連続テレビ小説「ブギウギ」 （第60回・2023/12/22） 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ブギウギ』
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第60回／第12週『あなたのスズ子』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

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愛助（水上恒司）は母・トミ（小雪）に呼び出される。トミからは、スズ子（趣里）に会うのはやめるように言われ、山下（近藤芳正）がマネージャーになることも認めないと言われてしまう。反論する愛助だったが、聞き入れられることはなく、スズ子に会わせるようにと言われるだけだった。そうして、スズ子は初めてトミと会うことになる…。一方、羽鳥善一（草彅剛）は陸軍の報道班員として日本を離れ上海に行くことになる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

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原作：なし
脚本：足立紳（過去作/六畳間のﾋﾟｱﾉﾏﾝ,拾われた男 Lost Man Found） 第1～8,11,12週
　　　櫻井剛（過去作/表参道高校合唱部!,あなたのﾌﾞﾂが､ここに） 第9,10週
演出：福井充広（過去作/てるてる,家族純情きらり,ﾐｽ･ｼﾞｺﾁｮｰ） 第1,3,8週
　　　二見大輔（過去作/半分､青い｡,なつぞら,ｶﾑｶﾑｴﾌﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ） 第11,12週
　　　泉並敬眞（過去作/まんぷく,ｽｶｰﾚｯﾄ,ｶﾑｶﾑｴﾌﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ） 第2,7,9週
　　　鈴木航（過去作/あさが来た,べっぴんさん,ｽｶｰﾚｯﾄ） 第4,5週
　　　盆子原誠（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,とと姉ちゃん,おちょやん） 第6,10週
音楽：服部隆之（過去作/王様のﾚｽﾄﾗﾝ,翔太の寿司,のだめｶﾝﾀｰﾋﾞﾚ,HERO）
歌劇音楽：甲斐正人（過去作/映画｢蒲田行進曲｣(松竹/1982)劇伴担当）
舞台演出：荻田浩一（過去作/元宝塚歌劇団所属の演出家）
ロゴ・OP映像：牧野惇（過去作/東京ﾊﾟﾗﾘﾝﾋﾟｯｸのｵ-ﾌﾟﾆﾝｸﾞ映像）
主題歌：中納良恵・さかいゆう・趣里「ハッピー☆ブギ」
語り：高瀬耕造（NHK大阪アナウンサー）
「土曜日版」ナレーション：北郷三穂子（NHK大阪アナウンサー）
制作統括：福岡利武（なつぞら,青天を衝け）
　　　　　櫻井壮一（過去作/おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに）
※敬称略

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今回も "見る前に心の中で勝負" を賭けました

ウチのブログに来てくれて、ありがとさん。
（私のブログに来てくれて、ありがとうございます。）

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、ウチが管理人のみっきーやで！
（「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、私が管理人のみっきーです！）

火曜日放送の第57回（2023/12/19）分の感想に次のようなこと書きました。

今回は見る前に心の中で勝負を賭けました。
今作の脚本家と演出家との相性が次だったら、またまだ応援できる！ って。
それは、＜久しぶりに、アバンタイトル無し＞で冒頭からメインタイトル映像だと信じること。
だって、これくらいの大胆な構成の変化をやらないと雰囲気を変えられないから！

