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ブラックトリック~裁きを操る弁護人~

フジテレビ系・月9『ブラックトリック~裁きを操る弁護人~』
公式リンク:WebsiteX(旧Twitter)InstagramTikTok

第5話『恋は、国境を越えてー』の感想。


バルで土生洸太(神尾楓珠)と鯖山周平(戸塚純貴)から浦真鷲直人(GACKT)が弁護士になった理由を聞く麻生縁(志田未来)。帰り道、ドンヒョク(セヨン)から傘を借りた縁は、彼の相談を受けることに。千葉県の港南市で、マンションの立ち退きを拒む住人がいるという。現地を訪れた縁に、浦真鷲は“隠れた設計図”の存在を示唆し、そこに潜む“嘘”とは…。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---


原作:なし
脚本:吉髙寿男(過去作/ザ・ハイスクールヒーローズ) 第1,2
   市東さやか(過去作/真夏のシンデレラ) 第1,2
   阿部沙耶佳(過去作/東京P.D.警視庁広報2係) 第3
   萩森淳(過去作/クジャクのダンス、誰が見た?) 第4
   北浦勝大(過去作/サバ缶、宇宙へ行く) 5
   鈴木洋介(過去作/絶対零度~情報犯罪緊急捜査~)
演出:三橋利行(過去作/コンフィデンスマンJP,もしもこの世が舞台なら…) 第1,2
   下畠優太(過去作/真夏のシンデレラ,もしもこの世が舞台なら…) 第3,4
   林徹(過去作/大奥,黄昏流星群) 5
撮影監督:佐光朗介(過去作/映画「たたら侍」,映画「ミックス。」)
照明:加瀬弘行(過去作/映画「キングダム シリーズ」,映画「ミックス。」)
主題歌:GACKT「STAND ALONE」
※敬称略




主人公の活躍は派手だけど事件の筋道が見えないもったいなさ

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お仕事や学校の休憩時間や移動中の方、就職活動中の方、病気療養、子育て、介護など、それぞれの生活を送る読者の皆様…
私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

