デジタル・タトゥー （第4話 [連続5回]・2019/6/8） 感想

NHK総合系・土曜ドラマ『デジタル・タトゥー』（公式）
第4話[連続5回]『娘の告白』、ラテ欄『娘がリベンジポルノの被害に遭ったら…』の感想。

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テレビ局から内定を得ている早紀（唐田えりか）が男性と一緒にベッドで撮った写真が流出。中傷が広まる中、岩井（高橋克実）は動揺しながらも相手の男性を捜す。一方、早紀への悪意の正体を探ろうとするタイガ（瀬戸康史）だが、「タイガ発見」の報がネット上を駆け巡る。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

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原作：なし
脚本：浅野妙子（過去作/ごめん､愛してる、黄昏流星群）
演出：梶原登城（過去作/あまちゃん、マッサン、ちかえもん） 第1,2話
　　　橋爪紳一朗（過去作/てっぱん、花子とｱﾝ、ｽﾆｯﾌｧｰ 嗅覚捜査官） 第3,4話
音楽：蓜島邦明（過去作/仮面ライダーアマゾンズ、4号警備、霊魔の街）

岩井とタイガの"本作に於ける初期設定が強引過ぎる"から…

さて、前回ではタイガ（瀬戸康史）が登場する度に、話の腰が折れる…と書いた。そして、今回は序盤から中盤にかけて、まとめて登場した。タイガらしい「ネット調査力」も、それなりに発揮して見せ場もあった。

しかし、中盤を過ぎると姿が消滅。確かに、第1話の感想で、タイガと父・政治家・伊藤（伊武雅刀）の確執問題と言う本作の縦軸ばかりを描くのはつまらない…と書いたが、今回のようなタイガの扱いなら、居ても居なくても同じような…

これなら、最初から岩井（高橋克実）がユーチューバーのタイガのファンで、ネットにコメントを書き込んだのをきっかけに、タイガが岩井に助けを求め、ネット社会のトラブル解決の弁護士と相棒になると言う単純な設定で良かったのでは？

19歳が10年前のｲｼﾞﾒ相手を忘れてるのには無理があり過ぎ

私も「いじめられっ子」時代があるから、「いじめる側」は「いじめた側」を覚えていることは少なく、逆は大人になっても子ども時代の「いじめっ子」が夢にまで出て来る。そう言うのって、意外と一般的な感覚だと思う。

前回から描かれている、岩井の娘・早紀（唐田えりか）のリベンジ・ポルノによる就職内定取り消しエピソードは、早紀も同級生の奥寺ミサ（久保田紗友）も両方の立場の経験者による物語。だったら、10年前の「いじめた相手を覚えているか？ いないか？」は、もっと徹底的に脚本で書き込むべきだったと思う。

そう、流石に相手が整形手術で 返信 変身している以外、小学校6年（12歳）から大学1年（19歳）の多感な10年間の出来事を「単純に忘れていた」として、ストーリー展開したのには無理があり過ぎる。

こっちのエピソードも、同じ大学に通う早紀がアナウンサー試験に内定し周囲からチヤホヤされているのに腹が立ったミサが逆恨みでやっちゃったと言う単純な設定で良かったのでは？

あとがき

作品そのものが描こうとしている、ネット上での誹謗中傷や個人情報の拡散など、一度公開されたら消さすことのできない「デジタル・タトゥー」に苦悩し人生を壊されかけた人々に寄り添う、アナログ人間の中年弁護士と人気ユーチューバーの戦いと救い出す姿を描く…のは良いと思います。

ただ、そのための「初期設定」や「タイガの縦軸」など、脚本が雑なのが残念過ぎます。更に言えば、このテーマ性のドラマで「お互い様」や「自業自得」と言った “落し所” も、どうかと思ってしまいました。次の最終回での巻き返しに期待します。

  

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デジタル・タトゥー──インターネット誹謗中傷・風評被害事件ファイル

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【これまでの感想】
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拍手コメントへ返信 （2019/6/8,9の分）

