる。美里(キムラ緑子)と中学生になった咲妃(毎田暖乃)は、マルカ運輸の前で出張お好み焼き屋を開いている。そして、亜子に想いを寄せている峯田(佐野晶哉)との恋の行方は?コロナ禍の尼崎を舞台に宅配の世界を描いた人間ドラマ、最終回。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---


原作:なし
脚本:櫻井剛(過去作/表参道高校合唱部!、4分間のマリーゴールド)
演出:盆子原誠(過去作/カーネーション、とと姉ちゃん、おちょやん) 第1,5,最終
   梛川義郎(過去作/純と愛、べっぴんさん、おちょやん) 第2,4
   佐原裕貴(過去作/おちょやん) 第3
音楽:森優太(過去作/ホリミヤ)
制作統括:櫻井壮一(過去作/西郷どん、おちょやん、阿佐ヶ谷姉妹の~)
※敬称略



見終えた後に感じたのは、「まさに、秀逸なエピローグ!」

最終回を見ながら感じたのは、「これは、いい感じの予感しかない…」で。

見終えた後に感じたのは、「まさに、秀逸なエピローグ!」だった。

これ以上の感想は必要ないし、あれこれ解説するのも野暮ではあるが、ここで終わると当ブログの存在意義がなくなるから、今回の “みっきー視点” で気がついたことを書いてみる。

顧客の種田について、ちょっと掘り下げてみる…

まず、冒頭の初回配達時にはパンツ姿で玄関に現れて、主人公を驚かせた種田(徳井優)について。

本作が始まってから、亜子(仁村紗和)と宅配先の顧客との関係性の変化を綴るシークエンス(シーンがいくつか集まって一つのエピソードをつくる一区分)の一人目にふさわしい人物の登場だ。

何せ、変化が見た目でわかりやすい(笑)

いや、これも演出なのだ。

当ブログではこれまで幾度か書いて来た “衣装の色の意味” からしても間違いないはずだ。
ちなみに、その昔に美術スタッフの仕事をしていた頃にカラーセラピストやインテリアコーディネーターの勉強をしたことがあって、それから何となく興味を持っている私…(その職業には就かなかったが)

最終回で種田が全身にまとっていたのが “紫色”。

紫色を好きな人、紫色を着る人は、カラーセラピーの観点では、「感情が豊か」、「人と同じでいたくない」、「感情豊か」、「繊細」、「内面を見せたくない」、「刺激を求める」などの特徴がある。

要するに、社交的だがミステリアスでちょっと近づきにくいが、距離感を保てば心を開いてくれる人なのだ。
だから、まさに種田さん… ってことだ。

このように、今作の美術スタッフさんは各登場人物の衣装の色で “キャラ分け” をしている。

先日も触れた峯田(佐野晶哉)のTシャツの色でミネケンの心情を描き分けるのと同じだ。

最終回は、種田や峯田以外にも衣装の色で内面を演出しているキャラがいたので、各自で見つけると面白いと思う。

コロナによる"特別な日常"が気づけば"普通の日常"になって

さて、先ほど書いた亜子と宅配先の顧客との関係性の変化を綴るシークエンス(複数のシーンで構成される集合体)で印象的に描かれたのが、亜子と顧客の “今の日常” だ。

そう、今回の最終回の全編、いや「全24回」で徹底的に描かれたのが “コロナ禍の日常” だ。

ここが、今作が多くの人に指示された大きな理由だと思う。

なぜなら、私たち視聴者にとってもコロナ前は “三密を避ける” ような生活は当初 “特別な日常” だったのに、今や “普通の日常” なのだ。

この “特別な日常” が “普通の日常” になって、戸惑い、悩み、苦労して、それでも “慣れるしかない” ことの中から喜びや楽しみや幸せを見つけてきたのは、亜子たちも私たちも同じなのだ。

だから、多くの人が亜子たちに “共感” したのだと思う。

亜子の「毎日やんねん」にすべてが集約されている

今作が評価された理由はほかにもある。

例えば、フィクションの “ドラマ” だとしても、一定の “リアル感を追求した” こと。

確かに、シングルマザーがキャバ嬢から宅配ドライバーに転身したというのは、ちょっとセンセーショナルだ。

しかし、それはあくまでも設定上のことであって、展開そのものは “騒動” というほどの “作り物” はない。

むしろ、仕事、親子、夫婦、コロナが原因で起こる突発的な “出来事” ばかりであり、そこから広げただけ。

だから、最終回だって、「主人公が一人前の宅配ドライバーになりました、めでたしめでたし!」的なサクセスストーリーで終わっておらず、むしろ、終盤で亜子が笑顔で言った次の台詞に集約されるのではないだろうか?

