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連続テレビ小説「おむすび」（第91回・2025/2/10）感想

2025/02/10 (Mon)12:17:27 ドラマ

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『おむすび』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第91回〔全130回〕／第19週『母親って何なん？』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

翔也（佐野勇斗）は神戸に出向き、脱サラして理容師の仕事に転職したいと聖人（北村有起哉）に告げる。それに対し聖人は、資格を取らないといけないので簡単になれるものではないと言い、愛子（麻生久美子）も授業料等のお金の面を心配する。そんな両親に結（橋本環奈）は、給料が上がったしある程度貯金があるから大丈夫という。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

原作：なし
脚本：根本ノンジ（過去作/正直不動産ｼﾘｰｽﾞ,相棒ｼﾘｰｽﾞ,ﾌﾙｰﾂ宅配便,ﾊｺﾂﾞﾒ）
演出：野田雄介（過去作/ｽｶｰﾚｯﾄ,ﾏｯｻﾝ,六畳間のﾋﾟｱﾉﾏﾝ,舞いあがれ!） 第1,3,7,13,18週
　　　小野見知（過去作/ﾏﾁ工場のｵﾝﾅ,ﾄｸｻﾂｶﾞｶﾞｶﾞ,転･ｺｳ･生） 第4,6,10週
　　　松木健祐（過去作/ひよっこ,いだてん,晴天を衝け,舞いあがれ!） 第2,5,16週
　　　盆子原誠（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,ごちそうさん,おちょやん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ） 第8,12,17週
　　　大野陽平（過去作/｢ちむどんどん｣第9週のみ,｢舞いあがれ!｣第25週のみ） 第9,11週
　　　原田氷詩（過去作/｢おちょやん｣第17週のみ,｢舞いあがれ!｣第16週のみ） 第14,19週
　　　工藤隆史（過去作/｢舞いあがれ!｣第20週のみ） 第15週
音楽：堤博明（隣の家族は青く見える,ﾍﾞﾋﾞｰｼｯﾀｰ･ｷﾞﾝ!）
主題歌：B'z「イルミネーション」
語り(本編)：リリー・フランキー（過去作/｢なつぞら｣本編語り）
語り(土曜日版)：高瀬耕造ｱﾅｳﾝｻｰ（過去作/｢ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ｣本編語り）
副音声解説：山崎健太郎（過去作/舞いあがれ!,らんまん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ,虎に翼）
制作統括：宇佐川隆史（過去作/岸辺露伴は動かないｼﾘｰｽﾞ,正直不動産ｼﾘｰｽﾞ）
　　　真鍋斎（過去作/まんぷく,正義の天秤,拾われた男）
※敬称略
※他のスタッフ表は、当記事の最下部へ移動

今回の感想は、理解不能なものを紐解くのをやめます！

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
お仕事や学校の休憩時間や移動中の方、就職活動中の方、病気療養、子育て、介護など、それぞれの生活を送る読者の皆様…
私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

常連の読者様は、ご存じだと思います。
ここ数日間連続で Web拍手が 30未満（投稿時）になりましたので…
読者様に向けて、どうしたら今作が巻き返せるのか考える感想にもしたいと思います。

ということで、「一つだけお願いがあります。朝ドラ『おむすび』のことは嫌いでも、管理人・みっきーのことも、当ブログも感想も “まだ” 嫌いにならないでください」と本日も叫びます！
※しばらくテンプレです…

今朝は、心地よい筋肉痛と、満足感たっぷりの朝。

ですから、今回の感想は、毎度のようにやっている理解不能なものを紐解くのをやめます。

実は、読んでくださる読者様も大変でしょうが、書くのも結構エネルギーを消費するんです。

そんなわけで、きょうはサクサクっといきますよ。

こんな記事も投稿いたしました！
拍手コメント返信（2025/2/9）：おむすび(第90回) ※“歪められた病院”の描写を紐解きます！

わざわざ、サブキャラの転職に時間を書く必要があるの？

そもそも論《その1》 として。
　※青色は、冷静さや論理性を象徴し、物事を根本的に捉える思考を表す
　※茶色は、大地や根を象徴する色で、物事の根本や基礎をイメージ

「主人公が栄養士になって…　の物語」であるなら、いくら主人公のパートナーであろうが、所詮はサブキャラクターなのだから、「会社を辞める」も「義父の仕事を継ぐ」のも必要ないのだ。

コツコツと、「主人公が栄養士になって…　の物語」を描くだけやっていれば良いのだ。

しかし、今作の脚本家や制作統括は、　わざわざ　ご丁寧に、大阪の大企業にお勤めの翔也（佐野勇斗）に会社を辞めさせて、神戸の義父の理髪店に転職するという “展開” にしてきた。

まあ、「やりたいなら、おやりなさい」としか言えないが（苦笑）

主人公の退職理由を曖昧にしたから、夫も曖昧に？

そもそも論《その2》 として、 「炊飯器の試作品テスト」以降の最近の翔也は、ほぼ “星川電機で仕事をしていない” だったのだ。

だから、「今さら？」になる。

まともに考えれば、視聴者が納得できるような“辞める理由” を提示すべきだが、今作はやらないし、やれないのはいつもの通りだ。

そもそも論《その3》 として、 肝心の主人公が、星川電機を辞めるときだって、明確な視聴者が納得できるような“辞める理由” は提示されなかったのだ。

もしかすると、現状で “憧れ” の「大阪新淀川記念病院」の管理栄養士・西条小百合（藤原紀香）が存在できない “大人の事情” があるから、強調しなかった可能性もあるが。

だとしても、翔也の辞める理由も描かなくていいなんて理由にはならないのだ。

大企業の事務職をサゲて、理髪師をアゲる相対的価値向上か

この展開がまたやらかしたのは、やったら元も子もなくなる「相対的価値向上」だ。

先週は、主人公以外の医療従事者たちを “出来ない人” に格下げして、主人公だけをアゲて　《ぜ～んぶ米田さんのおかげや！》　と　《ムスビン、大活躍の巻！》　にしたが。

今回は、星川電機を務め続けるに値しない会社に格下げして、《理髪業は心まで整えるすばらしい仕事》　だと無理やりにアゲた。

もう、今作はこんなのばっかり。

これ、のちに翔也が床屋になると分かっていたなら、 そもそも論《その4》 として、 肩が故障した際に、潔く辞表を提出して、野球部員や同僚や先輩たちから惜しまれて退社する展開にしたら良かったのでは？

