映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー（2D・字幕版）」 感想と採点 ※ネタバレなし

映画 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 （公式）を本日、劇場鑑賞。採点は ★★★★ ☆ （5点満点で4点）。100点満点なら80点にします。

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ざっくりストーリー

運が悪いのに自らを“スター・ロード”と名乗るピーター・クイル（クリス・プラット）は、母を亡くした夜に地球から誘拐されたトレジャー・ハンターで、無限の力を持つパワーストーン“オーブ”を手に入れる。しかし、ツイていない彼は、“オーブ”を狙う悪党たちに狙われ、挙げ句の果てに凶悪犯だけが収容される銀河一最悪危険な刑務所に収監されてしまう。

そこで出会うのが、緑色のセクシーな暗殺者ガモーラ、ハイテクを操る戦術の天才アライグマのロケットと、その相棒で心優しい樹木型ヒューマノイドのグルード、家族の復讐に燃える破壊王ドラックス。彼らは行きがかり的に“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー（銀河の守護者たち）”を結成し、宇宙の存亡を懸けた無謀な戦いに挑んでいく…

勇敢で明るくて人間的で強靭なヒーローに魅了される！

予告編を観た時は「アメリカはCGの動物が動くの好きだな。で、またマーベルっぽいSFヒーロー映画か？」と気に留めていなかったのだが、なぜかあのアライグマの映像が頭から離れず、劇場へ足を運んだ。

観終えた感想は、稀に見る痛快SFヒーロー映画だった。『スターウォーズ』に似たスペースオペラな雰囲気も漂うしユーモアもある。強烈に個性を発揮する登場人物たち。そして70年代の懐かしさも味わうことができる。

特に面白いのは、チームが形成されていく過程。正義や大義と言った大袈裟なもので結びつくのでなく、個々の事情や成り行きで自由を勝ち取るために、互いにぶつかりながらも強い絆が出来上がること。

そして、見た目や背景は似つかない5人が、勇敢で明るくて、時に人間的で強靭なヒーローとして輝き出すまでのストーリーが堪らなく気持ちが良いのだ。

センス良いBGM、立ってるキャラ、単純なストーリー！

本作にはカセットテープから流れる70年代のヒット曲が全編に溢れる。個人的には大音量で聴けるだけで踊り出しそうな位に楽しいのだが、この選曲が素晴らしい。時代も場所もスケールも全く違う異次元の世界の物語なのに、音楽に自然と身近な出来事に感じさせてしまう魔力があるのだ。

また、ルックスもいきさつも目的も違うダメダメな5人（人間型でない方が多いが）が、正義や友情、家族愛と言う単純で直球の感情で結びつきヒーローになるのが単純明快で良い。

アクションも宇宙戦闘シーンもしっかり作り込まれているし、ピーターとガモーラの恋バナに期待させたり、ロケットとグルードの熱い友情に涙させたりと、飽きさせない工夫が盛りだくさんで、みんなが望むエンディングまでグイグイとけん引してくれる。久し振りに「早く続編を観たい」と思わせた作品だ。

あとがき

予備知識不要、過去のアベンジャーズシリーズ鑑賞の必要性も無し、エンディング後の映像にも問題無し。アメコミ映画お初でも十分楽しめる新しいSFヒーロー映画です。

物語はベタで単純。はみ出し者たちがチームを組んで自分たちの正義を貫くって話。キャラが立ってるし、BGMの選曲のセンスも良いし、全体の緩急のつけ方やノスタルジーを感じさせる演出の妙が抜群。

どこかで観たようだけど、実は新鮮味溢れる不思議なSFヒーロー映画です。デートムービーでも家族でももちろんお一人様でも楽しめると思います。こんなに楽しいなら今度は3Dで観ようと思います。

     

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[拍手投稿]  名無しさん （2014-09-21 09:57:59）
金田一少年の事件簿N（neo） （第9話 最終回・9/20） 感想

先週分＋今週分を纏めて１時間半SPにすれば(１回で終わらせる)、だらだら感はなかったかも。全体としては、一の周りでやたら殺人事件が起こるのが引っかかってしまいます。犯人が同世代の学生なのに、やたらと手が込んでいるトリックも同様に。

探偵役が高校生なので、どうしても"事件に巻き込まれる"という形になってしまうんですよね。原作が漫画なので仕方がないかと思いますが、事件絡みではない楽しい謎解きがあっても良かったように思います。

