ディレクターの目線blog

連続テレビ小説虎に翼 Part1 (2) (NHKドラマ・ガイド) ムック

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伊藤沙莉、朝ドラ「虎に翼」クランクアップ 11ヶ月の撮影回顧「人生においてとんでもない財産」 - モデルプレス

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感想の趣旨について

当ブログの感想は、僭越ながら 「もっとこうしたらよいのに…」を追究 することで、広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。
作品の粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくること、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃が目的ではないことをご理解ください。

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[25回]

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連続テレビ小説「虎に翼」（第112回・2024/9/3）感想

2024/09/03 (Tue)12:25:36 ドラマ

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『虎に翼』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第112回／第23週『始めは処女の如く、後は脱兎の如し？』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

昭和３５年２月、いよいよ「原爆裁判」の口頭弁論が始まった。記者の竹中（高橋努）は雲野（塚地武雅）から裁判の記録を記事にしてほしいと依頼されていた。星家では寅子（伊藤沙莉）の体調が最近すぐれないのは更年期障害が原因ではないかと指摘される。百合（余貴美子）の物忘れも少しずつ深刻になりつつあった。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

原作：なし
脚本：吉田恵里香（過去作/恋せぬふたり,生理のおじさんとその娘）
演出：梛川善郎（過去作/べっぴんさん,おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに） 第1,2,4,7,10,11,14,16,19,20,23週
　　　橋本万葉（過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘） 第3,8,13.18,22週
　　　安藤大佑（過去作/とと姉ちゃん,となりのﾏｻﾗ,やさしい猫） 第5,6,9,12週
　　　伊集院悠（過去作/ｵｰﾃﾞｨｵﾄﾞﾗﾏ･FMｼｱﾀｰ｢告白の対価｣静岡局制作） 第15週
　　　相澤一樹（過去作/BSﾌﾟﾚﾐｱﾑ:善人長屋第5話のみ,単発:月食の夜は） 第17週
　　　酒井悠（過去作/兵庫発地域ﾄﾞﾗﾏ｢あったまるﾕｰﾄﾋﾟｱ｣,FMｼｱﾀｰ｢ふたつのせかい｣） 第21週
音楽：森優太（過去作/海の見える理髪店,あなたのﾌﾞﾂが､ここに,忘恋剤）
主題歌：米津玄師「さよーならまたいつか！」
法律考証：村上一博（明治大学法学部専任教授）
裁判所考証：荒井史男（元名古屋高裁長官　定年退官）
風俗考証：天野隆子（過去作/ごちそうさん,花子とｱﾝ,ｽｶｰﾚｯﾄ）
旧字考証：三浦直人（明治大学大学院文学研究科史学専攻日本史学専修）
医事考証：冨田泰彦（過去作/育休刑事,らんまん.どうする家康）
医事考証：冨田泰彦（過去作/育休刑事,らんまん.どうする家康）
ジェンダー・セクシュアリティ考証：前川直哉（福島大学教育推進機構高等教育企画室准教授）
タイトルバック制作：シシヤマザキ（公式サイト ）
取材：清永聡（NHK解説委員:司法･事件･公文書管理･災害）
語り(本編)：尾野真千子（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,長谷川町子物語,足尾から来た女）
語り(土曜日版)：山下誠一郎（過去作/Eﾃﾚ｢小雪と発酵おばあちゃん｣）
副音声解説：山崎健太郎（過去作舞いあがれ!,らんまん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ）
制作統括：尾崎裕和（過去作/恋せぬふたり,鎌倉殿の13人）
※敬称略

台風の影響で被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

台風の影響で、被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。

今朝６～７時ごろ、千葉県北西部は怖くなるくらいの豪雨でした。
我が家は高い土地にあるので冠水の心配はありませんが、近隣の低地では冠水したようです。
先ほど、防水工事会社の調査が来て、原因判明しました。
あとは、管理会社と大家さんの采配次第です（涙）