そして、辞めたはいいがやることがなくて、でも “育ち盛りの娘がいるから” で、手に職をつけようと、以前から興味があった「ヘアサロンヨネダ」を手伝っているうちに目覚めるだけで、強引ではあるが納得はできたのでは？

まあ、「以前から興味があった」くらいの前振りは必要だが。

結局、スピンオフを2週もやって、その後に8年間すっ飛ばして、今さら「翔也の物語」をやるから、こう見えてしまう。

「結が辞めたなら、俺も星川暖気にいる意味がねえ」
「事務の仕事はつまんねえから辞めちゃおう」
「『野球しかできねえ』とパワハラされたから」

こんな感じにしか見えないのだ。

今作がお得意の､NST(何でもすっ飛ばす展開)がまた発動！

結局、今作は、主人公のみならず、サブキャラクターまでも、人生の岐路や選択肢の際の描写を、ことごとく描かない。

これまでの描写と 〈全く “むすび” つかない〇〇（お好きな単語を入れてください）〉をやるだけでなく。

平気で、NST（Nandemo Suttobasu Tenkai＝何でもすっ飛ばす展開）をやるのだ（笑）

肝心なところで、いっつも “NST” だから、いろいろ考えた末にも、悩み苦しんだ風にも、1ミリも見えない。

今回だって、次の翔也の言葉を聞いて「大企業を辞める理由」にふさわしいと思うのは、結の両親くらいでは？

翔也「理容師って
　お客さんの髪の毛だけじゃなくて
　心まで整える　すばらしい仕事だって」

ここまで、徹底的に “NST” にこだわるのはなんでなの？

あとがき

いやあ、15分見終えるのが苦痛に感じるくらいに、中身がなかったですね。

これなら、いっそ「翔也のスピンオフ週」にして、会社を辞めようと思うきっかけから描きなおせば良かったと思いますよ。

だって、結絡みの部分なんて、またモンスター患者を投入して「米田さんのおかげや」でをやるんでしょ？

最後にひと言、愛子がブログを舐めてるような描写を入れるな！

※文中の博多弁風の創作セリフは、下記のサイトを利用しています。
博多弁に変換 | 恋する方言変換 | BEPPERちゃんねる

『おむすび』を召し上がった後の　≪お口直し≫　に下記の感想をおすすめ！
朝ドラ「カーネーション」全151回分の感想リンク
朝ドラ「カムカムエヴリバディ」全112回分の感想リンク

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[43回]

これまでの感想を読む

コメント(2) △

御上先生（第4話・2025/2/9）感想

2025/02/10 (Mon)10:44:36 ドラマ

TBSテレビ系・日曜劇場『御上先生』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram、TikTok

第4話『-fate-』の感想。

冴島（常盤貴子）と国家公務員採用総合職試験会場での殺人事件の関係が明るみに出たことにより、神崎拓斗（奥平大兼）は責任を感じて冴島のパート先を訪れるも、すでに辞職済みであった。一方、教室では御上の提案により生徒たちが議論を開始する。また、隣徳学院に「ヤマトタケル」と名乗る者から一通のFAXが届き、是枝文香（吉岡里帆）はついに自身の答えへと至る。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---

原作：なし
脚本：詩森ろば（過去作/映画｢新聞記者｣,NHK鹿児島発地域｢この花咲くや｣)
脚本協力：畠山隼一（過去作/世にも奇妙な物語21,ｱﾄﾑの童）
　　　岡田真理（過去作/荒ぶる季節の乙女どもよ｡）
演出：宮崎陽平（過去作/日本沈没2021,DCU,VIVANT,ｱﾝﾁﾋｰﾛｰ） 第1～3話
　　　嶋田広野（過去作/ﾊﾟﾊﾟとﾑｽﾒの7日間2022版,ｱﾝﾁﾋｰﾛｰ） 第4話
　　　小牧桜（過去作/持続可能な恋ですか?,あのｸｽﾞを殴ってやりたいんだ）
　　　府川亮介（過去作/着飾る恋には理由があって,ﾌﾞﾗｻﾞｰ･ﾄｯﾌﾟ）
音楽：鷺巣詩郎（過去作/ｱﾆﾒ｢新世紀ｴｳﾞｧﾝｹﾞﾘｵﾝ｣,ｱﾆﾒ｢BLEACHｼﾘｰｽﾞ｣,ｱﾆﾒ｢進撃の巨人｣）
主題歌：ONE OK ROCK「Puppets Can't Control You」
教育監修：西岡壱誠（過去作/｢ﾄﾞﾗｺﾞﾝ桜2｣東大監修）
学校教育監修：工藤勇一（横浜創英中学校･高等学校元校長）
Ｐ：飯田和孝（過去作/ﾄﾞﾗｺﾞﾝ桜2,VIVANT,ｱﾝﾁﾋｰﾛｰ）
　　　中西真央（過去作/ﾌｪﾙﾏｰの料,100万回言えばよかった）
　　　中澤美波
※敬称略

正義と悪、逃れられない運命、避けられない事実と真実

前回の感想で、今作は次のようなドラマであると書いた。

〈“人ごと” を “自分ごと” にさせるドラマ〉

そして、第3話で、今作が描いている世界の教師像が提示された。

〈教師は生徒を正しい道に導く存在ではなく、生徒自身に正しい道を考えさせる存在〉

そして今回のサブタイトルは『-fate-』だ。

直訳すれば「運命」となるが、ご存じの通り、「運命」を表す英語は他にもある。

私の浅い知識でも、「良い運命は destiny」「ラッキーで幸運は fortune」「宿命や定めは lot」などがあり。
今回は「悪い運命の fate」で、かしこまった表現だと「doom」となる（と思います）。

というわけで、この第4話では、これまで描かれてきた数名分の「悪い運命の fate」の “続き” を描いたわけだ。

で、その中でもメインで描かれた悪い運命の持ち主が。

序盤では、明るく自分の意見を持っているが、クラスでは少し孤立気味の帰国子女・倉吉由芽（影山優佳）。

中盤から、父親が元教師で]考え込みがちな真面目な性格の元吹奏楽部・東雲温（上坂樹里）だ。

倉吉に、帰国子女として「原爆の是非」を論じさせる展開で、「正義と悪」「逃れられない運命」「向き合わざるを得ない事実と真実」を丁寧に提示して。

その流れで、やや唐突だが、前回からの引き継ぎ事項である「教科書検定の是非」につなげた。

このスムーズな流れもなかなかだが。

今回で注目したいのは、他にある。

味方が多いと、自分の意見が正しいと錯覚してしまうもの…

一つめは、帰国子女の東雲の次のセリフだ。

東雲「大した知識もない
　しかも　アメリカ育ちの私の意見が
　日本人全体の意見に
　なっちゃうんだな～って思って」

当然、見た人の数だけ受け取り方は違うと思うが。

ふと私の頭に浮かんだのは、昨今の “インフルエンサー” の影響力の危うさだ。

SNSで多くのフォロワーを抱えて活躍する人 “インフルエンサー” が発した意見が正しいものとされ、それが大多数の相違であるような風潮とでも言おうか。

逆に、発信する側としては、ついつい味方（敵の反対の意味）が多いと、自分の意見が正しいと錯覚することもある。

これにつながるキャラクターが、前回からの東雲だ。

御上が"生徒に正しい道を考えさせる存在"として向き合った

二つめは、そんな自分の正義を持つ東雲に、主人公である東大卒のエリート文科省官僚で官僚派遣制度によって私立高校への出向が命じられた3年2組の担任・御上孝（松坂桃李）が言う次のセリフに注目だ。

