連続テレビ小説「あんぱん」 （第10週／ダイジェスト版・2025/6/7） 感想 ※いろんな意味で衝撃的！

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『あんぱん』
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第10週『生きろ』の「ダイジェスト版（土曜日版）」の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

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草吉（阿部サダヲ）は朝田家を去った。釜次（吉田鋼太郎）から理由を聞いたのぶ（今田美桜）は、自責の念に駆られる。羽多子（江口のりこ）は草吉の残したレシピで乾パン作りを継続。戦争激化により朝田パンは休業、嵩（北村匠海）は東京で働き始めていた。健太郎（高橋文哉）に赤紙が届き、のぶは次郎（中島歩）と再会し想いを語るが、次郎も出征。のぶは本心を語れぬ自分に悩みつつ、嵩にも赤紙が届き、町の人々に見送られ出征する。
------上記のあらすじは、当ブログのオリジナル------

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原作：なし
脚本：中園ミホ（過去作/花子とｱﾝ,ﾄﾞｸﾀｰXｼﾘｰｽﾞ,ｻﾞ･ﾄﾗﾍﾞﾙﾅｰｽｼﾘｰｽﾞ）
脚本協力：山岡真介（過去作/中園ﾐﾎ氏と共同脚本→万博の太陽,ｻﾞ･ﾄﾗﾍﾞﾙﾅｰｽ[2]）  第2～7,9週
　　　三谷昌登（過去作/あさが来た[京ことば指導],ｽｶｰﾚｯﾄ 第21週,西郷どん[脚本協力]） 第8,10週
演出：柳川強（過去作/ｵｰﾄﾞﾘｰ,花子とｱﾝ,やさしい猫） 第1,3,5,8週
　　　橋爪紳一朗（過去作/花子とｱﾝ,ｴｰﾙ,ｶﾑｶﾑｴｳﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ） 第2,4,7,10週
　　　野口雄大（過去作/ｴｰﾙ,恋せぬふたり,どうする家康） 第6,週
　　　佐原裕貴（過去作/ｽｶｰﾚｯﾄ,おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに）
　　　尾崎達哉（過去作/3000万）
音楽：井筒昭雄（過去作/奇跡の人,99.9-刑事専門弁護士-）
主題歌：RADWIMPS「賜物」
語り(本編・土曜日版)：林田理沙ｱﾅｳﾝｻｰ（現｢ｻﾀﾃﾞｰｳｵｯﾁ9｣ﾒｲﾝｷｬｽﾀｰ）
副音声解説：山崎健太郎（過去作/舞いあがれ!,らんまん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ,虎に翼,おむすび）
制作統括：倉崎憲（過去作/おかえりﾓﾈ,ここは今から倫理です｡,やさしい猫）
Ｐ：中村周祐（過去作/おかえりﾓﾈ,どうする家康）
　　　舩田遼介（過去作/大奥1-2,VRおじさんの初恋）
　　　川口俊介（過去作/ちむどんどん,どうする家康,光る君へ）
美術・ロゴデザイン：伊達美貴子（過去作/まんぷく,青天を衝け）
技術：久野裕大（過去作/どうする家康,3000万）
　　　望月英邦（過去作/どんと晴れ,とと姉ちゃん,軍師官兵衛）
音響効果：畑奈穂子（過去作/麒麟がくる,恋せぬふたり）
　　　岸優美子（過去作/光る君へ,恋せぬふたり）
撮影：山口卓夫（過去作/青天を衝け,17才の帝国）
　　　田中哲平（過去作/恋せぬふたり,ﾌﾟﾘｽﾞﾑ,3000万）
照明：斎藤知久（過去作/いよっ!弁慶）
　　　山崎友梨子（不明）
音声：北原悠介（過去作/べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~）
　　　下迫堅治（過去作/ｴｰﾙ総集編,半径5ﾒｰﾄﾙ,恋せぬふたり）
音楽録音：高橋清孝（過去作/火の鳥2024ｱﾆﾒ）
映像技術：吉永勇（過去作/なつぞら,虎に翼）
　　　木川豊（過去作/いだてん,おかえりﾓﾈ,17才の帝国）
カラーグレーディング：松﨑梨絵（過去作/なつぞら,おかえりﾓﾈ）
　　　戸谷智恵子（過去作/光る君へ,ちむどんどん）
VFX：田中貴志（過去作/劇場版ﾄﾘﾘｵﾝｹﾞｰﾑ）
　　　石貝玲子（過去作/仮面ﾗｲﾀﾞｰｴｸﾞｾﾞｲﾄﾞ,同期のｻｸﾗ,ﾌｧｰｽﾄﾍﾟﾝｷﾞﾝ!）
助監督：伊藤嘉文（過去作/ももさんと7人のﾊﾟﾊﾟｹﾞｰﾉ）
　　　山田修（過去作/映画｢ｻﾙ｣）
制作担当：征矢吉裕（過去作/ひよっこ）
　　　東美恵子（過去作/映画｢ｼｬｶﾘｷ!｣,映画｢ﾈﾑﾘﾊﾞ｣）
特殊造形：江川悦子（過去作/もしも徳川家康が総理大臣になったら）
編集：松屋周平（過去作/鎌倉殿の13人,3000万）
記録：武田朝子（過去作/おかえりﾓﾈ,どうする家康）
特殊メイク：松岡象一郎（過去作/映画｢ﾍﾙﾀｰｽｹﾙﾀｰ｣｢ﾄﾘﾊﾀﾞ｣）
美術進行：高橋秀樹（過去作/篤姫）
装置：田村英一郎
装飾：神戸信次（過去作/【推しの子】-The Final Act-）
衣装：澤谷良（過去作/花子とｱﾝ,なつぞら,ｴｰﾙ）
メイク：田畑千奈味（過去作/ひよっこ,青天を衝け）
かつら：秋庭優一（過去作/桶狭間）
時代考証：天野隆子（過去作/ｹﾞｹﾞｹﾞの女房,花子とｱﾝ,ｽｶｰﾚｯﾄ）
風俗考証：刑部芳則（過去作/ｴｰﾙ,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ,虎に翼）
土佐ことば指導：西村雄正（過去作/らんまん）
博多ことば指導：魚谷としお（過去作/ｴｰﾙ）
所作指導：藤間貴雅（過去作/麒麟がくる,流行感冒,風よあらしよ）
製パン指導：竹谷光司（Bakery&Cafeつむぎ＠千葉県佐倉市）
漫画指導：山根青鬼
ギター指導：藤本功一（https://x.com/Fujimoto）
歌唱指導：門脇幸（https://x.com/kadowaki_sachi）
薙刀指導：松本真治（過去作/救急救命士・牧田さおり）
体操指導：岡本美佳（過去作/ﾗｼﾞｵ体操,ﾃﾚﾋﾞ体操,みんなの体操）
石工指導：山中英明（第29回技能ｸﾞﾗﾝﾌﾟﾘ石工職種第一位金賞）
書道指導：金敷駸房（過去作/ｴｰﾙ,麒麟がくる,青天を衝け）
アクション指導：吉田浩之（過去作/帝一の國,忍びの国,地獄少女）
仏事指導：守祐順（能蔵院＠千葉県木更津市）
医事指導：冨田泰彦（過去作/らんまん,虎に翼,3000万）
裁縫指導：小林操子（過去作/ｴｰﾙ,らんまん,虎に翼）
アニメーション制作：稲葉卓也（https://www.takuyainaba.com）
タイトルバック映像：涌井嶺（https://x.com/Ray_T6L）
※敬称略