確認するまでもないが、この作品は《法廷や弁護をテーマにした裁判もののドラマ》のはずである。

しかし、見終わった後にどこか納得がいかない不思議な感覚が残ってしまう。

その理由は、主人公・浦真鷲直人(GACKT)の活躍ばかりが目立ち、事件の本質や物語の筋道がしっかり描かれていないからだ。

つまり、今回の中心人物であるはずの麻生縁(志田未来)の事情や、事件の背景が十分に説明されないまま物語が進んでしまっていたのだ。

そのため、主人公である浦真鷲とそのチームがどれほど華やかに解決しても “話のつながり” が見えてこない。

要するに、「リーガルドラマ」として最も大切な《事件の全体像を丁寧に伝える作業》が後回しになっているのだ。

本来であれば、物語の土台となる部分を丁寧に描いたうえで主人公の活躍を際立たせるべきであったのは言うまでもない。

さらに、土台が不安定なまま解決の爽快感だけを強調したため、視聴者は置いてけぼりになってしまった。

結果として、これまでの4話分よりも見ごたえはあるのに、話の内容には満足できないという非常にもったいない状況が生じたのだ。


ピンチの詰め込みすぎで主人公のすごさがかすんでしまう問題

今回では、ドラマの緊張感を高めるために、次々と予期せぬトラブルが発生する展開が詰め込まれた。

そのため、ハラハラドキドキさせるスリルや危機一髪の場面を演出することには成功している。

しかし、あまりにもトラブルが多発するため、主人公の本当のすごさや優秀さが伝わりにくい。

要するに、偶然や勢いでピンチを乗り切っているように見えてしまい、知性や緻密な作戦がかすんでしまったからである。

ドラマ制作においては、物語の深みで魅せるのか迫力あるアクションや展開で魅せるのかのバランスが欠かせない。

優秀なスタッフであれば両方の要素をうまく組み込むことも可能だが、配分を誤るとお互いの良さを打ち消し合ってしまうのだ。

結局、本作は《どの部分を一番の目玉として見せたいのか》という “制作側の迷い” が作品全体に出てしまっているわけである。

その迷いが視聴者にも伝わってしまい、物語への没入感を削ぐ原因になっている。


後出しの展開と隠しすぎな構成のせいで爽快感が半減

終盤になってから新しい事実や証拠を次々と明かす、いわゆる “後出しジャンケン” のような展開が目立ったのもよろしくない

今回の物語には、土地を不正に奪う不審な業者や強引な開発といった複雑な悪事の仕組みがテーマに含まれていたはずだ。

であるなら、それらの巨悪や脅威に対して主人公たちが、仲間と協力して立ち向かう構図をもっと分かりやすく強調すべきであったと思う。

そこを隠し続けて展開したから、扱っている題材自体は非常にスリルがあり魅力的だったのに、描き方の順番や強調の仕方が失敗したから、スカッとしないのである。

「リーガルドラマ」でありながら、事件の筋道が掴みにくいという点は物語として致命的な痛手である。

オチが悪くなかっただけに、そこに至るまでの過程の分かりづらさが悔やまれる作品となった。


事件の筋道と解決への筋を通すことが作品を面白くするカギ

今後の作品作りにおいては、まず事件の構図や依頼人の状況を早い段階で視聴者に分かりやすく示す必要がある。

トラブルを過剰に詰め込むのではなく、主人公の鋭い洞察力やチームワークによってピンチを脱する過程を丁寧に描くことが望ましい

また、後から種明かしをする手法を減らし視聴者も一緒に謎や問題に挑めるような構成にすることで物語への引き込みが強くなる。

つまり、解決の派手さだけでなく、リーガルドラマとしての筋道を一本しっかりと通すことが、作品全体の完成度を高めるカギとなるのだ。


あとがき

今回の根本的な課題は「物語の骨組み(ストーリーライン)」と「見せ場(アクション・エンターテインメント性)」の優先順位の崩れに集約されます。

リーガルドラマというジャンルにおいては、事件の背景や利害関係、法的アプローチの過程といった「論理的な筋道」が作品の説得力を支えます。

しかし第5話では、主人公陣営の華やかな活躍や連続するピンチの演出が優先された結果、肝心の事件の構図や依頼人側の描写が希薄となり、視聴者が状況を把握しにくい構造になっていました。

また、事件の核心となる悪事(土地にまつわる不正等)や後出しの展開が整理されないまま進行したため、結末の満足感に対して過程の納得感が追いつかないという乖離が生じています。

演出上のスリルやキャラクターの魅力を活かすためにも、まずは土台となる事件構造を明確に提示し、主人公の知性や解決のロジックを際立たせる構成が不可欠であったと考えられます。

まあ、脚本担当が毎回違うので、軌道修正できないことも、本作の最大の弱点だとは思います。


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第1話第2話第3話第4話


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連続テレビ小説『風、薫る』

NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『風、薫る』
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第101回第21週『定めと選択』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。


りん(見上愛)は、小説の執筆に専念するシマケン(佐野晶哉)を支えながら仕事に励む日々を送る。直美(上坂樹里)も、小川(甲斐翔真)と穏やかで幸せな日々を過ごしていた。ある日、虎太郎(小林虎之介)はシマケンとりんが仲むつまじく過ごす姿を目にして…。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------


原案田中ひかる『明治のナイチンゲール 大関和物語』
脚本:吉澤智子(過去作/ドリームチーム,幸運なひと,くるり~誰が私と恋をした?~)
脚本協力:佃良太(過去作/舞いあがれ!,それってパクリじゃないですか?) 第20~21
演出:佐々木善春(過去作/ごちそうさん,マッサン,あさが来た) 第1,4,8,11,12,19
   新田真三(過去作/あさが来た,べっぴんさん,トクサツガガガ) 第2,6,10,18
   橋本万葉(過去作/とと姉ちゃん,おむすび) 第5,9,13,17
   松本仁志(過去作/光る君へ,どうせ死ぬなら、パリで死のう。) 第3,7,14,15,20
   内田貴史(過去作/ちむどんどん) 第16,21
   平竣輔(過去作/本作第16週の助監督) 第20
制作統括:松園武大(過去作/とと姉ちゃん,半分、青い。,ちむどんどん)
   宮本えり子(過去作/なつぞら,エール)
音楽:野見祐二(過去作/光る君へ,どうせ死ぬなら、パリで死のう。)
主題歌:Mrs. GREEN APPLE「風と町」
語り(本編):研ナオコ
土曜日版ナレーション:石橋亜沙(NHK東京アナウンス室)
※敬称略