東雲「じゃあ　どうしろっていうんですか」
御上「僕に指示　出されたい？
　嫌だよね」

最近では、自分がやりたくないための言い訳に「〇〇界隈」なんて言い回しで、同志を集めて「間違っていない」とする雰囲気もあるし。

自分がされたらいやなことを「○○○○ハラスメント」と名付けて、これまた同志を集めて「やったら犯罪です」とする空気が充満している。

時代とともに、人の考え方、人とのかかわり方も変わるから、否定するつもりはない。

しかし、上記の二つを冷静に捉えると、この東雲と御上のやり取りが秀逸なことが見えてくる。

ともすれば教室内で孤立状態になりそうで逆ギレ気味であると同時に、何とか逆転したいと念じる東雲の立場と。

東雲の立場を踏まえた上で、逆転のヒントを与えるのではく、いつもの　〈生徒自身に正しい道を考えさせる存在〉　で向き合った点だ。

この後の展開は、いかにも “ドラマの中の優秀な生徒たちだから” な展開になるが。

それはそれで、フィクションは「虚構の中の真実」を映像で見せて（show）魅せる（fascinate）べきだから間違っていないのだ。

せっかくの知的で分析的なアプローチの今作らしさが…

特に不満はないが、「ディレクターの目線blog」として敢えて言うなら。

演出担当が、今作は初担当の嶋田広野氏に交代したことで、ややあざとい考察系ドラマのにおいを漂わせてしまった点だ。

これは、嶋田氏が直前に担当したTBSテレビ系・日曜劇場『アンチヒーロー』の第7話（2024/5/26放送）の感想に書いた通りの理由だ。

それは、“思わせぶりなカメラワーク” が多すぎる！　に尽きる。

個々のカット事例を挙げるのは大変だから避けるが。
簡単に言うなら、「次に何かが起こりそう…」なアングルや編集が目立ちすぎるという意味だ。

ディベート、文科省副大臣の視察の場面などは、これが顕著だった。

また、（悪いことばかりではないですが）比較的、顔のどアップが少なくて、少し寄ったB.S.（バストショット＝胸から上の画角）が連続しがちで、映像的なテンポに欠けるカット割りと編集になっていたことも付け加えたい。

それでなくて、脚本が、さすがに唐突に　《教科書検定》　を盛り込んだだけで、ちょっぴり話題づくり？　な大人の事情”が感じ取れる構成だ。

その脚本を、演出で「このあと、何かが動き出しそう…」を強調してしまうと、せっかくの知的で分析的なアプローチの今作らしさを損なうと思う。

まあ、過去の担当作品から想像すれば、チーフ監督の宮崎陽平氏でないと難しいかもしれないが。
頑張ってほしい。

これ、今作の登場人物に言わせちゃう？

最後に「これ、今作の登場人物に言わせちゃう？」と思ったのは、後半で、東雲がディベートで学習したことを、御上に語るセリフだ。

東雲「日本人は
　テーマを　すぐ　ぶらしちゃうって
　テーマって　何度でも　そこに
　立ち返るためにつくるのになって」

もちろん、「日本人は」の部分を「日本のテレビドラマは」に置き換えるもよし。

「朝ドラのお○すびは」に置き換えれる人は、爆笑と失笑ができる。

と同時に、これを書くことができる脚本家の作家としての矜持もすごいものがあると思う。

あとがき

主題歌であるONE OK ROCKの「Puppets Can't Control You」の素晴らしいですが。

鷺巣詩郎さんが手がける劇伴も気に入っています（現在、予約可）。

例えば、報道部の部長でジャーナリスト志望・神崎拓斗（奥平大兼）が、国家公務員採用総合職試験会場殺人事件の犯人・真山弓弦（堀田真由）に面会したい旨を手紙にしたためる場面に流れる劇伴。

おどろおどろしいイントロで始まって、神崎がペンを手にしたところから「仰げば尊し」のアレンジ版であることが分かりますよね。

あの辺のセンスとか、いいなって。

早速、予約しました。楽しみです。

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【これまでの感想】
第1話第2話第3話

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[35回]

コメント(1) △

連続テレビ小説「おむすび」（第18週・土曜日版・2025/2/8）感想

2025/02/08 (Sat)13:26:27 ドラマ

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『おむすび』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第18週『おむすび、管理栄養士になる』の「土曜日版」の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

結（橋本環奈）は無事、平成２６年に管理栄養士の資格を取得し、星河電器社員食堂を退社。大阪の総合病院で働き始める。平成３０年、結は管理栄養士として４年目を迎えていた。所属する栄養科の科長の塚本（濱田マリ）は戦国武将好きで、会話にちょいちょい武将ネタが入ってくる。一方、娘の花（宮崎莉里沙）は８歳になり、翔也（佐野勇斗）はちょくちょくヘアサロンヨネダの手伝いに行く。そんな折、結はひょんなことから自分の担当ではない子どもの患者が気にかかり、塚本科長は結にNST（栄養管理サポートチーム）に入ることを勧める。
------上記のあらすじは、公式サイトより引用------

