連続テレビ小説「あんぱん」 （第94回・2025/8/7） 感想

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『あんぱん』
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第94回／第19週『勇気の花』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

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嵩（北村匠海）は思い切り漫画を描きたいと、会社を辞める意思をのぶ（今田美桜）に伝える。のぶは全力で応援すると答え、希望に燃える２人だったが…。５年後、相変わらず嵩は三星百貨店で働いていた。副業の稼ぎが安定してきたものの、いざ退職となると不安が募る嵩。そんなある日、偶然いせたくや（大森元貴）と再会する。たくやと話すうちに勇気づけられた嵩は、その夜、改めてのぶに漫画一本でやっていくことを伝える。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

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原作：なし
脚本：中園ミホ（過去作/花子とｱﾝ,ﾄﾞｸﾀｰXｼﾘｰｽﾞ,ｻﾞ･ﾄﾗﾍﾞﾙﾅｰｽｼﾘｰｽﾞ）
脚本協力：山岡真介（過去作/中園ﾐﾎ氏と共同脚本→万博の太陽,ｻﾞ･ﾄﾗﾍﾞﾙﾅｰｽ[2]）  第2～7,9,11,13,15,17,19週
　　　三谷昌登（過去作/あさが来た[京ことば指導],ｽｶｰﾚｯﾄ 第21週,西郷どん[脚本協力]） 第8,10,12,14,16,18週
演出：柳川強（過去作/ｵｰﾄﾞﾘｰ,花子とｱﾝ,やさしい猫） 第1,3,5,8,11,12,17週
　　　橋爪紳一朗（過去作/花子とｱﾝ,ｴｰﾙ,ｶﾑｶﾑｴｳﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ） 第2,4,7,10,14,19週
　　　野口雄大（過去作/ｴｰﾙ,恋せぬふたり,どうする家康） 第6,9,13,16週
　　　佐原裕貴（過去作/ｽｶｰﾚｯﾄ,おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに） 第15週
　　　尾崎達哉（過去作/3000万） 第18週
音楽：井筒昭雄（過去作/奇跡の人,99.9-刑事専門弁護士-）
主題歌：RADWIMPS「賜物」
語り(本編・土曜日版)：林田理沙ｱﾅｳﾝｻｰ（現｢ｻﾀﾃﾞｰｳｵｯﾁ9｣ﾒｲﾝｷｬｽﾀｰ）
副音声解説：山崎健太郎（過去作/舞いあがれ!,らんまん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ,虎に翼,おむすび）
制作統括：倉崎憲（過去作/おかえりﾓﾈ,ここは今から倫理です｡,やさしい猫）
Ｐ：中村周祐（過去作/おかえりﾓﾈ,どうする家康）
　　　舩田遼介（過去作/大奥1-2,VRおじさんの初恋）
　　　川口俊介（過去作/ちむどんどん,どうする家康,光る君へ）
美術・ロゴデザイン：伊達美貴子（過去作/まんぷく,青天を衝け）
技術：久野裕大（過去作/どうする家康,3000万）
　　　望月英邦（過去作/どんと晴れ,とと姉ちゃん,軍師官兵衛）