制作統括・尾崎裕和氏には"男子の一言金鉄の如し"を送りたい。

通常の朝ドラは、最終月直前の月末にクランクアップ（撮影終了）のアナウンスがあるが。

今作は、昨日（9/2）の本編放送直後にクランクアップが発表された。

主演で座長の伊藤沙莉さんはじめキャストの皆さん、スタッフの皆さんが無事に最後まで撮り終えたはご苦労様でしたとしか言いようがない。

ただ、この時期だから当然注目したのが、最近ひと言多い制作統括・尾崎裕和氏のコメントの一部だ。
※全文は、当該記事を参照のこと。

「『虎に翼』の放送は残りあと1ヶ月、今週は原爆裁判が描かれています。最後まで『虎に翼』らしく、寅子たちが裁判や事件と向き合い、闘い続けます。最終回までぜひご覧いただければありがたいです」

思い返せば、8月に寅子たちが向き合ったのは、再婚と家族と、後輩の進み道の舗装くらいだから、9月は期待が高まっているこそ…

せっかくのお言葉だから、私も今作に倣って、「性別の入ったことわざ」でお返ししたい。

裁判や事件と向き合って闘い続る “トラつば・アベンジャーズ” を、男子の一言金鉄(いちげんきんてつ)の如く、しっかりと描き切ってほしい。

「男子の一言金鉄の如し」とは、男が言ったことは、金や鉄のように固い確実なものである… のたとえで、「武士に二言はない」とほぼ同義。

さて、今日はどうだったのか、後でじっくり書いてみる。

『始めは処女の如く、後は脱兎の如し』のプチ解説

その前に、今週のサブタイトル『始めは処女の如く、後は脱兎の如し』のプチ解説をやっておこう。

中国戦国時代の兵法書「孫子」の「九地篇」に書かれていることで。

性質や特徴が異なる９つの戦場を設定して、それぞれに応じた戦術を展開することの重要性を説いている中の一つ。

意味は、「始めのうちは物事を知らない少女のようにおとなしく振舞って敵を油断させ、いざ攻撃の際は脱兎（＝逃げるウサギ）のように素早く行って、敵に防御態勢をとる隙を与えない」ということ。

私流にたとえると、テレビ時代劇『水戸黄門シリーズ』に登場する由美かおるさん演じた‘くノ一’の「かげろうお銀」「疾風のお娟」のようなものだ（違うか…笑）

先の展開速度は分からないが、この調子だと、また数年分の時間経過をやって今週末には８年にも及んだ「原爆裁判」は終わらせるはずだ。

よく言えば「一気に描き切る」わけだから、金曜日に向けて『始めは処女の如く、後は脱兎の如し』を丁寧に描いてくれることを大いに期待したい。

ベビーシッターに"なる"と描いたら"なっている"を描くべき

ここから、今日の本編の感想だ。

アバンタイトルはどうでもよいとして、メインタイトル映像開け。

重箱の隅を楊枝でほじくるつもりも、やりたくもないが。

先週の金曜日の最後が「昭和31年（1931）12月」で、前回のラストと今回の序盤が「昭和35年（1950）2月」。
算数をやると、およそ丸３年の時間経過だ。

私が物忘れをしている可能性もあるが。
「星家の騒動」の顛末の一つに「百合が寅子の部下のベビーシッターになる」があったと記憶しているが、前回も今回も百合（余貴美子）は家にいる。

もちろん、年中無休24時間ベビーシッターをやっているとは思わないが、「なる」と描いたのなら「なっている」を描くべきでは？

だって、それが “連ドラ” だと思うから。

懐かしい登場人物は都合よく取捨選択して再登場させるのに、ほぼ準レギュラー化している百合の “今” を放置するのは良くないと思うが。

これだって、シッターの依頼主である秋山真理子（渡邉美穂）から「百合さんがおかしい」と寅子（伊藤沙莉）に伝えるワンカットがあるだけで自然になるのに…

もう少し証言人のセリフに命が吹き込まれても良いと思う

そんなことを思っていたら、またまた時間経過させて「昭和36年（1961）6月」へ。

およそ１年半後… である。

「ベビーシッターになっている」は曖昧なままだが、百合の痴呆（劇中表記：現在は「認知症」などという）が進行していることは分かった。

でも、相変わらずよく分からないのが、「原爆裁判」の内容の詳細だ。

とにかく、とても遅い速度で進んでいることと、一進一退を繰り返していることは分かる。

でも、時間経過と堂堂廻りを強調しすぎて、肝心の内容や進捗状況の描写が雑になっている。

今作でも、以前の裁判では「判決よりも、判決に至る過程」を重視してきたから、裁判官など関係者の思いを感じ取ることができたのでは？

残念ながら、進行中の「原爆裁判」では同じことの繰り返しにしか見えていない。

そして、原爆裁判がどういうものだったのかの丁寧な説明に終始している。

そう、丁寧なのは悪くないが、証言人の思いとして “セリフが言葉として伝わらない” のだ。

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原爆裁判―アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子