原作：なし
脚本：根本ノンジ（過去作/正直不動産ｼﾘｰｽﾞ,相棒ｼﾘｰｽﾞ,ﾌﾙｰﾂ宅配便,ﾊｺﾂﾞﾒ）
演出：野田雄介（過去作/ｽｶｰﾚｯﾄ,ﾏｯｻﾝ,六畳間のﾋﾟｱﾉﾏﾝ,舞いあがれ!） 第1,3,7,13,18週
　　　小野見知（過去作/ﾏﾁ工場のｵﾝﾅ,ﾄｸｻﾂｶﾞｶﾞｶﾞ,転･ｺｳ･生） 第4,6,10週
　　　松木健祐（過去作/ひよっこ,いだてん,晴天を衝け,舞いあがれ!） 第2,5,16週
　　　盆子原誠（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,ごちそうさん,おちょやん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ） 第8,12,17週
　　　大野陽平（過去作/｢ちむどんどん｣第9週のみ,｢舞いあがれ!｣第25週のみ） 第9,11週
　　　原田氷詩（過去作/｢おちょやん｣第17週のみ,｢舞いあがれ!｣第16週のみ） 第14週
　　　工藤隆史（過去作/｢舞いあがれ!｣第20週のみ） 第15週
音楽：堤博明（隣の家族は青く見える,ﾍﾞﾋﾞｰｼｯﾀｰ･ｷﾞﾝ!）
主題歌：B'z「イルミネーション」
語り(本編)：リリー・フランキー（過去作/｢なつぞら｣本編語り）
語り(土曜日版)：高瀬耕造ｱﾅｳﾝｻｰ（過去作/｢ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ｣本編語り）
副音声解説：山崎健太郎（過去作/舞いあがれ!,らんまん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ,虎に翼）
制作統括：宇佐川隆史（過去作/岸辺露伴は動かないｼﾘｰｽﾞ,正直不動産ｼﾘｰｽﾞ）
　　　真鍋斎（過去作/まんぷく,正義の天秤,拾われた男）
※敬称略
※他のスタッフ表は、当記事の最下部へ移動

「主人公の物語」としては全面的に間違っていないが…

金曜日の感想で「でも、まだ食らいつきますよ！」とは書いたが。

今年に入って、とっくに諦めている。

よって、この「土曜日版」に期待したのは。

せめて、サブタイトル『おむすび、管理栄養士になる』に仕立て直してくれ！　だったのだが。

まあ、「本編」があれだからやりようがないというのが、編集担当の本音だと思うが。

それでも、高瀬耕造アナウンサーの語りをうまく追加して仕立て直すのが “プロ” だと思うが、やらないし、やれないのが、これまた今作だから、どうしようもない。

逆に、強調しなくていいのに強調してしまったのが。

《ぜ～んぶ米田さんのおかげや！》　と　《ムスビン、大活躍の巻！》　だったのだ。

もちろん、「主人公・米田結の物語」としては全面的に間違っているとは言わない。

しかし、「ドラマ＝人間の本質を描くこと」だとするなら、最低限、次の三つは残して、強調してほしかった。

月曜日冒頭で、すでに「管理栄養士になっている」のに？

「本編」の木曜日の感想に書いた通り。

この1週間の内容は、『おむすび、管理栄養士になる』ではなく。

管理栄養士4年目の『おむすび、NSTに配属される』だったのだ。

せめて、語りで冒頭部分に「結は、家事と仕事の合間に2年間猛勉強をして、4年前に…」を加えるべきだったのでは？

それがないから、月曜日ですでに「管理栄養士になっている」のに「管理栄養士になる」が意味不明になるのだ。

まさか、プロが「なっている」と「なる」の違いを疎かにするとは思えないが、だったら？（失笑）

相対的価値向上で主人公アゲをやっても、意味がない！

もう一つ、修正してほしかったのは、〈管理栄養士と活躍する主人公〉　を強調してほし）かった。

「いや、さすがに今週の主人公は、管理栄養士として活躍していましたよ」と思うのは理解できる。

ただ、確かに主人公の仕事は「管理栄養士」なのだから、余程のことがない限り、職場（病院）で何かをやれば、全部管理栄養士としての仕事であり、失敗もするが成功もするのは当然のことなのだ。

私が主張したいのは、主人公が管理栄養士して能力が高い、センスがある、向いている…　と、もっと思わせてほしかったのだ。

なぜなら、「本編」の感想に書いた通り、 そもそも論《その2》 として、やったら元も子もなくなる「相対的価値向上」をやっちまったからだ。

「相対的価値向上」とは、意図的に周囲の評価を下げて、特定人物を目立たせる行為のこと。

例えば、今週からのサブキャラクターを挙げてみよう。

●パワハラもどきの消化器内科医・森下直久（馬場徹）
●自己中心的で管理栄養士丸投げの外科医・蒲田令奈（中村アン）
●同僚医師にものが言えない小児科医・松崎瑛人（永野宗典）
●病院管理栄養士をライバル視する委託会社の管理栄養士・柿沼莉子（しまずい香奈）
●協調性ゼロの薬剤師・篠宮朱里（辻凪子）

これだけの人数の医療従事者たちを “出来ない人” に格下げした結果の　《ぜ～んぶ米田さんのおかげや！》　と　《ムスビン、大活躍の巻！》　に意味があるのか？

これを、本気で「主人公が大活躍の一週間」だと思える人は…　う～～～ん、大変幸せだと思う（汗）

NSTでない管理栄養士の米田さんでも出来たことでは？

最後三つめ、まあ、これは「土曜日版」では修正不可能なことだが。

やっちまったことの三つめは、今週登場した患者たちが「栄養サポートチーム（NST）の対象患者」の設定だったことだ。

もしも、今作が普通にNSTに所属する管理栄養士の活躍を描くお仕事ドラマなら…

《NSTだからこそ患者を救った！》　に見えるように、NSTを構成する医師、管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、歯科医師、理学療法士などの多職種から、《NSTの一員としての管理栄養士の活躍》　を強調するはずだ。

しかし、今週は、《NSTの一員としての活躍》　の印象が強いのでは？

簡潔に書くなら、今週の主人公がやったことのほぼ全ては　《NSTでない管理栄養士の米田さんでも出来たこと》　に見えてしまったのでは？　と思うのだ。

その理由も簡単で、だって、我々は　《NSTでない管理栄養士の米田さん》　を月曜日の数分間しか見せられていないから、違いが分からない、分かり難いまま、話が進んでいるからだ。

