テレビ朝日系・木曜ドラマ『未解決の女 警視庁文書捜査官 Season3』
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第4話『令和の三億円事件』、配信『令和の三億円事件!愛憎の3文字』の感想。
令和改元直後に発生した《令和の三億円事件》は、犯人も金の行方も不明のまま迷宮入りとなる…。それから7年、関連を示唆する証言を残して橋詰旺司(竹財輝之助)が死亡し、特命捜査対策室第6係はタロットカードを手掛かりに再捜査を開始するが、新情報がさらなる混乱を招き…。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---
原作:麻見和史『追憶の彼女 警視庁文書捜査官』
麻見和史『琥珀の闇 警視庁文書捜査官』
脚本:大森美香(過去作/前作,朝ドラ「あさが来た」,僕達はまだその星の校則を知らない)
演出:田村直己(過去作/前作,ドクター-X 1~7) 第1,2,3話
樹下直美(過去作/帰ってきたぞよ!コタローは1人暮らし,モンスター) 第4話
常廣丈太(過去作/緊急取調室1~5,BG~身辺警護人~)
音楽:(過去作/昭和元禄落語心中,竜の道 二つの顔の復讐者,あなたを奪ったその日から)
※敬称略
“バディ”成立の鍵を握る鳴海という絶対的中核
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―――ここまで、ごあいさつ―――
本作は、文書捜査のプロが集まる警視庁捜査一課「特命捜査対策室」と呼ばれる第6係の文書捜査の専門家たちが、まるで現場の刑事のように事件の真相を追う姿を描くドラマだ。
物語の最大の特徴は、文字フェチ頭脳派刑事・鳴海理沙(鈴木京香)と警察庁のキャリア組の新係長・陸奥日名子(黒島結菜)という二人の《バディ》による協力関係である。
というわけで、確かに陸奥も重要な主人公の一人ではあるが。
第3シーズンまで続いている本シリーズの根底を支えているのは、あくまでも鳴海の存在である。
鳴海の鋭い洞察力や知識がなければ、文書捜査係という組織そのものが成り立たないからである。
であるから、いくら《バディ》を扱うドラマだとしても、片方の鳴海を際立たせないと意味がないのだ。
新シリーズにおける配役の違和感
久々に放送された新シリーズでは、登場人物の役割分担に大きな変化が見られる。
特に目立つのは、陸奥の言葉数(セリフの分量)が非常に多くなり、彼女一人が物語を動かそうとしている点である。
対照的に、本来のメインであるはずの鳴海は、物語の終盤まで捜査に対して “非協力的な態度” をとり続けている。
これでは、まるで「あんこが入っていないあんパン」のような物足りなさを視聴者に与えてしまう。
確かに、二人が力を合わせる場面はある。
しかし、本シリーズのファンが求めているのは《鳴海ならではの活躍》であり。
それが十分に描かれていないことが、そもそも、物語の分かりにくさ、本作らしさの欠落につながっているのだ。
主役不在が招く“本作らしさ”の希薄化とバディ構造の失調
前第2シーズンから6年が経過し、これまで鳴海とバディを組んでいた矢代朋(波瑠)が登場しないと判明した時点で、番組の構成を新しく作り直そうとした制作側の意図は理解できる。
しかし、約6年間の空白期間を経て復活する作品において、元の形を大きく変えてしまうことは非常に大きなリスクを伴う。
世の中で長く愛されている刑事ドラマの多くは、視聴者が期待する “定番のスタイル” を大切に守っている。
であるにもかかわらず、これまで作品を支えてきた熱心なファンが、以前と「違う」と感じてしまうような変更は、作品の評価を下げる要因になると思う。
新しい視聴者を取り込むことも大切だが、まずはシリーズの核となる魅力を維持することが重要なのでは?
原点回帰で立て直すべきバディ構造とシリーズの軸
今後の物語を改善するためには、まず鳴海と陸奥の立ち位置を本来の形に戻す必要がある。
鳴海が物語の最初から積極的に捜査に関わり、彼女の専門的な能力が事件解決の鍵となるような構成にするべきである。
また、陸奥の言動も、鳴海の能力を引き立てるための補助的な役割に抑えることで、二人の “対等な関係性” がより明確になる。
過去のシリーズで評価されていた要素を再確認し、視聴者が安心して楽しめる “王道の展開” を意識することが、作品の質を高める最善の方法である。
あとがき
作品が持つ本来の強みを活かしつつ、視聴者が求める形に整えることで、物語はさらに深く、面白いものへと進化すると思います。
但し、ひと言言いたいのは、この第4話については、過去の3話分よりは “マシ” だったと思うことです。
恐らく、演出担当が『ドクターX』を長く手掛けメリハリ重視の田村直己氏から、ホームドラマを得意とする樹下直美氏に交代したことで、鳴海のウザさが薄まり、「女性バディもの」らしさが少しだけ強調されたからだと考えます。
この調子で好転することを期待します。
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NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『風、薫る』
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第29回/第6週『天泣(てんきゅう)の教室』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。
環(英茉)へのお土産を探していたりん(見上愛)は偶然シマケン(佐野晶哉)と出会い、シマケンの今の仕事と夢を知ることに。一方、多江(生田絵梨花)の実家では縁談が進み、多江は悩む日々が続いていた。そんなある夜、異変が起きて…
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------
原案:田中ひかる『明治のナイチンゲール 大関和物語』
脚本:吉澤智子(過去作/ドリームチーム,幸運なひと,くるり~誰が私と恋をした?~)
演出:佐々木善春(過去作/ごちそうさん,マッサン,あさが来た) 第1,4週
新田真三(過去作/あさが来た,べっぴんさん,トクサツガガガ) 第2,6週
橋本万葉(過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘,おむすび) 第5週
松本仁志(過去作/光る君へ,どうせ死ぬなら、パリで死のう。) 第3週
制作統括:松園武大(過去作/とと姉ちゃん,半分、青い。,ちむどんどん)
宮本えり子(過去作/なつぞら,エール)
音楽:野見祐二(過去作/光る君へ,どうせ死ぬなら、パリで死のう。)
主題歌:Mrs. GREEN APPLE「風と町」
語り(本編):研ナオコ
土曜日版ナレーション:石橋亜沙(NHK東京アナウンス室)
※敬称略
主軸不在と話題優先が露呈する“トリプル主人公化”の混迷
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―――ここまで、ごあいさつ―――
NHK朝の連続テレビ小説『風、薫る』において、主人公のりん(見上愛)と周囲の行動には首をかしげる点が多い。
特に、‘りん’が目的もなく町を歩き回る場面が目立ち、物語が本来進むべき方向へ進んでいないように感じられる。
今回のアバンタイトルでも、後出し情報によって「日曜日であった」ことは分かる仕掛けにはなっているが。
フツーに見ていれば、「本作は看護婦創成期を描くドラマじゃないの!?」と思うのが自然なのでは?