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なぜ「衝撃的なのか？」について解説します！

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
お仕事や学校の休憩時間や移動中の方、就職活動中の方、病気療養、子育て、介護など、それぞれの生活を送る読者の皆様…
私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

もう少し内容が良い方向に向かうまで、少しエネルギーは抑え目で書かせていただきます。
　※しばらくの間、テンプレです…(謝)

きのう、義理の父の告別式でテレビを見る時間がなかったので、第50回（6月6日放送）分の感想を投稿したばかりです。

したがって、「ダイジェスト版の感想も連続して書くの？」ではあるのですが。

その分だけ、第50回の投稿用に見直した第46回からの一週間分も鮮明だから、キッチリと書かせていただきます。

一言でいえば、「衝撃的なダイジェスト版である」以外のたとえが思いつかない状況ですね。

では、なぜ「衝撃的なのか？」について解説してみます。

なぜ、「うち　変わってしもうた」を残さなかったのか？

まず、その前に、今週の「ダイジェスト版」にも残っていた次郎（中島歩）のセリフに注目したい。

次郎「この瞬間だけじゃのうて
　その前と後ろに流れる時間も
　知りとうなるがよ」

脚本の中園ミホ氏、今週の脚本協力の三谷昌登氏が書いたセリフだか知らないが。

“連ドラ” だって、いま見ている瞬間だけであなくて、その前後に流れる時間を感じ取るものだと思う。

だから、よくSNS等で「あのシーンがよかった」とか、あろうことかワンシーンが気に入っただけなのに「今回は神回！」なんて的外れを平気で書ける視聴者を「？」としか思わないわけだが。

わたし基準で、今週分の「ダイジェスト版」が犯した致命的なミスは、第49回（6月5日放送）の序盤2分過ぎの次の会話、強いて言えばのぶ（今田美桜）のセリフを全削除したことに尽きる！

のぶ「子供らあの前では
　早(はよ)う戦争に勝って　終わらせましょうって
　勇ましいこと言いゆうけんど
　心の中は震ゆうが」
蘭子「うん」
のぶ「蘭子の言うとおりや。
　うち　変わってしもうた」

なぜ、「うち　変わってしもうた」を残さなかったのか？

きっと、私が昨日の告別式の心労が癒えていないから、理解できないと信じたいのだが。

ダイジェスト版は「うち　刻々と変わってしもうた」に！

登場人物の人物設定、そのキャラクターの人生観や死生観、考え方や感じ方が変わることは、リアル社会と同様にあって当然のことだ。

だからこそ、前述した次郎の「この瞬間だけじゃのうて」の描写に意味や価値がある…　と、今作自身が描いたのだ。

で、「ダイジェスト版」に話を戻そう。

冷静に読んでいただきたい。

「本編＝週5回」をきちんと見た人なら分かると思う。

「本編」では、この「うち　変わってしもうた」があったから、“その前に流れた時間ののぶ＝木曜までののぶ” と “その後ろに流れた時間ののぶ＝金曜日ののぶ” を、辛うじて受け入れられたのでは？

