南くんが恋人!? （第1話/初回6分拡大スペシャル・2024/7/16） 感想

テレビ朝日系・火曜9時枠の連続ドラマ『南くんが恋人!?』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram、YouTube

第1話/初回6分拡大スペシャル『恋人が突然15cmに…!?』の感想。

●原案(漫画)である内田春菊『南くんの恋人』,『南くんは恋人』は未読。

●テレビドラマ『南くんの恋人』は、高橋由美子・武田真治主演版（第2作／1994年）、二宮和也・深田恭子主演版（第3作／2004年）、山本舞香・中川大志主演版（第4作／2015年）を鑑賞済み。

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堀切ちよみ（飯沼愛）は、高校生活最後のバスケットボール大会に挑んでいた。母の楓（木村佳乃）、祖母の百合子（加賀まりこ）、父の信太郎（武田真治）らが見守る中、ちよみの彼氏で、バスケットボール界のスターでもある南くん（八木勇征）が応援に駆けつける。試合は負けてしまうが、南くんはちよみの気持ちに寄り添ってくれる。そんな最高の彼氏・南くんとある約束を交わすちよみ。しかし、約束の日に南くんは現れず…？
---上記のあらすじは、公式サイト等より引用---

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原案：内田春菊『南くんの恋人』,『南くんは恋人』
脚本：岡田惠和（過去作/ﾋﾞｰﾁﾎﾞｰｲｽﾞ,ひよっこ,最後から二番目の恋,少年寅次郎,日曜の夜ぐらいは…）
演出：宝来忠昭（過去作/嘘の戦争,姉ちゃんの恋人,家政夫のﾐﾀｿﾞﾉｼﾘｰｽﾞ） 第1話
　　　小松隆志（過去作/家政夫のﾐﾀｿﾞﾉｼﾘｰｽﾞ,ﾘｴｿﾞﾝ-こどものこころ診療所-）
　　　竹園元（過去作/ｾﾐｵﾄｺ,6秒間の軌跡~花火師･望月星太郎ｼﾘｰｽﾞ）
撮影：川村明弘（過去作/ｽﾄﾛﾍﾞﾘｰﾅｲﾄ）
照明：田中雄哉（過去作/ｾﾐｵﾄｺ,天国からのﾗﾌﾞｿﾝｸﾞ）
音楽：村松崇継（過去作/未解決の女,昭和元禄落語心中,竜の道,万博の太陽）
主題歌：ゆず「伏線回収」
ＥＰ：内山聖子（過去作/ﾄﾞｸﾀｰX 6,7,妖怪ｼｪｱﾊｳｽ,七人の秘書,ｻﾞ･ﾄﾗﾍﾞﾙﾅｰｽ）
※敬称略

「懐かしいラブコメの王道」の復活に期待と不安…

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

当記事の上部の解説に記したとおり、原案の漫画は読んでいない。

しかし、実写テレビドラマ版『南くんの恋人』は…

●高橋由美子・武田真治主演版（第2作／1994年）
●二宮和也・深田恭子主演版（第3作／2004年）
●山本舞香・中川大志主演版（第4作／2015年）

を鑑賞済みだ。

恐らく、一定の年齢以上なら、第2作と第3作にどハマりした「懐かしいラブコメの王道」の復活に期待と不安で見始めた人も多かったと思う。

もちろん、私もそのひとりだ。

今作が大ヒットし、「希少種」が新しい流れになってほしい

公式サイトのイントロダクションには、こう書いてある。

『南くんの恋人』が
【男女逆転バージョン】で初映像化！
30年の時を経て
岡田惠和が再び脚本を執筆
ひと夏の甘くほろ苦くて、ちょっと懐かしい
ホーム・ラブコメディー、誕生！