音響効果：畑奈穂子（過去作/麒麟がくる,恋せぬふたり）
　　　岸優美子（過去作/光る君へ,恋せぬふたり）
撮影：山口卓夫（過去作/青天を衝け,17才の帝国）
　　　田中哲平（過去作/恋せぬふたり,ﾌﾟﾘｽﾞﾑ,3000万）
照明：斎藤知久（過去作/いよっ!弁慶）
　　　山崎友梨子（不明）
音声：北原悠介（過去作/べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~）
　　　下迫堅治（過去作/ｴｰﾙ総集編,半径5ﾒｰﾄﾙ,恋せぬふたり）
音楽録音：高橋清孝（過去作/火の鳥2024ｱﾆﾒ）
映像技術：吉永勇（過去作/なつぞら,虎に翼）
　　　木川豊（過去作/いだてん,おかえりﾓﾈ,17才の帝国）
カラーグレーディング：松﨑梨絵（過去作/なつぞら,おかえりﾓﾈ）
　　　戸谷智恵子（過去作/光る君へ,ちむどんどん）
VFX：田中貴志（過去作/劇場版ﾄﾘﾘｵﾝｹﾞｰﾑ）
　　　石貝玲子（過去作/仮面ﾗｲﾀﾞｰｴｸﾞｾﾞｲﾄﾞ,同期のｻｸﾗ,ﾌｧｰｽﾄﾍﾟﾝｷﾞﾝ!）
助監督：伊藤嘉文（過去作/ももさんと7人のﾊﾟﾊﾟｹﾞｰﾉ）
　　　山田修（過去作/映画｢ｻﾙ｣）
制作担当：征矢吉裕（過去作/ひよっこ）
　　　東美恵子（過去作/映画｢ｼｬｶﾘｷ!｣,映画｢ﾈﾑﾘﾊﾞ｣）
特殊造形：江川悦子（過去作/もしも徳川家康が総理大臣になったら）
編集：松屋周平（過去作/鎌倉殿の13人,3000万）
記録：武田朝子（過去作/おかえりﾓﾈ,どうする家康）
特殊メイク：松岡象一郎（過去作/映画｢ﾍﾙﾀｰｽｹﾙﾀｰ｣｢ﾄﾘﾊﾀﾞ｣）
美術進行：高橋秀樹（過去作/篤姫）
装置：田村英一郎
装飾：神戸信次（過去作/【推しの子】-The Final Act-）
衣装：澤谷良（過去作/花子とｱﾝ,なつぞら,ｴｰﾙ）
メイク：田畑千奈味（過去作/ひよっこ,青天を衝け）
かつら：秋庭優一（過去作/桶狭間）
時代考証：天野隆子（過去作/ｹﾞｹﾞｹﾞの女房,花子とｱﾝ,ｽｶｰﾚｯﾄ）
風俗考証：刑部芳則（過去作/ｴｰﾙ,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ,虎に翼）
土佐ことば指導：西村雄正（過去作/らんまん）
博多ことば指導：魚谷としお（過去作/ｴｰﾙ）
所作指導：藤間貴雅（過去作/麒麟がくる,流行感冒,風よあらしよ）
製パン指導：竹谷光司（Bakery&Cafeつむぎ＠千葉県佐倉市）
漫画指導：山根青鬼
ギター指導：藤本功一（https://x.com/Fujimoto）
歌唱指導：門脇幸（https://x.com/kadowaki_sachi）
薙刀指導：松本真治（過去作/救急救命士・牧田さおり）
体操指導：岡本美佳（過去作/ﾗｼﾞｵ体操,ﾃﾚﾋﾞ体操,みんなの体操）
石工指導：山中英明（第29回技能ｸﾞﾗﾝﾌﾟﾘ石工職種第一位金賞）
書道指導：金敷駸房（過去作/ｴｰﾙ,麒麟がくる,青天を衝け）
アクション指導：吉田浩之（過去作/帝一の國,忍びの国,地獄少女）
仏事指導：守祐順（能蔵院＠千葉県木更津市）
医事指導：冨田泰彦（過去作/らんまん,虎に翼,3000万）
裁縫指導：小林操子（過去作/ｴｰﾙ,らんまん,虎に翼）
アニメーション制作：稲葉卓也（https://www.takuyainaba.com）
タイトルバック映像：涌井嶺（https://x.com/Ray_T6L）
※敬称略