ご来訪の上、拍手とコメントをありがとうございます！

いつもドラマや映画の感想にご賛同のWeb拍手やコメントを頂戴し、ありがとうございます。もちろん厳しいコメントも頂きますが、ブログ更新の励みになります。
なお、"拍手コメント"にお返事をする機能が無いため、基本的に翌日以降にこの場でお返事を差し上げます（謝）

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[拍手投稿]  まりこさん （2019-06-08 09:59:20）
インハンド（第9話・2019/6/7） 感想

山下智久さんはアルジャーノンの時に知能の成長と退行に合わせた（その時々の）咲人を丁寧に丁寧に演じていました。毎週演じる知能年齢が違うのが見ていて凄い説得力を持って心に響いてきました。今回も徐々に周囲に心を開いていく描写がとても気持ちが良いです。
紐倉の扱い方が解った高家との掛け合いが面白く高家も紐倉に似てきて(笑)その二人のコンビネーションを牧野が上手く引き出して…これから大きな展開になるみたいですけど、この素敵なチームのSEASON２または劇場版を見てみたいです！

↓ここから管理人返信↓

劇場版はともかく、続編は見たいですね。

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[拍手投稿]  千枚漬けばぁちやんさん （2019-06-08 11:52:26）
拍手コメントへ返信 （2019/6/7の分）その3

余談になってしまい申しわけないのですが、 漫画家志望だった知人の方の鉛筆、ペンの持ち方が気になるという話に頷きました。 ペンを持つ手のアップが広瀬すずさんのものでない時もあるのかもしれませんが、 最近の若い人達の親指突き立て持ちが気になります。 ある私立の小学校では入学時にきちんと鉛筆の持ち方を身につけさせるそうです。
正しく持てば手も疲れず、集中力が増して成績も良くなるらしいです。 昔はお箸も鉛筆もうるさく言われた様に思います。昭和31年頃なら、まだきちんと使える人が多いのではないでしょうか。 「描く」プロの話だから、その辺りも現場で鍛えられるはずなのに。 ペンもそうですが、現在、綺麗なお箸使いをする人は国宝級的な存在ですね。

↓ここから管理人返信↓

俳優さんでも、箸の持ち方がおかしくて、ネットで騒がれることが度々ありますね。その点で、私は子どもの頃に徹底的に箸の持ち方を躾けてくれた親に感謝しかありません。

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[拍手投稿]  てぃわんさん （2019-06-08 12:53:54）
家政夫のミタゾノ（第3シリーズ） （第8話/最終回・2019/6/7） 感想

みっきーさん、最後まで感想あげてくださってありがとうございます。私も今シリーズは残念です。 最終回はドラムを叩く姿が見られて嬉しい思い、さらに松岡の叩き方でなくちゃんとミタゾノ が叩いている姿になっていたのに感心しました。
バンドのストーリーはTOKIOに重なってつらかった…。ともあれ、ミタゾノ の演技自体はますます磨きがかかっているので、スタッフの皆様次はよーく考えて欲しい！と願うばかりです。

↓ここから管理人返信↓

途中で何度も視聴離脱しそうになりましたが、やはり松岡昌宏さんが熱演する「三田園」を見たくて、最終回まで辿り着きました。もしも『４』があるなら、相棒は一人にして、俳優さんも厳選して頂きたいです。

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[拍手投稿]  無題さん （2019-06-08 14:06:48）
家政夫のミタゾノ（第3シリーズ） （第8話/最終回・2019/6/7） 感想

TOKIOのファンでもなんでもないのですが、松岡昌宏さんのドラムはカッコ良かったです。もう少し聞いていたかったですね。最終回で印象に残っているのはそれだけ。 ネット配信で第一シリーズを見て面白かったので楽しみにしていたのですが、劣化したのでしょうか。助手が二人というのも、見てて中途半端でした。

↓ここから管理人返信↓

やはり、『コード・ブルー』もそうですが、『３』ともなれば、マンネリ化打破とネタの枯渇によって、何か新たな方向性を模索するものです。そして、大体それは失敗します。なぜなら、『相棒』や『科捜研の女』のような長期政権を維持している化け物作品は、『１』から根本的に何も変わっていない。それが証明していると思います。