↓ここから管理人返信↓

せめて「15分拡大」くらいで一話完結だったら良かったと思います。テレビドラマには肯定的な妻が「さすがに長いよ。犯行も支離滅裂だし」と珍しく愚痴ってました「探偵が高校生だし、原作あるし、謎解きのための事件だからしょうがないよ」と私がフォローしたくらいです。（苦笑）

原作ありきですし漫画ですから、仕方ないですね。でも、金田一一って言う高校生の探偵って設定は面白いと思うので、権利関係がスッキリするならオリジナルのストーリーも良いかなと思います。

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[拍手投稿]  名無しさん （2014-09-21 14:38:53）
花子とアン （第150回・9/20） 感想

世の中にはこんな内容でも号泣できる人がいるようで、どれだけ好意的な目線なのかと感心してしまいます。矛盾や齟齬が全くないものを作るのは不可能かも知れませんが、ここまで整合性がないものを世に出してもいいとはどうしても思えないんです。

フィクション色が強すぎますしね。酔っ払うはなの姿を見て(吉高さんの演技が上手いと思える数少ないシーン)、花子さんの関係者が楽しめるとは思えません。

↓ここから管理人返信↓

このドラマを楽しく観られる人は、私は好意的と言うより、単純に登場人物に感情移入出来たり共感したり、素直に物語に入り込めたりできるんだと思うんです。だって、私がそれらの真逆ですから（苦笑）

昨日も記事を書くにあたって、改めていろいろ考えてみたんですけど、どう考えても蓮子は要らなかったと思います。まあ、女学校時代のエピソードとして、「親友がいた」程度で醍醐と同等扱いで良かったと思います。

むしろ変に「腹心の友」と強引に名乗り続けるキャラは排除して、女学校も全面カットで、幼少期のあとに戦前を直結、あとは戦中、戦後と綴る。物語も花子と出版社とラジオの話で、登場人物も家族と関係者だけにした、例えば、『翻訳家・村岡花子と言う生き方』みたいな内容であるべきだったと思いますが、どうですか？

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金田一少年の事件簿N（neo） （第9話 最終回・9/20） 感想

日本テレビ系『金田一少年の事件簿N（neo）』（公式）
第9話/最終回『薔薇十字殺人事件―解決編』の感想。
なお、原作:天樹征丸氏/作画：さとうふみや氏の原作漫画は未読。

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一（山田涼介）は、高遠（成宮寛貴）の弟妹には該当しない人ばかりが殺されていることから、‘ローゼンクロイツ’の狙いは招待客を次々に殺害することではないかとにらむ。そんな中、ぼや騒ぎが発生。一が客たちの異様な反応に違和感を覚える中、真壁（浅利陽介）が1年前に起きたローズグランドホテルの火災事故を口にする。その日、ホテルでは「世界薔薇（ばら）博覧会」が開かれ、真壁も世界初の青いバラの展示を見に行き、火災に巻き込まれたという。一は客の6人が火災に関係していたと確信する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

高遠の魅力のお蔭で、何とか完走できたって感じ…

前回の感想で「一番安心して観られた。解決編が複雑にならずに、最後まで観て良かったと言うような楽しいエンディングを期待」と書いた、その解決編はどうだったか。高遠とそれを演じる成宮寛貴さんの謎めいたキャラクターのお蔭で、何とか最後まで観ることができた、そんな1時間だった。

ここまで全体がち密だと、1つでも矛盾を感じると…

やはり残念なのは、高遠絡み以外の薔薇十字殺人事件そのものの、真犯人の犯行動機に矛盾を感じてしまったから。特に招待客を選んだ理由が、イマイチ合点がいかなかった。犯行動機は普通だし、トリック自体もさほど驚くものでもない。そうなると、全体の流れ、特に犯人の行動に1つでも矛盾を感じたら面白味は激減してしまうと思う。

1話完結に拘って欲しかった…

全9話を通して言えることは、1話完結に拘って欲しかったってこと。山田涼介さん演じる金田一一が創り出す全体の雰囲気も悪くないし、若干子供向けの演出なども気にならない。

でも、1話完結になれば、原作があるからそれによって多少の詰め込み感は出るにしても、全体のテンポの良さやタイト感が表現されるから、謎解きを待っているだらだら感は減らせたと思う。それにあれだけ丁寧な「事件発生編」のダイジェストを冒頭に付けるなら、「事件発生編」がもったいない。

あとがき

これは俳優と言うより演技指導、監督の問題ですが、全話を通して感じたのは、主人公である高校生の金田一一が、身の回りで殺人事件が起き死者が幾人も出ているのに、何となくヘラヘラしている印象が強かったことです。まるで謎解きを楽しんでいるように見えました。いくら真顔で「じっちゃんの名に賭けて」と言おうと。