毎回読んでくださっている読者様はお判りでしょうが。

恋バナが始まってから、どうもイマイチな『ブギウギ』なので。

今週は「一段気持ちを挙げて応援する週間」としたわけですが。

どうも浮き沈みが大きくて、第57回に勝負を賭けたら成功したので、「今回も！」ってわけです。

さて、どうだったか…（笑）

期待どおりに「アバンタイトル無し」で始まった（ホッ）

まず、期待どおりに「アバンタイトル無し」で始まった（ホッ）

冒頭、いい感じ（と、今は書いておく）の説明があった。

トミ「うわさは いろいろ耳に入ってきますけどな
　うわさやないことも 坂口から聞きました」

先日までの描写では…

スズ子（趣里）と愛助（水上恒司）が交際中だとか。

愛助が、逃亡した五木（村上新悟）の後継に元村山興業にいた山下（近藤芳正）を新マネージャーに呼んだとか。

そういうのを、なぜ愛助の母・トミ（小雪）が知ってたのか曖昧だった。

しかし、今回のセリフで世間と村山興業の東京支社長・坂口（黒田有 ex.メッセンジャー）から聞いていたことが判明した。

トミが愛助に向けた手紙の内容との整合性が合わない！

判明したのは良いことだが、こう書かれちゃうと合点がいかなくなる点も出てくる。

それは、トミが愛助に向けた手紙の内容との整合性だ。

詳しく書かないが、手紙では交際云々抜きで「好きなようにしない」的な内容だったはず。

だから、トミは、愛助が親のすねをかじり、学生の身分でも、実家を離れ東京で自由気ままな裕福な暮らしをしていることも黙認していたと解釈した。

でも、今回を見てしまうと、好き勝手には一定の限度があることが分かってしまった。

そうなると、なぜ、あのタイミングで「好きなようにしなさい」的な手紙を書いて送ったの？ ってこと。

要するに、先日の映像だけで解釈すれば、愛助は母トミからの手紙に背中を押されたことになっているのに。

今回の映像では、「跡取りなんだから好き勝手は許しません！」になっているってこと。

ここの整合性がとれていないのだ。

ちょっとした工夫と配慮で、どうにでもなったのに…

久し振りに「こうしたら良かったのにコーナー」をやってみよう。

もちろん、NHKの商魂を考えて、早めに小雪さんをチラ見せさせておきたいことも十分考慮して… だ。

こんなの簡単なことだ。

愛助が大阪を出る際に荷物にそっと忍ばせてくれた “一人息子の旅立ちに思う母心を記した手紙” にするだけ。

そして、スズ子との恋と母への思いを天秤にかける度に、手紙を読んでは悩む愛助を印象付ける。

その際に、いくらでも妄想シーンでトミを登場することもできる。

そうして視聴者に “母心と息子” をすり込んでおけば、世間の噂と坂口の報告で＜気持ちが揺らぎ、変わった＞ことに違和感は少なかったと思う。

そう、ちょっとした工夫と配慮で、どうにでもなったってことだ。

スズ子の「あそこまで大きして…」に大注目してみた！

気分を変えよう。

冒頭の説明に続いて。

今回で、もう一つ「まだ期待はできる」と思わせたは次のスズ子のセリフだ。

スズ子「たった お一人で 会社を切り盛りして
　あそこまで大きして…」

このセリフの中の「あそこまで」が計算された的確な表現だと思う。

普通は、敵陣である村山興業に乗り込んできたわけだから、「ここまで」と書くと思う。

要するに、トミへの尊敬、リスペクトを込めて、スズ子自身が今いる物理的な場所である “ここ” と。

日本を代表する大手興行会社、業界では「関西の女傑」と呼ばれるほどの（まだ劇中での言及はない）村山興業の創業社長が築いた地位や名声や富（トミ）を “ここ” に重ねて。