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[拍手投稿]  通りすがりの者ですさん （2019-06-08 14:47:13）
なつぞら （第60回・2019/6/8） 感想

オムライスを食べているシーンで｡ 小なつ役の栗野さんがちゃんと広瀬すずさんの食べ癖を真似していたのを今さらながら思い出した｡ 口を尖らせるようにジャガイモをモグモグと、ドラマが面白かったなら役者が代わっても(子供から大人へ)奥原なつなんだよ～繋がってるんだよ～と感動出来るはずなのだが、如何せんつまらないのと行儀の悪さに白けてばかり。 子供なのにキチンとお芝居の出来るはずの栗野さんが気の毒｡

↓ここから管理人返信↓

だって、「こなつ」と「なつ」は人格的にほぼ別人なのは第1回から継続している視聴者は、とっくにお見通しなのですから、小手先のことで感動なんて生まれるはずはありません。それが連ドラ、それが朝ドラだと思います。

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[拍手投稿]  通りすがり子さん （2019-06-08 15:42:48）
なつぞら （第60回・2019/6/8） 感想

最近は、BSで観る「おしん」があまりに面白く、「なつぞら」はあまり観なくなり…。今日久々に観ました。 十勝編、私も不思議でした。 何だか途中で腰を折られた感じもしましたし。 ヒロインのモデルと言われている、奥山玲子さんのウィキペディアで読みましたが、この方の人生をそのままドラマにした方がずっと面白い。
何故ここで、必要のない人の登場？必要のないシチュエーションの紹介？ このドラマは、そういうところが多く感じます。 きっと「事務所の力」が働いたのでしょうね。 名前忘れましたが、元AKBの人やバブリーダンスの元キャプテンも出ているようですし。 きっと、ヒロインの大親友になるとかの設定でしょうが…

↓ここから管理人返信↓

とにかく、いろんな意味で良く分からん作品です。昭和31年らしさも無ければ、ヒロインの切磋琢磨も無いし、次々と新キャラが登場するばかりで、全員がヒロインの味方。これで、一体何を描こうとしているのでしょうか。そこが気になって見ているだけのようなものです…

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[拍手投稿]  まりもさん （2019-06-09 00:45:09）
なつぞら （第60回・2019/6/8） 感想

みっきーさん、こんにちは。 なつの好感度、私も下がってます。状況を考えず自己主張するところが嫌だし、ちょっとだけかじった演劇なのに、動画を描く時「私は女優」みたいな物言いも、なんだかなー。謙遜が取ってつけたように聞こえます。 割り切って、「朝ドラ女優祭」として浅く楽しめばいいんですけどね…

↓ここから管理人返信↓

私は『あまちゃん』からの朝ドラ視聴者なので、正直「朝ドラレジェンドのOG祭り」に対した期待も面白さも感動もありません。もちろん「朝ドラ100作目」の冠にも興味はありません。とにかく、朝ドラ『なつぞら』して、きちんと作り込んで欲しい。ただ、それだけです。

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皆さま、またのご来訪を心よりお待ちしております。

  

   

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俺のスカート、どこ行った？ （第8話・2019/6/8） 感想

日本テレビ系・土10ドラマ『俺のスカート、どこ行った？』（公式）
第8話『文化祭で女装!!先生の衝撃のカミングアウトで号泣....』の感想。

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文化祭が近づき、原田（古田新太）のクラスは若林（長尾謙杜）の案により、男子は女装、女子は男装で接客する「BARのぶりん」を開くことに。当日は、原田の誕生日でもあり、東条（道枝駿佑）の呼び掛けで、サプライズも用意した。前日、今泉（竹内愛紗）は光岡（阿久津仁愛）を文化祭恒例の「お化け屋敷」に一緒に行こうと誘う。その光岡が、原田にある告白をする。
---上記のあらすじは[[Yahoo!テレビ]より引用---