二人の主人公が切り替わるスピードについていけないモヤモヤ

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この『風、薫る』では、《ダブル主人公》という二人の主人公が交互に登場する形式をとっている。

前週はダブル主人公の一人である大家直美(上坂樹里)を中心に物語が動いていた。

そのためなのか、今回は、もう一人の主人公である一ノ瀬りん(見上愛)を中心に据えた展開へ切り替わっている。

冒頭から‘シマケン’こと島田健次郎(佐野晶哉 ex.Aぇ! group)が描かれたのも、話の主軸を‘りん’へ戻す意図があったと考えられる。

また、大型夏季休暇も終わり、常連の視聴者が通常視聴に戻ってくるため、一気に作品を盛り上げるための「脚本の仕掛け」や「物語の見せ方」や様々な都合も絡んでいるのだろう。

しかし、何よりも明らかなのは、急な登場人物の配置転換によって、視聴者はストーリーのつながりを見失いやすくなったことだ。

つまり、前後の脈絡が感じられないため、場面が突然切り替わったかのような唐突な印象を与えてしまうのだ。

いや、まるで《初めて見る週のダイジェスト版》のような切り刻み展開で、話に着いていくのが精いっぱいなのだ。

そして、もちろん私は、《三角関係の恋バナ》も《新人小説家のデビューもの》を見ているつもりは、1ミリもない!