いや、むしろ、今作がこれまで描いてきたことを好意的に受け入れれば。

今週でやった程度のことは「ギャルだから」「米田家の呪いがあるから」で、NSTの一員でなくてもやっていても不思議でないし。

かえって、周囲の反対を押し切って「うちは、うちがやりたかことばやるために管理栄養士になったと！」で、周囲を驚かせ、思い知らせるくらいが “ムスビン” では？

結がNSTと連携して成功し、NSTにスカウトされる展開なら…

まとめよう。

どうせ、ありえないことだらけ、命を軽視する病院の設定なのだから。

NSTメンバーでなくてもやれること…

いやむしろ、NSTでない主人公が単独で。

今週の、ネフローゼ症候群の8歳の少年・本郷晴斗（高田幸季）と潰瘍性大腸炎の入院患者・堀内栄治（関秀人）に対してやろうとするも。

さすがに一人では無理だから、NSTと連携して、患者を救い。

結果的に、主人公はやる気と機転を評価されてNSTにスカウトされる展開が自然だったのでは？

もう、遅いが。

あとがき

「土曜日版」で、さらに粗を目立たせるって？？？

そんな「土曜日版」なら、もう放送しないほうが得策なのでは？

これ、栄養科長・塚本文香（濱田マリ）が主人公に目をつけていて。

今週の患者（NST該当患者でない設定にします）への対応を見て、NSTにスカウトすれば、まだ、納得できたと思いますよ。

「父のカレー」だけで、メンバー入りを決めるから「浅ドラ」なんですけどね（苦笑）

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クジャクのダンス、誰が見た? （第3話・2025/2/7）感想

2025/02/08 (Sat)11:41:17 ドラマ

TBS系・金曜ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram、TikTok

第3話『逆転ー溢れ出す裏切り者の欲望…私の知らない父の顔』の感想。

原作(漫画)の浅見理都「クジャクのダンス、誰が見た？」は、連載中を追っている状態（第1話放送前に既刊の最新6巻まで読了）

心麦（広瀬すず）は神井（磯村勇斗）に「伯母の夏美（原日出子）と血が繋がっていない」とする裏切り者の協力によるDNA鑑定書を示される。松風（松山ケンイチ）は友哉（成田凌）のノートに書かれた“あの資料”を神井から奪取。その音声データには友哉と意外な人物の声が記録されていた。一方、赤沢（藤本隆宏）ら警察は前科を持つラーメン屋台店主・染田（酒井敏也）をマークし始める。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---

原作(漫画)：浅見理都「クジャクのダンス、誰が見た？」
　　　（過去作/ｲﾁｹｲのｶﾗｽ）
脚本：金沢知樹（過去作/半沢直樹2022,Get Ready!,からかい上手の高木さん）
演出：田中健太（過去作/ﾍﾟﾝﾃﾞｨﾝｸﾞﾄﾚｲﾝ,ﾄﾘﾘｵﾝｹﾞｰﾑ,ｱﾝﾁﾋｰﾛｰ） 第1,2話
　　　青山貴洋（過去作/ｸﾞﾗﾝﾒｿﾞﾝ東京,ﾕﾆｺｰﾝに乗って,ﾗｲｵﾝの隠れ家） 第3話
　　　福田亮介（過去作/恋つづ,俺の家の話,海に眠るﾀﾞｲﾔﾓﾝﾄﾞ）
　　　棚澤孝義（過去作/半沢直樹2013,ﾕﾆｺｰﾝに乗って,下剋上球児）
音楽：桶狭間ありさ（過去作/ﾊﾔﾌﾞｻ消防団,私たちが恋する理由）
主題歌：Ado「エルフ」
警察監修：志保澤利一郎（チーム五社）
法律監修：市川寛（かなえ国際法律事務所弁護士）
ラーメン監修：（ウェスティンホテル東京龍天門）
フードコーディネーター：はらゆうこ（過去作/ﾗｲｵﾝの隠れ家,ｻﾞ･ﾄﾗﾍﾞﾙﾅｰｽ,嘘解きﾚﾄﾘｯｸ）
Ｐ：中島啓介（過去作/天国と地獄~ｻｲｺな2人~,Eye Love You）
　　　内川祐紀（過去協力P作/18/40~ふたりなら夢も恋も~）
　　　丸山いづみ（過去作/ﾍﾟﾝﾃﾞｨﾝｸﾞﾄﾚｲﾝｰ8時23分､明日君と,西園寺さんは家事をしない）
※敬称略

これまで以上に第3話が面白かった理由を掘り下げてみる

原作(漫画)の浅見理都「クジャクのダンス、誰が見た？」は、連載中を追っている状態です（第1話放送前に既刊の最新6巻まで読了しました）
原作は〔全7巻〕とされ、最終巻は今春発売予定（読むつもりです）
したがって、結末以外は知っているので、犯人捜しなどのコメントの対応を控えさせていただきます
また、原則 原作のネタバレは書きません

さあて、原作のネタバレをしないようにするには、どこから切り込もうか。

「なぜ、あんなに面白い原作があるのに、こうなるの？」的な実写ドラマ化は山ほどある。

だから、今作についても「原作が秀逸だから当然だよ」なんて、ありきたりなことは言わない。

そこで今回の感想は、これまで以上に第3話が面白かった理由を掘り下げてみる。

視聴者が推しのキャラをアバターにして楽しめるよう映像化

第1話、第2話の感想で、同様に次のようなことを書いた。
大まかに言うと。

●第1話、第2話の脚本も演出も、いわゆる “考察系ドラマ” ではない…　と。
●1970年代から80年代にかけてTBS系で放送されたあの伝説の　《令和版・赤いシリーズ》　の雰囲気で。
●真相をたどるのも楽しいけれど、人間関係を見るのが面白い、そんな感じは　《ザ・サスペンス》　であると。

ちなみに、私の解釈（諸説あります）で「サスペンスとミステリーの違い」を解説してみる。

ミステリーは、“謎” と “謎解き” が全てで。
“謎” に対する緊張感や緊迫感と、“謎解き” の過程の期待感や解けたときの爽快感や達成感が醍醐(だいご)味だ。

しかし、サスペンスは、緊張や不安や恐怖が連続する良い意味での心理的ストレスを楽しむのが醍醐(だいご)味なのだ。

もう少し簡潔に書くと。

一般的に、ミステリーは視聴者や観客が、探偵や刑事になって謎を解くのを楽しむのに対して。
サスペンスは、視聴者や観客は登場人物の誰の立場になっても楽しめるのも特徴だ。

そして、《ザ・サスペンス》　である今作は、全てのキャラクターに主役級や名バイプレーヤーの俳優さんを当て、視聴者が好きな登場人物をアバターのようにして楽しめるように映像化しているのだ。