もちろん《積極的に「授業場面」を描かない・描けない》には理由があると思う。
一つは、史実等に、バーンズ先生(エマ・ハワード)のモデルである、明治時代に実在した看護の母として知られるフローレンス・ナイチンゲールの精神を直接受け継いだ教え子で、日本の看護師一号たち〈7名〉を育成した看護教育教師のアグネス・ヴェッチがやった授業の詳細な記録がないから《描けない》が理由だろう。
しかし、《描かない》の理由は、物語の核心に触れる場面を先送りにしようとする制作者側の意図があるからだと推測できる。
例えば、‘シマケン’こと島田健次郎を演じる佐野晶哉(ex.Aぇ! group)を登場させることで視聴者の注目を集めようとしているのは、おそらく間違いないだろう。
もちろん、制作側は「必要があって登場させている」「物語の質を高める工夫だ」と言い訳をするだろうが、どう見ても《話題作り》でしかないことは、公式X(旧Twitter)の反応が佐野さんのポストだけ数倍に跳ね上がることからも見通せるのだ。
もちろん、この‘セコイ手法’は、多江(生田絵梨花)を “3人目の主人公扱い” して「トリプル主人公状態」を形成していることも同義である。
本来であれば、大型連休が完全に終わった「来週(第7週)」に向けて展開を加速させるべき時期であるにもかかわらず、通常通りの緩やかな描写が続いているのは、脚本に具体的な構想が欠けているからではないかとしか思えないのだが。
看護ドラマの看板と乖離する“修行なき日常描写”の迷走
番組の公式な紹介文には次のように書かれている。
主人公はそれぞれに生きづらさを抱えた二人の女性。当時まだ知られていなかった看護の世界に飛び込み、傷ついた人々を守るために奔走し、時に強き者と戦う――
明治という激動の社会を舞台に、幸せを求め生きるちょっと型破りな二人のナースの冒険物語です。
しかし、実際の放送内容を見ると、看護の仕事に真剣に取り組む姿よりも、学校の休みが続くといった日常の無駄な描写が多すぎると思わないだろうか?
今回にだって、脚本家はわざわざ次のセリフを意図的に盛り込んできたのである。
りん「あさっての日曜日 懇親のために
みんなでお出かけしませんか?」
看護師という職業は、人々の命や健康を守るために自分たちを律する「厳しい世界」である(はずだ)。
それなのに、ドラマの中では、各人の「夢」「将来」「希望」「欲望」「欲求」を語る場面ばかりが先行し、その土台となるはずの「修行」や「苦労」、そして「学業」が丁寧に描かれていない。
「進学・入学」という物語を進めるための重要な一歩を踏み出した直後に、また意味のない日常に戻ってしまう構成は、視聴者が何を期待して見ればよいのかを混乱させると思う。
生活描写の欠如が薄める看護学生たちの実在感
今回のエピソードの中で、登場人物が食事の準備を自分たちで交代しながら行っていることを示唆するセリフがあった。
多江「ああ 違った。今日は 直美さんの日か」
このセリフ自体は一定の評価ができるが、その一方で、これまでの放送で彼女たちが家事や身の回りのことをこなす場面はほとんど描かれていない。
看護を学ぶ学生であれば、「清潔を保つこと」や「栄養を考える食事作り」も大切な修行の一環であるはずだが。
そうした「生活の基盤」の描写が圧倒的に無視されているのだ。
ドラマを面白くするために特定の場面を省略することは理解できる。
でも、あまりにも生活感(この場合は「看護学生生活」)が欠けていると、登場人物がその時代に生きている人間として実感が持てなくなるのだ。
“ビジネス”不足が露呈する会話偏重演出と生活感の欠落
最近のテレビドラマ全般に見られる傾向であり、特に「近年の朝ドラ」において堅調になっていることにお気づきだろうか?