詰め込みすぎで展開が早すぎるドラマの薄味感に対するモヤモヤ

今さら書くことではないが、一つの作品内にたくさんの要素を詰め込みすぎている点が、本作の分かりにくさの根本的な原因である。

単独の主人公であっても物語が過密になりがちな「令和のドラマ」だが、主人公が二人いることでその影響はさらに大きくなっている。

なぜなら、二人分の人生や出来事を同時に描く必要があり、物語の容量が限界を超えてしまいやすいからだ。

その結果、一つひとつのエピソードをじっくり描く時間が足りなくなり、片方の人物の物語や、全体的に内容が浅くなってしまう)のだ。

そして、内容がてんこ盛り状態のため、視聴者が過去の出来事を思い出す前に新しい場面へ移ってしまう。

そのため、話の流れに疑問や違和感を抱きやすくなる。

要するに、情報量が多すぎることで、大切な場面の印象が薄れてしまうのである。

であるから、「本編」なのに、まるで「土曜日ダイジェスト版」のよう… なのだ。


登場人物の描かれ方が雑でせっかくの魅力が台無しなモヤモヤ

具体例を挙げると、シマケンの恋愛要素は記憶に残りやすい一方で、彼が文章を書いて小説家を目指している設定は影が薄くなっている。

これは、登場人物の背景を描くバランスが崩れているからだ。

また、内科教授の木村文平(前野朋哉)と‘りん’がいつの間にか良好な関係を築いている点も、過程が省略されているため不思議にしか感じられない。

さらに妹の安(早坂美海)についても、いつの間にか結婚して子供がいる状態になっており、本来描くべき〈日常のドラマ〉が省かれている。

これ、もしも本作が《単独主人公》設定であれば、主人公‘りん’の活躍だけでなく、周りの人々の変化や人間関係の深まりを丁寧に見せることができたはずだ。

つまり、場面(=エピソード)の切り替えが早すぎることで、それぞれの登場人物が持つ魅力や物語の重みが損なわれているのだ。

と同時に、《全く、日常描写ができていない!》ことも意味する。


人間関係の丁寧な描写がないから主人公の魅力が見えないモヤモヤ

直美と‘りん’の関係についても、本来であれば「みなしご」と「元家老」という二人の歴史(出自)を生かした深い描写が可能だったはずだ。

また、直美と小川(甲斐翔真)の関係も同様で、二人の思い出や絆を示す出来事を丁寧に描いていれば、新婚生活の場面もより温かい気持ちで受け止められたに違いない。

しかし、兎にも角にも、劇中では《全く、日常描写ができていない!》ため、直美という人物の魅力が伝わりにくくなっているのだ。

それどころか、急な設定変更によって直美のキャラクターの性格が変わったように見えてしまい、観ている側に不自然さを与えている。

主人公を一人に絞っていたとしても上手くいったかは分からないが、少なくとも現状よりは人間関係をわかりやすく描けた可能性があるとは思う、今さらではあるが。


あとがき

朝ドラなどの連続ドラマにおいて、二人の主人公を同時に扱うダブル主人公制は、それぞれの物語を並行して進められる反面、一人あたりの尺が不足しやすい課題をほぼ必ず抱えます。

そのため、各登場人物の成長や関係性の変化に必要なプロセスの記述が省略されると、視聴者は文脈の飛躍を感じ、感情移入が困難になります。

残念ですが、本作は、これらの点において《完全に失敗している》と言わざるを得ません。


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TBS日曜劇場『VIVANT(第2シーズン)』

TBSテレビ系・日曜劇場『VIVANT(第2シーズン)』
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第14話〈第2シーズン第4話〉『裏切りの行方、別班を狙った宿敵の全貌』の感想。


キプロスでアリ(山中崇)を尋問した結果、公安を裏切った新庄(竜星涼)の居場所が判明。大富豪の伝手でタイへ逃亡した新庄を確保するため、乃木とドラムが動き始める。一方、櫻井司令の指示で乃木の部屋を訪れたのは、別班の仲間ではなく丸菱商事専務の長野(小日向文世)であり、その正体を巡り乃木の警戒が強まり…。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---


原作・脚本:福澤克雄(過去作/本作以外の原作作品は不明)
脚本:八津弘幸(過去作/前作,下町ロケット,陸王,おちょやん) 第1~10
   李正美(過去作/前作,半沢直樹2020,ドラゴン桜2021) 第1,4,7,10
   宮本勇人(過去作/前作,DCU(脚本協力)) 第2,5,8~14
   山本奈奈(過去作/前作,ドラゴン桜2021) 第3,6,10
   土井笑生(過去作/パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~2,3) 第11~14
演出:福澤克雄(過去作/前作,半沢直樹1、2,小さな巨人,下町ロケット,ドラゴン桜2021) 第1~5,7~14
   宮崎陽平(過去作/前作,下町ロケット,半沢直樹2020,日本沈没2021,DCU) 第1~12,14
   加藤亜季子(過去作/前作,ノーサイド・ゲーム特別編) 第1~12,14
音楽総監督:千住明(過去作/前作,アルジャーノンに花束を,LEADERSシリーズ)
音楽:斎木達彦(過去作/119エマージェンシーコール)
   兼松衆(過去作/前作音楽協力,102回目のプロポーズ)
※敬称略




開始10分で一気に心を掴む!登場人物たちの魅力溢れる怒濤の展開

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ドラマが始まってわずか10数分間で、主要な登場人物たちの見せ場が次々と押し寄せる。

ノゴーン・ベキ(役所広司)の脱獄を実行した新庄(竜星涼)の秘めた想いから始まり、公安の野崎(阿部寛)とサイバー犯罪対策課の捜査官・東条(濱田岳)の緊張感あるやり取り、そしてドラム(富栄ドラム)の存在感が画面を彩る。

