ザ・トラベルナース[2] （第4話・2024/11/7） 感想

テレビ朝日系・木曜ドラマ『ザ・トラベルナース[2]』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第4話『仕組まれた医療ミス!VSモンスター患者』の感想。

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西東京総合病院に入院した斉藤四織（仙道敦子）らとクレーマー患者・四谷純子（西尾まり）が対立。トラベルナースの那須田歩（岡田将生）が純子に苦言を呈して火に油を注ぎ、さらに歩に対する誹謗中傷が病院サイトに投稿される。やがて歩が食事配膳でミスし、四織が食物アレルギーの発作を起こしてしまう。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---

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原作：なし
原案：中園ミホ（過去作/前作,ﾄﾞｸﾀｰX 1～4､6､7）
脚本：中園ミホ（過去作/前作,ﾄﾞｸﾀｰX 1～4､6､7） 第1話
　　　香坂隆史（過去作/前作,ﾄﾞｸﾀｰX 7.ｲﾝｼﾞﾋﾞｼﾞﾌﾞﾙ） 第2,3,4話
演出：金井紘（過去作/前作,ﾗｼﾞｴｰｼｮﾝﾊｳｽ1､2,信長協奏曲） 第1,2話
　　　片山修（過去作/前作,相棒ｼﾘｰｽﾞ,ﾄﾞｸﾀｰX 7） 第3,4話
　　　山田勇人（過去作/前作,ﾄﾞｸﾀｰX 3,6,7）
音楽：沢田完（過去作/前作,ﾄﾞｸﾀｰXｼﾘｰｽﾞ）
主題歌：斉藤和義「泣くなグローリームーン」
ＥＰ：内山聖子（過去作/前作,妖怪ｼｪｱﾊｳｽ,南くんが恋人!?）
※敬称略

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せっかく仕事から帰ってきたのに、こんなの見たくないよ！

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
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私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

前回の感想で、次のように書いた。

ついに、全編が “"ナースの生態” を描くことになった意欲作！

今回で、このことが証明されたと同時に、さらに進化だ。

というのは、一緒に見ていた妻が「今回の話はリアルすぎてムカつく！」と言いながら見ていたから。

妻は、恐らく今作に登場する「西東京総合病院」よりも大きな病院で働く現役30年以上の看護師で助産師。

だから、今回に登場したモンスター・ペイシェント（通称「モンペ」）なんて日常茶飯事の困ったさんだというのだ。

で、「せっかく仕事から帰ってきたのに、こんなの見たくないよ！」そういうことだ。

ここから学ぶことは、「自分は‘モンペ’になるな!!」で、ある（苦笑）

ドラマ好きなら、注目せざるを得ない大部屋患者のお三人

さて、今回のエピソードで注目したいのは ＜患者が3人＞ の舞台設定だ。

もちろん、配役を見れば、3人のキャラクターの強弱は自然に判別できてしまうわけだが（笑）

少し脱線すると。

今回の中心サブキャラの患者、斉藤四織を演じたのが、あえて世代的に言わせていただけば “あの” 仙道敦子さん〈55〉が患者役で登場に驚いた。
仙道さんが、名子役でアイドル歌手だったことを知っているのはアラ還(あらかん)世代か？

さらに、近所でもクレーマーとして有名なモンスターペイシェント・四谷純子を演じたのが“あの” 西尾まりさん〈50〉。
西尾さんと言えば、ドラマ『パパはニュースキャスター』（TBS.／1987）で田村正和さん演じる鏡竜太郎の三人娘の一人、西尾愛(めぐみ)を演じたのを40代ならご存じでは？

そして、潰瘍性大腸炎が悪化して再入院したK-POPが大好きな消化器科の患者・四宮咲良を演じたのが白本彩奈さん〈22〉。
白本さんは、ドラマ『最後から二番目の恋（フジ／2012）で、中井貴一さん演じる長倉和平さんの一人娘・えりなを演じたのが記憶に新しい。