このことからも、今作が映像で見せて（show）魅せる（fascinate）をきっちりやろうとし、今のところ成功しているのも大いにうなずける。

前2話になかった《ザ・サスペンス》とは違う演出が…

ここから、私のサスペンスとミステリーの解説から、今作の感想につなげてみる。

今回の演出担当が、前2回を担当した今作のチーフ監督・田中健太氏でないことに気付いた人は鋭い！

実は、冒頭から随所に、田中氏が積み重ねてきた　《ザ・サスペンス》　とは違う演出が盛り込まれていた。

いや、正しくは、所々に　《ザ・サスペンス》　はあった…　が正しい表現だ。

例えば、序盤で父・春生（リリー・フランキー）の姉・木村夏美（原日出子）が主人公・山下心麦（広瀬すず）の紅茶を入れる場面。

カメラが、夏美が紅茶を注ぐティーカップの底の下からティーポットの注ぎ口が見えそうなアングルによって、夏美の心の何かが何かに満たされつつあることを暗示させた（と感じます）。

しかし、全体に漂っていた雰囲気は “ホームドラマ” ではなかっただろうか？

娘が父親と母親を信じ、父親が娘に託し、そんな娘を救おうとする大人たちの “ホームドラマ” だ。

そこに、娘を誘惑し、困惑させる周辺人物が見え隠れする、ある種の “ドキュメンタリー” 的な。

サスペンスに、ホームドラマとドキュメンタリーの味付け！

そう、今回では、元警察官の父親を殺された娘・心麦と、弁護士の松風（松山ケンイチ）が、その死の真相に迫るサスペンスであると同時に。

小麦が自分のルーツに迫りつつ、本当の家族を見出そうとするドキュメンタリータッチのホームドラマにもなっていたのだ。

この作風こそが、第3話の演出担当である青山貴洋氏の得意技なのだ。

このことは、「TBS金曜ドラマ」枠の全作『ライオンの隠れ家』でも同じだった。

『ライオン～』の場合、脚本はサスペンス、ミステリー仕立てで。

チーフ監督・坪井敏雄氏は、ドキュメンタリー風、ヒューマンドラマ風に仕立てた。

しかし、（今作と同じ）第3話から演出を担当した青山貴洋氏によって、ホームドラマの要素が加わったのだ。

このことによって、『ライオン～』は完全に “考察系” ではなくなったことは、見た人なら納得できるのでは？

どうやら、今作も前作と同じパターンを仕掛けてきているように思う。

やはり、TBSは、本気で “考察系” からの脱却を目指している…　と思う。

"考察系"でやりがちな、先延ばしや小出しをやらないから…

演出面の話から、内容に入ろう。

前回で “全容の初期設定の説明が終了し、第3話からが本番開始！” と書いた通り…
今回は、本格的に物語の歯車が回り始めた。

したがって、かなりの情報量ではあるが、とにかく分かりやすかったのでは？

その理由は、脚本的には、“考察系” にありがちな、先延ばしや小出しをやらないからだ。

もちろん、考察系ドラマではないのだから、やる必要なないのだが。

ネタは山ほどあるのだから、客寄せのために、やることはいくらでもできる。

しかし今作は、徹底的に “真相” だけを先送りにするだけ。

むしろ、「あれっ？　これも分かっちゃうの？」的に、次々と “事実” は提示する。

これらによって、前述のように、視聴者は登場人物の一人として、まるでアバターにでもなって作品の世界に存在して以下の如く、楽しめる仕立てになっているのだ。

まあ、これを別の言い方をすれば、《虚構の中の真実》　の思い込ませ方がうまいということになるわけだ。

あとがき

誰にもできそうで、意外とできないことを今作はやっているんですね。

もちろん、原作に準じているわけですが

それは、“ドラマ” としての見せ方（way of showing）と魅せ方（how to fascinate）として正しいのは、これ見よがしに主人公の出番だけ増やさないのですよ。

小麦、松風、週刊誌記者・神井（磯村勇斗）を中心して、ラーメン店店主の染田（酒井敏也）、春生の捜査一課時代の部下・赤沢正（藤本隆宏）、そのほかの周辺人物たちも、満遍なく描写されていますよね。

さらに、ほぼ全てのキャラクターがつながりを持っていて、それで物語が紡がれています。

この自然な流れこそが、情報過多でも分かりやすい上に、“ドラマ” としての面白さの源流だと思います。

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【これまでの感想】
第1話第2話

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連続テレビ小説「おむすび」（第90回・2025/2/7）感想

2025/02/07 (Fri)12:12:41 ドラマ

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『おむすび』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第90回〔全130回〕／第18週『おむすび、管理栄養士になる』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

潰瘍性（かいようせい）大腸炎の入院患者・堀内が食事がまずいと言って食べないことに憂慮する結（橋本環奈）は、ある日堀内の妻から呼び止められ、相談を受ける。ここ最近、血便がひどくおなかも相当痛そうで、ずっと喉を気にして食べ物が飲み込みづらそうにしていると言う。結は、そのことを担当医師の森下（馬場徹）に伝えたかを聞く。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

原作：なし
脚本：根本ノンジ（過去作/正直不動産ｼﾘｰｽﾞ,相棒ｼﾘｰｽﾞ,ﾌﾙｰﾂ宅配便,ﾊｺﾂﾞﾒ）
演出：野田雄介（過去作/ｽｶｰﾚｯﾄ,ﾏｯｻﾝ,六畳間のﾋﾟｱﾉﾏﾝ,舞いあがれ!） 第1,3,7,13,18週
　　　小野見知（過去作/ﾏﾁ工場のｵﾝﾅ,ﾄｸｻﾂｶﾞｶﾞｶﾞ,転･ｺｳ･生） 第4,6,10週
　　　松木健祐（過去作/ひよっこ,いだてん,晴天を衝け,舞いあがれ!） 第2,5,16週
　　　盆子原誠（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,ごちそうさん,おちょやん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ） 第8,12,17週
　　　大野陽平（過去作/｢ちむどんどん｣第9週のみ,｢舞いあがれ!｣第25週のみ） 第9,11週
　　　原田氷詩（過去作/｢おちょやん｣第17週のみ,｢舞いあがれ!｣第16週のみ） 第14週
　　　工藤隆史（過去作/｢舞いあがれ!｣第20週のみ） 第15週
音楽：堤博明（隣の家族は青く見える,ﾍﾞﾋﾞｰｼｯﾀｰ･ｷﾞﾝ!）
主題歌：B'z「イルミネーション」
語り(本編)：リリー・フランキー（過去作/｢なつぞら｣本編語り）
語り(土曜日版)：高瀬耕造ｱﾅｳﾝｻｰ（過去作/｢ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ｣本編語り）
副音声解説：山崎健太郎（過去作/舞いあがれ!,らんまん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ,虎に翼）
制作統括：宇佐川隆史（過去作/岸辺露伴は動かないｼﾘｰｽﾞ,正直不動産ｼﾘｰｽﾞ）
　　　真鍋斎（過去作/まんぷく,正義の天秤,拾われた男）
※敬称略
※他のスタッフ表は、当記事の最下部へ移動