それは、何か作業をしながら会話を進めるという《作業+会話=作業をしながら会話するシーン》の描写が極端に少ないことだ。
ちなみに、映像や脚本業界では、「俳優が台詞以外に行う動作」を指す専門用語を「ビジネス」という。
例えば、「作業をしながら会話するシーン」を “ビジネスを伴う会話シーン” なんて言うことがある。
話を本作に戻す。
例えば、前回に「芋料理」が登場する場面があった。
「直箸で芋を相手に渡す」の衛生上で気になったが。
それ以上に気になったのは、「芋料理を作る場面」が一切挿入されずに、「食事シーン」だけ盛り込まれた異様さである。
これだって、‘りん’を中心に全員で食事の準備を手伝いながら、将来の不安や決意を語り合う構成にすれば、時間の使い方も効率的になり、物語に深みが出たはずである。
食事の準備から片付けまでの流れの中に、登場人物たちの性格や人間関係を織り交ぜるのがドラマの基本的な技法だが、本作ではそうした工夫が見られない。
前回では、全員が座ったままで「会話するだけ」で終わったことからも分かると思う。
要するに、現在の『風、薫る』に必要なのは、主要な人物だけを目立たせるのではなく、状況設定を活かした自然な演出(脚本も)だということだ。
配役優先が招く人物描写の希薄化と物語統一感の崩れ
各登場人物(一人ひとり)の設定は多いものの、それぞれのキャラクターが物語に深く関わっているとは言い難い。
これは、俳優の知名度や人気度を優先して配役を決める「大人の事情」が影響している可能性がある。
人気があって超多忙な俳優を起用しても、その俳優のスケジュールに合わせて出番や撮影時期を調整するあまり、物語としてのまとまりが損なわれてしまっては本末転倒である。
きっと、朝ドラファンであれば、「あの作品の、あの俳優のことか?」と数名が思い浮かぶと思う。
ドラマ制作においては、その役に最もふさわしい俳優を選び、物語の質を第一に考える姿勢を忘れてはならないと思う。
しかし、今の制作体制は、本来優先すべき「物語の完成度」を軽視しているのではないかという危惧を感じるのだ。
看護描写と生活描写の強化が導く“真実味ある群像劇”への道
今後のドラマ作りを改善するためには、第一に「看護師の物語」としての軸を再確認し、専門的な訓練や患者との交流を具体的に描写することから始めるべきである。
また、日常の家事や修行の様子をセリフだけで済ませるのではなく、画面上でしっかりと描くことで、登場人物への共感を呼び起こすことができるはずだ。
さらに、複数の登場人物が同時に作業を行う場面を増やすことで、個々のキャラクターの役割を明確にし、物語の密度を濃くすることが可能となる。
視聴者が求めているのは、有名な俳優が画面に並ぶことではなく、困難な時代を懸命に生き抜く人々の「真実味のある姿」だと思う。
あとがき
こんな感想の投稿だって、本気で書いているので「2時間超」もかかるのですよ。
もちろん、読者の皆様も読むのに、それなりの時間や労力を割いてくださっていると思います。
でもそれらは、朝ドラ『風、薫る』への期待が(まだ)大きいからこそ、細かな描写や設定の整合性に注目が集まる自然なことです。
制作者と視聴者の双方が、より質の高い作品作りを目指していくことで、ドラマはさらに魅力的なものへと進化していくと思います。
まっ、本作でそれができるとは現状では思いませんけど。
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第28回/第6週『天泣(てんきゅう)の教室』の感想。
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コレラの感染者を看護する模擬授業が行われる。りん(見上愛)は過去を思い出すが、その様子を見たバーンズ(エマ・ハワード)は、りんに厳しい一言を言い放つ。授業の後、直美(上坂樹里)と話す中で、りんは看護について改めて考え、翌日の授業に臨む。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------
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太陽と月が入れ替わるダブル主人公構造の難しさと特異性
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物語において、一人の主人公ではなく「二人」を主人公として描くことは、非常に手間のかかる作業なのは、視聴者でも容易に想像がつく範囲だと思う。
朝ドラ『風、薫る』の主軸を成す「ダブル主人公」は言うまでもなく、りん(見上愛)と直美(上坂樹里)という二人の人物だ。
そして、誰が見てもわかるように彼女たちは全く別の性格や考え方を持っている。
例えば、劇中でのやりとりを見ても、意見をはっきりと言わない者と、言う者とが分かれている。
通常のドラマであれば、一人が主役で、もう一人はそれを支える「相棒(パートナー)」という立ち位置になることが多い。
要するに、一方が「日の当たる側=太陽」で、もう一方が「日の当たらない側=月」という位置づけである。
言い換えるなら、「主にしゃべって行動する側=進行役/主話者」と「連動して動く側=相槌役/聞き手」だ。
大人気で長期シリーズの刑事ドラマ『相棒』なら、杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)だ。
話を『風、薫る』に戻す。
放送前の番宣のインタビューで、見上愛さんがおっしゃっていた記事を引用すると。
見上は「バディーものってどちらかが太陽で、どちらかが月。でも今回のドラマでは、太陽と月がその時々で入れ替わる。ぶつかり合いつつどちらかが支えながら、困っている人を助けたい思いは一緒です」。
※出典:見上愛と上坂樹里の朝ドラダブル主演、太陽と月が入れ替わるバディー:朝日新聞
交互主役化に陥った“ダブル主人公”不全と物語バランスの崩壊
そう、簡単に言えば《本作は二人が等しく主人公》なのだ。
前例でいうなら、「進行役/主話者と相槌役/聞き手」「杉下右京と亀山薫」が都合よく入れ替わるカタチである。
そのため、場面によって一方だけが目立ち、もう一方がそれをサポートするという関係を、交互に繰り返していく必要があるのだ。
いわば、本来ならサブキャラクターが担当するような反応を片方の主人公が担って物語を進行するスタイルのため、物語のバランスを取ることが非常に難しいのである。
そして、毎回の内容を見てお分かりのとおり、《それが全くできていない》のだ。
前述の見上さんのインタビュー記事を引用すれば、「太陽の話」と「月の話」しか存在せず、一向に《「太陽と月の話」がない!》のだ。
こういう状態を、当ブログでは、よく「二本立て構造」と呼んできた。
要するに、「りんがメインの回」と「直美がメインの回」の「二本立て構造」にしかなっておらず。
「りんと直美の回」がほぼないのだ。
こんな状態、こんな状況を、どう好意的に解釈しようが「ダブル主人公のドラマ」とは言えないと思う。
焦点散漫が招く主軸不在――学園ドラマとしての中途半端さ
学校という場所を舞台にするならば、本来、物語の中心になるべきは《先生と生徒》である。
先生が主人公のドラマであれば先生が、生徒が主人公のドラマであれば生徒がしゃべって動けばよいのである。
それ以外の人物は、あくまで物語を際立たせるための「空気」や「風景」「スタジオセット」のような役割で十分だといえる。
しかし、現在の『風、薫る』では周囲の人物の描写が多すぎて、本来注目すべきメインの登場人物たちの成長がぼやけてしまっている。
これは制作側の都合(クレジットタイトルの名前の順序を見れば分かりますね)や演出上の判断によるものかもしれない(ほぼ間違いないでしょう)が、結果として物語の方向性が分かりにくくなっている。
こんな状況に陥るなら、最初から余計な要素を省き、地方出身者の出来損ないの主人公の生徒が看護学校で看護師へと成長していく過程を丁寧に描く「学園ドラマ」として構成した方が、視聴者にとっては理解しやすい内容になったはずでは?