でも、この場面、この時点で “あそこ” とスズ子に言わせると。

スズ子にとってトミが、愛助を介して出ないと逢えないような人間であるという意味での遠い存在としての “あそこ” と。

愛助に説明する以前に、愛助との別れを決めて離れていっている心の中での距離感の表現としての “あそこ” が重なって。

むしろ、「別れなさい！」と言わなかったトミの心意気や配慮や同性としての思いみたいなものを強く感じ取ってしまったスズ子の弱音やくじけ、もろさや弱みが伝わる。

と同時に、これまで見てきた視聴者には、暗黙で「スズ子がこのまま引き下がるはずはない！」と思わせる。

だから、ここは「ここまで大きくして…」のうように称賛や謙遜を感じさせない「あそこまで大きくして…」が的確な選択だと思う。

「ここまで」でなく、「あそこまで」だからこそ…

愛助「福来さんと恋人でおりたいんです！」
スズ子「ワテも おんなじ気持ちだす」

そして「あそこまで」だからこそ、上↑の愛助とスズ子のやり取りに、ある名曲の歌詞が重なってくる…

♪愛しさと　せつなさと　心強さと
　いつも感じている　あなたへと向って
　あやまちは　おそれずに進むあなたを
　涙は見せないで　見つめていたいよ

小室哲哉氏プロデュース、「篠原涼子 with t.komuro」名義の1994年の大ヒット曲『恋しさと せつなさと 心強さと』の冒頭の歌詞だ。

ホント細かくて申し訳ないが、脚本を読み解くってこういうことだから…

「史実とは変えよう」と意識しすぎて失敗したか？

そして、終盤は、とんとん拍子というより、サクサクと時間経過… が、正しいだろう。

前々回の茨城公演の五木の騒動が「昭和19年（1944）3月」で。

今回の10分過ぎでは、ナレーションが「昭和19年の暮れ」と。

展開も、“ウンよく” 空襲を逃れて、チューから空襲じゃなくて空腹を経由し、吐血…

恐らく、戦争の描写をシリアスにしたくなかったのだろう。

吐血までの流れを必要以上に気を持たせたくもなかったのだろう。

なんとなく、コミカルでドタバタやる中で、さらりと次回、次週につなげたつもりなのだろう。

しかし、さすがに、ふざけすぎとは思わないが、ほぼすべてが中途半端すぎやしないだろうか!?

トミへの答えも、ふたりの決心も曖昧なまま、呼び捨て、チュー、吐血と進んでいるような。

これまでの『ブギウギ』だったら、スズ子は大いに悩むもトミと大ゲンカをして、愛助と愛の逃亡さながらになって、トミが熱意に負ける… だったのでは？

詳しく書かないが、「史実とは変えよう」と意識しすぎて失敗しているように思う。

変えるなら、先の私の提案くらいに大胆に変えないと、史実のドラマチックは超えられないと思う。

あとがき

いろいろと思うことはありますけど。

単純に、もっと＜歌＞、＜スズ子の歌＞を基軸にして構成したほうが良かった、良いと思います。

結局、今週なんて、「歌手の物語」ではありますけど、ほぼ＜歌＞が関係ないエピソードばかりで。

もっと、「歌うことで元気になる人たちのドラマ」「歌を聴くことで元気になれる朝ドラ」にしたほうが良いと思うのですが。

全話の半分は残っているので、どうか恋バナが始まる前の『ブギウギ』…

そう、みんなが「♪楽しい～お方もぉ～～～」が脳内でヘビロテしたころに戻ると信じて応援します。

みっきー's ブギウギ（第14回）

一昨日、初めて訪問して驚いた場所のご紹介です。

このお城、どこか分かりますか？

千葉市立郷土博物館（公式サイト ）です。

千葉県千葉市の猪鼻城址に建つ4層5階建ての天守閣様式の博物館（入館無料）です。

開催中の令和５年度特別展「幸福を祈る　－古代人の願いと造形－」を見に行ってきました。

古代の人は、木の板を人の形にして、川などに流して病気や不幸を祓(はら)ったそう。

５階が展望台になっておりまして、あいにく曇りで富士山は見えませんでしたが。

写真では判別しにくいですが、JR京葉線や総武線、東京電力千葉火力発電所などが夕日に映えて見えました。

今度は、晴れた日に富士山を拝みに行こうと思います。

結びに

ほんなら、また来てな。
それでは、また来てね。

★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”

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【これまでの感想】

第1週『ワテ、歌うで！』
1 2 3 4 5 土
第2週『笑う門には福来る』
6 7 8 9 10 土
第3週『桃色争議や！』
11 12 13 14 15 土
第4週『ワテ、香川に行くで』
16 17 18 19 20 土
第5週『ほんまの家族や』
21 22 23 24 25 土
第6週『バドジズってなんや？』
26 27 28 29 30 土
第7週『義理と恋とワテ』
31 32 33 34 35 土
第8週『ワテのお母ちゃん』
36 37 38 39 40 土