亜子「毎日やんねん。そう とにかく毎日」

この台詞こそが今作のテーマの一つであろう “普通の日常” を言い当てている

従って、そこらの “ドラマ” 特に “某朝ドラ” で見かけるような、ご都合主義的な騒動はないし、うわべだけの台詞もないし、これ見よがしに恋バナもない。

しかし、それが、最近の “ドラマ” にちょっと飽きてきた視聴者、もちろん私も… の、心をつかんだと思う。

「こんな連ドラ、こんな朝ドラが見たかったんだよ」と。

最終回も"当たりくじ付きの空色のアイス"の使い方が秀逸!

そして、“連ドラ” の最終回として、私が好きなパターンの “回収” があった。

まあ、これを “回収” と呼ぶべきかは微妙なところだが、敢えて “回収” としておく。

それは、今作の当初から登場していた “当たりくじ付きの空色のアイス” の使い方だ。

娘が母の初仕事を応援する時や、母が娘が学校でいじめを受けていると知って寄り添う時、前回では峯田が心の闇から抜け出した先輩として、心の矢意をさまよっている亜子の背中を押すという “見えない当たりくじ” が描かれ、最終回では亜子の夢を見届ける役を認めてもらうために “見える当たりくじ” が描かれた。

今作には “騒動” はないと書いたが、“当たりくじ付きの空色のアイス” を用いた “励まし” や “希望” や “感謝” がある

それには、劇中に度々登場した “飴ちゃん” や、宅配ドライバーと顧客との「ありがとう」、「ありがとうございます」にも通じるものがあるような気がする。

「空色」には、「青い空」のイメージから、開放的になりたいとき、希望を感じるとき、自然体でいたいときなどの感情を表すとされているから、きっと “飴ちゃん” よりも、より爽やかで特別感あり、更に季節感を醸し出せる “当たりくじ付きの空色のアイス” を映像に利用したのだろう。

“連ドラ” として一つのアイテムに共通の意味を持たせて複数回使うのは、難しいことだが見事に成功したと思う。

そして、「空色」から広がって、作品は終わっても、同じ「青空」の下で亜子や咲妃(毎田暖乃)たちも “普通の日常” で頑張っていると思えば、自分も頑張らないと… と、思わせてくれた作品だ。

あとがき(その1)

ネットニュースなどを見ても、今作が予想以上に評判が良かったようです。

NHKの番宣の量も、出演者も “朝ドラ” とは比較になりませんが、それでも評価が高かったのは、内容が良かったからだと思います。

やはり、「まるで、どこかでリアルに起こっているような普通の日常」を描くのに徹底的にこだわったのが、成功のカギかなと。

結局、作り物、張りぼてみたいな “ドラマ” に、人を惹きつけるものはないのですよ。

あとがき(その2)

きっちりとした結末は描かれていませんし、各登場人物の掘り下げもほぼやっていませんから、ぜひとも続編やスペシャルドラマを期待したいです。

あとがき(その3)

最後に、演出部と美術スタッフの仕事っぷりが感じられる記事をご紹介します。 こりゃあ、成功するはずですよ。

『バカサバイバー』のED制作秘話と、ドラマにこめた想い 『あなたのブツが、ここに』制作統括に訊く|まいどなニュース

ブログの中の人の独り言…

これから、『ちむどんどん』の最終回を見て感想を書くと思うと…
「当たりくじ」が出るはずはないだろうし…


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 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
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暢子(黒島結菜)の新しい店『やんばるちむどんどん』の開店前日、看板メニューの特製麺の納品が来ない、という騒動に見舞われ、一同は途方に暮れる。だが、暢子は、良子(川口春奈)や歌子(上白石萌歌)、やんばるのみんなの協力を得て自分たちで麺を作ることで乗り切ろうとする。迎えた開店初日。店には三姉妹にとってそれぞれに懐かしい人々がやってくる。そして、歌子の体調に異変が起きて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/羽原大介・作「サイン-法医学者 柚木貴志の事件-」脚本協力)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10,14,15,18,22,最終
   松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7,12,17,19,24
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久しぶりにコメント欄を開放します。しかし…

ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!