結局、現状では「学園ドラマとしても中途半端」「人間の成長ドラマとしても中途半端」ということだ。
英語過多が生む理解断絶と視聴者置き去りの構造
劇中で英語が多く使われている点も、大きな課題だと思う。
物語の重要な場面で登場人物たちが納得していても、それを見ている視聴者がその内容を十分に理解できなければ、心が置いてきぼりになってしまう。
登場人物たちが英語のやりとりを通じて何かを悟ったとしても、視聴者にその「納得感」が伝わらなければ、物語としての説得力は欠けてしまう。
制作側は視聴者の視点に立ち、難しい言葉や演出を使っても、その意図がしっかりと伝わるような配慮をすべきだった。
それは、今回を見ても、バーンズ先生(エマ・ハワード)の英語セリフを舎監兼通訳の松井エイ(玄理)が逐次通訳をする程度では、既に、不十分な状態になっていると思う。
恐らく今のままでは、登場人物だけが満足し、見ている側が困惑するという不自然な状態が続くと思う。
まっ、史実によれば「外国人教師は1年しかない」から、この先の放送も何週間も続く可能性は低いから、改善されることなく終わると思うが。
観察設定の破綻が露呈するバーンズの推察と物語の不整合
バーンズ先生が「りんの看護練習を観察して、りんが家族をコロリで亡くした経験を持つのを理解した」という理由で納得させる場面がある。
バーンズ「Rin, you lost family to cholera, didn’t you?」
しかし、ここには致命的で論理的な矛盾がある。
バーンズが、‘りん’の名前を知っているのは、既に1か月の授業があるのだから、その期間に覚えたと考えることはできる。
しかし、一般的に考えれば、しかもバーンズの性格を鑑みれば、バーンズが来園(来校)する前に学校側から事前に「生徒の名簿」や「写真付きの資料」が渡されていたと考えるのが自然である。
要するに、《バーンズは最初の授業の前から、りんが家族をコロリで亡くした経験を持つのを知っていた》と考えるのが妥当だと思うのだ。
なのに、本作はあろうことか、このような背景を無視して、全てを「観察による推察」として片付けてしまった。
さすがにこれは、物語の作り込みとして非常に強引である。
しかも、生徒たちがその矛盾に気づかず、簡単に納得してしまう描写にも強い違和感が残る。
だって、大した看護技術や技能をまだ学んだ経験がない設定(状況)で、唐突に「コレラの感染者を看護する模擬授業」が開催されるなら、フツーに考えれば生徒たちは「家族をコレラで亡くした生徒がいるのにやるの?」と考えるのが自然だからである。
これが、今回で最も強烈な違和感である。
むしろ、バーンズが‘りん’の素性を知っており、あえてコレラ感染の授業で‘りん’を試したとしたほうが、よほど納得できたと思う。
善意の押し付けが招く違和感と時代感覚のズレ
食事の場面で、「いも」大量に出される展開があった。
これは昔のドラマであれば「親切心」や「ユーモア」として受け入れられたかもしれない。
しかし、現代の感覚で見ると、相手が嫌がっているものを無理に勧める行為は、親切というよりも「嫌がらせ」や「いじめ」のように見えてしまう恐れがある。
それこそ、一昔前、昭和のドラマなら「ごはんを大盛りにする」なんて演出があったが。
それこそ、最近のドラマなら、「仲良くシェアする」はあっても、「相手が好きなものかどうかも分からない食品を差し出す」という表現はほぼないのでは?
もし、相手を気遣う気持ちを表現したいのであれば、炊事当番なりが‘りん’が好きな食べ物を使った別の料理(もう一品)を用意したり、炊事係以外の人物が「私も用意しようと思っていたのに」と一言添えたりするだけで、受ける印象は大きく変わったのだ。
今の時代に合わせた、誰もが不快に感じないような丁寧な演出が求められていると思う。
だって、病気療養、子育て、介護など、それぞれの生活を送る視聴者が毎朝見る「朝ドラ」なのだから!
もちろん、この展開の最大の疑問は、《いも料理は誰の発案で、誰が作ったの?》である。
焦点整理と論理補強で高めるべきだった作品の完成度
この物語をより魅力的にし、視聴者が納得できる形にするためには、いくつかの具体的な工夫が必要だったと思う。
まず、主人公を欲張って増やすのではなく、一人の成長に焦点を当てた「シンプルな学園物語」として再構成することだった。
これにより、看護師を目指す熱意や困難をより深く描くことができる。
次に、情報の裏付けを論理的に描くこと。
先生が生徒の名前を呼ぶ場面では、事前に「名簿を確認する描写」を挟むだけで、不自然さは解消された。
また、英語を多用する場面では、その感情の動きを日本語のセリフや表情、丁寧な演出で補足し、視聴者が内容を直感的に理解できるようにすべきだった。
さらに、食事のシーンなどの日常的な演出においても、現代の視聴者が「優しさ」として受け取れるような、細やかな気配りのある描写を取り入れるべきだった。
これらのことをきちんとやることで、作品全体の質を高める鍵となったと思う。
もちろん、全て「あとの祭り」「時すでに遅し」であるが。
あとがき
制作陣は気づいていないのかな?
