半分、青い。 （第114回・8/11） 感想

NHK総合・連続テレビ小説『半分、青い。』（公式）
第19週『泣きたい！』の 『第114回』の感想。


※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。

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いまだに仕事が見つからない鈴愛（永野芽郁）を心配し、ブッチャー（矢本悠馬）は自分の会社で働かないかと提案するが鈴愛はあっさり拒否。それどころか、とある構想のため晴（松雪泰子）に金を貸してくれと懇願する。晴は大反対するが、鈴愛は仙吉（中村雅俊）の協力を得て実現したいと粘る。しかし、鈴愛が目当てにしていた晴の貯金は、晴と宇太郎（滝藤賢一）の旅行資金であると知らされ、いったんは踏みとどまる。だが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

鈴愛は "物乞いすると言う行為" に鈍感なんだ!

わたくし個人的には、数日前に骨折した妻の介助をしながらの旅行で疲れて帰って来た翌朝の、一番始めの鈴愛の台詞がこれだから、温泉でほぐれた疲れが倍返しになってしまった。いや、前回もホテルの客室で見ていて、ソファーから落ちそうになったのが、この台詞だ。

鈴愛「ブッチャーに使われるぐらいやったら物乞いをする」

え～と、私の頭の中にある記憶装置が間違っていなければ、東京時代に元夫・涼次の三叔母宅横に住んでいた時代こそ、“ほぼ物乞い生活” に見えていたのだが、私の遠近両用メガネの度数でも合っていなかったと言うことか。いや、秋風の下働き時代から、数年間のプロ漫画家時代以外は　“ほぼ物乞い生活” に見えていたのだが。

脚本家が作品にも鈴愛にも愛情を感じないのが分かる台詞

そして、漫画の才能が無いと判明してからの仕事は、漫画家以外の職業を上から目線で否定した職業差別人間が、今度はこんなことを言い出すから、朝から苦笑が止まらない…

鈴愛「私は人には使われん。社長をやる」

またしても個人的な話で恐縮だが。会社勤めから独立して個人事業主になって、約17年目のフリーランサーに言わせて頂ければ、「人に使われたくない」のと「社長になる」のは似て非なるモノ。「人に使われるのは嫌だから、自分で仕事を始める」なら分かるのだが。

いや、その位の台詞に留めておくのが、ここまで駄々下がりのヒロインの好感度をこれ以上下げさせてたまるか！ と言う、「楡野鈴愛」の生みの親である脚本家の主人公への愛情で無いのか。

そこを晴に「おかしくなってしまった この子」まで付け加えるから、この脚本家自身の『半分、青い。』への愛情すら感じないのだ。それも第114回にもなっていると言うのに…だ。

家族のフンドシで相撲を取る事を「社長になる」と言うか…

そしてそして、挙句の果てに鈴愛が口から発せられた「人には使われん」から導き出した結論がこれだから朝から頭痛も止まらない…

鈴愛「私 つくし食堂2号店をやります！」

おいおい、それ、起業でなく二番煎じだろ！ 他人の…いや、両親、爺ちゃん、弟のフンドシで相撲を取らせて頂くだけじゃないの？ しっかし、連休中で見ている人も少ないから何でもアリと勘違いした脚本なのか知らないが、僅か1分間のアバンタイトルでここまでイラッと、ここまで不快な映像を作る神経が分からない……

帰省先で親子三代で見る可能性の高い放送回とは思えぬ内容

で、（やっと）主題歌明け。あれだけ大口を叩いていた鈴愛が、母親のへそくり目当てだったことが判明。だ・か・ら…こう言うのを世間では “親のスネかじり” と言い、本作では “鈴愛お約束のほぼ物乞い生活” って言うの。

既に今週分の放送で、今 37歳の鈴愛が 28歳の時に律の奥さんへの嫌がらせ行為が、家族も認める「ほぼストーカー類似行為」と判定されたばかりで、娘が母親に「儲けを隠し持っている」とか、母親が息子に「親を売った」とか親子が罵倒し合う朝ドラなんて…