残り2回となりましたので、コメント欄を開放します。

但し、今日は午後から予定があるため、コメント対応をしている時間がないので、そのところはご理解を。

更に、今回は愚作の今作史上に残るほどに「15分間の全編がツッコミどころ」、「不自然の極み」のため、粗探しや重隅突きの指摘の類はご遠慮ください

開店初日なのに"暢子が料理をしているカット"がほぼ無い!?

さて、冒頭で書いたように「15分間の全編がツッコミどころ」、「不自然の極み」だ。

粗探しも重箱の隅を楊枝でほじくることもするつもりはないが、少しは書かないと感想にならん(困)

というわけで、まずは、料理人としての暢子(黒島結菜)の描写について一言。

早苗「暢子は あのころと ちっとも変わらんね」
正男「暢子は いくつになっても暢子のままさぁ」

まあ、暢子の中の人が演技力の乏しさで年齢を感じにくいとか、演出家の演技指導が適切でないとの理由はあろうが。

ここで注目すべきは、開店当日でそれなりに盛況なのに、料理人である暢子がシークアーサーを切って種を取っているくらいしか料理をやっている描写がないことだ。

ただ、好き勝手喋っているだけだから、早苗(高田夏帆)の目には「あのころと ちっとも変わらんね」と映ったのも当然のこと、

前回の感想で「できない人はできない」と書いたが、それでも…

 ●あれこれ忙しそうに店内を動き回る…
 ●鍋皿を洗う…
 ●倉庫や冷蔵庫から食材を出してくる…
 ●包丁を片付けて次の料理器具を手にする…

…などの、いわゆる「料理をしているように見える」仕草はいろいろあるわけで、そこを描かない時点で「料理を描くドラマ」、「料理人を描くドラマ」としてダメなのだ。

暢子がやんばるの実家をレストランにしたのが最大の不自然

さて、更に深掘りしていく。

きっと作り手たちは、どれもが “ドラマ” ならではの展開だと思い込んでやっているに違いない。

しかし、冷静に見れば、何もかもが “不自然の極み” である。

そこを、一つひとつツッコむつもりはない。

ただ、今回の「開店初日のエピソード」として最も “不自然” なのは、「客が来ないと店が潰れる」ことを身に染みているはずに主人公が、人の少ない村で実家を改造して製麺所に麺を依頼して100食も売ろうと意気込んでいることに他ならない。

こんな “不自然の極み” だって、次のワードを加えればいとも簡単に解決するのだ。

そう…  ●レストランは那覇  ●観光客相手の商売
たったこれだけだ。

だって、今作は劇中のちょうど20年前の1964年(昭和39年)に、那覇のレストランで西洋料理を初めて食べたと描いているのだ。

だから、“連ドラ” であるなら、あの時の衝撃を受けた “西洋料理” に思いをはせ続けて、20年後に那覇で「暢子の沖縄料理」を提供するレストランを開業する方が、ず~っと “伏線と回収” として成立したのだ。

むしろ、やんばるで地元の人相手の「沖縄そば店」を開業することの方が、全く筋が通っていない。

最大の問題は、このことに作り手たちが気づいていないことだが…

だから、最初から「那覇で暢子の沖縄料理を味わえるレストラン」にしておけば、最初は観光客が来なくて、身内のような人ばかりが参集したって違和感はないし、むしろ微笑ましくもあり… と、なったと思う。

それこそ、予算的に新しいレストランを作ることができなかった可能性はあるが(失笑)

「いつも こうなってしまう」のは"騒動至上主義"だから!

脚本家の自虐ネタ? かと思ってしまったのが次の台詞だ。

良子「何で いつも こうなってしまうわけ?」

一言、「騒動至上主義だから」である

「騒動至上主義」だから、不自然だろうがご都合主義だろうが、次々と騒動を起こす。

だから、「いつも こうなってしまう」の当然のことなのだ。

そして、ドラマの内容に合わせていうなら、一応幼少期から病弱設定の脇役なのに、徹夜で麺打ちをやって、そのまま営業してホールを手伝い、緊張の中大衆の面前で歌まで披露させること自体が、今どきの例えなら “ブラックな仕事” だ。

だから、むしろ「何で いつも こうなってしまうわけ?」ではなく、「ブラックだから、こうなっちゃった!」なのである(苦笑)

「開店初日エピソード」で最大の間違い、失敗は?