朝ドラ「ブギウギ」の"♪楽しい～お方もぉ～～～"もCD化! 劇中歌を集めた「福来スズ子 傑作集」発売決定  

"史実"朝ドラ「ブギウギ」笠置シヅ子の東宝移籍騒動ミステリー 

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朝ドラ「ブギウギ」の“花田家”と“はな湯”の［史実］を知ると＜ドラマ＞の奥深さが更に見えてくる！ 

第9週『カカシみたいなワテ』
41 42 43 44 45 土
第10週『大空の弟』
46 47 48 49 50 土

［史実］朝ドラ「ブギウギ」関連・『♪ アイレ可愛や』と笠置シヅ子の生涯で唯一の恋愛相手のコト 

第11週『ワテより十も下や』
51 52 53 54 55 土

朝ドラ「ブギウギ」 水上恒司の実家“村山興業”関連の新キャラを【史実】と共に解説！更に朝ドラ「わろてんか」との関連も!! 

朝ドラ「ブギウギ」 笠置シヅ子と最愛の人“吉本穎右”との出会いから○○までを【史実】と共に解説！更に新説「シヅ子のマネージャー２人説」も!! 

第12週『あなたのスズ子』
56 57 58 59

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拍手コメント返信(2023/12/21):「コタツがない家(最終回)感想」について

ご来訪の上、拍手とコメントをありがとうございます！

いつも ドラマや映画の感想へ、ご賛同のWeb拍手やコメントをいただきまして、ありがとうございます。

時には厳しいコメントも頂きますが、ブログ更新の励みになっております。

なお、"Web拍手のコメント"へ返信をする機能がないため、このような「お返事ページ」でお返事をいたします（謝）

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[拍手投稿]  名無し さん  （2023-12-21 14:25:13）
コタツがない家 （第10話/最終回・2023/12/20） 感想

　こんにちは。 楽しく読ませて頂いております。 ありがとうございます。 『俺の話は長い』の脚本家さんだと知り、初回から楽しみにしていました。
　小池さんは、金子さんと相性が良いのでしょうね。 全くセリフを聞いてると言う事は、一度も感じませんでした。 どこかの家庭を覗き見している様でした。
　最初あまりのクズぶりに吉岡さんが苦手でした。 でも、優しさがチラッと見え隠れする様になると、クズっぷりが癖になりました（笑） 吉岡さん凄いです。 小林さんがドラマを引き締めてくださってましたね。流石の名優さんです。
　良いドラマは脇の誰もが素敵に見えます。 みんな応援したくなります。 久しぶりに楽しいドラマに出会えました。 是非続編期待しています。 余談ですが、 このドラマの富田さんは可愛くて素敵でした。
※当方にて適宜改行をいれさせていただきました。

↓ここから管理人返信↓

脚本が「一人体制」だったことも、作品をブレさせない理由になったと思います。

更に、脚本担当とメイン監督が『俺の話は長い』のタッグですから、ある意味で最強だったことも功を奏したと思います。

以前から書いているとおり、私も吉岡秀隆さんは今作を見るまで苦手でしたが、これまでの役の印象のせいだったのかなと、見方が変わりました。

今作は、脚本の金子茂樹さんの「当て書きなの？」と思ってしまうほど、俳優さんと演じるキャラがピッタリだったことも、普通の会話劇をエンターテインメントに昇華させた要因でしょうね。

このメンバーを再集結させるのは大変だと思いますが、同じスタッフとキャストで続編やスペシャルドラマを見てみたいですね。

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皆様、またのご来訪を心よりお待ちしております。

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長野に巡業に来たスズ子（趣里）たちのもとに、スズ子の大ファンだという子連れの女性が楽屋を訪ねてくる。その子どもはマネージャーの五木（村上新悟）のことを「お父ちゃん」と呼ぶのだった。スズ子は五木に、この女性のことや馴（な）れ初めを聞き、五木の覚悟を知る。そして、スズ子は五木にボーナスを支払うという話をするが五木は断る。しかし、公演後、五木の姿はどこにも見当たらなくなっていた。
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最近の朝ドラは極端な悪役を作品に登場させない傾向がある