親の帰省先で親子三代で見る可能性が高いお盆休みに放送するのは、私には “ほぼ放送事故” みたいなもの。NHKも、良くこんなのをしら～っと放送出来たものだ。

私が考える本作が普通の朝ドラに戻れる唯一の道とは…

さて。細かい部分は面倒なので省略。どうやら鈴愛は店舗の賃貸物件まであたりを付けていたようだ。

ここからは好みで見解が分かれると思うが、私は本作も残り2か月を切ったのだから、ぼちぼち鈴愛が “思い付き” でなく “閃き” で自らと花野の人生を切り開くのを描くべきと思う。そして、それが本作に残された、きっと唯一の「普通の朝ドラに戻れる道」だと考えている。

だから、娘との今後の生活を考えて、安定収入を得るために両親たちの食堂経営のノウハウを借りつつ、新たな商売を考え抜いて、五平餅人気に “閃き”、物件探しをしたり、店内改装のためのイラストを描いて “夢” を膨らませたり。

そう、今やオープニング映像 の数十秒の中にしか存在しない「応援したくなるヒロイン鈴愛」の再構築するのだ。そのために、鈴愛の苦労や悩みを描きつつ、1つずつ問題を周囲の人たちの愛情を借りて、成功に導く姿を描くべきと思うのだ。

あとがき

結局、閃いたのは宇太郎。朝から「バカ」の連呼。ヒロインは母親のへそくりに対して “たかる” だけならまだしも “ゆすり行為” をしましたから、もはや身内に対する恐喝かよ？ と言いたくなります。

また、予告編を見た限りでは、ボクテとユーコ以外の鈴愛に寄って来た登場人物は、どんどん鈴愛のもとから去りますね。晴は萩尾家にプチ家出でしょうけれど。ここまで鈴愛の不快感と犯罪紛いの行為を増やし続けて、脚本家と演出家は永野芽郁さんに恨みでもあるのでしょうか…

最後に。前回の感想に 137回もの Web拍手や数々のコメントを頂き、ありがとうございます。さて、今週続けていた「簡単感想シリーズ」も昨日で一旦終了。冒頭で書いたように、実は骨折したばかりの妻が「どうしても行きたい」と言う所へ夏季休暇を利用して数日間旅行していたための苦肉の策でした。

読者の皆さんには、物足りなさや乱暴な表現で残念な気持ちにさせてしまったかも。取り敢えず通常運転の再開です。

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【これまでの感想】

第1週『生まれたい！』
1 2 3 4 5 6
第2週『聞きたい！』
7 8 9 10 11 12
第3週『恋したい！』
13 14 15 16 17 18
第4週『夢見たい！』
19 20 21 22 23 24
第5週『東京、行きたい！』
25 26 27 28 29 30
第6週『叫びたい！』
31 32 33 34 35 36
第7週『謝りたい！』
37 38 39 40 41 42
第8週『助けたい！』
43 44 45 46 47 48
第9週『会いたい！』
49 50 51 52 53 54
第10週『息がしたい！』
55 56 57 58 59 60
第11週『デビューしたい！』
61 62 63 64 65 66
第12週『結婚したい！』
67 68 69 70 71 72
第13週『仕事が欲しい！』
73 74 75 76 77 78
第14週『羽ばたきたい！』
79 80 81 82 83 84
第15週『すがりたい！』
85 86 87 88 89 90
第16週『抱きしめたい！』
91 92 93 94 95 96
第17週『支えたい！』
97 98 99 100 101 102
第18週『帰りたい！』
103 104 105 106 107 108
第19週『泣きたい！』
109 110 111 112 113

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dele／ディーリー （第3話・2018/8/10） 感想