最後に、「開店初日エピソード」で最大の間違い、失敗に触れておく。

それは、開店初日を何曜日なのか強調しなかったこと。

少なくとも良子(川口春奈)と博夫(山田裕貴)が丸一日手伝っているのだから平日の可能性は少ない。

更に、次々と懐かしい面々がやって来たのだから、普通に考えて休日だ。 そこで、「1984年11月24日」をカレンダーで調べてみると、「三連休の中日の土曜日で大安吉日」に当たる。


まあ、以前にも書いたように、小学校教諭が第4土曜日が休みになるのは、文科省が1995年(令和4年)に決めてからだが、それでも三連休を強調すれば、フィクションの世界なら納得がいく。

だったら、リアルと同じにする必要はないにしても、普通に暢子が「開店日は三連休の真ん中の土曜日にしたい。お休みの日ならたくさんの人が来てくれるだろうし、大安吉日で演技もいいしね」と、いつも通りにわがままを通せばよかったのだ。

とはいえ、初日は “初日のご祝儀的な賑わい” のはずで、何とも頼りない経営者である…(呆)

とにかく褒められる点は、ただ一つ、「今日も安定の “ちむどんどん品質” だった…」ってことだけ。

それこそ、暢子が知り合い一人ひとりに手書きで「開店案内状」を書くシーンをつくるとか、ご近所さんにビラを配るとか、そういうのがあって、開店初日に “応援団” が次々を現れて開店祝いの祝儀袋を手渡して「おいしい!」じゃないのか!?

そんなのが一切なくて、ご都合主義で順番待ちをしているように整然と “応援団” が来訪して、ブラックだから歌子が倒れて、さあ一大事だ! と描かれたところで、最終回に向けてこれっぽちも “ちむどんどん” せず、むしろ加速度的に “ちむわじわじー” するだけなのだが…

あとがき(その1)

いやぁ、凄いですよ、 “ちむどんどん品質” の破壊力は。

何一つ合理性がなくて、ただただ何もしない主人公をアゲまくって、もう一段アゲるために脇役を病の床に伏せさせちゃうんですから。

あとがき(その2)

それにしても、歌子の夫・智(前田公輝)もちょっと前に車にはねられて病院のベッドで寝てましたが、あの時はケロッとしてふっかつしました。
今回の歌子も不死身なのか…

最終回は “沖縄の精霊” “理想郷” と “歌子の歌” 三昧で涙なみだのエンディング…?

あとがき(その3)

さあ、いよいよ苦行? も明日で終わります。

でも、今作のおかげで、ドラマ、連ドラにとって、どれほど脚本の全体の構成力が要求されるか、演出という仕事は映像を撮影編集するだけでないことや、美術スタッフのセンスの重要性などが良くわかりましたよね。

見ていない人たちにはわかりませんが、何事も最後までやり切れば「転んでもただは起きぬ」になると信じます…(笑)


☆⌒★ちむどんどん さしみてぃくぃみそ~れ~★⌒☆
「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味。


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2022/09/29 18:56 記事修正
夜ドラ「あなたのブツが、ここに シングルマザーのキャバ嬢、宅配ドライバーになる」

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第23回〔全24回〕の感想。



咲妃(毎田暖)とのことで悩み、会社に行けずいた亜子(仁村紗和)のもとに、峯田(佐野晶哉)がやってくる。峯田は亜子を励まそうとドライブに誘う。亜子は、峯田のおかげで立ち直り、再び祐二(平埜生成)と直接あって話をつけることにする。マルカ運輸にはコロナにかかり長らく休んでいた社長の葛西(岡部たかし)が会社へ復帰する。副社長の聖子(山崎静代)は入れ替わりに帰ろうとするが…
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---


原作:なし
脚本:櫻井剛(過去作/表参道高校合唱部!、4分間のマリーゴールド)
演出:盆子原誠(過去作/カーネーション、とと姉ちゃん、おちょやん) 第1,5,最終
   梛川義郎(過去作/純と愛、べっぴんさん、おちょやん) 第2,4
   佐原裕貴(過去作/おちょやん) 第3
音楽:森優太(過去作/ホリミヤ)
制作統括:櫻井壮一(過去作/西郷どん、おちょやん、阿佐ヶ谷姉妹の~)
※敬称略