寒波や災害、無理しない範囲で踏ん張っていきましょう！

きょう7日(金)も日本海側を中心に大寒波が続き、さらなる大雪や暴風雪に警戒が必要だそうです。

すでに、読者様がお住まいの地域では、交通障害やなだれ、落雪、路面状況の悪化などでお困りかと思います。

今週末で、今週の一連の寒波は落ち着くとのことですので、どうか安全第一でお過ごしください。

また、我が家から車で1時間少しのところに埼玉県東部の八潮市があります。

先月末から八潮市の道路陥没では70代男性の捜索・救出に向けて準備が進められています。

八潮市に隣接する草加市に知り合いがおりまして、「日常生活は不便だけど、みんな運転手さんの救出を願って頑張ってるよ」と。

上↑でも書いておりますが、他にもそれぞれの立場で必死に生きている方（私もですけど）、無理しない範囲で踏ん張っていきましょう！

読者様からの二つの質問に、お答えします！

昨日、こんなコメントをいただいた。

★食べ物としての「おむすび」は、どこへ行ったのですか？

★「おむすび」を活用した展開はできないのでしょうか？

疑問を持たれるのも、ごもっともだ

社員食堂時代の主人公は「比較的ボリュームのある定食」を作る必要があったが。

院内常駐の管理栄養士になれば、「健康的なごはん食」として、工夫次第で「おむすび」を組み込むことはできそうだからだ。

さっそく、看護師で助産師の妻に、Nutrition Support Team（栄養サポートチーム）の略である「NST」と「病院食とおむすび」の現状を聞いてみた。

まず、「朝ドラで、NSTのことなんてやるの？」と驚かれて。

実は、産科で、胎児の心拍数や子宮収縮と、妊婦さんのお腹の張り具合を調べ、胎児の健康状態を確認する検査のことを「NST（Non-stress test：ノンストレステスト）」または「胎児心拍数モニタリング」と呼ぶそう。

ついでに、栄養管理の「NST」は保険点数が比較的高い（病院が儲かる？）ので、最近の中規模以上の病院で導入する傾向にあるとのこと。

さらに、ドラマ『白い巨塔』の教授回診みたいな大げさなものはないにしろ…
「NST」は多忙で優秀な多職種のチームなので、午前中に行う担当患者への「栄養指導」と「患者情報の確認」は数名で、一気に全病棟を回るそう。

また「おむすび」については。

当然、炊いたお米をお茶碗に盛るかの違いだけなので、「おにぎり食」は普通に出ます…　と。

例えば、産科では、陣痛の合間に食べやすいので、「おにぎり食」や栄養補助食品の併用は一般的だよ…　と。

強引に「おむすび」に結び付けてこそ『おむすび』なのに…

現実は上記のような感じ…　だそうだ。

だったら、前回、わざわざ刺激物である「カレーライス」の設定にせずに。

試合の日だけ、不器用な手でお父さんが作ってくれた「焼き鳥入りの‘点トリ’おむすび」とか。

それこそ、あざとくても、強引に「おむすび」に結び付けてこそ『おむすび』だったと思う。

早速、「こうしたらよかったのにコーナー」を改め「後悔先に立たずコーナー」をやってみれば。

私は、主人公の「自慢げなフレーズ」や「お決まりのワード」みたいに、次のことを患者に言う設定はどうかなと考えるのだ。

結「うちの名前、米(こめ)ば結ぶと書いて米田結(よねだゆい)と書くと。やけん、小さい頃から‘おむすび’って呼ばれとったんね。やから、誰よりも‘おむすび’推しなんよ」

これくらい、あちこちで “おむすび推し” をやらないと、番組名の意味すらなくなる（すでに、ほぼ無いですが）と思う。

前回、朝ドラ『おちょやん』の劇中劇の母と息子役が共演！

さて、前置きが長くなったが、もう少し前回のことに触れてみる。

前回のキーパーソンが、かたくなに食事をとらなかった患者の晴斗（高田幸季）だ。

子役の高田幸季さんの名前で、朝ドラとの関係にピンときた読者様は、わたし並、いや私以上の朝ドラ通だ。

高田幸季さんの公式プロフィールには、下記の記載がある。

NHK朝ドラ「おちょやん」（一郎役）

すでにお気づきの方もいると思うが、スルーする必要もないので続けてみる。

朝ドラ『おちょやん』（NHK／2020年度後期）の劇中劇の千代（杉咲花）が出演するラジオドラマ『お父さんはお人好し』がった。

果物屋を営む夫婦とその12人の子どもたちが巻き起こすホームドラマで。

劇中の大家族の次女・乙子役の根岸恵子を演じたのが、NSTの一員である薬剤師・篠宮朱里を演じる辻凪子さんで。

乙子の息子・一郎を演じたのが、高田幸季さんだったのだ。

2021年5月3日放送、第22週『うちの大切な家族だす』の第106回では、番組収録シーンに共演場面もあった。

©NHK

「思い出してみると『おちょやん』も毎日ワクワクして見たなぁ」と感慨深い。

しかし、ここから、現実の『おむすび』に引き戻してみたい（涙）

今回はあまりにも呆れ、怒りも込み上げ、情けなくなった…

なぜ、今回はこんなに前置きが長いのか？

実は、一度リアルタイム視聴した際に、あまりにも呆れて、怒りも込み上げて、情けなくなってしまったのだ。

だから、気を落ち着かせるつもりで、1時間半もかけて前置きを準備したのだ。

しかし、収まらないので書く！

恐らく、次の四つを同時に書くのは今作が初めてだ。

●本当にそれは “死や病” でしか　〈その作品(ドラマ)〉　で描けないのか!?

●やたらと “死や余命”、“病気や障がい”、“現実に遭った災害” を盛り込むな！

●「病院の待合室」や「避難所」などの大型テレビで見ている視聴者に配慮して表現は慎重にするべき！

●特に、感情を刺激するような表現や描写こそ、演出がやりたいようにやるのではなく、受け手の心理を読み解いてやるべき！

「落ち着け、みっきー！」と自分の言い聞かせながら、出来るだけ冷静に書いてみる。

難病で入院中の堀内の病室の前を、結に偶然歩かせるとは!?