ウチのブログに来てくれて、ありがとさん。
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ちょっと大げさな言い回しだと思うが、適当なものが浮かばないので、まず挙げてみる。

　●究極の敵対者
　●脅威としての敵キャラクター
　●絶対悪の象徴的な登場人物

最近の “朝ドラ” では、上記のような “極端な悪役” を作品に登場させない傾向がある。

例えば、前作『らんまん』に登場した植物学教室の初代教授・田邊（要潤）がそれだ。

主人公・万太郎（神木隆之介）のモデル‘牧野富太郎博士’の自伝には、田邊のモデル‘矢田部良吉’のことを、才能をつぶしにかかった敵(かたき)のように書いている。

しかし、『らんまん』では「厳しい中にも優しさがある人」として、ふわ～っと退場させた。

最近では “ツッコまない漫才” が話題になるご時世。

だから、優しい会話、優しいキャラが好まれ、心底からの悪役は嫌われる傾向の影響を受けているのだろうが。

マネージャーの五木も"極端な悪役"にさせないため曖昧に？

今回のマネージャーの五木（村上新悟）にしても。

楽団のお金の横領、持ち逃げとほぼ犯罪をやっている風のに、同情する余地を残して描かれた。

金額が不明瞭などころか、本当にお金を持ち出したのか曖昧にしたまま。

坂口（黒田有(メッセンジャー)）から受け取ったお金の一部を置いて… だけ。

なぜ、ここまで曖昧に描くのか？

もちろん、前述したとおり、“極端な悪役” を作品に登場させたくないからだ。

"いい感じ"のお涙頂戴エピを構築して、曖昧に退場させた…

そして、もう一つ、推測できる理由がある。

それは、昨日、下記に書いた［史実］に関係する。

朝ドラ「ブギウギ」 笠置シヅ子と最愛の人“吉本穎右”との出会いから○○までを【史実】と共に解説！更に新説「シヅ子のマネージャー２人説」も!! 

今回に関係のある分だけ引用すると。

しかし、戦局はますます悪化し、ついにマネージャーの中島信は、シヅ子に無断で楽団をほかの興行主に売却して、夜逃げしてしまう。

五木のモデル‘中島信’は、笠置シヅ子に無断で楽団を吉本興業以外に売って夜逃げしたのだ。

ただ、中島信には家族がおり “家庭の事情” で劇団を売却したそうで。

『笠置シヅ子自伝 歌う自画像 私のブギウギ伝記』には、次のようにシヅ子さんが言ったとされている。

中島信さんは悪い人ではなかった。
（中略）家庭のためにお金が必要だったんだと思うが、困った出来事だった。

きっと、脚本家たちは、ここの “シヅ子の恩情” をドラマ化したかったのだ。

ただ、史実を丸パクリするわけにも、極悪人をつくるわけにもいかないしってことで。

だから、“いい感じ” のお涙頂戴エピを構築して、曖昧に退場させた… と、思う。

五木を曖昧に退場させたのを、あまり評価しない最大の理由

私が、五木を曖昧に退場させたことを、あまり評価しない最大の理由は。

新キャラ・山下達夫（近藤芳正）の登場も、ぼやけてしまうからだ。

この山下の‘モデル’については敢えて書かないが、知りたい人は下記にネタバレがある。

朝ドラ「ブギウギ」 笠置シヅ子と最愛の人“吉本穎右”との出会いから○○までを【史実】と共に解説！更に新説「シヅ子のマネージャー２人説」も!! 