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原作：なし
脚本：加藤拓也（過去作/平成物語シリーズ）
演出：狩山俊輔（過去作/ﾌﾗﾝｹﾝｼｭﾀｲﾝの恋､高嶺の花､生田家の朝） 第1,2,3,7話
　　　水野格（過去作/崖っぷちﾎｴﾙ!､ｻﾊﾞｲﾊﾞﾙ･ｳｪﾃﾞｨﾝｸﾞ､3年A組） 第4,6,8話
　　　茂山佳則（過去作/フランケンシュタインの恋、ブラックリベンジ） 第5話
音楽：井筒昭雄（過去作/民王､99.9､Missﾃﾞﾋﾞﾙ､ﾌﾞﾗｯｸｽｷｬﾝﾀﾞﾙ､ﾄｸｻﾂｶﾞｶﾞｶﾞ）
キャラクター(原田のぶお)監修：ブルボンヌ、白川大介

光岡への恋する乙女･今泉の心理描写が終始ﾌﾞﾚまくりでｲﾗｲﾗ

この第8話の演出担当の水野格氏の演出と言うか演技指導が、中盤での光岡（阿久津仁愛）に対する恋する乙女・今泉（竹内愛紗）の心理描写が終始ブレまくりで、イライラしてしまった。

的外れな演技指導のために｢文化｣の欠片も感じない文化祭に

もっと好きな男の子が “女の子の格好をしたい” と打ち明けた前後の今泉の乙女心をもっと正しく演技指導していたら、今回は「令和の金八先生」として “神回” になった可能性があったと思う。その、肝心な部分を中途半端以前に間違った演技指導をしたおかげで、「文化」の欠片も感じられない「文化祭」で終わってしまった。

演者たちの頑張りを大人のﾌﾟﾛの "ｸﾘｴｰﾀｰ紛い" がぶち壊した

もっと、光岡と原田（古田新太）を重ねるべきだし、原田の “余命” についての「賭け」もドラマチックに出来たのに。脚本が「LGBTを受け入れるべき」と言った世間に単純且つ表面的に媚を売っているだけに見えたし、演出家も「文化」を「お祭り」と履き違えた。

古田新太さん始め、若い演者たちの頑張りを、大人のプロの “クリエーター紛い” が、ぶち壊したと、敢えて強調して言いたい。その位に残念過ぎる！

あとがき

制作陣の中から「これで良いのでしょうか？」と言う声が、一人でも挙がらなかったのが不思議でなりません。いくらでも、感動的な学園ドラマ、人間ドラマに出来たはずなのに…

  

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家政夫のミタゾノ（第3シリーズ） （第8話/最終回・2019/6/7） 感想

テレビ朝日系・金曜ナイトドラマ『家政夫のミタゾノ（第3シリーズ）』（公式）
第8話/最終回の感想。
なお、過去の「第1、2シリーズ」は鑑賞済み。

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伝説的ロックバンド“ハングリーズ"のボーカル・ケビン小須田(宇梶剛士)の家に派遣された三田園薫(松岡昌宏)、村田光(伊野尾慧)、恩田萌(川栄李奈)。ライブをドタキャンしたケビンの元に『今度、ライブをしたら殺す』と脅迫状が届く。熱狂的なファンによる仕返しか…!?光は犯人を捜すが襲われてしまい…家政婦崩壊の危機!?スターを伝説にするための家事ネタとは…!?衝撃の最終回…ミタゾノが星になる!?
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

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原作：なし
脚本：八津弘幸（過去作/家政夫のﾐﾀｿﾞﾉ1,2） 第1話
　　　小峯裕之（過去作/家政夫のﾐﾀｿﾞﾉ1,2） 第2話
　　　山岡潤平（過去作/家政夫のﾐﾀｿﾞﾉ1） 第3話
　　　おかざきさとこ（過去作/映画『春待つ僕ら』） 第4,7,最終話
　　　山浦雅大（過去作/Missデビル 人事の悪魔・椿眞子） 第5話
　　　宇山佳佑（過去作/主に泣いてます、信長協奏曲） 第6話
演出：片山修（過去作/家政夫のﾐﾀｿﾞﾉ1,2） 第1,2,6,最終話
　　　小松隆志（過去作/家政夫のﾐﾀｿﾞﾉ1,2） 第3,4,7話
　　　宝来忠昭（過去作/ヒモメン、僕の初恋をキミに捧ぐ） 第5話
音楽：ワンミュージック（過去作/もみ消して冬、グッドワイフ）
主題歌：Hey! Say! JUMP「愛だけがすべて-What do you want?-」(ｼﾞｪｲ･ｽﾄｰﾑ)

私は物語が見たいのでない。三田園自身を堪能したいだけ!