私は原作未読ですし、過去のシリーズとは比較しませんが、一生懸命演じていた山田涼介さんはどう思っていたのかな？って。“俳優・山田涼介”に期待している私としては、もうそろそろ高校生役を卒業して大人の作品にきちんと挑戦して欲しいなと思います。単なる広告代理店の視聴率製造機になるのはもったいない、そう思います。

   

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【これまでの感想】
金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件 （2013/1/12） 感想
金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件 （2014/1/4） 感想
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話

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拍手コメントへ返信 （2014/9/20の分）

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[拍手投稿]  ringoさん （2014-09-20 09:51:49）
残り7回しかないのに、未だ主人公が翻訳家らしさを殆ど魅せない「花子とアン」ですが、宣言通りに最終回まで見届けます。

なぜ、花子を稚拙に見せるのか？という疑問。本当にそうです。女学校時代までは本当に楽しく見ていたのに(涙)その後は、ただただツッコミどころ満載で、主人公(＋主人公の夫)の言動にいちいちイライラムカムカするばかり。

ただの一つも共感できたり好感がもてたりするところがないってすごい。しかも、特別個性的で嫌われキャラの設定でもないのに、むしろ逆で、物語の中ではひたすらちやほやされるなのに。

↓ここから管理人返信↓

今作のヒロインは、物語のけん引力も無いし、ドラマ的な魅力も薄い。でも、楽しく観ている視聴者もいるんですよね。むしろ、その方が不思議なくらいです。最終週は。もっと花子はちやほやされますよ、きっと。

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[拍手投稿]  名無しさん （2014-09-20 12:57:22）
花子とアン （第150回・9/20） 感想

脚本家曰く「一番見て欲しい所」が始まった筈なのですが…この６日間は何だったのでしょう。期待はしていませんでしたが、想像以上の酷さです。『赤毛のアン』の扱いに絶望した視聴者も多いでしょう。番組公式サイトの『ドラマのみどころ』や『制作にあたって』を読み返すと虚しくなります。

↓ここから管理人返信↓

私も公式サイトや年初めの頃の報道などを読み返してみているのですが、まあ今となってはいい加減なことが結構書いてあります。

  ・ヒロインと『赤毛のアン』の主人公アンとを重ね合わせる…
  ・随所に『赤毛のアン』を彷彿とさせる場面を散りばめる…
  ・花子の腹心の友として登場する柳原白蓮にもスポットをあてる…など

花子とアンを重ねるのは予告編によると来週になりそうですし、『赤毛のアン』の引用も花子の幼少期くらいでしたし、蓮子なんてほぼ主人公乗っ取り状態でしたよね。ほんと、困ったものです。

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[拍手投稿]  名無しさん （2014-09-20 15:05:49）
花子とアン （第150回・9/20） 感想

今まで以上に中身のない１週間でしたね。何より「アン」の翻訳があんな扱いだったのが許せません。中園さんにとっては村岡花子さんも「アン」も白蓮さんのおまけ程度だったのかと。

こちらでレビューを拝見して"村岡花子さんはお酒を飲まない人だった"ことを知りました。そんな人を何故"みっともなく酔い潰れる人"に改変する必要があったのでしょう。村岡花子さんや「アン」を心から愛する人に制作してもらいたかったです。間違った人物像を世間に知らしめた罪は大きいと思います。

↓ここから管理人返信↓

『拍手コメントへ返信 （2014/9/19の分）』に掲載したのですが、空さんのコメントにこんな記述がありました。、

この物語にとっての本は物質的な「本」なんですよね。いわゆる小道具としての本なんです。中身を読んで魂を揺さぶられるような体験をしたり、苦しい時に心の支えとなる友だったり、自分の精神を形成する土台となる存在だったりすることはないのです。

確かに言えて妙だと思います。こう考えると腑に落ちますよね。ただ、普通の視聴者はこう考えると思うんです。「子供の頃に馴染んだ『赤毛のアン』の翻訳家のドラマをやるなら、どうやって英語を学んだり、翻訳の知識を増やしたり、翻訳の苦労話や思い出話みないなのをやってくれる」と。

そこが、たったの97秒で訳了してしまうんですから、何を描きたかったのかわかりません。村岡花子さんのご親族はどう思われているのでしょう。ドラマのエンディングよりそちらのほうが、気になります。

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[拍手投稿]  tri-podさん （2014-09-20 16:25:51）
花子とアン （第150回・9/20） 感想