英語が分かるか、分からないかどうかにかかわらず、バーンズ先生が発したセリフ、いいや言葉が、対象者の心に直接届き、響いているように《映像で見せて(show)魅せる(captivate)》をやらなければ意味がないことに。
通訳の松井や直美が逐次通訳するのを繰り返せば繰り返すだけ、ドラマとして単純に助長気味になって、内容が薄まることに。
そう考えると、前作『ばけばけ』における、レフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)と錦織友一(吉沢亮)の関係性や使い方は絶妙だったことがよく分かりますね。
一切のクドさも薄まりもなく、自然な形で「なるほど、ヘブンはそう言っているんだ!」と納得できましたから。
言っちゃ悪いですが、これでは《ほぼEテレの語学番組内の再現ドラマ》です…
お知らせ
昨日、バーンズ先生のモチーフとなっているアグネス・ヴェッチに関する「補足記事」を投稿しました。
恐らく『風、薫る』ではスルーされると思うので、読んでみてください。
朝ドラ『風、薫る』ナイチンゲールの教育を受けたトレインド・ナース、バーンズ(演・エマ・ハワード)のモチーフ、アグネス・ヴェッチ!看護の夜明けを導いた「鉄の教育者」の真実 ![]()
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【忠告】
NHK連続テレビ小説『風、薫る』の先の展開のネタバレは基本的に書いてありません。
ですが、ダブル主人公「一ノ瀬りんと大家直美」のモチーフである「大関和と鈴木雅」の[史実]について触れます。
あとから「読むんじゃなかった…」がないよう、読む際は自己責任でお願いします。
※以下、敬称は部分的に使い分けをします。
バーンズ先生のモチーフ、アグネス・ヴェッチの人生の史実
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―――ここまで、ごあいさつ―――
俳優・見上愛さんと上坂樹里さんがダブル主演を務め、見上さんが「大関和」、上坂さんが「鈴木雅」を演じて、「日本近代介護の黎明期」を描くNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『風、薫る』(NHK総合・月~土、午前8時~ほか)。
第6週『天泣(てんきゅう)の教室』では、りん(演・見上愛)と直美(演・上坂樹里)が看護婦養成学校に入学し、そこにスコットランドから赴任してきたナイチンゲールの看護教育を受けたトレインド・ナースの教師・バーンズ(エマ・ハワード)が登場しています。
そこで今回は、バーンズ先生のモチーフ(モデル)である看護教育の先駆者であるアグネス・ヴェッチの人生についての[史実]を記してみます。
きっと、「本編」では採用されない(と思います)エピソードを知ることに」なるので、より今作を深読みできると思います。
第1章:ナイチンゲールの系譜を引く指導者と日本看護教育の源流
NHKの連続テレビ小説『風、薫る』では、日本で初めて本格的な看護教育を行う場面が描かれている(ことにしよう・笑)。
主人公たちが学ぶ養成所で、ひときわ強い存在感を放つのが外国人のバーンズ先生だ。
彼女は、看護の母として知られるフローレンス・ナイチンゲールの精神を直接受け継いだ人物として登場する。
この厳格な指導者のモデルとなったのが、明治時代に実在した… ナイチンゲールの教え子で、日本の看護師一号たちを育成した看護教育教師のアグネス・ヴェッチだ。
彼女は、まだ看護という概念が未熟だった当時の日本において、基礎を築き上げた重要な功労者である。
第2章:スコットランドから日本へ――看護教育を担ったアグネスの軌跡
アグネスは天保13(1842)年にスコットランドのエディンバラで産声を上げた。
彼女が看護の道を歩み始めたのは明治7(1874)年のことで、地元の看護学校に第1期生として入学した。
卒業後はいくつもの大病院で経験を積み、ベテランの看護婦として成長していく。
彼女の驚くべき点はその行動力だ。
明治14(1881)年には長年勤めた病院を辞め、兄が医師として活動していた清(現在の中国)へと渡った。
その後、彼女の噂を聞きつけた日本政府からの依頼を受け、明治20(1887)年に《お雇い外国人》として来日することになったのだ。
第3章:科学的看護の伝播と日本人看護師育成の礎
日本に到着したアグネスは、現在の東京大学病院で看護の仕組みを教え始めた。
彼女が伝えたのは、ナイチンゲールが提唱した《科学的な看護》の手法だ。
ドラマ『風、薫る』の主人公たちのモチーフ(モデル)となった女性たちも、彼女の講義や病院での実習を通して世界基準の技術を学んだ。
言葉の壁という困難もあったが、英語が得意な教え子が通訳を務めることで、厳しい訓練を乗り越えていったという記録が残っている。
アグネスは、熱意ある日本の生徒たちの中に、次世代を担う指導者の才能を見出していた。
第4章:観察の精神が結ぶ師弟の信頼と看護教育の核心
明治21(1888)年に任期を終えて日本を離れる際、アグネスは教え子たち一人ひとりに修了証を渡した。
その中である一人の教え子、『風、薫る』の主人公の一人、大家直美(上坂樹里)のモチーフとされる「鈴木雅(すずき・まさ)」に対してだけ、彼女は特別な言葉を署名付きで書き添えていると言われている。