なぜ、ぼやけるのは、よろしくないのか？

近藤芳正さんといえば、最近の朝ドラでは『カムカムエヴリバディ』（NHK/2021年度後期）が記憶に鮮明だ。

るい編（大阪編）・ひなた編（岡山編）に登場した、ジャズ喫茶「Night and Day」の支配人兼マスター・木暮洋輔（近藤芳正） だ。

特に2003年のクリスマス、旧岡山偕行社で催された「クリスマス・ジャズ・フェスティバル」に車椅子で出席し、ジャズピアニストとして復帰した錠一郎（オダギリジョー）を誰よりも喜んだ姿は記憶に新しい。

話を今作に戻そう。

これ以上［史実］に触れないが、史実どおりだと山下マネージャーはスズ子（趣里）の恩人のような重要なキャラクターになるはず。

だったら、五木の事情は描きつつも、五木がやったことを明確に描き。

そのうえで、「愛助が紹介した山下さんと一緒に心機一転出直そう！」と展開すべきだったように思う。

そのほうが、いい区切りにもなるし、新キャラ・山下が際立ったと思う…

トミが五木を買収・退場させスズ子と向き合えば良かった？

更に、曖昧なのは、交際がトミ（小雪）に対して発覚した理由だ。

坂口が楽団を常に観察でもしているのか、山下からの通報なのかよく分からないが。

“ドラマ” としてイマイチなのは、「トミは手紙を出してしまったこと」と「トミの手紙の内容が曖昧」の２点が原因だ。

トミの手紙さえなければ、坂口が愛助を見張っていて、山下にも釘を打ったことにしておけば済んだのでは？

もっと簡単なのは、風の噂で息子の交際を知ったトミが、スズ子への嫌がらせ工作として五木を金で買収して退場させ、トミ自身が楽団に乗り込むだけで良かったかも？

あとがき

先々週までは、［史実］をうまくアレンジして「スズ子の物語」を構築していました。

でも、恋バナが始まってから「昭和のエンタメ裏話」風になってきているような（笑）

そっちは、『わろてんか』で放送済みなので、早く「スズ子の物語」に戻してほしいです。

そして何より、先々週まで苦しい展開が続いてきたスズ子だけに。

ようやく見えた“愛助”という希望の明るい光をうまく使って、明るくぬくもりのある朝ドラにしてほしいです。

みっきーの植物図鑑（第185回）

我が家のクリスマスツリーです。

30年ほど前に東京で新築マンション購入の年に買った「ゴールドクレスト」です。

最初は、全長20cmくらいでしたが、千葉の家の庭に移植したら、あっという間に２m超え！

毎年、少しだけイルミネーションを飾って楽しんでいます。

ゴールドクレストをうまく育てるコツは「日当たりで緑色を保つ」「水はけ、水もちのよい土づくり」と「適切な剪定時期」です。

ちょっぴり早いですけど、皆様、メリークリスマス！

結びに

ほんなら、また来てな。
それでは、また来てね。

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【これまでの感想】

第1週『ワテ、歌うで！』
1 2 3 4 5 土
第2週『笑う門には福来る』
6 7 8 9 10 土
第3週『桃色争議や！』
11 12 13 14 15 土
第4週『ワテ、香川に行くで』
16 17 18 19 20 土
第5週『ほんまの家族や』
21 22 23 24 25 土
第6週『バドジズってなんや？』
26 27 28 29 30 土
第7週『義理と恋とワテ』
31 32 33 34 35 土
第8週『ワテのお母ちゃん』
36 37 38 39 40 土

朝ドラ「ブギウギ」の"♪楽しい～お方もぉ～～～"もCD化! 劇中歌を集めた「福来スズ子 傑作集」発売決定  

"史実"朝ドラ「ブギウギ」笠置シヅ子の東宝移籍騒動ミステリー 

朝ドラ「ブギウギ」オリジナル・サウンドトラック Vol.1★2023/12/20発売!!  

朝ドラ「ブギウギ」の“花田家”と“はな湯”の［史実］を知ると＜ドラマ＞の奥深さが更に見えてくる！ 

第9週『カカシみたいなワテ』
41 42 43 44 45 土
第10週『大空の弟』
46 47 48 49 50 土

［史実］朝ドラ「ブギウギ」関連・『♪ アイレ可愛や』と笠置シヅ子の生涯で唯一の恋愛相手のコト 

第11週『ワテより十も下や』
51 52 53 54 55 土

朝ドラ「ブギウギ」 水上恒司の実家“村山興業”関連の新キャラを【史実】と共に解説！更に朝ドラ「わろてんか」との関連も!! 