テレビ朝日系・金曜ナイトドラマ『dele／ディーリー』（公式）
第3話の感想。
なお、原案の本多孝好「dele ディーリー」は未読。

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千葉で写真館を営む中年独身男性・浦田が、削除前にデータをコピーしてバラの花と共に「江角幸子」に届けてほしいと依頼。3日後、圭司（山田孝之）はその死を知らせる信号を受け、祐太郎（菅田将暉）が現地へ。浦田の自殺と、幸子が近所で理髪店を1人で切り盛りしていることを確認する。さらに、浦田のパソコンを持ち去った男の正体と、間一髪コピーしたデータから、圭司は浦田が長年、幸子を監視していた事実をつかむ。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

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原案：本多孝好「dele ディーリー」>
脚本：本多孝好（過去作/ストレイヤーズ・クロニクル） 第1話
　　　金城一紀（過去作/『BORDER』シリーズ）
　　　瀧本智行（過去作/グラスホッパー）
　　　青島武（過去作/あなたへ） 第3話
　　　徳永富彦（過去作/『相棒』シリーズ）
　　　渡辺雄介（過去作/進撃の巨人） 第2話
演出：常廣丈太（過去作/BG～身辺警護人～） 第1,2話
　　　瀧本智行（過去作/グラスホッパー） 第3話
音楽：岩崎太整、DJ MITSU THE BEATS

出演者と役柄の組合せが、絶品過ぎる!

どこから褒めるべきだろうか。まず、表面的な部分で言うならば、ゲスト俳優の余貴美子さんの存在力の凄さは当然として、千葉で写真館を営む中年独身男性・浦田を前衛的な作風の小説家・高橋源一郎さんが演じたと言う、出演者と役柄の組合せが絶品と言いたくなるような絶秒さ。

そんな強烈なゲスト俳優が演じる、これまた強力な設定の登場人物に、祐太郎（菅田将暉）と圭司（山田孝之）がパクっと食われてしまわないか心配だったのは、3分間程のアバンタイトルだけ…

「一話完結と連ドラの楽しさ」を見事に共存させた秀作!

あとは、時代に翻弄された中年男女の織り成す人生と、若い2人の男たちが絞り込んでいく人生の謎と決着の仕方。

まだ、第3話であるが、脚本家と演出家の組合せが違うだけで、全く新しいドラマを見ているワクワク感と、お馴染みの祐太郎と圭司のコンビが生み出す世界観が見事にマッチして、「一話完結と連ドラの楽しさ」を見事に共存させた秀作な1時間を創り出した。素晴らしい！ の一言に尽きる。

あとがき

鑑賞後の「余韻に浸るひと時」の長さが、本作を観る醍醐味でもあります。とにかく、複雑な余韻がいつまでも続く…みたいな。「5本のバラ」の花言葉のオチも良かったです。次回にも大いに期待します。

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【これまでの感想】
第1話 第2話

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拍手コメントへ返信 （2018/8/10分）

ご来訪の上、拍手とコメントをありがとうございます！

いつもドラマや映画の感想にご賛同のWeb拍手やコメントを頂戴し、ありがとうございます。もちろん厳しいコメントも頂きますが、ブログ更新の励みになります。
なお、"拍手コメント"にお返事をする機能が無いため、基本的に翌日以降にこの場でお返事を差し上げます（謝）

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[拍手投稿]  まりもさん （2018-08-10 00:20:37）
半分、青い。 （第112回・8/9） 感想

みっきーさん、お疲れ様です。 永野さん、本当にお気の毒。顔見るだけでイラッと来ますもん。 スズメは私の知る限り朝ドラ史上最悪のヒロインです。まれやとと姉ちゃんもイラッとしたけど、まだいいところもあった。

スズメは酷い。図々しくて自己中でアホで思いやりなく、怠惰。スズメがやさしい？どこが？？母親らしいこと何ひとつせず、律への関わり方は精神年齢はまるで中学生レベル。脚本家はそれを「純粋」と思わせたいのでしょうが。

みっきーさんも書かれてましたが、お店閉めちゃうんだ！と私もびっくり。閑古鳥が鳴く店ならいざ知らず、行列のできる人気店なんでしょ？楽しみに訪れる客もいるだろうに。呆れちゃう。