前作の良さやこの作品ならではの独特な雰囲気を、短い時間の中にきっちりと詰め込んでいる。

短い尺でありながら、各キャラクターの個性が存分に発揮されており、視聴者の心を一気に引き込む展開となっていた。


上司と部下の連携で魅せる!組織として深みを増した別班の作戦

囚われた5人の別班を追う乃木(堺雅人)と丸菱商事の長野専務(小日向文世)の上司と部下による緊張感あふれる場面が、今回の展開における大きな見どころである。

前作では主人公である乃木の一人舞台という印象が強く、その圧倒的な活躍ばかりが目立っていた。

しかし今回は、上司である長野が密接に関わることで、秘密組織である別班全体の動きがよりリアルに浮かび上がる。

つまり、以前は主人公の単独行動によるその場の対応に見えていた部分が、組織的な計算された作戦として見えてくる点が見事なのだ。

こうした「脚本の仕掛け」や「物語の見せ方」の工夫により、作品全体の深みと面白さが格段に増している。


野崎の動向が鍵を握る?本格化する物語と今後の怒濤の展開

いよいよ本筋の物語が本格的に動き出し、さらなる波乱を予感させる。

作風として丁寧すぎる描写が続く点も散見されるが、ストーリーの核心にどう繋がるかが楽しみである。

とりわけ主要人物である野崎の動向をどこまで引っ張るかが、作品全体の評価を左右する大きな鍵となるだろう。

まあ、本作は2クール放送なので全放送回数を考慮すると、物語の中盤(第17~18話)あたりで大きな展開を迎える可能性が高いと思う。

一方で、張り巡らせた伏線をあっさりと回収してみせる予想外の展開も、このドラマの大きな魅力である。


あとがき

「うまく作り込んではいる」と思う一方で、「意外と平凡で、平坦な展開だなぁ」とも思って見ています。

やはり、全編が「セリフによる説明だらけ」なので、完全に「セリフを聞いて、流れを追うだけのドラマ」になっていると感じるからです。

私は《考察系ドラマが苦手》ではありますが、それでも、ここまで淡々と進むと「物足りないな」と思いますね。

まあ、ゴリゴリに考察部分を盛り込むのも、どうかと思いますが。


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第20週『家族のかたち』「土曜ダイジェスト版(土曜日版)」の感想。


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直美(上坂樹里)が派出看護に奔走する中、りん(見上愛)が新潟から戻り、恵風看護婦会で初仕事に臨む…。直美は登勢(前田亜季)の夫の看護を無償で引き受けるが、反町家の悪化した環境に苦悩する。小川(甲斐翔真)との思い出が揺れる直美の前に、りんが寄り添い気持ちを確かめる場面も描かれる。一方、横沢(井上祐貴)とシマケン(佐野晶哉)が雨の日に鉢合わせし、直美は田之上屋へ向かうが小川は現れず…。
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原案田中ひかる『明治のナイチンゲール 大関和物語』
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直美の結婚に絞った整理は見事だがドラマとしてこれで良いのか

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第20週の「土曜日ダイジェスト版」であるが。

複雑になりすぎていた「本編」の展開を整理し、ダブル主人公の一人である大家直美(上坂樹里)の恋愛や結婚という一つの軸に絞り込んだ点については素直に評価できる。

もう一人の主人公である一ノ瀬りん(見上愛)の周りの出来事も適切に削られており、話の流れとしては非常に見やすくなっていたからである。

しかしながら、ドラマ全体の出来栄えとして見た場合、本当にこの方向性で良かったのかという強い疑問が残る。


物語の土台を支える二つの大切なテーマが中途半端で残念

本作を見ていると、どうしても無視できない大きな問題点が二つ存在する。

まず一つ目は、主人公である‘りん’が心の傷を乗り越えて仕事に戻る過程の描き方である。

そして二つ目は、貧しい人々に対して無料で看護を行う無償派出看護という取り組みの扱い方である。

これらは物語の基盤を支える非常に大切な要素であり、作品の評価を左右する重要な場面である。

しかし、「本編」も「土曜日ダイジェスト版」も、ことごとく中途半端であった。


りんの苦難と復帰を結婚と同等に描かない描写への疑問

主人公の‘りん’が試練に直面するきっかけについては、当初の段階でとても丁寧に表現されていた。

ところが、その後に抱えた苦悩やトラウマを克服していく過程が、極めて曖昧に流されてしまった。

つまり、「心の傷が癒えた」という明確な場面がないまま、新潟から東京へ帰ってきた‘りん’であり、彼女ははいつの間にか職場へ戻ってきてしまったようにしか描いていないのだ。