"例の当たりくじ付きの青いアイス"を食べる亜子とミネケン

朝ドラ『ちむどんどん』の感想が連日愚痴ばかりだから、今作の感想は丁寧に書こうと思う。

まず、アバンタイトルの峯田(佐野晶哉)が亜子(仁村紗和)をドライブで埠頭へ行ったシーン。

突然だが、このシーンを見て思い出したことがある。
もう20年以上前の昔の話だ。

入社3年目の若手社員がホテルの仕事を辞めてレコーディング関係に移ろうか迷っていた。
偶然、彼と同じ現場になって、日比谷ホテルからお台場のホテルに出向いた帰り道、東京湾を眺められる埠頭に機材車を止めて話したことがあった。

いつもの都心にある事務所や現場とは違うちょっと離れた場所、それも海風に当たって話すと、自然といろんなわだかまりが取れて、本音を話せるものだ。

このシーンも、あのまま野球グランドでも、軽バンの車中でも撮影できるが…

埠頭で海風に当たりながら “例の当たりくじ付きの青いアイス” を亜子とミネケンが食べることで、ミネケンが悩みに悩んだ末にマルカ運輸に戻って来た “心の闇から抜け出した人” の “先輩” として “闇の真っただ中” の亜子に “当たりくじ” を引かせたような気がするような映像に見えた。

ロケハン(ロケーション・ハンティング=撮影場所を探すこと)のうまさが光るシーンだ。

驚愕な台詞であると共に今作を"連ドラ"として凝縮した台詞

峯田から自分にとっての “当たりくじ” が何であるのかを悟って立ち上がった亜子が、 元夫・祐二(平埜生成)と直接あって話をつけるシーンで、亜子が祐二に言った台詞…

亜子「あんたがクズで ほんまによかった。(中略)
   私な 今が一番幸せやねん!
   あんたもコロナも 来てくれてよかったわ。ありがとう!」

自分に降りかかってきた “不運” をすべて “不幸” として受け入れずに、“不運” は “不運” として受け入れて、結果を “幸せ” と受け入れる。

ショッキングな台詞であると共に、今作を “連ドラ” として凝縮した台詞だ。

この台詞を最終回でなく、最終回直前に採用することで、ひとまずこれまでを “まとめ” ている台詞としても利用している。

なかなかうまい構成であり、見事な脚本だ。

亜子と咲妃の成長をとても簡潔に、且つ丁寧に描いた

亜紀と咲妃(毎田暖)が和解するシーン。

咲妃「ただ ガッカリしただけやのに…(中略)
   誰に怒ったらええんか分からへんくて…」
亜子「ママはもう ビクともせぇへん」

素晴らしい!
9分間で、15分×22回で描いてきたことを、的確にまとめてきた。

亜子の母親としての成長だけでなく、咲妃のシングルマザーの子どもとしての成長まで一瞬に盛り込んで一気に解決
見事である!

決してご都合主義ではなく、きちんと筋道が立っていて、納得のまとめだ。

前シーンでさり気なく挿入された “祐二のくやしさ” が効果的に使われていたのも、映像的な作り込みとして感心してしまった。

ちなみに、この母子のシーンで流れていた英語の歌詞の劇伴の曲名は「Life」。
サントラ盤がデジタル配信されており、どの楽曲も良いので、気になった方は下記のリンクを参照していただきたい。

オリジナル・サウンドトラック 夜ドラ あなたのブツが、ここに [ 森優太 ]

亜子夫婦と葛西夫婦の対比もお見事!

また、コロナにかかり長らく休んでいた社長の葛西(岡部たかし)が会社へ復帰し、副社長の聖子(山崎静代)は入れ替わりに帰ろうとする場面で…

葛西「俺ね 隔離期間中 めっちゃ さみしかってん!
   世界中から嫌われてる気分で… ずっと孤独やねん。
   でもな 隔離されてすぐ 聖子ちゃん 差し入れ持ってきてくれたやろ?
   あれ ほんまにうれしかった。
   世界中にたった一人、味方ができたみたいやった」

葛西をオチに利用するアイデアも見事だが、前段の決別してしまった亜子夫婦と、決別していた葛西と聖子夫婦の中を取り持ったのが、宅配の仕事でありコロナであるという共通項で描いて見せた。

凝縮した15分間に感服!