今作の第1話を見て、改めて感じたのは。

数年前は大量生産されていた、いわゆる「ベタなラブコメ」の数が減ったんだなぁ。

最近の恋愛ドラマは、考察系の味の濃いやつや、余命や病気のトッピングで “ベタ” とはかけ離れたり。

「ベタなホームドラマ」なんてほぼ皆無で、謎解き、過去の因縁、事件絡みの「家族の話」が増えている。

そう、できるだけ装飾を取り除いた “シンプル” な “ドラマ” 自体が少ないのだ。

その意味では、今作のような作品は「朝ドラ」同様に「希少種」と言えると思う。

いや、今作が大ヒットして、「希少種」が新しい流れになってほしいとすら思う。

岡田脚本らしい令和版【男女逆転ver.】だけの世界観に期待

さて、今作を掘り下げてみよう。

岡田惠和氏の脚本だから、フツーの日常に突然トラブルメーカーが現れて、非日常の連続の末にほのぼのと終わる… のはお得意のストーリー展開だ。

祖父と孫が営む千葉の海の民宿に２人のイケメンがやってきて… が、男同士の友情を軸に描いた『ビーチボーイズ』。

鎌倉の大家族の隣にテレビプロデューサーが引っ越して来て… が、大人の恋愛青春コメディ『最後から二番目の恋』。

アパート「うつせみ荘」に、６年間住民を見てきたセミが人間になって… が、キセキのラブストーリー『セミオトコ』。

こんな感じで、今作も、神奈川でフツーに暮らす人たちに「突然15cmの手のひらサイズになった彼氏」が巻き起こす… 物語だ。

従って、大まかな物語の構成はベタでも…

岡田惠和氏らしい、令和版ならでの要素を盛り込み、【男女逆転バージョン】でしか描けない新しい世界を描くと思うし。

私の最大の期待は、そこだけと言っても過言でない。

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思っていたよりも 90年代のテレビドラマのよう…

実際の映像を見た印象は、思っていたよりも 90年代のテレビドラマのようだったことだ。

例えば、脚本の設定を見てみると。

最近のドラマの男女は（例外はある）積極的に恋愛をしない傾向にある。

更に、家族や友達、同僚やご近所などと大人数で群れたがらない。

でも、令和のドラマは、『東京ラブストーリー』『ロングバケーション』のように、女性が恋愛に積極的だった。

また、豪華キャストを集めての群像劇も多かった。

演出も、今風というよりも、スタジオセットのデザイン、衣装や装置などの装飾の色づかいも発色が豊かな感じだし。

顔の、どアップも少なめで、ツーショット、スリーショット以上を多用することで、群像劇っぽさを出していた。

映像は、『家政夫のミタゾノ』シリーズの演出が携わっているために、少し鉄分を感じる色合いやざらつき感で、ちょっぴり不思議な世界観を創出した。

テレビ朝日がお得意とする色合いではあるが、ファンタジーとの組み合わせが面白いと思う。

次第に馴染めばいいし、「あとはガンバレ！」しか言えない

なんか、第1話の感想になっているのかどうか分からなくなってきたから、まとめちゃおう。

まず、「あれ？ みっきーさん、スルーしちゃうつもり？」のことから（笑）

数年前から、次のことを提唱し続けている。

ぼちぼち ＜20歳以上の俳優が学生服を着て学生時代を演じた回想シーン＞ を多用するのはやめませんか？

飯沼愛さんが 20歳で、八木勇征さん（FANTASTICS）が 27歳だ。

でも、そもそも今作は “回想” ではなく“今進行中”を描いているから該当しない。

むしろ気になるのは、過去の『南くんの恋人』シリーズに比べると… キャラクター自体も、俳優も弱い点だ。
※これ以上は、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃になるから書かない。

別に、最終回までに馴染めばいいし、「あとはガンバレ！」しか言えないから。

名バイプレーヤーズの俳優陣が飯沼愛さんを全力で後方支援

番宣のときから、よい意味で「どうなるんだろう!?」と楽しみだったのが、豪華絢爛と言いたくなるような名バイプレーヤーズの俳優陣だ。

主役級の俳優さんたちが、びっしり＆きっちりと脇を固めている。

なのに、脚本も演出も、もちろん俳優さん本人も、出すぎず目立た過ぎず、今作がGP帯(午後7時～11時の時間帯)のドラマ初主演となる飯沼愛さんを全力で後方支援しているのが実に作品全体のやさしさにつながって見えた。

個人的には、せっかく令和6年に復活したのだから、映像的にも物語的にも、もっとやってよかったと思う。

でも、塩梅を間違えれば、他のあざといドラマと似てしまう。

テレ朝も気合十分だろうから、落ち着くであろう数話後が腕の見せ所になるかもしれない。

あとがき

個人的に見たいのは、昨年の反町隆史さんとのラジオのやり取りで、岡田惠和さんが「ビーチボーイズの続編なら書ける」とおっしゃっていたので、『BB』の続編なんですけどね。

今作の世間の評価は、賛否両論あるんでしょうけど。

私は、夏の夜に、のんびりと見るには意外と悪くないと思いました。

なくてもいい “謎解き” や “縦軸” を強制的に見せられるより、ずっといいです。

おっと、感想の投稿を続けるかどうかは、分かりません。

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感想の趣旨について

当ブログの感想は、僭越ながら 「もっと こうしたらよいのに…」を追究 することで、広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。

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