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もっと"「いつものよねさん"を見せて魅せても良いと思う

ハッキリ言わせていただくが、“人間が描かれていない” のは “ドラマ” ではないのだ。

また、“トラつば・アベンジャーズ” の活躍を期待している一人として残念だったのは…

よね（土居志央梨）の発言（質問）に、よねらしさを感じるセリフが少なかったこと。

もちろん、雲野（塚地武雅）の代わりだから、いつもどおりに威勢よく語るのは違うとは思う。

史実としての裁判、記録があるから、そこから逸脱できないのも理解はできる。

でも、今作はフィクションの “ドラマ” “連ドラ” なのだから、ここは「いつものよねさん」を少し見せて（show）魅せて（fascinate）も罰は当たらないと思う。

擁護しておくと。

ラストの２分間のよねの主張（質問ではない）部分は、メイン監督・梛川善郎氏の演出（カメラワークと編集）と、土居志央梨さんの演技力によって、頑張って「いつものよねさん」を、映像で可能な限りに引き出したと思う。

妄想映画｢ﾄﾗつば･ｱﾍﾞﾝｼﾞｬｰｽﾞ／ｳｨﾒﾝｽﾞ･ﾌｧｲﾄ｣

一度描いたことは “その後” を描いてほしい…

褒めないついでに、もう少し褒めない（苦笑）

裁判の進捗状況もよく分からないが、それ以上に分からなかったのが、寅子の更年期症状のその後。

今回、百合の認知症のその後を描いただから、寅子も盛り込むべきだったのでは？

残りの１か月間で登場するのかもしれないが、どうも “その後” が宙ぶらりん状態の案件が多すぎるような。

最近であれば、新潟の赤い腕輪騒動の美佐江（片岡凜）のその後。

前述の、シッターを依頼した秋山のその後。

当然の案件として、今作レギュラーキャラである猪爪家の花江（森田望智）とサブキャラ玲美（菊池和澄）の「嫁姑問題のようなもの」のその後も知りたいし。

前回の感想でもふれたが、7月中はいい感じで回転させていたが、寅子の再婚あたりからネタの盛り込みすぎで、これまでできていた「エピソードの強弱」ができなくなって、引っ張り続けるか、放置しっ放しのどちらかのような。

私は、別に “回収” されることを良しとはしない。

でも、繰り返すが、一度描いたことは “その後” を描いてほしい… だって『連続テレビ小説』なのだから。

『虎に翼』数量限定シナリオ集が緊急出版決定！

「あとがき」の前に、少しだけ今作全体について書いてみる。

先日、8月19日に下記の独占スクープがあったのは、すでに書いたとおり。

【独占】伊藤沙莉主演NHK朝ドラ『虎に翼』緊急事態が発生か、“台本遅れ”でクランクアップに間に合わない！ | 週刊女性PRIME

事実かどうかは分からないが、先月１か月、さらに今週の状況を見ると、ほぼ間違いないだろう。

この2週間、前述の制作統括の記事同様の、いわゆるアゲ記事が散乱しているのはご存じだと思う。

そんな中、クランクアップの前日に下記のネット記事が挙がった。

『虎に翼』数量限定シナリオ集が緊急出版決定！脚本家自身によるストーリー解説、岡田惠和さん、横槍メンゴさんなどの特別寄稿も | ダ・ヴィンチWeb

「紙の本が売れない」時代に、「定価 9,900円」の豪華本が緊急出版なんてありえないのだが。

だって、もともとのノベライズ本の下巻ですら発売日が延期になったわけだから。

脚本が遅筆なら一度中断して乗り切る選択肢もあったのでは

そこで、私は思う。

朝ドラ『エール』（NHK／2020年度前期）が、当時、新型コロナウィルス感染拡大を受けて、キャスト・スタッフら大勢の多く安全＆健康対策に限界があるとして収録を休止し、4月1日以降の収録を一時休止し、スピンオフ集などの工夫によって、最終回まで乗り切ったことを思い出したのだ。