これ、全体のバランスを鑑みれば、直美の結婚を盛大にお祝いするのであれば、一年間の苦難を経て戻ってきた‘りん’の復帰も同じくらい丁寧に祝福されるべきであったと思うのは間違いだろうか。


無償看護の理念が伝わらず結婚ばかりが目立つ展開の軽さ

無償派出看護という決断を下すまでの‘りん’や直美の心情についても、描写が不十分と言わざるを得ない。

これでは、直美が単に「産みの親が亡くなったから」という理由だけで「派出看護の会の発足」の行動を起こしたように見えてしまい、理念としての深みが伝わらないのだ。

さらに、「医療や看護の現場を描く」という重要な主題が抜け落ちたまま、「結婚」という個人的な出来事ばかりが目立ってしまった。

本来であれば、お金がないために看護を受けられない人々との交流を、もっと丁寧に描くことで視聴者も納得できたはずである。


仕事や志より個人の結婚を優先させる展開への強い違和感

今週の展開では、‘りん’と直美が、自分の仕事(看護婦)を差し置いて、個人の幸せ(恋愛と結婚)を最優先にしているように見えた。

人間としての生き方や専門職としての姿勢を描くうえで、このような順番の付け方には首を傾げざるを得ない。

もし主人公たちに大きな目標や志を語らせるのであれば、その夢に向かって努力する姿を何よりも優先して描くべきであったのだ。

大切な目標や志を雑に扱ってまで、結婚の話題を前面に出す必要はなかったとしか思えない。


恋愛か仕事かの二択に絞るか両方を対等に描くべきだった

この度の失敗を避けるためには、まず恋愛や結婚の話と、職業人としての成長の記録を明確に分離して描くべきであった。

つまり、仕事のくだりは全削除して、《恋愛&結婚ウィーク》に集中するだけでよかったのだ。

逆に、どうしても「仕事も盛り込みたい」のであれば、トラウマからの立ち直りや新しい手当てへの挑戦という課題を、結婚よりも高い優先順位として位置づける必要があった。

やはり、「二兎追うものは一兎も得ず」と言うように、どちらか一方にするべきだったのだ。

しかし、もし両方の要素をどちらも大切に扱いたいのであれば、両方を均等に丁寧に描写する構成に改めることが求められたのだ。


あとがき

こういうことは書きたい区内ですが、「本編」も「土曜日ダイジェスト版」も、ホント稚拙ですよね。

ドラマとして、まずは「派出看護」「無償派出看護」の第一歩が軌道に乗るまでを丁寧に描いてから、結婚ネタをやるだけでよかったと思いますよ。

そもそも、‘りん’と直美の看護ですら同時進行、平等に描けない脚本家や演出家や制作統括なのですから、やれないことをやるべきではなかったと思います。

きのう、新しい補足記事を投稿しました。
『風、薫る』よりは面白いと思います!

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名探偵のままでいて

テレビ朝日系・金曜ナイトドラマ『名探偵のままでいて』
公式リンク:WebsiteX(旧Twitter)InstagramTikTokYouTube

第5話『捨てられない物と捨てられた者』の感想。


四季(綱啓永)から告白された楓(吉川愛)は、美咲(恒松祐里)に相談し、四季と岩田(髙松アロハ)の間で揺れる自分の気持ちに気づかされる。一方、我妻(吉沢悠)は楓、城之内(大朏岳優)とともに恩師である祖父(奥田瑛二)のもとを訪れる。祖父は我妻の成長を喜ぶ一方、楓の人生を邪魔していないか気にかけていた。そんな中、岩田が高校生の小林(坂元愛登)を祖父宅へ連れてくる。小林が語る、幼少期に祖父母を襲った不可解な事故の話を聞いた祖父は、彼が本当に知りたいことは別にあるのではないかと問いかけて…。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---