でも、ボクテだけは好きです。表情、台詞回し、仕草、細かい演技が出来る俳優さんですね。素晴らしいと思います。こんなひどい脚本でも、ボクテの空間だけがリアリティがあって、キャクターもブレてないと思うんですよ。

↓ここから管理人返信↓

ボクテか…。鈴愛のためのアゲ要員としてはユーコよりは良いとは思いますが、俳優のお蔭で、ボクテが良く見えているだけじゃないかなって思うのですが…

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[拍手投稿]  かめさん （2018-08-10 02:48:08）
拍手コメントへ返信 （2018/8/8分）その2

腹踊りの時には、サイボーグっぽさも含めて、もう観るのはやめようかと思ってしまいましたが、回を重ねる毎に楽しくなったりホロリとしたり、次はどうなるかと楽しみになりました。

あんな人が実際に職場にいるとしたら、きっとえ～～!?な感じだとは思いますが、彼女の仕事に対する真剣さと、思いがけず家庭を持つことになってしまって、その日常生活に対する経験の無い故の戸惑い、腹踊りも土下座も、亜希子さんの生真面目さや不器用さ、ある意味ゴール設定がわかりやすい仕事に関するミッションに比べれば、彼女にとっては、結婚、子育ては、途方も無く困難であろうとも、誠実に頑張ろうとしながら空回り？でも無くて、図らずも周りを巻き込んでやる気にさせてしまう亜希子さんのギクシャクさが可愛らしくて素敵です。

仕事に対して何が大事？なんて、ちょっと考えてしまった… そんな彼女をなんともふんわ?りのんび?り見守りつつ突っ込み入れる良一さんも、だんだんと亜希子さんの本質が見えて来て、2人の距離が縮まって来ている雰囲気も、それに、なんと言ってもみゆきちゃんが可愛らして。好きです、このお話。

↓ここから管理人返信↓

面白くなって来たとは思います…

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[拍手投稿]  みうさん （2018-08-10 10:24:21）
半分、青い。 （第113回・8/10） 感想

ユウコはただの 鈴愛あげあげ要員に成り果てましたね。やたらと鈴愛をほめてましたが、思いやりもなく突っ走り、家族に迷惑をかけても何の反省もしない、それどころか人のせいにできちゃう図々しいだけの人間にみえます。

鈴愛がブッチャー呼びは仕方ないけれども、晴さんは名前か名字で呼ぼうよ…… ブッチャーの子供が聞いたら悲しいんじゃない？

↓ここから管理人返信↓

確かに、晴が「ブッチャー」と呼ぶのは…ですね。

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[拍手投稿]  ネ申は失格さん （2018-08-10 10:44:28）
半分、青い。 （第113回・8/10） 感想

ネ申は、他者の悪口をのたまうのが、自分にも視聴者にも楽しいことだと思っているようですね。 　ＮＨＫが早くこのドラマを失格（打ち切り）にして、朝ドラ分の受信料を返還してもらいたい毎日。

↓ここから管理人返信↓

視聴率は良いので、打ち切りは厳しいでしょうね。受信料で作られていることをスタッフにはもっと認識して頂きたいです。

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[拍手投稿]  Hijikataさん （2018-08-10 17:53:00）
半分、青い。 （第113回・8/10） 感想

昨今の特殊な事情を抱えた患者サイドに寄り添う医療ドラマがトレンドともいえる現状、 しかも「グッドドクター」の翌日で自局の「透明なゆりかご」オンエア曜日に、「心ない患者さんにひどい事も言われる」というようなセリフをわざわざ挿入させる神のセンスは、自分のような常人には全く理解しがたいというか、そもそも何の伏線もなくアラフォーの子持ちセレブ妻が看護師を目指すという設定自体唐突なのに、安易に大震災のフラグを立てるが如く「仙台」だなんて、既に物乞い同然のヒロインが口にする「物乞い」発言も含めて確信的に炎上を狙ってるというか、情報発信の仕方がバカッター並みで、「もう数字はいいんじゃないか、と思う」と呟きながら、神ご自身が一番数字にこだわっておられるようで、何だかとっても痛々しい気持ちになってしまいます。