結果、当初予定の全130回（26週）から全120回（24週）へ10回（2週）分を短縮して制作されることとなった。
出典：新型コロナウイルス感染症の影響｜エール(テレビドラマ)

もう、今の時代、「より良い作品のために」の思いで、現場の事情をきちんと説明して、善処したほうが良かったのでは？と。

それこそ、本編の進行は一時停止して、8月中旬だけでも「工夫したスピンオフ」で乗り切って、現場を整えても良かったと。

まあ、全部が想像、妄想だから、どうにもならないが。

あとがき

意外と好意的に脳内補完をして、自ら現状の今作を「いいね」している人が多いんですね。

何度も書きますが、好意的に脳内補完するのは自由ですが、それはみんなが見ているものとは違いますから！

解釈は自由ですが、押し付けは良くないと思います。

その一方で、前回の感想にも「42回」もの Web拍手をいただき、ありがとうございます。うれしいです。

引き続き、“本気モードの読者様と管理人の集い”は絶賛開催中です（笑）

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[60回]

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マウンテンドクター（第9話・2024/9/2）感想

2024/09/03 (Tue)09:14:52 ドラマ

関西テレビ制作・フジテレビ系・新月10ドラマ『マウンテンドクター』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram、TikTok

第9話『山岳医が遭難!? 失態に巻き起こる炎上』の感想。

篤史（石丸謙二郎）の入院後、MMTメンバーはオーナー不在の鮎川山荘を支援しようとする。聖子（池津祥子）はMMTの過重労働と周子（檀れい）のパワハラを疑う。歩（杉野遥亮）は真吾（向井康二）との対立を抱えつつ、迷子になった友人の丸川聡一（森準人）を救助に向かうが、二次遭難を引き起こし、MMT存続の危機が迫る。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---

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「マウンテンドクター」メモリアルブック

東京ニュース通信社あさ出版 2024-09-20

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原作：なし
脚本：高橋悠也（過去作/仮面ﾗｲﾀﾞｰｴｸﾞｾﾞｲﾄﾞ,ﾐﾗｰ･ﾂｲﾝｽﾞ,ｻﾞ･ﾊｲｽｸｰﾙﾋｰﾛｰｽﾞ）
演出：国本雅広（過去作/ﾃﾞｶﾜﾝｺ,ｶﾝﾅさーん!,青のSP） 第1,2,4,7話
　　　高橋貴司（過去作/青のSP,ｼｯｺｳ!!~犬と私と執行官~ 第7話のみ） 第3,5,6,9話
　　　保坂昭一（過去作/転職の魔王様第8話のみ） 第8話
主題歌：Official髭男dism「Sharon」
音楽：林ゆうき（過去作/緊急取調室.Believe-君にかける橋-）
※敬称略

江森のダブルスタンダードが、今作をつまらなくしている

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

特に褒めたいところもなければ、指摘したところで最終回まで改善されるわけでもないだろう。

だから、本当に意味での備忘録的な感想として、ぶつぶつ言いながら書いてみる。

そもそも、今作をつまらない作品にしているのは、第一に江森岳人（大森南朋）のダブルスタンダードの姿勢だ。

大前提として、休暇中の宮本歩（杉野遥亮）に江森がどうこういうのが、おかしい。

それこそ、職場環境が… と騒ぐなら、私生活にも私見を押し付ける公私混同の江森のパワハラだと思うが。

また、友人の丸川聡一（森準人）を救助に向かう直前に、宮本は仕事中でもないのに、パワハラ上司にひと言断って山に入ったのだ。

宮本「今日はプライベートで来ているので
　行かせてください」

むしろ、江森が本当の意味での部下思いの上司なら、ぶんなぐってでも「行くな！」じゃないのか？

江森をダブルスタンダードの公私混同人間に描くよりも…

これ、脚本家がちょっと気づけば、パワハラ上司にならずに済んだ設定がつくることができたと思う。

例えば、いい具合に篤史（石丸謙二郎）が入院して「マイナス１要員」になっているのだから、山荘の事情に詳しい「宮本と江森の二人体制」で、いつもよりも山荘全体をカバーするとかやるだけで良かったのだ。