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前作『おむすび』の際に何度も書いたことを思い出す…

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
お仕事や学校の休憩時間や移動中の方、就職活動中の方、病気療養、子育て、介護など、それぞれの生活を送る読者の皆様…
私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

もう少し内容が良い方向に向かうまで、少しエネルギーは抑え目で書かせていただきます。
　※しばらくの間、テンプレです…(謝)

アバンタイトルの冒頭から「！」と「？」である。

当ブログのご常連様なら、前作『おむすび』の際に、次のことを何度も書いたことを思い出すのでは？

《やればいいと分かり切っていることを、やらない、やれない》

《やれば逆効果と分かり切っていることを、やる、やっちまう》

今回のアバンタイトルが、まさに、《やれば逆効果と分かり切っていることを、やる、やっちまう》だ。

今作は《嵩が漫画を描く場面を盛り込まない癖がある》

今作が《嵩が漫画を描く場面を盛り込まない癖がある》のは、以前から書いているとおりだ。

もちろん、撮影上の問題で、北村匠海さんが漫画を描く場面を撮影するのは課題があるのは分かる。

しかし、北村拓海さんが演じてる「柳井嵩」のモデルは、あの「漫画家・やなせたかし」なのだ。

だから、描くシーンを極力減らして、やなせ氏がモデルの登場人物をまともに描けるはずがない。

なのに、今作は《嵩が漫画を描く場面を盛り込まない癖がある》のだ。

だから、前回の感想でだって、次のような皮肉を書いたのだ。

しかも、15分間丸々《嵩の漫画抜き》って？？？
　※おっと、最後の最後に、「描くシーンなし」でイラストが出ましたね

そう、《「描くシーンなし」で》である。

ドラマ上、劇中でメイコ（原菜乃華）たちを驚かせ、喜ばせ、感動させる展開なのは認める。

しかし、ハッキリ言って、メイコたちが嵩のイラストで感動する場面なんて、ワンカットあれば十分すぎるのだ。

むしろ、私たちを驚かせ、喜ばせ、感動させる展開は。

《密かに嵩が、メイコと健ちゃんの結婚祝いにイラストを描く姿》だったのだ。

なのに、今作の脚本家や演出家や制作統括は、劇中の登場人物と視聴者を同時に、同じネタで、驚かせ、喜ばせ、感動させようとしたのだ。

愚かである…

脚本と演出が迷走──登場人物と視聴者の区別が崩壊

これとほぼ同じことが、つい先日にあったことにお気づきだろうか？

それが、先週末の「便所の天井の穴」である。

確かに、劇中の登場人物たちは「便所の天井の穴」に気付いて、驚いて笑い飛ばした。

しかし、（詳細は省略しますが）「便所の天井の穴」の位置や意味付けがイマイチだったから、視聴者は驚きもせず、笑い飛ばすこともなかったのだ。

あれだって、あの際の感想で書いたように、何度もやらずに「嵩で一度だけ」にしておけばよかったのだ。

なのに、嵩でネタバレさせてから千代子（戸田菜穂）を盛り込んだから空振りしたのだ。

結局、脚本も演出も、登場人物に対してやることと、視聴者に対してやるべきことの分別ができていないのだ。

そう、次のことを同時にやっちまっているのだ。

《やればいいと分かり切っていることを、やらない、やれない》

《やれば逆効果と分かり切っていることを、やる、やっちまう》

アバンで、やらなくていいのに結婚祝いの絵を繰り返すなら

だから、今回のアバンタイトルで、また結婚祝いの絵を繰り返すのも同じことだ。

どうしても盛り込みたいなら、のぶ（今田美桜）に次のように言わせ。

のぶ「ねえ、嵩、
　いつ、なんな漫画を描いちょったがかえ？
　うち、ちっとも気づかんやった」

そして、直後へ《密かに嵩が、メイコと健ちゃんの結婚祝いにイラストを描く姿》をインサート。

これをやるべきだったと思う。

あと2週間もすればクランクアップ（撮影終了）なので、最後まで治らないと思うが。

｢会社辞めてまで？｣以前に｢漫画を描きたい｣すら届かない！

今回のアバンは、問題山積だ。

次の嵩のセリフも違和感だらけである。

嵩「やっぱり…
　俺は　思いっきり漫画を描きたい。
　会社　辞めてもいいかな」

私も、できるだけ相当な好意的な脳内補完‘も’している。

その好意的な脳内補完で受け止めるから、何となく「会社辞めてまで？」は納得できる（と、しておきます）。

しかし、流し見しているレベルでは、間違いなく「会社辞めてまで？」以前の「思いっきり漫画を描きたい」ですら伝わらないのでは？

今作で「まだ戦争の足音が聞こえる前」を思い出してほしい。

そのころは、のぶと嵩の違いを強調する目的もあって。

折に触れて、《嵩が漫画を描く》が盛り込まれていた。

特に、幼少期から青年期の嵩の《嵩が漫画を描く》は。

　●嵩の成長の証し
　●嵩の家族との思い出の代替品
　●嵩が孤独から脱却できるアイテム

これらとして、効果的に利用されていたのだ。

であるから、嵩と弟・千尋（中沢元紀）の関係性を描く上でも《嵩が漫画を描く》は印象的だったし。

それができていたから、ギリギリであっても、第88話（7月30日放送）での嵩のプロポーズに意味が出たのだ。

嵩「いつもまっすぐ
　ひたむきに走るのぶちゃんのことを
　子どものころからずっと愛しています。
　千尋の分も　次郎さんの分も　僕が幸せにします。
　結婚してください」