朝ドラ「ブギウギ」 笠置シヅ子と最愛の人“吉本穎右”との出会いから○○までを【史実】と共に解説！更に新説「シヅ子のマネージャー２人説」も!! 

第12週『あなたのスズ子』
56 57 58

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コタツがない家 （第10話/最終回・2023/12/20） 感想

日本テレビ系・水曜ドラマ『コタツがない家』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram、TikTok

第10話/最終回『クリスマスの奇跡』、ラテ欄『聖夜のラストゴング 家にコタツがなくても…○○○はある幸せ』の感想。

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悠作（吉岡秀隆）は、土門（北村一輝）から漫画の続きを描くよう促されるが、離婚しなくなった今はもう描けないと譲らない。そして迎えたクリスマス。達男（小林薫）にサプライズで和室の部屋をプレゼントした万里江（小池栄子）は、順基（作間龍斗）へのプレゼントに7万円のダウンコートを買うが、そこになぜか同じコートを着た順基が帰宅する。さらに、自室をようやく手に入れた達男がとんでもない買い物をして騒動になる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

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原作：なし
脚本：金子茂樹（過去作/世界一難しい恋(ｾｶﾑｽﾞ),もみ消して冬,俺の話は長い,ｺﾝﾄが始まる）
演出：中島悟（過去作/ﾃﾞｶﾜﾝｺ,ｾｶﾑｽﾞ,これは経費で落ちません!,俺の話は長い） 第1,2,5,7,最終話
　　　丸谷俊平（過去作/#ﾘﾓﾗﾌﾞ,ﾊｺﾂﾞﾒ,すきすきﾜﾝﾜﾝ!） 第3,4,6,9話
　　　苗代祐史（過去作:演出補/ﾑﾁｬﾌﾞﾘ!わたしが社長になるなんて,初恋の悪魔） 第8話
CP：田中宏史（過去作/家庭教師のﾄﾗｺ,Dr.ﾁｮｺﾚｰﾄ,最高の教師1年後､私は生徒に■された）
P：櫨山裕子（過去作/ｾｶﾑｽﾞ,俺の話は長い,#ﾘﾓﾗﾌﾞ）
音楽：金子隆博（過去作/朝ﾄﾞﾗ｢ｶﾑｶﾑｴﾌﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ｣）
　　　岡出莉菜（過去作/田家の朝）
主題歌：石川さゆり「ダメ男数え唄」作詞:金子茂樹,作編曲:阿久津健太郎）
ナレーション：高橋惠子（貝田清美 役）
制作協力：オフィスクレッシェンド（過去作/世界一難しい恋,もみ消して冬,俺の話は長い,すきすきﾜﾝﾜﾝ!）
※敬称略

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｢披露パーティー｣と｢深堀家の大掃除｣の動作のシンクロの妙

演出が、第7話以来のメイン監督である中島悟氏になった最終回。

スタジオセット、今回は特に「室内用サウナ」と「屋外プール」を使った広大な？ シチュエーションをいかした点が、映像の大きな見どころだったように思う。

そのほかも、やはりセリフと演技の “間” の作り方と、カメラの切り替えが絶妙。

今作中で、最もキレがって、メリハリが際立ったと思う。

また、映像的な見どころといえば、序盤の「結婚披露パーティー」と「深堀家の大掃除」の動作のシンクロの妙だろう。

バージンロード入場と床掃除、新婦のエスコート役のバトンタッチとゴム手袋の授与などのうえに…

花嫁のヘッドドレスと達男（小林薫）の緑色合わせに。

「ジュリー・アンドリュース」と「エコロジー＆リユース」まで重ねまくって（笑）

カメラアングルも合わせるなどの工夫があって楽しかった。

最後まで万里江と悠作の夫婦の笑顔が印象的な秀逸なドラマ

さて、常々私は劇中で作品名をセリフなどでしゃべらせるのは、安直で野暮だといっている。

今作も中盤で、悠作（吉岡秀隆）と悠作のラジコン仲間・賢雄（廣末裕理） のこんなやり取りがあった。

賢雄「どうして『コタツのない家』って名前にしたの？」
悠作「うちに コタツがないからだよ」
賢雄「うちも 床暖房とコタツしかないよ」
悠作「でも 賢雄ん家(ち)は 家族みんな仲良しだろ？」
賢雄「もしや 家に ぬくもりがないってことを 暗示してるんですか？」

