夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」 （第30話／第8(最終)週・2024/7/16） 感想

NHK総合・夜ドラ『柚木さんちの四兄弟。』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第30話／第8(最終)週の感想。

なお、原作(漫画)である藤沢志月『柚木さんちの四兄弟。』は未読。
2023年10月から12月までAT-Xほかにて放送されたテレビアニメ（DVD BOX 発売中）も未鑑賞。

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隼（藤原大祐）たち四兄弟は叔父の夏次郎（中島歩）から電話で呼び出され、何の要件かは分からないままに、父の実家へ初めて向かう。もしかしたら弟たちを引き取りたいと言われるのではないかと、隼は不安に思う。父の実家は地元の名士の家柄。初めて会う祖父の勲（平田満）はほとんど何も語らず、隼はさらに不安を募らせるが、一方で尊（大野遥斗）・湊（山口暖人）・岳（永瀬矢紘）はすぐに親戚の人々と打ち解けていき…。
---上記のあらすじは、公式サイト等より引用---

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原作(漫画)：藤沢志月『柚木さんちの四兄弟。』
脚本：荒井修子（過去作/和田家の男たち,ｶﾅｶﾅ,ﾊﾟﾊﾟとﾑｽﾒの7日間）
演出：瀬田なつき（過去作/声ガール!,あのｺの夢を見たんです｡） 第1,2,5,7,最終週
　　　伊野部陽平（過去作/いつかﾃｨﾌｧﾆｰで朝食を,受付のｼﾞｮｰ） 第3週
　　　玉澤恭平（過去作/映画｢水は海に向かって流れる｣助監督） 第4週
　　　菊池俊次（過去作/映画｢海岸通りのﾈｺﾐﾐ探偵｣助監督） 第6週
音楽：王舟（過去作/ｺﾀｷ兄弟と四苦八苦,阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし）
制作統括：三本千晶（制作統括初）
　　　樋渡典英（過去作/育休刑事(ﾃﾞｶ)）
　　　渡辺悟（過去作/褒めるひと褒められるひと）
Ｐ：北林督世（プロデューサー初）
※敬称略

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今週が「最終週」だから、ラスト３話でエピローグ

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隼（藤原大祐）たち四兄弟が叔父の夏次郎（中島歩）から電話で呼び出され。

初めて会う祖父の勲（平田満）に戸惑いつつも。

隼（藤原大祐）は、学校の用事で急遽、弟たちを父の実家に残して東京に戻った… だけ。

これで感想を書くのは難題すぎる！

でも、今週が「最終週」だから、ラスト３話でエピローグなのだろう。

むしろ、ひとりになった隼が、自宅で尊（大野遥斗）・湊（山口暖人）・岳（永瀬矢紘）のことをどう考えるのか？ で。

兄弟の絆が深まるのか…

【注】原作(漫画)やテレビアニメ版のネタバレのコメント、お控えください。

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南くんが恋人!? （第1話/初回6分拡大スペシャル・2024/7/16） 感想

テレビ朝日系・火曜9時枠の連続ドラマ『南くんが恋人!?』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram、YouTube

第1話/初回6分拡大スペシャル『恋人が突然15cmに…!?』の感想。

●原案(漫画)である内田春菊『南くんの恋人』,『南くんは恋人』は未読。

●テレビドラマ『南くんの恋人』は、高橋由美子・武田真治主演版（第2作／1994年）、二宮和也・深田恭子主演版（第3作／2004年）、山本舞香・中川大志主演版（第4作／2015年）を鑑賞済み。

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堀切ちよみ（飯沼愛）は、高校生活最後のバスケットボール大会に挑んでいた。母の楓（木村佳乃）、祖母の百合子（加賀まりこ）、父の信太郎（武田真治）らが見守る中、ちよみの彼氏で、バスケットボール界のスターでもある南くん（八木勇征）が応援に駆けつける。試合は負けてしまうが、南くんはちよみの気持ちに寄り添ってくれる。そんな最高の彼氏・南くんとある約束を交わすちよみ。しかし、約束の日に南くんは現れず…？
---上記のあらすじは、公式サイト等より引用---