ドラマなのに《映像で見せて魅せるべき！》もできていない

さて、嵩のプロポーズをもう少し広げよう。

今作は、第88回で「のぶと嵩の結婚生活が始まる」と宣言したようなものだ。

しかし、実際の劇中では、ほぼ新婚生活らしきものは描かれない。

むしろ、今回のアバンが「夫婦で食事」の最初のような印象すらあるくらいだ。

で、時々、嵩の「漫画を描きたい！」は盛り込まれるが、それも映像というよりセリフが多い。

だから、ドラマ”  なのに《映像で見せて（show）魅せる（fascinate）べき！》もできていないのだ。

それこそ、三星百貨店の仕事風景でだって、もっと「漫画を描きたい！」を盛り込んでもいいと思う。

でも、《やればいいと分かり切っていることを、やらない、やれない》のだ。
　※今回も、三星百貨店はワンカットもありませんでした

半年間の朝ドラで4か月間も“積み重ねがない”のは致命的

ホント、これで「やなせたかし氏をモデルにしたドラマ」と言えるのか、甚だ疑問である。

ちなみに、［史実］に触れるので詳細は書かないが。

今回の、「広告の仕事を辞めて漫画だけで食っていく」に対する‘のぶ’の反応は、のぶのモデルである「小松暢さん」の生き様の中でも、暢さんの人となりや人柄を明確に表すエピソードだ。

しかし、今作では、嵩の「漫画を描きたい！」も、のぶの「大切な嵩のために！」の両方の “積み重ねがない” から、これまた感動的なシーンにもできずに終わった。

やはり、半年間の朝ドラで4か月間も “積み重ねがない” のは致命的なのだ。

瞬時に「5年経過」－－“積み重ねがない連ドラ”

しっかし、僅か3分間のアバンで、まだまだツッコミを入れる必要があるのか！

相変わらず、出勤時間なのに、長屋の住民は誰一人いない空間のまま、〈5年経過〉しちゃった!!

先日の投稿でも「今週は大幅な時間経過をするはず」と書いたとおりだ。

それでも、嵩が決意を表明し、のぶが覚悟をした直後に、照明演出と語りだけで、あっさりと時間経過してしまうとは、驚き以上に呆れるしかない。

せめて、数カットでいいから、腹を括ったあとの “日常描写” を入れるべきでは？

ホント、今作は “積み重ねがない連ドラ” である…

サブキャラクターの細かいネタを盛り込む限り復活はない

メインタイトル映像明けに関しては、特筆すべきことはない。

以前も書いたが、今作において、そもそも論 《その1》 として、 黄のぶが仕事で何をしようが、今のところ大きな影響はないし。

それこそ、そもそも論 《その2》 として、 子連れのメイコと健太郎が来訪する際も、《嵩が漫画を描く》は盛り込まず。

描かれたのは、各自の現状報告であって、会話ややり取り以下の会話劇風。

その上、誰もが悪く言えない、書けない出産を盛り込んで。

とにかく…

《今作は、サブキャラクターの細かいネタを盛り込む癖がある》

これをやり続ける限り、幼少期のような “楽しい朝ドラ” になることはない！　と思う。

あとがき

メイコと健ちゃんの娘を「預かるき」のくだりもなし。
　「お姉ちゃんがついちゅう」がそれ？？？

深夜に電話がかかる場面でも《嵩が漫画を描く》はなし。

でも、しっかりと、ゲストの出番と話題、騒動だけはあり。

う～ん、これが “ドラマ” なの？

※文中の土佐弁風の創作セリフは、下記のサイトを利用しています。
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