ここで終わっていたら、「安直で野暮だ」と低評価するところだが。

今作は、終盤で次のナレーションを盛り込んできた。

Ｎ「万里江は思いました
　わが家に コタツは必要ない
　コタツよりも ぬくもり溢れる家族ゲンカが
　いつも家の中をポカポカにしているのだからと」

結局、『コタツがない家＝ぬくもりがない家』ではなくて。

『コタツがない家＝コタツよりぬくもりをくれるものがある家』ってことなのだ。

ここまで、きれいにまとめて、後味までホッコリできるホームドラマは久し振りだ。

最後の最後まで、万里江と悠作の夫婦の笑顔が印象的な秀逸なドラマだった。

あとがき（その１）

終盤に盛り込まれた万里江の回想シーンですが。

普通なら「高々10話前後の連ドラに大げさな回想シーンを付けるな！」と思いますが。

今作は、個々のエピソードがしっかりと印象付けられていたうえに、万里江にとって必然性のある回想だったので良かったと思います。

あとがき（その２）

いろんな意味で、好みが分かれる作風ではありましたが。

＜初期設定＞を最後まで貫いたこと（今期は、こんな簡単なことさえできない連ドラが多かったです。

徹底的に会話劇で見せて魅せたこと。

登場人物をメインとサブにあまり分けずに、適材適所でキャラも俳優さんの使い分けたこと。

上記の３つは、今期の連ドラ群の中でも良く仕上がっていたと思います。

続編があったら、また見てみたいです。

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相棒 season22 （第9話・2023/12/20） 感想

テレビ朝日系・『相棒 season22』
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第9話『男の花道』の感想。

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会社社長の弓生（赤ペン瀧川）が逮捕された。暴力団の若頭・鬼丸（三国一夫）ともめた際、プロレス技を知る弓生が必死の抵抗で殺害してしまったのだ。組長の桑田（大石吾朗）や組員の虎鉄（鳥谷宏之）も動きを見せ、不穏な空気の中、弓生が正当防衛で釈放される。桑田とかつて親密だった刑事部長の内村（片桐竜次）に呼ばれた右京（水谷豊）と薫（寺脇康文）は、弓生を警護することになる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

●脚本：輿水泰弘／演出：橋本一（敬称略）

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雑感…

既視感があるエピソードだから。

あれこれとこねり繰り回したり、いじり倒したりしているが。

内容は、想定内をはみ出ることなく、何もなく終了…

ただ、意外に良かった点がある。

一つは、美和子（鈴木砂羽）が記者としての仕事をやったこと（笑）

もう一つは、「特命係」が「身辺警護係」として役割をもって行動したこと。

前者は、＜初期設定＞なのに最近きちんと描写されていなかったことで。

後者は、自由気ままな特命係が「担当」を与えられたのは新鮮さを感じた。

ただ、私にはところどころ暴対法批判や暴力団容認に見えるような描写があったし。

ただただ引っ張っているだけで、大した真実もないから驚きもないし。

しかし、ネタ切れがほぼ見えてしまっている『相棒シリーズ』としてはマシかも（苦笑）

あとがき

『元旦スペシャル』は、2024年も期待はしていなかったですが。

甲斐享（成宮寛貴）と笛吹悦子（真飛聖）の息子・結平（森優理斗）が登場って!?

長期シリーズだからこそ可能な＜設定＞と＜配役＞は、ちょっと期待したくなりますね。

新納慎也さんは、現放送中のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』で癖のある演出家・松永大星を演じて注目を浴びている俳優さんなのでタイムリーで良いと思います。

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