原作:小西マサテル『名探偵のままでいて』シリーズ(宝島社)
脚本:若杉栞南(過去作/フムサシノ輪舞曲,ぜんぶ、あなたのためだから)
演出:村尾嘉昭(過去作/アンナチュラル,最愛,トリリオンゲーム) 第1,2,4
   片山修(過去作/相棒シリーズ,ドクターX 7,ザ・トラベルナースシリーズ) 第3
   近藤幸子(過去作/明日、私は誰かのカノジョ,ミス・ターゲット) 5
音楽:青木沙也果(過去作/ユニコーンに乗って,ライオンの隠れ家)
主題歌:平井大「名残花」
レビー小体型認知症監修:北村久美子
医療監修:山本昌督
介護指導:堀エリカ
警察監修:志保澤利一郎(チーム五社)
※敬称略




悲しい過去と残された謎に挑む少年の切ない物語

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人の‘みっきー’です!
お仕事や学校の休憩時間や移動中の方、就職活動中の方、病気療養、子育て、介護など、それぞれの生活を送る読者の皆様…
私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

ドラマの中で描かれる少年、高校生の小林(坂元愛登)は、幼い頃にあまりにも過酷な体験をしていた。

祖父母の家を訪れた瞬間に爆発音が響き、火災が発生したのだ。

認知症の祖父は取り乱した状態で出てきたが、車椅子の祖母は見当たらず、家はそのまま焼き尽くされてしまった。

その後、現場から祖母や車椅子の痕跡が消え去り、警察も少年の言葉をまともに取り合わなかった

さらに悲惨なことに、事態を確かめに向かっていた両親まで事故で同時に命を落としてしまう。

少年は親戚の元で育ちながらも、なぜ両親がすぐに駆けつけなかったのかという疑問を長年抱え続けていたわけである。


名探偵が解き明かす家族の隠された温かい愛の真相

記憶の真相を紐解いたのは、同じく病を抱えながらも鋭い観察力を持つ祖父(奥田瑛二)である。

両親がすぐに家へ向かわなかった理由は、冷酷さではなく、深い愛情に基づいていた。

実は祖母は火事の前に用水路へ落下の事故に遭い、すでに救急病院へ送られていた。

両親は少年を不安にさせないよう旅行へ向かわせ、裏で事態の収束に走っていた。

祖父の尊厳を守り、家族を守るために両親が選択したのは、心を込めた配慮)だった。

真実を知った少年は涙を流し、自分が愛されていた事実に救われることとなる。


認知症に向き合う家族の葛藤と心を揺さぶる温かい絆

物語の別の軸では、認知症を患う祖母を支える孫娘たちの葛藤が丁寧に描かれている。

自分の家族すら分からなくなる恐怖と戦う祖母(石野真子)に対し、主人公・楓(吉川愛)たちは優しく寄り添おうと模索する。

作中では、幻覚に怯える高齢者に対し、同じ病を経験する者が言葉をかける場面が存在する。

病気を治すことはできなくても、想い合い心配し合う関係性そのものが尊いと示される点にグッとくる。

また、登場人物たちが互いを思いやる姿は、観る者に人間関係の温もりを感じさせた。

悲しい現実の中にあっても、互いを支え合う絆が作品全体を包み込んでいるのである。


視点の工夫と複雑な人間模様が引き込むやさしいドラマ

この作品は、複数の登場人物が抱える複雑な事情が複雑に絡み合いながら進行する。

学校での会話に見えた場面が実は家庭内の悩みの吐露であったりと、視点の工夫が効いている。

両親を亡くした者や親の顔を知らない者同士が、互いに寄り添い救い合う姿も印象的だ。

また、放送時間帯の都合で視聴の維持が難しい側面もある。

がしかし、本作には録画や見逃し配信でも見たくなるような引き込まれる要素が詰まっている。

とにかく、本作は「心にやさしく、人にやさしくなれるドラマ」である。

病の進行という切ない現実を前にしながらも、タイトルに込められた願い… 《名探偵のままでいて》が切実に響くのだ。

登場人物たちの成長と選択が、物語の大きな魅力となっているのは間違いない。


あとがき

この第5話は、いわゆる「連ドラにおける折り返し地点=新章のはじまり」であると考えられます。

そのために、演出担当も、過去の4回を担当しない演出家になりました。

というわけで、やはり経験不足と言いましょうか。

脚本は、とてもよく書けていると判断できます。

しかし、感情に任せて出来事を書き連ねている印象が強い演出(映像作り)になっているため、登場人物の立場や出来事の順番が分かりにくかったのは悔やまれます。

また、「映像的にやってみたくなる」のは理解できますが、主観的な驚きや悲しみを強調しすぎて、客観的な事実と心情の変化がごちゃ混ぜに映像化されていた感も否めません

でも、今期の連ドラでは、とてもよくできている部類だと思います。


