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連続テレビ小説「とと姉ちゃん」

NHK総合・連続テレビ小説『とと姉ちゃん』公式
第25週『常子、大きな家を建てる』『第149回』の感想。
なお、本作のモチーフで、大橋鎭子著『「暮しの手帖」とわたし』は既読。
 本作は 8/25 にクランクアップ(撮影終了)しています。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。


出版社を訪れたのは、たまき(吉本実憂)だった。常子(高畑充希)に忘れ物を届けにきたのだという。そんな折、日本製の電化商品が海外製の性能を超えた結果が出たと、水田(伊藤淳史)が花山(唐沢寿明)に報告する。日本の職人気質を世界に伝えようと士気高く試験を再開する社員たちを目の当たりにして、たまきは「あなたの暮し出版」で働きたいと決心する。最終面接まで残ったたまきだが、その奇抜な試験方法に驚くばかりで…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

"修飾語" で飾り付けても "積み重ね" には勝らない

もう、アバンタイトルから頭を抱えたくなる

常子「こう言う瞬間に立ち会えると、
   長年商品試験に関わってきて良かったと
   心から思います」

今週に入ってから、「大きな家」「小さな幸せ」「積み重ね」、そして今回は「長年」とモノのサイズや時間の長さを表現する “修飾語” が増えてきた。確かに商品試験は長年に亘ってやってきたのは間違いない。しかし、「メイド・イン・ジャパン」が海外製品に勝る性質について過去に一度でも言及したことがあったろうか。

普通のドラマなら、今回のアバンだけでもそれなりの「見せ場」になるはずだ。戦後のモノのない時代から粗悪品が増えた時代を得ての日本製家電の実力向上を、ある意味陰で支えたのが『あなたの暮し』と言うように、超好意的に脳内補完出来ないわけでもないから。

身内キャラが、ヒロインを称賛しても説得力に欠ける

しかし、残念ながらその後の「あなたの暮しが “ずっと” 掲げている…」のたまき(吉本実憂)の台詞にもまた登場する “修飾語” に違和感を覚えてしまうし、更にたまきの台詞で他の社長の言葉を引用して、『あなたの暮し』を必要以上に褒め称える。こう言うのが鼻につく。

本来は、こう言うエピローグに相応しいヒロインやヒロインの業績・功績は、地道に描いてきたことの積み重ねで視聴者に感じさせるべきで、半年間のスパンの中ではぽっと出のそれも身内の登場人物が “飾り付ける言葉” を言うのでなく、それこそ「庶民」「主婦」「読者」の声で描く必要があったのでは?

描写不足が「奇抜な=唐突な」に見せてしまった

今回の「奇抜な入社試験」のくだりも、「記者としての資質」的な表現は、これまでも何となくではあるがナレーションで何度も描かれてきた。本作としてはその集大成として位置付けで、大物ゲストをお迎えして面白おかしく描いたつもりだろう。

しかし、問題はこの “何となく” 語りで描いたこと。要は「描写不足」による説得力の無さが、今回の「奇抜な=唐突な」に見せてしまったのだ。残り7回の放送の今になって言っても後の祭りだが…

あとがき

ここへ来て、これまでの様々な表現が悪影響を及ぼしてますね。その1つが「騒動至上主義」です。視聴者を飽きさせないためとの理由で、次々と騒動を作っては2、3日で解決を繰り返しテンポを生み出す作戦。これによってたまに見ても楽しめたりとの有効性もあったでしょうが、出来事ばかりで人が描かれない欠点がありました。

ヒロインが「拝金主義」にしか見えないような描写が多かったのも、もう1つの理由。視聴者へのわかりやすさの理由でしょうが、殆どの騒動は、基本的にヒロインが「善」となる「勧善懲悪」のスタイル。これだけなら良いのですが、常子がお金儲けのために仕事をしているようにしか見えない表現の多さによって、今でも「善人」に見えづらくなってしまいました。

そして、3つ目は今回はありませんでしたが、登場人物を「常子の敵か味方」のステレオタイプにしか描かなかったこと。これについては、たまきの今回の「縁故入社」の言葉が私には嫌味のように聞こえたことからも、敢えて語る必要はないと思います。

「積み重ね」をしてこなかったことが、「罪重ね」であり「罪作り」になってしまったのです。半年間もあったのに、どうしてコツコツとやって来なかったのでしょう?