「彼女は自分の職務に対し、最も理解しており、看護教育に最適な人物と考える」
※出典:佐波亘 (著) 『植村正久と其の時代 (第5巻)』
これは、単なる技術の伝達を超えた、師弟の深い信頼関係を表している。
彼女が最も大切にしたのは、ナイチンゲールの教えにある「観察」という精神だ。
「経験をもたらすのは観察だけなのである。観察をしない女性が、50年あるいは60年病人のそばで過ごしたとしても、決して賢い人間にはならないであろう。」
※出典:フローレンス・ナイチンゲール(著)『看護覚え書』
患者をただ見るのではなく、注意深く「看る」ことこそが看護の基本(アルファベット)であると彼女は説き続け)た。
第5章:短期滞在が残した永続的遺産――日本看護界に芽吹いたアグネスの種
アグネスが育てた生徒たちは、その後、日本各地で看護のリーダーとして活躍することになった。
わずか1年ほどの滞在であったが、彼女が日本に植えた看護の種は大きく花開いた。
日本を去った後の彼女は故郷のエディンバラに戻り、昭和17(1942)年に100歳という天寿を全うした。
一世紀にわたる長い人生の中で、彼女が日本の看護界に与えた衝撃と情熱は、今もなお語り継がれている。
あとがき
ドラマで描かれるバーンズ先生の厳格な態度の裏には、日本の看護を世界レベルに引き上げたいという、アグネス・ヴェッチの強い使命感があったことが分かりますね。
100歳まで長生きされたという事実からも、彼女自身が「健康」や「衛生」という看護の基本を、生涯を通して体現していたことが伝わってきます。
明治時代という変化の激しい時代に、海を越えてやってきた彼女の勇気ある行動には、現代の私たちも元気をもらえる気がします。
彼女たちが切り拓いた道を思うと、ドラマの続きがさらに楽しみになりますね。
ドラマで描かれるフィクションの奥に、こうした史実を知ることで、物語がより深く、温かく感じられると思います。
読者の皆様の “ドラマを楽しむ” ためのお役に立てれば幸いです。
参考・出展
■田中ひかる(著)「明治のナイチンゲール 大関和物語」中央公論新社 ![]()
■メディアソフト(編集)「大関和と鈴木雅の人生」 ![]()
■伊多波碧(著)「小説 もうひとりのナイチンゲール 鈴木雅の生涯」潮出版社 ![]()
■毎日新聞出版(編)「Newsがわかる特別編 大関和がわかる」毎日ムック ![]()
■土曜会歴史部会(著)「日本近代看護の夜明け」医学書院 ![]()
■東京大学医学部附属病院百年史 ![]()
■知命堂病院百二十年史 ![]()
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第27回/第6週『天泣(てんきゅう)の教室』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。
髪型を洋髪に変えさせられた生徒たちは、エプロンを作るように言われる。多江(生田絵梨花)がバーンズ(エマ・ハワード)に不満をぶつけるが、バーンズは動じない。訪れた休日に、りん(見上愛)は直美(上坂樹里)、トメ(原嶋凛)を誘って町に出かけると、不思議な音が聞こえてきて…
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------
原案:田中ひかる『明治のナイチンゲール 大関和物語』
脚本:吉澤智子(過去作/ドリームチーム,幸運なひと,くるり~誰が私と恋をした?~)
演出:佐々木善春(過去作/ごちそうさん,マッサン,あさが来た) 第1,4週
新田真三(過去作/あさが来た,べっぴんさん,トクサツガガガ) 第2,6週
橋本万葉(過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘,おむすび) 第5週
松本仁志(過去作/光る君へ,どうせ死ぬなら、パリで死のう。) 第3週
制作統括:松園武大(過去作/とと姉ちゃん,半分、青い。,ちむどんどん)
宮本えり子(過去作/なつぞら,エール)
音楽:野見祐二(過去作/光る君へ,どうせ死ぬなら、パリで死のう。)
主題歌:Mrs. GREEN APPLE「風と町」
語り(本編):研ナオコ
土曜日版ナレーション:石橋亜沙(NHK東京アナウンス室)
※敬称略
唐突な性格変化と周囲の順応が生む人物描写の破綻
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―――ここまで、ごあいさつ―――
ドラマの中で描かれる直美(上坂樹里)という登場人物の性格が、物語の進行とともに不自然なほど変化している。
もう一人の主人公のりん(見上愛)はさておき、周囲の仲間たちがその変化を当然のように受け入れている様子には、見ている側として大きな疑問を抱かざるを得ない。
確かに前回の物語において直美が思い切った行動や提案をしたことは事実だが。
それは、りん以外の同級生たちが直美の過去や正体が知ったこととでも、納得したことを意味するものではないのだ。
それなのに、今回から急に直美が “フツーの人” に近づきすぎているため、他の登場人物とのやり取りに強い違和感が生じている。
一体、何をどう考えれば、ここまでの唐突で異様なキャラクター変更を脚本家や制作統括がやろうと決めることができたのだろう?