更に、凄いのは…

武田「お前来てから 何か マルカ 変なことになってるわ」
亜子「私のせいちゃいますよ。あっ コロナのせいやな。フフフ…」

どうやって伝えれば良いのだろう。

今回の「亜子夫婦」、「亜子と咲妃」、「葛西と聖子」、そして「新マルカ運輸」は…

文字で書けば「コロナが理由で…」となるところを、あえて「コロナのおかげ」とはせずに「コロナのせい」と、ちょっと “コロナのしわざ” 的な恨み節が入りつつ、ちょっとユーモラスな表現で、人間やすべての事象に対して本質的な “善悪はない” が、受け取り方次第、考え方次第で “善にも悪にも” なり得るということを述べているのかも知れない。

とにかく、凝縮した15分間に感服である。

あとがき

今夜の最終回、一体何を?
「バカサバイバー」の全バージョンとメイキング映像集でも良いくらいです(笑)

恐らく「その後」を描くでしょうが、どんな現在を描くのか楽しみです。


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不連続テレビ小説「ちむわじわじー」

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
公式リンク:WebsiteTwitterInstagram
第123回〔全125回〕第25週/最終週『やんばる!ちむどんどん!』の感想。

 

 本作は、2022年8月31日、NHK東京放送局で撮影が終了しました。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。


暢子(黒島結菜)がやんばるで食堂を始める決意をしてから季節が過ぎ。村の人たちの助けも借りて、改装も無事に完了。地元の野菜を取り入れる工夫も重ねて、とうとう新しい店『やんばるちむどんどん』の開店日が決まる。そしてその日には、懐かしい人たちがやってくることも判明。わくわくして準備を進める暢子だったが、開店前日に思わぬ事件が起こる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/羽原大介・作「サイン-法医学者 柚木貴志の事件-」脚本協力)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6,10,14,15,18,22,最終
   松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7,12,17,19,24
   中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん) 第8,13,16,20,23
   大野陽平(過去作/Eテレドラマ「あやとり」脚本兼、ここは今から倫理です。) 第9
   田中陽児(過去作/きれいのくに、麒麟がくる 総集編) 第11,21
   寺崎英貴(※)(過去作/オーディオドラマ 青春アドベンチャー「嘘か真か」) 第17,19
   内田貴史(過去作/「なつぞら」助監督) 第22
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
   高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
   帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
     藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※「崎」の漢字は本来「たつさき」
※敬称略



この投稿の趣旨について
この投稿は、私が今作を “今一つ” だと感じる原因を追究することで、今作だけでなく広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。

作品の粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくること、脚本家などの人格否定や俳優の個人攻撃が目的ではないことをご理解ください。


ラスト3回でも、安定の "ちむどんどん品質" が提供された

せめて、徹夜での麺づくり中に歌子(上白石萌歌)が病弱で倒れたら、“連ドラ” として筋が通るのですが。

ラスト3回でも、安定の “ちむどんどん品質” が提供されました。

ハイサイ~ 皆さん、管理人の “みっきー” です!

今さら「うちの原点でもある そば」と言われても困る

もう、どこからツッコんだら良いのか、はたまた「こうしたらよかったのに…」と提案すべきか完全にわからない。

その元凶は、次の暢子(黒島結菜)の一言に尽きる。

暢子「うちの原点でもある そば」

だ、そうだ。

その割に、なぜか今回の「沖縄そば」づくりの過程に “製麺所” を盛り込んできた。

これ、9月14日放送の第113回で、すでに私が言及したから、今さらもう一度書くのは “麺” だけに面倒なのだが(笑)
その時、次のように書いた。

せっかく、父・賢三(大森南朋)に教わった手打ち麺のエピソードがあるのだから、麺については暢子が矢作(井之脇海)に徹底的に教え込むシーンがあっても良かったと思う。

そう、東京では “自家製麺” のような描写になっていたのだ。

あの「大都会」の東京では “自家製麺” なのに…
この「人口の少ない村」のやんばるでは “製麺所” へ発注?
それも「沖縄そば専門店」ではなく、「沖縄料理店」なのに??

暢子が製麺しないのなら、暢子は何をやるの?