TOKIO の活動が中止されているから、ドラマ―としての松岡昌宏さんの姿を久し振りに見られたのは良かった（番宣で知ってはいたが）。

でも、やはり、最終回も物足りなかった。この「第3シリーズ」になって、“相棒” が二人体制になったせいもあって、これまでのシリーズの中で最も三田園（松岡昌宏）らしさが前面に出なかった。もう、その残念さの一言に尽きる。

だって、私が本作で観たいのは「極論」で言えば、三田園の痛快な事件解決の物語でなく、三田園自身を堪能したい…それだけだから。もしも、「第4シリーズ」があるなら、三田園を前面に押し出して楽しませて欲しい…

あとがき

本当に、ドラマ―としての松岡昌宏さんの姿を久し振りに見られたのは良かったです。

  

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なつぞら （第60回・2019/6/8） 感想

NHK総合・連続テレビ小説『なつぞら』（公式サイト）
第10週『なつよ、絵に命を与えよ』の 『第60回』の感想。


※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。

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アニメーターになるための試験を受けたなつ（広瀬すず）。試験の夜、仲（井浦新）や井戸原（小手伸也）、露木（木下ほうか）らが集まり、受験者の描いた絵を採点する。しかし、なかなか決めきれない。日が変わり、よくやく決断した仲と井戸原はなつを呼び出し、結果を伝える。そのころ十勝では、天陽（吉沢亮）が、森の奥深くの小屋へと向かっていた。それは、弥一郎（中原丈雄）の娘・砂良（北乃きい）の家で…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

｢馬の動きがﾀﾞｲﾅﾐｯｸで良い｣以外のなつの絵の才能って何?

結局、私にとっての印象的な、なつ（広瀬すず）の “絵の才能” は「馬の絵の動きがダイナミックで良い」程度しかない。なのに、物語は、6月入社でその年の暮れには仕上げ課に所属しながら、“絵の才能” を買われて、アニメーターになる試験を特別に受けている。

そしてまた、敢えて自ら「下手くそ…」とご丁寧に “謙遜” までして、のちに山のように登場する「なつアゲ要員」を待ち構えていると言う、まあ、いつもの…だ。

ここで魔法の言葉｢独学｣を使うのは脚本も演出も完全にｱｳﾄ!

主題歌明けは、アバンタイトルで示した方向性をそのまま映像化。まず、見ず知らずの受験者が「なつアゲ要員」に。その後は、「なつアゲ要員」の筆頭カブであるの仲（井浦新）が褒める褒める。そしてここで、仲から「魔法の台詞」が飛び出す。

仲「全部 我々が描いたものを見ての独学なんです」

ついに出た「独学」と言う魔法の言葉。これ、私としては脚本上も演出上も完全にアウトと言うか手抜き。

だって、前述で書いた通り、なつの “絵の才能” は「馬の絵の動きがダイナミックで良い」程度しかないのに、「独学」と言ってしまったら、これまで大して身内（なつの味方）しか評価していない事も、大して努力や研究もしてこなかった事も、ぜ～んぶ「独りで学んで来た天才」って、仲が証明したのと同じだから。

「独学」を使うなら、『まれ』のように、ヒロインの無名時代に天才シェフが「まれアゲ」したように、十勝時代に使っておくべきだったと思う。まあ、「独学」だけに脚本家は「禁断の毒林檎」を使った…と言わざるを得ない。