でも、「ダイジェスト版」には「うち　変わってしもうた」がないことで、こうなったのだ。

《「ダイジェスト版」の中で、のぶのキャラがコロコロと変わりまくった》

あえて書くなら、「うち　刻々と変わってしもうた」である（苦笑）

ダイジェスト版の"のぶ"は感情任せにしゃべっているだけ？

そもそも論 《その1》 として、 のぶは、戦争反対なのか、富国強兵なのか？

お国のために死を覚悟して敵を倒せ！　なのか、敵から逃げてでも生きろ！　なのか。

軍国主義を子供たちに教えたいのか、そうでないのか。

私には、どっちつかずでも、“キャラ変しまくり” でもなく。

その場その場で、感情の赴くままにしゃべっているだけにしか見えないのだが。

もちろん、戦争に対する考え方は次の二つだけとは限らない。

　●反対する立場（反戦）
　●賛成する立場（戦争賛美・富国強兵）

その他にも、現代であれば下記を含めて様々なものが存在して当然である。

　●しかたがない時だけ戦争を認める立場
　●戦争をふせぐために軍隊を持つ立場
　●歴史の流れとしてしかたないという立場
　●どちらでもなく、関心がない立場
　●世界全体のつながりを大事にする立場
　●新しい戦争の形を考える立場
　●「そもそも戦争って何だろう？」と考え直す立場

のぶは、戦争に対して“矛盾を抱えた人”でいいの？

だが、今作の、今週の‘のぶ’は、前章に挙げた「九つの立場」とも違うと思う。

あえて言うなら、「反対する立場（反戦）」と「賛成する立場（戦争賛美・富国強兵）」の…

　●風見鶏のような人
　●優柔不断な人
　●矛盾を抱えた人
　●玉虫色の人
　●二律背反を生きる人

これ、まだ「二律背反を生きる人」として、哲学的に苦悩する日々でも描かれていれば、のぶに対する見方は大きく変わる可能性がある（あった）。

しかし、現状の描写で最適解なのは「矛盾を抱えた人」では？

あれだけ、“その前に流れた時間ののぶ＝木曜までののぶ” に偉そうなことを言わせまくったのに？　である。

こうなると、言っちゃ悪いが「書いている人＝矛盾を抱えた人」にまで見えてくるのだが。

だ、か、ら。
「ダイジェスト版」こそ、「うち　変わってしもうた」を残すべきだったと思う。

それでも、「電報を受け取って帰省した嵩」を見つけた際の‘のぶ’と。
「嵩の出征祝いの場で憲兵に歯向かった‘のぶ’」が共存している違和感は払しょくできないが。

まあ「どうせ、払しょくできないなら」と、削ったことにしておくか。

本編もダイジェスト版も、詰め込みすぎ、欲張りすぎで失敗

そろそろ、まとめよう。

きっと、今週の「ダイジェスト版」の編集担当の意図は次の七つのようなものではないだろうか？

　●朝田家を去った草吉（阿部サダヲ）は残したい
　●のぶと次郎の夫婦も残したい
　●来週に向けて、嵩は多めに残したい
　●大人の事情で、健太郎（高橋文哉）とカレーライスは残したい
　●ホームドラマとして、千代子（戸田菜穂）も残したい
　●大人の事情で、登美子は全部残したい
　●結果的に、のぶの出番が少なくてもやむを得ない

結論、「本編」も「ダイジェスト版」も、詰め込みすぎ、欲張りすぎ…　である。

サブタイトル『生きろ』に直接的に無関係な要素を盛り込みすぎなのだ。

あとがき

分かる人は、今週を見て気づきましたよね、きっと。

《おいおい、これじゃあ、子役時代の幼少期も、女学校も、師範学校も、ヤムおんちゃんも、あんぱんも、朝田パンも、要らないじゃん！》

そのとおり！ ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ!!

思い切って、第1回の冒頭を、今田美桜さん演じる‘のぶ’が校庭で生徒らあと徒競走をやっているカットにして。

語り「この女性は　朝田のぶ。
　母校の尋常小学校の先生で、
　生徒とは知るのが大好きです。
　実家は祖父の石材屋で
　父は貿易商　母はパン屋を営んでいます」

で、第9週『絶望の隣は希望』の第44回（5月29日放送）で、陸軍の中佐が小学校に講演に来たくだりに直結。

朝田パンが乾パンの依頼を受けるところから、一気に戦争に傾倒していけばよかったんですよ。

嵩や柳井家のことは、後出しで描いてもいいと思いますよ。

ここまで、迷走するよりは、スタート地点をきっちりと作ることのほうが大切ですから。

※文中の土佐弁風の創作セリフは、下記のサイトを利用しています。
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