で、患者がいないときは、宮本が店員もどきをやって、江森は医療専任とか。

そして、丸川から助けを呼ぶ電話があったら、宮本が手に持っているカレーライスを放り出して飛び出すだけ。

あとは、江森が宮本の手を引っ張って、例のお説教をやったら良かっただけなのだ。

もちろん、この設定がおかしいのは十分承知だ。

しかし、江森をダブルスタンダードの公私混同人間に描くよりは、ずっとマシだと思う。

この流れで、MMTの意義を問うのは、非論理的すぎる！

もう一つ、脚本家もほかのスタッフも気づかなかったの？が、ある。

それは、善意の塊、超がつくお人よしの宮本が二次遭難をして、救助隊と航空隊のお世話になった展開から…

山岳医療チーム「MMT（マウンテン・メディカル・チーム）」の存続を疑問視し、解散に持ち込む展開は…

いくらなんでも、強引どころか、非論理的展開では？ってことだ。

だって、この展開で「MMT」の存在意義が否定されて当然だとの言い分が正当であるとされてしまったら…

山岳医は “山でだけ” 医療行為をしろと？

逆に考えたら、分かりやすい。

医師の医療行為は “勤務している病院の診察室内だけ” でしかやるな！ と。

公共交通機関の利用中や休暇中、居酒屋で飲んでいるときなど、目の前に困っている人がいても、原則は “勤務している病院の診察室内だけ” だから見て見ぬふりして、救急車を呼べば良いのだと？

こういう主張が正しいと描いているのとほぼ同義なのだ。

さすがに、論理展開に無理がありすぎると思う。

これまで描いてこなかったことを、唐突に盛り込むのは？

ここまで褒める点はないが、最後にもう一つ意味不明だったこと。

これは、今作が “連ドラ” であるとするなら、致命的なことを指摘させていただく。

まずは中盤で、炎上中の宮本の噂話をする医師のセリフだ。

医師「宮本も調子に乗りすぎだろ」

今作は、これまで、一度も、宮本が “調子に乗りすぎ” なんて描いたことはない。

「お人よし」「注意力散漫」「反省しない」とは描いてきたが。

そのうえ、“連ドラ” としてどうかと思うのが、終盤の小松真吾（向井康二）のセリフ。

小松「相手が俺じゃなかったら
　もっと大ごとになったっておかしくねえよ」

え～っと、小松ってこんなに嫌味な悪いやつでしたっけ？

最終章に向けて、主人公を窮地に追い込んで、そこから這い上がるヒーロー像を描きたいとしても、これまで描いてこなかったことを、唐突に盛り込むのはどうかと思う。

あとがき

前枠の『海のはじまり』も一応見ていますが。

月曜日のフジテレビのドラマ、大丈夫ですか？

まだ、ほかの曜日が何とかなっているから良いですけれど。

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【これまでの感想】
第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話

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[10回]

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連続テレビ小説「虎に翼」（第111回・2024/9/2）感想

2024/09/02 (Mon)11:03:28 ドラマ

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『虎に翼』
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第111回／第23週『始めは処女の如く、後は脱兎の如し？』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

直明（三山凌輝）と玲美（菊池和澄）の間に子供が産まれ、ますますにぎやかになった猪爪家。星家では寅子（伊藤沙莉）が百合（余貴美子）の様子がおかしいことに気付くが―。昭和３４年１１月。「原爆裁判」は約４年間、２７回にも及ぶ準備手続を終える。いよいよはじまる口頭弁論に向け、弁護士の雲野（塚地武雅）は気合いを入れ直していた。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

最終回まで丁寧に解説できる部分はやっていこうと思う

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

台風の影響で、被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。
実は、我が家も古い賃貸戸建てで、家の壁が一部に雨染みが！
これから、管理会社と防水工事会社が調査に来ます（困）

話は変わりまして。

「本編」の最終日（金曜日）の感想に次のように書きました。

朝ドラの感想への Web拍手が「30」を下回るようになったら、私を含めた “本気の読者の集い” になると（笑）
投稿時点の前回への拍手が「31」なので、もうすぐです（爆）