全く持って、理解不能である。
演出交代説を退ける急激なキャラ変の責任と物語一貫性の崩
このような急な性格の変化(キャラクター変更)は、ドラマを作る画面に映るもの全ての品質の責任者である演出家が “今週から” 交代した影響ではないかと推測ができる。
但し、演出家が代わるたびにキャラクターの描き方が強引に変更されてしまうと、それに対応して演技を使い分けなければならない俳優にとって、非常に大きな負担となってしまうだろうし。
もちろん、見ている側も混乱する。
と同時に、もしも次週で演出担当がチーフ監督に戻ったとして、直美の性格まで元通りになってしまうのであれば、物語としての一貫性が失われ、視聴者は混乱してしまうのだ。
まさか、プロが、NHKがそんな愚かなことをやるとは思えないので、やはり唐突なキャラ変の原因は “脚本家や制作統括がやろうと決めた” に違いない。
いくら「大型連休中で、いつも見ている人が見なくなる」のを利用して物語を急激な方向に舵を切りたいと企んでも、やはりそれはやりすぎである。
既存設定との齟齬が露呈する直美の人物像の不整合
直美が学んできたはずの事柄についても、設定の矛盾が目立っている。
例えば、第21回(2026年4月27日放送)で舎監兼通訳の松井エイ(玄理)が次のように言っていたのを覚えておられるだろうか。
松井「修身や裁縫など
看護以外の科目を担当するとともに
皆さんの過ごす寮の舎監も努めます」
そう、松井は、《英語教師であると同時に、修身や裁縫などを教える》と、本作が描いたのだ。
ということは、直美は、看護以外の家事や教養を学ぶ場にいたはずである。
さらに、教会の炊き出しを手伝い、自分たちで食事を作っていた経験があるにもかかわらず、急に料理ができない設定として描かれたのだ。
しかも、鹿鳴館では‘給仕’という、人的サービスを主力にする職業に就いていた設定なのだ。
これは明らかに不自然である。
ドラマを面白くするための物語設定・人物設定だとしても、以前の行動と矛盾する描写が繰り返されることで、キャラクターに対する不快感が強まってしまう。
一方で、「元士族」の娘である‘りん’が家事を完璧にこなしている姿と対比させると、より一層直美の性格設定が定まっていない印象を受ける。
役割転用と設定曖昧が招く主人公の魅力崩壊
また、直美というキャラクターは、最近登場したばかりのサブキャラクターたちよりも設定が曖昧に見える。
ドレスを着て士族のふりをするなどの器用な面がある一方で、基本的な生活能力が欠如しているといった矛盾が、キャラクターの魅力を損なわせているのだ。
また、過去のエピソードで彼女が担っていた役割や特徴が、いつの間にか別の登場人物である玉田多江(生田絵梨花)に引き継がれている点も問題である。
これまでの物語の積み重ねを軽視し、都合よく役割を入れ替える手法は、作品の質を下げてしまう。
もちろん、諸般の事情で多江を印象に残りやすいキャラクターにしたいという狙いもあるのだろう。
しかし、ここで問題なのは、結果的に、直美がいろいろなことを「やれるのにやらなずにごまかしてきた人」という不快感や違和感を増強させたことだ。
なぜ、主人公の一人をここまで‘テキトー’に描いて平気なのか、甚だ疑問しかない。
成長として見せるための補足演出と設定整合の必要性
今後の物語を自然に進めるためには、いくつかの工夫が必要だ。
ま、直美の性格が変わったことに対して、周囲の人間が「学校に行ってから雰囲気が変わったね」というような言葉をかける場面を作るべきである。
そうすることで、視聴者は彼女の変化を成長として受け入れることができる。
また、過去に経験したはずの炊き出しなどのエピソードと矛盾しないよう、得意なことと苦手なことの境界線を明確にする必要がある。
演出家が変わってもキャラクターの根底にある性格は維持し、物語全体に一貫性を持たせることが、作品の信頼感につながると思う。
あとがき
登場人物の成長や変化は、ドラマを面白くする大切な要素の一つです。
直美というキャラクターがこれからどのような道を進み、周囲とどのような絆を深めていくのか、多くの視聴者が注目しています(と思います)。
制作陣がこれまでのエピソードを大切にしながら物語を紡いでいくことで、より深みのある素晴らしい作品になるのに、5週間が過ぎても、まだできていません。
一貫性のある丁寧な描写が加われば、キャラクターたちの魅力が輝き、私たちの心に響く物語となると思うのですが。
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絶対正義
絶対零度~未然犯罪潜入捜査~
絶対零度[4]~未然犯罪潜入捜査~[2]
セトウツミ
ゼロの真実~監察医・松本真央~
先生を消す方程式。
最後から二番目の恋
続・続・最後から二番目の恋
そして、誰もいなくなった
そのご縁、お届けします―メルカリであったほんとの話―
宙わたる教室・宙(そら)わたる教室
それぞれの断崖
それってパクリじゃないですか?
- 過去の連ドラの感想記事一覧(た)
DIVER-特殊潜入班-
大貧乏
DIVE!!
大恋愛~僕を忘れる君と
高嶺の花
戦う!書店ガール
玉川区役所 OF THE DEAD
民王
ダメな私に恋してください
タリオ 復讐代行の2人
探偵が早すぎる
探偵さん、リュック開いてますよ
探偵の探偵
探偵・由利麟太郎
小さな巨人
ちむどんどん
中学聖日記
超速パラヒーロー ガンディーン
ちょっとだけエスパー
終のひと
作りたい女と食べたい女
作りたい女と食べたい女(2)
燕は戻ってこない
妻、小学生になる。
デート ~恋とはどんなものかしら~
dele/ディーリー
ディア・ペイシェント~絆のカルテ~
DCU Deep Crime Unit ~手錠を持ったダイバー~
デザイナー 渋井直人の休日
デジタル・タトゥー
デスノート
テセウスの船
出入禁止(デキン)の女
テディ・ゴー!
デッドストック
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
天国と地獄 ~サイコな2人~
天使と悪魔
天使にリクエストを~人生最後の願い~
転職の魔王様
天皇の料理番
TWO WEEKS
東京スカーレット~警視庁NS係~
東京センチメンタル
東京タラレバ娘
東京独身男子
同窓生~人は、三度,恋をする~
東京サラダボウル
東京放置食堂
逃亡医F
透明なゆりかご
ドS刑事
時をかける少女
毒島ゆり子のせきらら日記
トクサツガガガ
ドクター調査班~医療事故の闇を暴け~
ドクターX ~外科医・大門未知子~[3]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[4]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[5]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[6]
ドクターX~外科医・大門未知子~[7]
ドクターカー
DOCTORS 3 最強の名医
Dr.倫太郎
特捜9
トクメイ!警視庁特別会計係
匿名探偵[2]
とげ~小市民 倉永晴之の逆襲~
ど根性ガエル
突然ですが、明日結婚します
トップナイフ ―天才脳外科医の条件―
とと姉ちゃん
トドメの接吻
隣の家族は青く見える
となりの関くんとるみちゃんの事象
ドラゴン桜(2021年版)
虎に翼
ザ・トラベルナース
ザ・トラベルナース[2]
ドリームチーム
トリリオンゲーム
トレース~科捜研の男~
ドロ刑 -警視庁捜査三課-
- 過去の連ドラの感想記事一覧(な)
24 JAPAN
ナイト・ドクター/Night Doctor
ナイトヒーローNAOTO
ナオミとカナコ
凪のお暇
なつぞら
70才、初めて産みます セブンティウイザン。[地上波特別版]
ナポレオンの村
波うららかに、めおと日和
二月の勝者 -絶対合格の教室-
逃げるは恥だが役に立つ
逃げるは恥だが役に立つムズキュン特別編[再]
にじいろカルテ
日曜の夜ぐらいは…
ニッポンノワール-刑事Yの反乱-
日本沈没ー希望のひとー
ネメシス
ノーサイド・ゲーム
ノースライト
脳にスマホが埋められた!