↓ここから管理人返信↓

ごもっとも…

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[拍手投稿]  hyさん （2018-08-10 22:10:18）
半分、青い。 （第113回・8/10） 感想

はじめまして。ブログ楽しみに読ませていただいております。 0歳の娘が半分青いの主題歌を好きなので毎日見ています。鈴愛達が怒鳴ったりケンカしているシーンだと、娘が怪訝そうな顔をしてテレビをじっと見つめます。言葉はまだ話せないですが赤ちゃんなりに嫌な空気を感じているのだと思います。

朝から不愉快な気持ちにさせるシーンが多いので最近は主題歌だけ見て後は流し見だったりテレビを切ったりしています。 もっと清々しい元気が出る朝ドラを見たいです。

↓ここから管理人返信↓

そう、いろんな立場の人が見るのが朝ドラですから、もっと配慮が欲しいのです。

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皆さま、またのご来訪を心よりお待ちしております。

   

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透明なゆりかご （第4話・2018/8/10） 感想

NHK総合・ドラマ10『透明なゆりかご』（公式）
第4話（全10話）『産科危機』の感想。
なお、原作の沖田×華「透明なゆりかご～産婦人科医院看護師見習い日記～」（講談社）は未読。

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真知子（マイコ）の出産が始まった。やがて、彼女は女の子を産む。夫の陽介（葉山奨之）は感激し、アオイ（清原果耶）と喜びを分かち合う。だが、由比（瀬戸康史）は真知子の体調の異変にいち早く気付いていた。出血が止まらず、意識も低下している真知子の処置を、榊（原田美枝子）や紗也子（水川あさみ）らは必死に行う。そんな中、由比は真知子を大学病院へ搬送すると決意。救急車で運ばれていく真知子を、アオイはなすすべもなく見送る。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

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原作：沖田×華「透明なゆりかご～産婦人科医院看護師見習い日記～」（講談社）
脚本：安達奈緒子（過去作/大貧乏、コード・ブルー3）
演出：柴田岳志（過去作/みをつくし料理帖 ） 第1,2,3,4話
　　　村橋直樹（過去作/デッドフレイ ～青い殺意～）
　　　鹿島悠（過去作/アシガール）
音楽：清水靖晃（過去作/みをつくし料理帖）

大多数の感想が「感動した!」「泣けた!」なのは認める

主人公を当然の如く前面に押し出して、あざとく描く手法を選択せずに、むしろ第4話と言う時間軸を活かして、少しだけ医療関係者として成長した主人公を「病院スタッフの一員」として描いた斬新さには驚いた。

また、命の大切さを漠然として描くのでなく、生まれて来る命と死んで行く命を丁寧に丁寧に対比させながら、母と娘の絆、夫婦の絆、産科病院と妊婦やその家族の関係を、一定の距離感を保ちつつ優しく描いたのには共感が持てる。

もちろん、産科病院のアルバイト経験を通して、看護師見習いの成長記を描くヒューマンドラマとしての完成度が高いのも、大いに認める。観た人の誰もが「感動した！」「泣けた！」と言うに決まっている。

「あのメモ」は何だったのか?

だから、捻くれ者の私と、助産師歴 30年以上の妻の率直な感想を最後に書く。妻の真知子の死後、一度は死のうと思った夫の陽介に “母の思いを継ぐ物として、そして父親として生きていく希望” と “子育ての心得” を教えくれた「あのメモ」は何だったのか？ をなぜ具体的に描かなかったのかってこと。

「解釈を視聴者に投げた問題作」とか、「幻想的に描いたのが素晴らしい」とか「何でも明瞭に描けば良いと言うものでない」との評価は、他所でやって欲しい。

ただ私は、単純に「あのメモ」が何であるのかをしっかりと描いた方が、本作、いや特に第4話が出産直後の真知子の死を以って描く、（語弊があることを承知で書く）リアルで神秘的で感動的な「命の物語」がくっきりとしたと思うかだけ…