でも、この「わかりやすさ」「テンポの良さ」「連続性の無さ」が、見ても見なくてもどうでも良いが、見たらそれなりに楽しめる作品として高視聴率になったのは確かです。それが今後の朝ドラにとって「善」なのかは、甚だ疑問です。


【追記 2016/09/23 13:35】
今回、中華料理の料理人・陳健一さんが出演された「青椒肉絲の作り方」のエピソードのネタ元について、『拍手コメントへ返信 (2016/9/23の分)』中の藤堂俊介さんへの返事に書きました。

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拍手[38回]

宮部みゆきサスペンス「模倣犯」

テレビ東京系・宮部みゆきサスペンス『模倣犯』公式
『累計420万部を突破した宮部みゆきの代表作が中谷美紀・坂口健太郎ほか豪華キャストで待望の初ドラマ化!未曾有の連続誘拐殺人事件の真相は…!?2夜連続放送』の感想。
なお、原作の宮部みゆき氏『模倣犯』は既読。また、森田芳光脚本監督の映画『模倣犯(2002年)』も鑑賞済み。


【前篇】
 東京・台東区の公園で女性の右腕と鞄が発見された。鞄は3カ月前から行方不明の会社員・古川鞠子(松本穂香)のものと判明。祖父・有馬義男(橋爪功)と母・古川真智子(室井滋)が警察の事情聴取を受けるなか、犯人らしき人物からTV局に電話が。「腕は鞠子のものではない。彼女は別の場所に埋めてある」と告げてきたという。
 ルポライターの前畑滋子(中谷美紀)は事件を機に、中断していた失踪女性のルポを再び書き始めた。公園の右腕の第一発見者は塚田真一(濱田龍臣)という17歳の少年だった。彼は1年前、強盗殺人犯に家族を皆殺しにされた犯罪被害者だ。新たな悲劇に巻き込まれた真一は、家族の事件と向き合うためにも滋子の助手をしたいと申し出た。
 被害者家族を翻弄し、死者を冒とくするかのような犯人のやり口。次々に発覚する理由なき殺人に、滋子の怒りは募っていく…。
【後篇】
 公園の右腕の第一発見者は塚田真一(濱田龍臣)という17歳の少年だった。彼は1年前、強盗殺人犯に家族を皆殺しにされた犯罪被害者だ。
 新たな悲劇に巻き込まれた真一は、家族の事件と向き合うためにも滋子の助手をしたいと申し出た。 被害者家族を翻弄し、死者を冒とくするかのような犯人のやり口。次々に発覚する理由なき殺人に、滋子の怒りは募っていく…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

流石に約5時間は長過ぎる。
ただ配役の的確さと、俳優たちの存在感や演技力を堪能

脚本は、『最強のふたり ~京都府警 特別捜査班~』『刑事7人(第2シリーズ)』等の森下直氏。演出は、『ドクターX~外科医・大門未知子~』『遺産争族』等の松田秀知氏。

どう言う番組編成の目論見で、約2時間半を2日連続放送と言う案が出て許可されるのか、そちらの謎解きの方が気になって始まった本作。約5時間の総括をするなら、放送時間が長過ぎると言うのはあるものの、配役の的確さと俳優たちの存在感や演技力を堪能できた。

前篇はサスペンス、後篇は

ただ、話が少し逆戻りするが、長尺を更に前後篇に分けたことで、意図的に前後編のニュアンスを変えてあったのが気になった。まあ、原作が長編小説で結構人間関係が複雑で心理描写など詳細に描かれた作品だから、前後篇で味付けを変えないと視聴者が飽きると考えたのかも知れない。

そこで、前篇は中谷美紀さんと坂口健太郎さんの出番を温存して、結構いい感じのサスペンスドラマ風仕上げ。

後編は中谷さんと坂口さんを前面に押し出すのは当然だが、若手俳優の出番づくりのネタを引っ張ったり、親子、夫婦、家族の物語に焦点が移り、サスペンスらしさが減ったのが残念。出来ればサスペンスを貫いて欲しかった。

もっと整理整頓して、3時間ドラマに出来なかった?

本来なら、もっと描くべきターゲットを絞り込んで、見応え十分のクライマックスまでグイグイと一気に引っ張っていくのを疲れずに楽しめる、3時間位の枠に収めたら、印象は大きく違ったはず。やはり、描こうとするのが多いと、薄まるのが当然だし、小説と違って「おやっ?」と思っても後戻りできないのがテレビだから。

あとがき

森田芳光監督の映画よりは面白かったです。ただ、俳優さんたちの迫真の演技は十分に認めますが、テレビドラマは俳優さんの存在感や演技を見せる場で無いと思うんです。あくまで脚本、演出があって、俳優さんがある。ちょっと俳優さんたちの見せ場を作り過ぎてたかなと。