吉太郎と醍醐の結婚・・・ 映像を見る限りでは、おめでたいと言えばおめでたい。 が、２人とも50代でしたよね・・・・？ おばあちゃん云々と言っていましたが、あの当時なら十分、既におばあちゃんぽいような？醍醐の実家は娘のことを何とも思っていなかったのか？とさえ思えてしまう（あの時代、なんとか見合い相手を見つけて一緒にしていたのでは？）。

結局、醍醐さんはどんな女性なんでしょうか。職業婦人として1本筋が通った人と言うわけでもなさそう・・・みすぼらしい格好をしてもキレイと言うことは分かりましたが（私的に最近の女優では美人度No.1かも）。

検閲でひと悶着があって蓋を開けたらインタビュー形式の放送って、私も「？」でした。GHQの検閲原稿だけなら、さほど上手くもない花子のしゃべりでなくても良かろうに。 それでも多少は「花アン」ロスがありそうです。 ツッコミを入れる楽しみがなくなっちゃうなと・・・

↓ここから管理人返信↓

野球は筋書きのないドラマと言いますが、テレビドラマにはちゃーんと筋書きがあります。特に本作はフィクションなんですから、どうにでも創作できます。だったら、吉太郎と醍醐をもっと若いうちに結婚させても良かったと思います。なぜ、50歳過ぎに結婚させて、吉太郎の親御さんのために…みたいなくだりにしたんでしょ？思いつきとしか思えません…

ラジオ局のくだりも、支離滅裂ですよ。「ヘイ、ママさん」と言ったすぐ後に上官が来て謝ったり、検閲した割にそれを読むカットは無くて、フリートークの自叙伝を語ったり。繋がっているようで、全部箇条書きですもん。

私も「花アン」ロスになるかもしれません。そうならないように、来週は抑え目で行きます。（行けるかな？？？）

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[拍手投稿]  hareさん （2014-09-20 16:36:16）
日産CM「キューブ お買いどき篇」の“お買い時”に違和感

まさに同感です。 あのCMを見るたびに、「お買い時」を聞くたびに嫌悪感を覚え、 絶対日産の車は買わないと心に誓っている日々です。

↓ここから管理人返信↓

たまに、日産のカーディーラーの広告が投函されていることがあって、見ると「お買い時」とかまだ書いてあるので、「おいおい」と突っ込んでます。因みに私は22年連続トヨタ派です。

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花子とアン （第150回・9/20） 感想

NHK総合・連続テレビ小説『花子とアン』（公式）
第25週『どんな朝でも美しい』【第150回】の感想。

なお、本作は8/26にクランクアップしたため、当記事は、ほんの僅かな編集への期待と愚痴と重箱の隅突きなっております。楽しくご覧になっている方や重隅突きはウザいと思う方は読まない方が良いです。

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吉平（伊原剛志）と吉太郎（賀来賢人）がぶどう酒作りから安東家に帰ってくると、ふじ（室井滋）が「ずっと待っている人がいる」と言う。醍醐（高梨臨）だった。醍醐は心配していたと吉太郎に詰め寄り、吉平とふじに「家事は得意ではないが努力するからここに置いて欲しい」と頭を下げるが、吉太郎は…　一方、東京へ戻ることになった花子（吉高由里子）は朝市（窪田正孝）に「ラジオに出演するかどうか迷っている」と打ち明ける。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

最終週直前の土曜日がこの仕上りか…

冒頭で花子（吉高由里子）がラジオの仕事を受けるのを観て、流石に今日は感想の記事を書くのが馬鹿馬鹿しくなったが、昨日の宣言があるから、書いてみる。それにしても、最終週直前の土曜日がこの仕上りとは、正直言葉が出ない。

兄やんと醍醐の結婚…

そもそも、吉太郎（賀来賢人）と醍醐（高梨臨）が50歳代に見えない時点で、二人の結婚なんて何の説得力も無いのだが、それを置いておいたとしても、二人がここまで惹かれ合う過程が描かれていないから、これと言った感動もない。身分や立場の違う二人の愛の果ての若気の至りと言うなら納得しようがあったのだが…

検閲した原稿はどうなった？

如何にも絵に描いたような進駐軍と花子のやり取りもツッコミ所満載だが、「今日の原稿だ。検閲済みだから勝手に変更するなよ」と言いつつ、描かれたラジオ放送がアナウンサーからのインタビュー形式って、どのような過程があってそう言う放送になったのか全く説明無し。もはや、あらすじの箇条書き以下。