というわけで、ドラマ好きとしては注目せざるを得ない大部屋患者だったわけだ。

もっともっとコンビで物事を解決しないと、ほぼ意味がない

さて、なぜ今回は内容に触れないのか？

鋭い！

ハッキリ言うと、これと言って大称賛するような部分がないからだ。
※後半で褒めちゃってますけど…

確かに、随所にスーパーナース・九鬼静（中井貴一）の「ナイチンゲール誓詞」がちりばめられており、今作らしさを醸し出すことに成功はしている。

ただ、よく見ればわかるが、今作らしさは “ナイチンゲール” だけと言っても過言でないのだ。

もちろん、那須田歩（岡田将生）が、医師の指示で医療行為を行うことができるNP（Nurse Practitioner）の資格を持つ初期設定を余すことなく活用したエピソードだ。

しかし、今作、特に『2』の見せどころは、《伝説の最強曲者ナース・コンビ》の復活なのだ。

そう、もっともっと、コンビ、バディで物事を解決しないと、ほぼ意味がない。

その意味では、九鬼静がフォロー役、指導役の部分が少ないのが気になったのだ。

先輩後輩モノ的なバディドラマの “続編” の難しさ

また、今回のエピソードの骨格は「那須田歩の成長物語」だ。

歩の、看護師としての矜持を描きつつ、NPとしてのプライドも描き、最終的には病院を渡り歩くトラベル・ナースとしての成長）を描いたのだ。

そうなると、そう、ほぼ前作の『1』と同じと言わざるを得ない。

やはり、せっかくの続編なのだから、もっと静の介入、指導が際立ったほうが、今作らしさが表現できたと思う。

もちろん、続編として考えると、『1』よりも歩が成長しているわけだから、静はピンポイントでしか指導することがない…　ともいえる。

この辺が、先輩後輩モノ的なバディドラマの “続編” の難しさだ。

冒頭か中盤でシカゴで亡くなった患者の顔を強調しておけば

最後に、当ブログらしい気づきを、二つ書いてみる。

一つは、冒頭の 2022年8月にシカゴの病院の場面だ。

もっと、あの場面で、亡くなった四織の娘・斉藤加奈（天野はな）の表情を印象付けておいたほうが得策だったのでは？ と。

終盤で、生前の加奈と歩のやりとりが盛り込まれたが、少しだけ「誰？」と感じてしまったのだ。

生前の場面は終盤用に温存したいのは理解するが、それこそ無音でもいいから、中盤で「歩と加奈の生前のやりとりの回想カット」を挿入しておけば…　なんて思うが。

病院改革の強弱のつけ方次第で『1』『2』を切り替えられる

もう一つは、脚本というか、『2』としての全話の構成について。

ここが、本当は一番頑張っていると思うのだ。

多くの方が気付いたと思う。

今回は、若きカリスマ新院長・薬師丸卓（山崎育三郎）が登場しないし、誰も医師は辞めないし、何よりも “病院改革” が薄めだなぁ　と。

過去の3話を見れば分かるとおり、“病院改革”を強調すると、薬師丸院長のやり方に疑問を抱く静が前面に出るエピソードになるって、院内の医師のトラブルを描くというパターンになるのだ。

そう、病院改革を強めると、展開がパターン化してしまうと同時に、歩が薄まるのだ。

しかし、院長の出番をなくし、病院改革を弱めれば、『1』のようになる。

ポジティブに考えると、病院改革の強弱のつけ方次第で、『1』と『2』を切り替えられるのだ（驚）

この、さじ加減によって、続編で最も怖い “マンネリ化” の抑制、打破ができるわけだ。

このあたりは、今作の生みの親である中園ミホ氏の賢明な作戦だろう、お見事だ。

あとがき

ホテルでもありますよ～、自分は悪くないのに「事故報告書出して！」ってこと。

妻が「ああ、腹立つぅ！」と言いながら玄関を入って帰宅するときは、8割の確率で、「私のせいじゃないのに、またインシデントレポート書かされて、タダ残業だよ」ですね（笑）

最近、週一ペースで義父の病院に妻とお見舞いに行く機会が増えて思うんです。

妻、めっちゃナースに気を遣って面会してるなって。

点滴の輸液ポンプの設定や残量、点滴ルートと針刺しの傷、床ずれとパジャマの確認、サイドテーブルの掃除、備品の整理、15分以内に必ず帰る…　などなど。

来た時より、完全にきれいにして帰りますよ。

私は帰りの車の中で、「あそこまでやると逆に嫌味じゃないの？ あなたがモンペになるよ」って（笑）
「自分は‘モンペ’になるな!!」にね。

おっと、次回も楽しみです。

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