でも、約5時間をあまり飽きさせずに見せたのは、テレビ東京にとっても財産になったのではないでしょうか。この時期、民放各局のスペシャルドラマが続きますが、深夜ドラマ以外にも結構やるなと思わせてくれたテレ東に拍手を送ります。

さて、同放送枠の次週は、【ドラマスペシャル】湊かなえサスペンス『望郷』(公式)です。島を舞台にした6つの事件の中から3篇をオムニバスドラマ化。各話の主演は広末涼子さん、伊藤淳史さん、濱田岳さんと新鮮なラインナップに、脚本家と演出家もテレ東の枠を超えた人選で面白そうです。

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拍手[19回]

連続テレビ小説「とと姉ちゃん」

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昭和48年。君子(木村多江)が亡くなって8年、常子(高畑充希)は、君子から教わった言葉や知恵を次世代の読者に伝える「小さなしあわせ」を企画し、単行本が発売されるほどの人気連載となっていた。時代は随分と変わり、戦争を知らない社員も増え、その価値観に驚かされることもしばしば。常子たちは女性たちが働くことについて世間の目が厳しいことに着目していた。同じ頃、「あなたの暮し出版」を一人の若い女性が訪れて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

"積み重ね" と "感情移入" が乏しい連ドラに感動は無い

今朝は、これから出勤するので、簡単感想で。

「小さな幸せの積み重ねで、今がある」

冒頭での君子(木村多江)の台詞だ。わざわざ今回も冒頭で扱うのだから、強調したいのだろう。確かにそう言う部分もなくもないが。「ナレ死」で殺して葬儀も見せず、何となく物憂げな表情の常子(高畑充希)に重ねる君子の回想シーンが最近の映像と言うのが、本作がやってきたこと。

所謂 “積み重ね” がないのだ。今回の「小さなしあわせ」の件も普通なら母の言葉に感化されて…となるのに、如何にも企画名に合わせて君子の台詞を作ったって感じが強過ぎて。まあ、このエピソードの順番がおかしいのも本作がずっとやってきたことだが。

そして、いつも通りに視聴者が見たい「小さなしあわせ」の記事内容にも一切触れることなく時間経過。これも本作がずっとやってきたこと。

ただ、ここへ来て何とか物語を雑誌編集に引き戻そうとしているのは認める。そもそもそれを描くべきだから、それ自体は間違っていないのだが、花山の病気のことや働く女性のことなど、唐突に雑誌編集路線にしようとする台詞やエピソードが、かえって本作をおかしな作品にしてしまっている。

今回の15分間を見ても、本作が連ドラとして “積み重ね” をしてこなかったことが失敗(まだ決まったわけではないが)した大きな要因なのがわかる。あと8回でまた新キャラ登場。“積み重ね” のない登場人物に “感情移入” ができるだろうか。そう、“感情移入” もドラマを楽しみ大切な要素なのに、なぜ蔑ろに…

あとがき

今回の15分間で、何を描きたかったのでしょう。大きく時間経過をしたことを伝えたかっただけ?それとたまき(吉本実憂)のお披露目。貴重な半年間のエピローグで、こんなにも内容が乏しいなんて…。

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拍手[44回]

連続テレビ小説「とと姉ちゃん」

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「あと何回、皆でご飯が食べられるのだろう」。君子(木村多江)は常子(高畑充希)にふと漏らす。自宅療養を始めて半年、君子は床に伏せることが多くなっていた。そんな折、花山(唐沢寿明)が見舞いに訪れる。お礼を言いたかったという君子に、花山は言葉を詰まらせる。常子のことで話したいことがあるという花山。全てを投げ打ち雑誌作りに懸けてくれた常子に申し訳ない気持ちがあると告げると、君子は常子は幸せだと答えて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

こんないい加減な「人の命」「人の死」の扱い方って…

テレビドラマ大好きな私は、これまでもたくさんの愛すべき登場人物の様々な「死に向かう姿」や「死」を見て来た。しかし、こう言う書き方をすると語弊があると承知で書くが、本作ほどに主人公を持ち上げるためのだけに、まるで “蛇の生殺し” のように毎朝3日間も「生きる姿」をさらした作品は初めてだ。

視聴者に病名は「ガン」と知らせ、その病床の君子(木村多江)には「あと何回、皆でご飯が食べられるのだろう」と言わせ、あれこれ “騒動” をつくってゆっくりと休むことも出来ない君子。こうしてこの脚本家は、ヒロインの母と言う大切な登場人物の首をじわじわと絞めていく。