花子の語りで4分間の超大作の総集編…

あとは、花子の語りで4分間の超大作の総集編。英語との出会い、翻訳の道に進んだ理由、貧しい田舎娘が東京の女学校に行けた理由をちゃちゃっと繋げて、ついでに“前向きに生きましょう”的なメッセージまで付けて、何となくここまでの花子の集大成って感じに仕上げたのか？

本作の面白いのは、この僅か4分間のミニ総集編でも、約半年かけて描いてきたこととそれ程違和感がないことだ。「まあ、簡単に言えばそんな感じだな」で済んじゃう内容の薄さと連続性の無さだから。そう、ここが本作の面白さであり特徴なのだ。

ヒロインが常に受け身に感じられない理由…

これまで書いてきたように、このヒロインは、何事もタナボタ状態だし、一度断り懇願されないと受諾しないし、主体的能動的に動くことも無く、すべてが転がり込んできて自然に人生が動き出す。しかし、不思議なことに、常に受け身の待ちの姿勢であると言う印象は少ない。

その理由が、前述の内容の薄さと連続性の無さだと思う。描かれることが“点”ばかりで連続していない、要は、ある1つの出来事が次の出来事に繋がらないから、“常に受け身”に見えないだけ。問題はこの“常に”。これが連ドラか？と言うことだ。

ただ、ヒロインに起こった出来事を箇条書きに描くだけでは、連ドラ、朝の連続テレビ小説としての面白味は無いに等しい。なぜ、こんな中身の無い作品をつくろうと思ったのか甚だ疑問だ…

あとがき

うーん、あとがきも思いつきません。なんでこんなに中身が無いんでしょう。花子はもちろん登場人物たちの内面も描かれない。描くのは表面的な出来事の単純な羅列。そして、来週は『赤毛のアン』を持ち出して一騒動やって最終回ですかね。

折角、お金を貰って映像制作をやれる環境にいる中園ミホ先生や演出家や制作陣のこのやっつけ仕事感に、久し振りにドラマを観て、イラッとでなく軽い怒りを覚えましたよ。最終回まで見届けます。

     

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【これまでの感想】
第1週「花子と呼んでくりょう！」
1 2 3 4 5 6
第2週「エーゴってなんずら？」
7 8 9 10 11 12
第3週「初恋パルピテーション！」
13 14 15 16 17 18
第4週「嵐を呼ぶ編入生」
19 20 21 22 23 24
第5週「波乱の大文学会」
25 26 27 28 29 30
第6週「腹心の友」
31 32 33 34 35 36
第7週「さらば修和女学校」
37 38 39 40 41 42
第8週「想像のツバサ？」
43 44 45 46 中間総括 47 48
第9週「はな、お見合いする」
49 50 51 52 53 54
第10週「乙女よ、大志を抱け！」
55 56 57 58 59 60
第11週「グッバイ！はな先生」
61 62 63 64 65 66
第12週「銀座のカフェーで会いましょう」
67 68 69 70 71 72
第13週「その恋、忘れられますか？」
73 74 75 76 77 78
第14週「ゆれる思い」
79 80 81 82 83 84
第15週「最高のクリスマス」
85 86 87 88 89 90
第16週「あなたがいる限り」
91 92 93 94 95 96
第17週「腹心の友ふたたび」
97 98 99 100 101 102
第18週「涙はいつか笑顔になる」
103 104 105 106 107 108
第19週「春の贈りもの」
109 110 111 112 113 114
第20週「海にかかる虹」
115 116 117 118 119 120
第21週「ラジオのおばさん誕生」
121 122 123 124 125 126
第22週「新しい家族」
127 128 129 130 今後の展開と最終回予想 131 132
第23週「アンとの出会い」
133 134 135 136 137 138
第24週「生きている証（あかし）」
139 140 141 142 143 144
第25週「どんな朝でも美しい」
145 146 147 148 149

花子とアン ロケ地情報 [オープニングの農村風景/勝沼ぶどうの丘編] ※検証動画あります
勝沼の資料館にある蝋人形が「花子とアン」のヒロイン親子に似てる！？
残り14回しかないのに、未だぐだぐだな「花子とアン」ですが、今週のWeb拍手の数と皆さんのコメントで、最終回まで見届けようと決めました。
SWITCHインタビュー 達人達（たち）「美輪明宏×中園ミホ」（2014/9/15） 感想
残り7回しかないのに、未だ主人公が翻訳家らしさを殆ど魅せない「花子とアン」ですが、宣言通りに最終回まで見届けます。

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