あとがき

産科の個人病院の現状や、分娩時の異常出血の描写、医療裁判の実際など、とても現実的に丁寧に正確に描いて始まったので、その分「あのメモ」で「あれっ？」って思ってしまった訳です。妻と同じシーンを3度以上見直しましたが、ハテナマークは消えませんでした。

妻からは「あなたが気付いて言わなければ、素直に感動出来たていたのに…」と叱られました。私は、単純に儀物を持っただけで、捻くれて見ていたつもりはないのですが…

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【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話

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グッド・ドクター （第5話・2018/8/9） 感想

フジテレビ系・木曜劇場『グッド・ドクター』（公式）
第5話『天才少年の歌声が病魔に!湊、小児外科医をクビ…?』の感想。
なお、原作の「グッド・ドクター」（脚本：パク・ジェボム　制作：KBS）は未見。

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天才ボーイソプラノ歌手・響が、激しくせき込み来院。手術しない限り甲状腺の炎症を繰り返し完治は見込めないが、高音が出なくなるリスクも伴う。海外リサイタルを控え、父の徹郎は手術はしない方針だ。入院中の倫太朗（斎藤汰鷹）は、大ファンの響を見つけて大興奮。湊（山崎賢人）と病室を訪ね、院内のお楽しみ会で一緒に合唱しようと誘うが、徹郎が響はプロだと激怒する。そんな中、高山（藤木直人）が湊に転科を告げる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

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原作：「グッド・ドクター」（脚本：パク・ジェボム　制作：KBS）
脚本：徳永友一（過去作/刑事ゆがみ、海月姫） 第1,2話
　　　大北はるか（過去作/刑事ゆがみ、好きな人がいること） 第3,4,5話
脚本協力：LiLy（過去作/恋仲、好きな人がいること）
演出：金井紘（過去作/信長協奏曲） 第1,2,5話
　　　相沢秀幸（過去作/隣の家族は青く見える） 第3,4話
音楽：得田真裕（過去作/アンナチュラル、正義のセ））
主題歌：androp『Hikari』（image world／ZEN MUSIC）

あと、"ここ" さえ改善されれば…

簡単感想で。

今回も、小児科病棟の悲喜交々を、ちょっぴり風変わりな新人小児科医を強調して描くことで、ベタな医療ドラマとは違った風味を醸し出すことに成功している本作。少々 “ありがちな” エピソードではあるが、感動作に仕上がったのは間違いない。そして、誰もが褒めるだろうし感動しただろうから、私は違う目線で感想を書いてみる。

しかし、主人公の小児科医としての能力を描けば描く程、周囲の医師たちの無能さが描かれてしまうと言うジレンマにも陥っているのが本作。ここさえ改善されれば、もっともっと医療ドラマとしてだけでなく、人間ドラマとして面白味を増すのに…

"少しずつ関係が変化する過程" が粗削りなのが残念…

それに、中盤以降は夏美（上野樹里）を筆頭に、高山（藤木直人）ら医師たちが、いつの間にか湊（山崎賢人）を認めていると言う不思議な展開へ。脚本も演出も演技も、細かい部分の描写が丁寧なのは認めるが、連ドラして時間経過と共に描くべき “少しずつ関係が変化していく過程” の描写が粗削りなのが残念過ぎる…

あとがき

確かに、湊先生がいなければ、子どもたちが一致団結もしなかっただろうし、湊先生の医師の才能とは違う “詳細な絵を描く才能” が認められたから、今回の展開が構成されたのは認めるのですが、単純に「感動した！」では済ますことが出来ないのです。

それは、第5話にもなっているのに、山崎賢人さんの演技力と俳優としての魅力に、まだまだ「新藤湊」が頼っているように見えるからなのです。次回の第6話は恐らく折り返しですから、“俳優で魅せる” から脱出して、見応えのある「貴重な小児科が舞台のヒューマンドラマ」に仕上がるのを期待します。出来が良いから、ハードルが高くなる…のです。

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