そして、挙句の果てに「最期の看取り」のシーンは無いまま、君子昇天。こんないい加減な「人の命」「人の死」の扱い方は見たことがない。

いつも誰かに寄り掛かり、寄生し、頼り切った人生

さて、その君子の生涯を振り返ってみると、決して朝ドラのヒロインの母親として応援したくなるような人生ではなかった。確かにここ数日の姿だけを見れば、質素で慈悲深く優しい母親だ。

しかし、夫を亡くしてからの人生は、ずっと誰かの援助を受け続けそれが途切れそうになると、幼き頃に絶縁していた母親に頼り、自分の勝手な怒りによって母親の家を飛び出し、近所の仕出し屋に住み込むが、結局母親たちの援助は受ける。綻びを修復した病身の母親の面倒も見ずにそのまま疎遠に。

そして、君子ら小橋家は母親の用意してくれた「大きな家」に住み替え、それをきっかけに運の良さとヒロイン特権でどんどんあぶく銭が湧いてきて、やがては日本中に知られる出版社の社長の母親となり、もっと「おーきな家」に住むこともでき、不自由のない余生を送ることが出来た、世渡り上手の幸せ人生。これが、君子の一生。

君子「花山さんに出会って、叱られて、
   漸く常子は心から誰かに頼って
   生きることが出来たんだと思います」

この、君子が花山(唐沢寿明)に言うお礼こそ、いつも誰かに寄り掛かり、寄生をし、頼り切って生きた自分自身の生き様を君子に投影させて語った、如何にも君子らしい台詞と言える。これを脚本家の腕の見せ所と捉えるべきか悩むところだが、間違いないのは私が観たかったヒロインの母では無いことだ。

こんな脚本と演出に付き合わされる俳優もお気の毒

さて、見舞いを終えて帰路に向かう花山を見送る三姉妹の表情も、とても気になった。私には既に今週は「悪魔の三姉妹」の先入観があるから、そう見えるに違いないが、花山へのお礼の態度が「これで一面クリア。あとコンプリートまで少しだから頑張ろう」と見えてしまった。

花山の妙に “泳ぐ視線” も気になった。結局、脚本家も演出家も単なる時間つなぎと常子アゲのためのシーンで何の思い入れもなく撮影・編集しているから、俳優が演技のしようがないのでは?とととの遺影にゆっくりと向き合う時間も与えられない忙しい臨終の母なんて、容易に演じられるものではないはずだから。

いっそ2秒で「ナレ死」した方が良かったかも

定番やお約束な脚本や演出に頼らず、個性的で斬新で新鮮なことをするのは、クリエーターとして当然だ。ヒロインの母の最期だからと、いつものように登場人物たちの君子との走馬灯風の回想シーンと思い出話でじっくりじんわりと綴るなんてことはしない。かと言って毎度のように「ナレ死」で秒殺もしない。

そんな脚本家が選んだのは、君子の宝箱からの「結核のととを外に連れ出した悪魔の家族の象徴である偽物の桜の花びら」と「常子の起業魂の火付け役にはなったが失敗作のチューブ歯磨き」の2つ。この2つで「自慢の娘」に帰着するのは明らかに強引だが、他にエピソードが無いのも事実。

結局、「親子丼」で君子の最期を締め括った。つくづく脚本家がエピソードの積み重ねを怠ってきたことが残念。こんな常子アゲをするだけなら、いっそ2秒で「ナレ死」した方が、演者の木村多江には苦労がなかったかもしれない。

あとがき

君子が「あの子は人に頼るのが下手で…」と言っていましたが、本作で一番問題なのは、ヒロインの常子が頑張る姿を十分に描いてこなかったことです。まだ、君子は寄生する姿を見せました。しかし、常子はまるで運と他人任せで、何となく人生の成功者になっているから、今回の君子の言葉もまるで心に響かないのです。

でも、今回の15分を見て明らかになったのは、脚本家も演出家もエピローグづくりに苦労、苦戦をしていると言うこと。きっと、君子以外にももっとたくさんのエピソードがあれば、アバンタイトルで君子の病気が発覚して主題歌明けに君子が遺影になる程度で済ませたかったのでは?あくまで想像の粋ですが…

今週は祝日と土日が仕事なので、これから先祖のお墓参りに行って来ます…。個人的な理由ですが、そんな日に、この内容は観たくなかった…です。

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常子(高畑充希)たちは、君子(木村多江)の病状が思わしくないと医者から告げられる。気丈に振る舞う常子たちを見て君子は自宅療養したいと漏らす。にぎやかしい孫たちに囲まれていつもと変わらない毎日を過ごす君子。そんなある日、中学生になったたまき(蒔田亜珠)が熱を出す。手が回らない鞠子(相楽樹)に代わり君子がたまきの看病をすることに。頬に手を当て母・滝子の思い出を語る君子。そのまなざしは幸せに満ちていた…
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アバンタイトルだけでも、木村多江さんがお気の毒…