すると、金曜日の感想への拍手がこの投稿時点で「56」もいただきました。

ちなみに、「土曜日版」も異例の多さで「31」も。

というわけで、本気モードの私と読者様の“コソコソ集い” は、しばらくお預けですね（笑）

逆に、モヤモヤしている読者様が多いことが分かったので、最終回まで丁寧に解説できる部分はやっていこうと思います。

では、今週もよろしくお願いいたします。

三淵嘉子さんの裁判官以降の人生は描き方を工夫しないと…

まず、先週（第21週）の補足と補完。

だいぶ前に書いたことだが。

寅子（伊藤沙莉）のモデルである三淵嘉子さんの人生で裁判官になって以降は、実に素晴らしい功績ではあるが、ドラマ映えするようなドラマチックではないのだ。。

だから、描き方を工夫しないと、年表の箇条書きになりかねない… と書いたことがある。

実は、今作が先週で描いたこと、私が感想で書いたことが、これにほぼ合致する。

先週で描かれた、寅子の後輩（部下？）である裁判官・秋山真理子（渡邉美穂）の妊娠にまつわるエトセトラのことだ。

知っている人には釈迦に説法になるが、簡単に済ませるのでお許しいただきたい。

三淵さんは、劇中同様に昭和47年（1972）新潟家庭裁判所長に任命され、女性として初の家庭裁判所長となったあと、浦和、横浜の所長を務めて、昭和54年（1979）に定年退官している。

退官後に三淵さんは弁護士となるが、退官年に日本婦人法律家協会の会長、労働省男女平等問題専門家会議の座長、母校である明治大学の短期大学で教壇にも立っている。

釈迦に説法は以上…

先週のほぼ全ての展開が「寅子が」「トラちゃんが」に！

サクッといこう。

先週の「働く女性の法律家の労働環境問題」のくだりは、前述した「日本婦人法律家協会の会長」と「労働省男女平等問題専門家会議の座長」を合体させた、フィクションなのだ。

ただ、私がフィクションとしては良いとしても、今作らしさとしてイマイチだと思うのは、ほぼ全ての展開が「寅子‘が’」「トラちゃん‘が’」になっていたことだ。

確かに、史実からすれば「会長」「座長」だから、＜主人公 “が” あれもこれも尽力した＞で間違っていない。

しかし、先日の「結婚を祝う集い」もそうだったように、今作らしさ、今作らしい面白みの一つに、『トラつば・アベンジャーズ／ウィメンズ・ファイト』があると思うのだ。

せめて、「寅子たちが」「トラちゃんたちが」だったら…

ご存じでない方のために解説すると、『トラつば・アベンジャーズ／ウィメンズ・ファイト』は私の造語で、妄想映画のタイトルだ。ではあるが。

その真意は、今作は、『暴れん坊裁判官・猪爪寅子』でも、『スーパーウーマン・寅ちゃん』や、寅つながりで『女はつらいよ！」でもないと、「新潟編」まで描いてきたと思う。

そこで、こう提唱したのだ。

地位や権力を持つと、社会や世の中を乱す恐れのある “虎＝女性” たちが、“翼＝法律” という能力、武器を自分のものにするまでを描く…
女性たちの権利獲得までの壮大なスペクタクルロマンに見えてこないだろうか？

弱い立場の人、特に（今作においては）女性たちを、様々な脅威から守りたい信念の下、武器(法律)や力(資格や地位)を手に入れ、役に立ちたいと思う姿が、私にはアベンジャーズに重なって見えるのだ。