まあ、百歩譲って「カラキ麺」を作るのが大変だとしても、結果的に100食分なら一晩で素人集団でも作れちゃうわけで。

これ、「料理を描くドラマ」、「料理人を描くドラマ」なら、主人公が試行錯誤して「カラキ麺」にたどり着き、「麺だけは、うちが作る!」と言い出して聞かないが、結果オーライ… が、普通の展開では?

いや、逆に暢子が製麺しないのなら、 “メインにしたい定食” である「沖縄そば」に関して暢子は何をやるの? ってこと。

豚肉を煮込んで、出汁を作るだけ???

これ、「うちの原点でもある そば」と明言させたのなら、父親譲りの “製麺”  で勝負しないと、これまで描いて来たことが、ほぼ無意味になるのだが。

まあ、これこそが “ちむどんどん品質” だが(苦笑)

暢子は観光地の那覇で観光客相手に店を開けば良かった

「100食」という見込み数字もよくわからない

だから、先日言及したように、暢子は観光地の那覇で観光客相手に店を開けば良かったのだ。

そして、ベーシックな沖縄そばとは違う、奇をてらったオリジナル麺「カラキ麺」をメイン定食にするだけで良かったと思う。

演出家は、一体何のために暢子にゴーヤーを切らせたの?

さて、一つ粗探し、重隅突きをしておく。
それは、アバンタイトル。

なぜ、暢子が素人丸出しの包丁さばきで “ゴーヤー” を切った直後に、バスを追いかけて、その直後に沖縄そばの試食会にしたのか???

脚本家も演出家も “時間経過” をしたつもりなのだ。

しかし、ここで “時間経過” が必要だろうか?

むしろ、房子(原田美枝子)との別れがつらいから “涙をこらえて” 試食会用の沖縄そばを作ることに専念しているところに、母・優子(仲間由紀恵)が「お別れを言わないの?」と言ってきて、ふと我に気づいた暢子がバスを追いかけて行き、気分を切り替えて沖縄そば作りに戻り、ご近所さんたちが集まってくる… で、良くないか?

こんな描写に変えるだけで、暢子の房子への気持ちも描けるし、今の暢子にとって一番大切なものも同時に描けると思う。

その意味でも、お得意の「騒動至上主義」のためとはいえ、「自家製麺」でなく「製麺所に依頼」したのは失敗だと思う。

あとがき(その1)

演出の気遣いの無さが気になりました。

暢子は、フォンターナと「ちむどんどん東京」を合わせて、10年以上はプロの料理人をやっていた設定です。
だから、映像的には、特に包丁さばきについては、それなりに上手くないとフィクションとはいえ醒めちゃいます。

でも、黒島結菜さんを責めるつもりはありません。
彼女も事前に訓練したでしょうし、撮影現場でも料理監修が手ほどきはしたはずです。
でも、演技以前の問題として、包丁さばきとか箸使いとか、できない人はできないです。

それを、うまくごまかすのも演出の仕事です。

今回だって、まな板をじっと見てゴーヤーを切らせたからダメなんです。
さっき書いたように、「房子を思って涙を拭きながら」とか「遠くを見て手を休めてしまう」とか、そういう芝居をさせて “引きの画” は黒島さんで、“手のアップ” をプロに差し替えれば良いのです。

それをやらないで「ゴーヤー → バス → 試食会」だけを描けば良いと短絡的な発想で演出するから “繋がらない” のです。
今さらですけど…

あとがき(その2)

ついでに…
こんな展開になるなら、もっと「あまゆ」でも「フォンターナ」でも「ちむどんどん東京」でも、「うちの原点でもある そば」を描いて欲しかったです。


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  • 当ブログについて
フリーランスのホテル宴会(婚礼含む)&映像ディレクター"みっきー"が、テレビ、映画、CM、ディズニー、音楽などエンターテインメント全般の感想を綴ります。愛するが故に、記事により毒を吐きますがご勘弁を。


  • 管理人 自己紹介
【ハンドルネーム】
みっきー
【性別】
男性
【職業】
宴会/映像ディレクター(フリーランス)
【自己紹介】
東京下町生まれ千葉県在住。
ホテル音響照明映像会社を経て、2001年独立。
ホテルでイベント、パーティー、
映像コンテンツ等の演出を手掛ける。
活動拠点は東京と千葉の有名ホテル等。
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トップナイフ ―天才脳外科医の条件―
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二月の勝者 -絶対合格の教室-
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