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フリーランスのホテル宴会(婚礼含む)&映像ディレクター"みっきー"が、テレビ、映画、CM、ディズニー、音楽などエンターテインメント全般の感想を綴ります。愛するが故に、記事により毒を吐きますがご勘弁を。

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ひきこもり先生
悲熊
美食探偵 明智五郎
人は見た目が100パーセント
火の粉
100万回 言えばよかった
病室で念仏を唱えないでください
病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~
ひよっこ
ひよっこ2
ビリオン×スクール
Believe -君にかける橋-
昼のセント酒
HERO[2014]
ファーストクラス[2]
ファーストペンギン!
ファイトソング
FINAL CUT
ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん
フェルマーの料理
VRおじさんの初恋
不機嫌な果実
ブギウギ
不適切にもほどがある!
不便な便利屋
ブラックペアン
ブラックペアン シーズン2
フラジャイル
フランケンシュタインの恋
ブラックリベンジ
フリンジマン
フルーツ宅配便
ブルーモーメント
プロフェッショナル 保険調査員・天音蓮
べしゃり暮らし
ヘッドハンター
べっぴんさん
ペテロの葬列
Heaven?~ご苦楽レストラン~
保育探偵25時
ボイス 110緊急指令室
ボーダーライン
HOPE~期待ゼロの新入社員~
ボク、運命の人です。
僕たちがやりました
ホクサイと飯さえあれば
僕とシッポと神楽坂
僕の初恋をキミに捧ぐ
僕のヤバイ妻
僕はどこから
僕らは奇跡でできている
僕達はまだその星の校則を知らない
星新一の不思議な不思議な短編ドラマ
星降る夜に
ホテルコンシェルジュ
ホリデイラブ
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[や]
やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる
やさしい猫
ヤッさん~築地発!おいしい事件簿~
屋根裏の恋人
山田孝之の東京都北区赤羽
ヤメゴク
ユーミンストーリーズ2024
ゆとりですがなにか
ユニコーンに乗って
ユニバーサル広告社
妖怪シェアハウス
ようこそ、わが家へ
4号警備
40万キロかなたの恋
4分間のマリーゴールド
[ら]
ライオンの隠れ家
ラヴソング
ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~
ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~
THE LAST COP/ラストコップ
ラストチャンス 再生請負人
ラスト・ドクター~監察医アキタの検死報告~
ラストマン-全盲の捜査官-
らんまん
リーガル・ハート ~いのちの再建弁護士~
リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~
リエゾン-こどものこころ診療所-
陸王
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リピート ~運命を変える10か月~
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#リモラブ ~普通の恋は邪道~
竜の道 二つの顔の復讐者
路(ルウ)~台湾エクスプレス~
ルパンの娘[1]
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流星ワゴン
臨床心理学者 火村英生の推理
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レンタル救世主
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6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱
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若者たち2014
私 結婚できないんじゃなくて、しないんです
私たちはどうかしている
ワタシってサバサバしてるから
わたし、定時で帰ります。
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私のおじさん~WATAOJI~
私の家政夫ナギサさん
罠の戦争
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わろてんか

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