だから、できれば先週は「寅子‘が’」「トラちゃん‘が’」ではなく、「寅子たち‘が’」「トラちゃんたち‘が’」に描いてほしかった。

確かに、終盤で女性法律家たちが登場したが。

やはりあそこは、法律家としての実績はともかく、よね（土居志央梨）や涼子（桜井ユキ）に見せ場を持っていく展開にしてほしかった。

そうするだけで、「翼を獲得した虎たちの活躍秘話」として見ごたえもあっただろうし、最高に面白かったと思うのだ。

まあ、全部、いまさら… ではあるが。

第90回の雪降る中のプロポーズに今回を直結するだけで…

前置きが長くなったので、本編の感想に進もう。

といっても、毎度のことだが「月曜日は状況説明の日」だ。

だから、これと言って書くことがないから、前置きをやったのだ。

確か、金曜日の最後が「昭和31年（1931）12月」。

今回の冒頭が「昭和34年（1959）11月」だから、丸３年の時間経過だ。

花江（森田望智）と玲美（菊池和澄）の「嫁姑問題のようなもの」も、よく分からぬまま解決。

驚いたのは、寅子と百合（余貴美子）の「嫁姑問題のようなもの」も、「星家の騒動」も、結局… である。

だったら、ちょうど１か月前の2024年8月2日(金)に放送された「第90回」に、今回を直結しても良かったのでは？

第90回とは、寅子と航一（岡田将生）が新潟で雪の降る中、ドラマチックなプロポーズをやった放送回だ。

あの直後に、寅子が同居のための「家族会議」をやって、今回につなげるだけで良かったと思う。

まっ、8月は長い夏休みを超えて、今作にとってのロングバケーションだった… ことにしておこう（笑）

目まぐるしいくらいの"箇条書きでの状況説明"で15分間終了

メインタイトル映像開けは、「原爆裁判　第27回準備手続（準備手続の終了）」だ。

『あさイチ』で元気にフリーズドライを召し上がっている塚地武雅さんを見てから録画を見たら、雲野（塚地武雅）が他界… である。

で、寅子は更年期症状で、百合に関しては認知症の介護問題… である。

とにかく、目まぐるしいくらいに “箇条書きでの状況説明” だ。

そして、さらに２か月の時間経過をやって「昭和35年（1950）2月」に「原爆裁判　第1回　口頭弁論」へ。

で、年老いた記者の竹中（高橋努）が再登場して終了だ。

竹中がアリなら、わざわざアバンタイトルに登場させた道男（和田庵）の関係者で生粋の「傍聴マニア」の笹山（田中要次）も再登場させてほしかったが、これだけ盛り込んだら無理ってことなのだろう。

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｢また法廷シーン?｣も分かるが、この展開こそが正しい展開

とにかく、見終えて思ったのは、「やっと、寅子のお仕事パートが進展する」という安堵(ど)の気持ちだ。

もしかすると、8月分を面白く感じた視聴者は「もう法廷シーンは食傷気味なんだけど」かもしれない。

だって、朝ドラはホームドラマの要素が強いから、子どもらの成長や、人の生き死に、介護問題を見たいと思うのは自然な発想だと思う。

でも、それを残りの１か月でやったら、寅子が “翼” を持った意味がない。

やはり、“救いの手を待つ人たち” を様々な脅威から守りたいとの思いで “翼” を手に入れた寅子やよねたちが、どうやって思いを遂げるのか？を描くべき。

したがって、この展開こそが、正しい展開だと思う。

あとがき

ずっと気になっていたのですが。

正確には分かりませんが、8月ごろから NHKが公式発表している「毎回のあらすじ」が「１回分遅れている」のです。

私が毎回投稿の最初に転記しているのがそれですが。
先々週も先週も、月曜日の内容が月と火曜日に分割され、あとは一日ずつずれて、木曜日の内容が金曜日のあらすじになっており、結果的に金曜日のあらすじはなかったのです。

もちろん、あらすじを先に読んでしまう人にネタバレさせないとの判断の可能性もありますが。
※私は、当日分を感想を書くときに読んで転記するだけで、先に読むことはしません。

「新潟編」以前は、そんな感じを受けなかったので、何かあったのでしょうかね。

これと同じような異変が生じているのが、NHK公式サイトの番組表と、EPG番組表、録画データです。

先週分までは「（110）」のように、放送回数が表示、記載されていました。

でも、今回分、今週分から、話数番号がなくなっています。

テレビドラマ好きとしては、かなりのミステリーです…

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ブラックペアンシーズン2 （第8話・2024/9/1）感想

2024/09/02 (Mon)03:46:56 ドラマ

TBSテレビ系・日曜劇場『ブラックペアンシーズン2』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram、TikTok

第8話『渡海と天城の秘密』の感想。

※原作(小説)である海堂尊「ブレイズメス1990」、「スリジエセンター1991」は、未読。

副院長の江尻（大黒摩季）は、佐伯（内野聖陽）に対抗し、真行寺（石坂浩二）を味方に病院長選に立候補。天城（二宮和也）は5年前の出来事を調査し、富沢（福澤朗）の指摘でセンター長を辞任。その後、天城と佐伯は行方不明に。「緊急」と書かれた郵便物が届き、世良（竹内涼真）とミンジェ（キム・ムジュン）が開封。中には緊急手術が必要な患者の心エコーと造影CTが…
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---