今作はすでに、各患者には、担当医をはじめ、担当ナースや担当の管理栄養士がいると、（私の基準では曖昧ではあるが）NSTの説明のくだりで述べたばかりなのだ。

それなのに、脚本家や演出家や制作統括は、主人公を真っ先に騒動へ関わらせるために、潰瘍性大腸炎の入院患者・堀内栄治（関秀人）の病室の前を、偶然を装って歩かせた。

さらに、栄治の妻・堀内咲江（辻葉子）に「栄養士さんに相談していいんか分からないですが」と唐突に相談させた。

これを、何の違和感も抱かない読者様は、ここでさようならしてくださって構わない。

「私も違和感を覚えました」の読者様だけに向けて続けてみる。

「トラブル依存症候群」と「相対的価値向上」をやらかした

繰り返しになるが、 そもそも論《その2》 として、潰瘍性大腸炎の入院患者・堀内には、担当医師の森下（馬場徹）がいて、管理栄養士だっているのだ。

だったら、脚本家や演出家や制作統括も、主人公が “仕事がデキる管理栄養士” の設定とするなら。

結が言うべきは「うちは堀内さんの担当やなかけん、担当ん管理栄養士ば呼んできます（担当ん管理栄養士に伝えとく）」ではないのか！

「食事がまずいと言って食べない」とか、血便が、腹痛が、飲み込みづらいと咲江に主人公に相談させてしまったことで、前回、あれだけ苦言を呈した「相対的価値向上」をやっちまったのだ。

武士の情けで、敢えて色付き文字にしなかった「相対的価値向上」だ。

「相対的価値向上」については、ご存じない読者様はぜひとも前回を読んでいただきたいが、簡単に言うなら。

意図的に周囲の評価を下げて、特定人物を目立たせる行為のこと。

約1分11秒間のメインタイトル映像を含んだ、たったの3分47秒で、今作は次の二つをやっちまったのだ。

一つは、主人公を活躍させるために、「トラブル依存症候群」。
　※トラブル依存症候群とは、「騒動至上主義」改め人間描写が蔑ろにしてまで、物語の構築を騒動ばかりに依存するドラマづくりのこと。

もう一つは、トラブル依存症をやるためにの「相対的価値向上」だ。

大阪新淀川記念病院は患者の命を軽視している病院なのか!?

なぜ、私が、この二つをやったことを「やっちまった」とまで言及するのか？

理由は、いくら今作が “医療ドラマ” でないとしても。

「大阪新淀川記念病院」の患者安全管理体制（患者の基本情報や病気の状況、入退院情報などを管理するシステムや体制）に疑問と不安を抱かざるを得ない “設定” にしているからだ。

「食のドラマに厳しすぎる」の声もあろう。

しかし、『おもすび』を病院で見ている視聴者も（長期治療中の患者さんたち含めて）たくさんいるのだ。

そのことも考慮すれば、劇中の「大阪新淀川記念病院」は患者の病気、いや生命すら軽視している病院と言わざるを得ないのだ。

そんなバカげた設定の病院で、主人公を活躍させても意味がないと思うのだ。

震災ネタでは人命を尊重し、管理栄養士ネタでは人命軽視？

さらに「でも、医療ドラマじゃないし…」の声には次のように反論する。

そもそも論《その3》 として、 今作は、これでもかと言わんばかりに “震災ネタ” を盛り込んで、「人の命はかけがえのないもの」であると散々描いてきたのでは？

震災ネタでは人命を尊重し、管理栄養士ネタでは人命軽視って？

さすがに、脚本家や演出家や制作統括も、自分たちの描きたいことだけ都合よく描きすぎ…　と位置付けるのは、厳しすぎるだろうか？

堀内の難病を患者本人にしか知らない設定って!?!?!?

もっともっと、ツッコミを入れる箇所はあるが。

まず、困ったのは、 そもそも論《その4》 として、患者の堀内を難病指定の設定にしたことだ。

当然、騒動を大きくするために、わざわざ難病にしたわけだ。

もう、この時点でどうかと思うし、怒りを抑えるのが難しかったのが、次のやり取りだ。

杉沢「お父さんが
　難病指定されてるご病気っていうのは
　ご存じですよね」
息子「いえ…」
結「お父さんと　もっと　しっかり
　話をしてください。家族なんですから」

堀内の難病を患者本人にしか知らない設定って!?!?!?

確かに、ひと昔、いやふた昔以上前なら「患者本人には告知しない」ことはあったが。

たったの5年間、2018年（平成30）の大阪の中規模病院で、難病を患者だけが知っていて、家族は知らないって？

「それなら患者家族が不安がるのは当然だが…」と済ますことはできない。

ほぼ全ての病院の設定の要素が、不備や欠陥のオンパレード

問題は、「今どきの病院ではあり得ない！」なんてツッコミではないのだ。

トラブル創出のために “病院の設定” に多少の “不備や欠陥” を盛り込むのは許容できるが。

ここまで、ほぼ全ての “病院の設定” の要素が、不備や欠陥のオンパレードにされてしまっては…

“ドラマ” として大問題であり、病院が舞台の “ドラマ” として、説得力が皆無過ぎて、文字通り「お話にならない」のだ。

そして何より困ったことであり、頭を抱えたくなるのは、脚本家や演出家や制作統括が「お話にならない」ことに自覚がない感じで進めている点だ。

さすがにこれを見て、「ムスビン、大活躍だね！」の人は、ここまで読んでいないと思うから書いてみた（苦笑）

あとがき

今回、いや今週を見て、つくづく「今作って、ギャルと震災だけやりたかったんだ」と思いましたね。

で、前回書いた通り、今後は『河童、理髪師になる』に進むわけですし。

そして、子育てで最も大変な時期とされる「新生児期から生後3ヶ月頃」と「0歳～3歳頃」は描かないのに、次週は？

もう、どうでもよくなってきちゃいました。
どうして、ここまでおかしく作るのでしょう？？？

でも、まだ食らいつきますよ！

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当ブログについて

フリーランスのホテル宴会（婚礼含む）＆映像ディレクター"みっきー"が、テレビ、映画、CM、ディズニー、音楽などエンターテインメント全般の感想を綴ります。愛するが故に、記事により毒を吐きますがご勘弁を。

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【ハンドルネーム】

みっきー

【ＨＰ】

ディレクターの目線TV

【性別】

男性

【職業】

宴会/映像ディレクター(フリーランス)

【自己紹介】

東京下町生まれ千葉県在住。
ホテル音響照明映像会社を経て、2001年独立。
ホテルでイベント、パーティー、
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活動拠点は東京と千葉の有名ホテル等。

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[03/06 モネモネ]

[03/06 ルールー]

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[03/05 ボクボク]

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[03/04 おにぎり]

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