「野ブタ。をプロデュース」特別編
信長協奏曲
信長のシェフ[2]
- 過去の連ドラの感想記事一覧(は行)
バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~
バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~
バイプレーヤーズ~名脇役の森の100日間~
バカボンのパパよりバカなパパ
白衣の戦士!
ハゲタカ(テレ朝)
ばけばけ
ハケン占い師アタル
ハケンの品格[2020]
ハコヅメ~たたかう!交番女子~
はじめまして、愛しています。
初めて恋をした日に読む話
八月は夜のバッティングセンターで。
初恋、ざらり
花子とアン
花咲舞が黙ってない
花咲舞が黙ってない[2024]
花のち晴れ~花男 Next Season~
母になる
ハヤブサ消防団
ばらかもん
ハラスメントゲーム
ハルカの光
ハル ~総合商社の女~
ハロー張りネズミ
半沢直樹[2020]
半分、青い。
パーフェクトワールド
BG~身辺警護人~
BG~身辺警護人~(第2章)
「PJ ~航空救難団~』
ヒガンバナ~警視庁捜査七課~
ひきこもり先生
悲熊
美食探偵 明智五郎
人は見た目が100パーセント
火の粉
100万回 言えばよかった
病室で念仏を唱えないでください
病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~
ひよっこ
ひよっこ2
ビリオン×スクール
Believe -君にかける橋-
昼のセント酒
HERO[2014]
ファーストクラス[2]
ファーストペンギン!
ファイトソング
FINAL CUT
ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん
フェルマーの料理
VRおじさんの初恋
不機嫌な果実
ブギウギ
不適切にもほどがある!
不便な便利屋
ブラックペアン
ブラックペアン シーズン2
フラジャイル
フランケンシュタインの恋
ブラックリベンジ
フリンジマン
フルーツ宅配便
ブルーモーメント
プロフェッショナル 保険調査員・天音蓮
べしゃり暮らし
ヘッドハンター
べっぴんさん
ペテロの葬列
Heaven?~ご苦楽レストラン~
保育探偵25時
ボイス 110緊急指令室
ボーダーライン
HOPE~期待ゼロの新入社員~
ボク、運命の人です。
僕たちがやりました
ホクサイと飯さえあれば
僕とシッポと神楽坂
僕の初恋をキミに捧ぐ
僕のヤバイ妻
僕はどこから
僕らは奇跡でできている
僕達はまだその星の校則を知らない
星新一の不思議な不思議な短編ドラマ
星降る夜に
ホテルコンシェルジュ
ホリデイラブ
- 過去の連ドラの感想記事一覧(ま行)
舞いあがれ!
マイファミリー
マウンテンドクター
マザー・ゲーム
マジで航海してます。
まだ結婚できない男
マッサージ探偵ジョー
マッサン
まっしろ
真夏の少年~19452020
真夏のシンデレラ
真昼の悪魔
ママとパパが生きる理由。
ママはバーテンダー~今宵も踊ろう~
○○妻
まれ
まんぷく
未解決の女 警視庁文書捜査官[1]
未解決の女 警視庁文書捜査官[2]
みかづき
ミス・ジコチョー~天才・天ノ教授の調査ファイル~
Missデビル人事の悪魔・椿眞子
ミステリと言う勿れ
南くんの恋人
御上先生
MIU404
未満警察 ミッドナイトランナー
未来への10カウント
民衆の敵
無痛~診える眼~
メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断
モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~
もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう
MOZU Season2 ~幻の翼~
元彼の遺言状
モトカレマニア
もみ消して冬 ~わが家の問題なかったことに~
問題のあるレストラン
問題物件
モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-
- 過去の連ドラの感想記事一覧(や~わ)
やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる
やさしい猫
ヤッさん~築地発!おいしい事件簿~
屋根裏の恋人
山田孝之の東京都北区赤羽
ヤメゴク
ユーミンストーリーズ2024
ゆとりですがなにか
ユニコーンに乗って
ユニバーサル広告社
妖怪シェアハウス
ようこそ、わが家へ
4号警備
40万キロかなたの恋
4分間のマリーゴールド
[ら]
ライオンの隠れ家
ラヴソング
ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~
ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~
THE LAST COP/ラストコップ
ラストチャンス 再生請負人
ラスト・ドクター~監察医アキタの検死報告~
ラストマン-全盲の捜査官-
らんまん
リーガル・ハート ~いのちの再建弁護士~
リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~
リエゾン-こどものこころ診療所-
陸王
リコカツ
リスクの神様
リバース
リバーサルオーケストラ
リピート ~運命を変える10か月~
リブート
#リモラブ ~普通の恋は邪道~
竜の道 二つの顔の復讐者
路(ルウ)~台湾エクスプレス~
ルパンの娘[1]
ルパンの娘[2]
流星ワゴン
臨床心理学者 火村英生の推理
レッドアイズ 監視捜査班
恋愛時代
レンアイ漫画家
レンタル救世主
レンタルなんもしない人
レンタルの恋
六畳間のピアノマン
6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱
[わ]
ワイルド・ヒーローズ
若者たち2014
私 結婚できないんじゃなくて、しないんです
私たちはどうかしている
ワタシってサバサバしてるから
わたし、定時で帰ります。
わたしを離さないで
私のおじさん~WATAOJI~
私の家政夫ナギサさん
罠の戦争
わにとかげぎす
わろてんか
皆様のおかげで、2026年1月16日に3,900万アクセス達成をいたしました。(御礼の記事)