原作：海堂尊「ブレイズメス1990」、「スリジエセンター1991」
脚本：槌谷健（過去作/ﾌﾞﾗｯｸﾍﾟｱﾝ1,下町ﾛｹｯﾄ,ｲﾝｼﾞﾋﾞｼﾞﾌﾞﾙ） 第1～3,5～8話
　　　守口悠介（過去作/AKBﾎﾗｰﾅｲﾄ,ｵｰ･ﾏｲ･ｼﾞｬﾝﾌﾟ!,左利きのｴﾚﾝ） 第2,4～8話
脚本協力：穴吹一朗（過去作/Dr.DMAT,親ﾊﾞｶ青春白書,競争の番人） 第6,7話
演出：西浦正記（過去作/ﾊﾗｽﾒﾝﾄｹﾞｰﾑ､名前をなくした女神､ｺｰﾄﾞﾌﾞﾙｰ） 第1,2,5,7話
　　　加藤亜季子（過去作/ﾉｰｻｲﾄﾞ･ｹﾞｰﾑ特別編1,VIVANT） 第3,6話
　　　伊東祥宏（過去作/ｵｰﾙﾄﾞﾙｰｷｰ,ﾗｽﾄﾏﾝ-全盲の捜査官-） 第4,8話
音楽：木村秀彬（過去作/ﾌﾞﾗｯｸﾍﾟｱﾝ,ｸﾞﾗﾝﾒｿﾞﾝ東京,ﾗｽﾄﾏﾝ）
ＣＰ：伊與田英徳（過去作/半沢直樹ｼﾘｰｽﾞ）
Ｐ：武藤淳（過去作/TOKYO MER~走る緊急救命室~.Get Ready!）
医療監修：山岸俊介/ｲﾑｽ東京葛飾総合病院（過去作/ﾌﾞﾗｯｸﾍﾟｱﾝ1）
主題歌：小田和正「その先にあるもの」
※敬称略

ほぼ全編が"事情と状況説明"だが、決して悪くない

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

前回の感想で、前回のことを次のように書いた。

最終章でたくさんの芽が出るように、必死に〔種まき＆水やり〕の１時間だ。

というわけで、ほぼ全編が “事情と状況説明” に費やされた。

上記を受けて、今回を論じるなら。

第7話での〔種まき＆水やり〕のおかげで、最終章に向けての準備万端といったところだ。

したがって、前回に続いて、ほぼ全編が “事情と状況説明” だ。

しかし、決して悪いとは思わない。

その理由の一つは、普通なドラマなら、サブタイトルにもなっている “渡海と天城の秘密” を最終章、または最終回拡大版の最大の見せ場に温存しておきそうなのに、出し惜しみしなかったからだ。

また、出し惜しみするどころか、想像以上に丁寧に事情の説明を受けた印象すらある。

天城と新海の関係が、さっぱりと"回収"された

そして、中盤で。

天城「僕の心臓を治せるのは
　僕しかいないんだから」

あれこれ気になっていた天城（二宮和也）と新海（二宮和也）の関係が、さっぱりと “回収” されたと思う。

ただ、佐伯（内野聖陽）が真実を全て知っているというのは “回収” といえるかどうか。

まあ、そこを変に掘り下げると複雑になるから、「１時間枠に収める」ための英断だと評価したいと思う。

第7話までに佐伯と渡海の関係はチラ見せさせてもよかった

ちょっぴり惜しいなと思うのは。

佐伯「渡海間に合ったか」

序盤でも、電話連絡をしている場面があったから、驚きはしないが。

むしろ、二宮和也さんが二役を演じているのだから、それなりに想定も期待もできている視聴者は多いはず。

だったら、逆に、佐伯と渡海の関係は、第7話までにもチラ見せさせてきたほうが面白みが増したのでは？ と思うのだ。

まあ、あからさまにやると、それはそれで興味を奪うことにもなるから、こっちを選択したということだろう。

この辺は、好みがあるとは思う。

あとがき

予想どおり、想定内、といっては元も子もないですね。

でも、こうなるのでしたら、もっとうまく焦らしてもよかったような。

どうも、今作は緩急のつけ方に、私の好みとは乖離があるんですよね。

そう、好みの問題だと思います。

★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”