いやあ、あっと言う間に自宅療養。そして、朝ドラお約束の安っぽい老けメイクで登場の君子(木村多江)。アバンタイトルだけで木村多江さんがお気の毒…。それにしても、一度観ただけでは、この15分間で何を言いたいのか全く分からぬ本作。もう巻き返しは無いのだろうか…

ガンで自宅療養中の君子まで、とことん利用する

それにしても、「常子は自分の味方をとことん利用する」の法則が、末期のガンで自宅療養状態の常子の最大の理解者である君子にも、残酷に適応する脚本家は悪魔か鬼かって感じ。その上、お得意の「騒動」に更に「騒動」を重ねて、まるで君子の病状を悪化させようとでもしているとしか思えぬ展開。

なぜ、ここで水田(伊藤淳史)と鞠子(相楽樹)の長女、たまき(蒔田亜珠)が熱を出す必要があるのか。それに、このたまきと言う中学生。美子(杉咲花)の娘、真由美(上杉美風)の背後でいくら避けたと言っても幼女の近くで咳をすると言うマナー知らず。画に映っていない咳が3回あったが、そっちが気になる。

まあ、気になり出すとしょうがない。たまきが自分の風邪の症状を「大したこと無さそうです」と言うが、普通はおばあ様を心配させたくなくて「大したことはありません」だろうし、「おばあ様に風邪がうつるといけませんから」と言うところ。まあ、母の病状より娘の風邪を気遣う鞠子。たまき、似たもの親子か。

無いものは流せない…

そして、祖母の君子が孫の真由美の髪を梳かすシーン。美子の昔話を話しながら、本来なら一応は良い感じのシーンに簡単になるはず。しかし、ここで半年分のエピローグなら絶対に必要なあのシーンが無いから、単なる時間つなぎで終了。それが、小さい頃の美子の髪を梳かすシーン。そりゃあ、無いものは流せない…か。

そして直後の、今度は君子がたまきに鞠子との思い出を語るシーン。ここでも、あるべきものがない。そう、戦時中の鞠子の映像。そして、良く分からない鞠子とたまきが似てるって話。だって、鞠子って頑固は当たってるにしても、その他の条件は殆ど映ってないから。そりゃあ、こっちも無いものは流せない…か。

そして、超久し振りに君子の母・青柳滝子(大地真央)の話題が登場。そう言えば滝子も利用されるだけされて、台詞で殺されたかわいそうな登場人物。それにしても、こうして母子三代の話を描くなら、それ用の回想シーンを撮っておけば良かったし、映像が無いなら説得力も無いから止めりゃ良いのに…

もっと「君子と三姉妹」の映像を確保しておくべきだった

そして夜の帰宅後。真っ先に君子の容態は気にしない、悪魔のような三姉妹として本日初登場。ニンジンの飾り切りをする君子を “憐れむ” 目つき(目線とは言い難い)で見る三姉妹が怖かった。で、病院での回想シーン中の常子の「君子亡きあとのことを既に考えてる」鬼の形相も怖いだけ。

こんなシーンに続いて、母子三代のほのぼの風映像を繋げても、そもそもこれまでに君子と三姉妹のほのぼの映像すら殆どなかったのが事実だから、何のためにこんなほのぼの映像を今更挿入しているのか全くわからない。君子は悲しい時に鼻歌を???もう、いいや。

あとがき

うーん、今回も無駄話っぷりが半端無い15分間でした。ちょっと視点を変えてみましょう。この度の君子が亡くなるまでのくだり、「総集編」に残ると思います?普通に考えれば「全削除」ですよね。こんな半年の締め括りのくだりで、君子の死だけクローズアップするのは違和感しかありませんから。

では、「総集編」に違和感が生まれるのでしょうか?それは明らかな脚本の全話の構成ミス。最終的に「おーきな家」に住んで君子を看取るのを、エピローグの大きな見せ場にするなら、とと・竹蔵(西島秀俊)が存命の頃から、しっかりと「家族」を描いておく必要がありました。

個人的に思うのですが、公開試験で大手電化製品メーカー「アカバネ電器製造」をやっつけたところで、「その後も常子と花山の雑誌づくりの情熱は醒めることはありませんでした」と結んだ方が、後味が良かったような。もう本編は期待できそうにないので、「総集編の後編」の編集に期待しましょう。

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