なつの自己主張も反省が、小生意気さや攻撃的に見えちゃう

そして、一度入社試験に落ちた展開をここでも使って、サクッと不合格。でも、今度は仲に続いて井戸原（小手伸也）がなつアゲ。

それにしても、なぜなんだろう？ なつが試験に不合格になり「悔しい」と言う気持ちを抱いたのだから、視聴者は普通ヒロインを応援したくなるはずなのだが、私に限ってだと思うが、全く応援する気が湧いて来ない。

自分のダメさを自己主張するのは間違っていないし、自己反省出来ていると好意的に解約も出来ているのに…だ。なのに、小生意気さや攻撃的に見えてしまう。

「お願いします」の "単語の順番" がおかしい…

そして、散々自己主張したあとに「お願いします」だから、おかしくなる。まあ、広瀬すずさんが台詞以前に単語を単調に読んでいるだけのような演技に見えてしまっているのも原因の一つだが、脚本家のその単語の順番もおかしいのが、もっとおかしな原因だ。

やはり、「不合格」と聞いた直後に、なつは「お願いします。再試験を」と願い出て、仲の「なぜ？」の問いに対して、自己主張すべきだったと思う。

仲から不合格を告げられた直後に、なつが言うべきだった…

なぜ、こんな簡単な台詞のやり取りを間違えて、なつの好感度を下げるのだろう…。そう思うのが、このシークエンスの最後の、このなつの台詞だ。

なつ「今回は ありがとうございました」

これ、脚本家は、特例で試験を受けさせてくれたことへの感謝のつもりだろうが、前述の通りに台詞の順番がおかしいから、「私の主義主張を聞いて頂き ありがとうございました」に聞こえてしまった。だったら、「まだ 未熟な私に 試験を受けさせ頂きありがとうございました」と言うだけで好印象になったと思う。

いやいや、それこそ、「今回は ありがとうございました」は仲から不合格を告げられた直後に、なつが言うべきだったのだ、残念…

十勝での寸劇は、本当に今回必要だったのか?

そして、6分過ぎからは「十勝編」でヒロイン不在の恋バナが唐突に始まった。前回の感想で書いた通り「イケメン俳優と、朝ドラレジェンド女優で客寄せ」をする安定感。

そして、出勤の際は気合いを入れるつもりで派手な衣装を着ているのかと思っていたら、正月休みでも安定の「広瀬すずさんのアップの連続と色とりどりのファッションショー」で時間繋ぎ。まあ、今回の 15分間は、ほぼ全編「青春メッセージ（旧：青年の主張）」の東京と予選で新宿代表の奥原なつの弁論大会だった。

公式サイトにある脚本家へのインタビューにこう記されている。

東京大空襲で両親をなくし、運命的に十勝の開拓者の一家に育てられるヒロイン像を考えたとき、自分の意思を貫いて生きていくヒロインではないと思いました。

ついに、第60回で完全に当初のコンセプトが崩壊したことになったってことか…

あとがき

今回で一番良かったのは、「色パカ」と言う専門用語を視聴者に説明したシーンですね。本来は、もっとアニメーションの世界への理解度を深めてくれるような描写を期待しているし、その方が作品の世界に入り込み易いと思うので。

そして、予告編では、ついに兄妹揃って事実上抹殺した千遥が登場するようだ。自分たちの幸せのために、確認もせず幸せだと決め付けた、あの千遥が…です。

  

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【これまでの感想】

第1週『なつよ、ここが十勝だ』
1 2 3 4 5 6
第2週『なつよ、夢の扉を開け』
7 8 9 10 11 12
第3週『なつよ、これが青春だ』
13 14 15 16 17 18
第4週『なつよ、女優になれ』
19 20 21 22 23 24
第5週『なつよ、お兄ちゃんはどこに？』
25 26 27 28 29 30
第6週『なつよ、雪原に愛を叫べ』
31 32 33 34 35 36
第7週『なつよ、今が決断のとき』
37 38 39 40 41 42
第8週『なつよ、東京には気をつけろ』
43 44 45 46 47 48
第9週『なつよ、夢をあきらめるな』
49 49 50 51 52 53 54
第10週『なつよ、絵に命を与えよ』
55 56 57 58 59

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