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原案：内田春菊『南くんの恋人』,『南くんは恋人』
脚本：岡田惠和（過去作/ﾋﾞｰﾁﾎﾞｰｲｽﾞ,ひよっこ,最後から二番目の恋,少年寅次郎,日曜の夜ぐらいは…）
演出：宝来忠昭（過去作/嘘の戦争,姉ちゃんの恋人,家政夫のﾐﾀｿﾞﾉｼﾘｰｽﾞ） 第1話
　　　小松隆志（過去作/家政夫のﾐﾀｿﾞﾉｼﾘｰｽﾞ,ﾘｴｿﾞﾝ-こどものこころ診療所-）
　　　竹園元（過去作/ｾﾐｵﾄｺ,6秒間の軌跡~花火師･望月星太郎ｼﾘｰｽﾞ）
撮影：川村明弘（過去作/ｽﾄﾛﾍﾞﾘｰﾅｲﾄ）
照明：田中雄哉（過去作/ｾﾐｵﾄｺ,天国からのﾗﾌﾞｿﾝｸﾞ）
音楽：村松崇継（過去作/未解決の女,昭和元禄落語心中,竜の道,万博の太陽）
主題歌：ゆず「伏線回収」
ＥＰ：内山聖子（過去作/ﾄﾞｸﾀｰX 6,7,妖怪ｼｪｱﾊｳｽ,七人の秘書,ｻﾞ･ﾄﾗﾍﾞﾙﾅｰｽ）
※敬称略

「懐かしいラブコメの王道」の復活に期待と不安…

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

当記事の上部の解説に記したとおり、原案の漫画は読んでいない。

しかし、実写テレビドラマ版『南くんの恋人』は…

●高橋由美子・武田真治主演版（第2作／1994年）
●二宮和也・深田恭子主演版（第3作／2004年）
●山本舞香・中川大志主演版（第4作／2015年）

を鑑賞済みだ。

恐らく、一定の年齢以上なら、第2作と第3作にどハマりした「懐かしいラブコメの王道」の復活に期待と不安で見始めた人も多かったと思う。

もちろん、私もそのひとりだ。

今作が大ヒットし、「希少種」が新しい流れになってほしい

公式サイトのイントロダクションには、こう書いてある。

『南くんの恋人』が
【男女逆転バージョン】で初映像化！
30年の時を経て
岡田惠和が再び脚本を執筆
ひと夏の甘くほろ苦くて、ちょっと懐かしい
ホーム・ラブコメディー、誕生！

今作の第1話を見て、改めて感じたのは。

数年前は大量生産されていた、いわゆる「ベタなラブコメ」の数が減ったんだなぁ。

最近の恋愛ドラマは、考察系の味の濃いやつや、余命や病気のトッピングで “ベタ” とはかけ離れたり。

「ベタなホームドラマ」なんてほぼ皆無で、謎解き、過去の因縁、事件絡みの「家族の話」が増えている。

そう、できるだけ装飾を取り除いた “シンプル” な “ドラマ” 自体が少ないのだ。

その意味では、今作のような作品は「朝ドラ」同様に「希少種」と言えると思う。

いや、今作が大ヒットして、「希少種」が新しい流れになってほしいとすら思う。

岡田脚本らしい令和版【男女逆転ver.】だけの世界観に期待

さて、今作を掘り下げてみよう。

岡田惠和氏の脚本だから、フツーの日常に突然トラブルメーカーが現れて、非日常の連続の末にほのぼのと終わる… のはお得意のストーリー展開だ。

祖父と孫が営む千葉の海の民宿に２人のイケメンがやってきて… が、男同士の友情を軸に描いた『ビーチボーイズ』。

鎌倉の大家族の隣にテレビプロデューサーが引っ越して来て… が、大人の恋愛青春コメディ『最後から二番目の恋』。

アパート「うつせみ荘」に、６年間住民を見てきたセミが人間になって… が、キセキのラブストーリー『セミオトコ』。

こんな感じで、今作も、神奈川でフツーに暮らす人たちに「突然15cmの手のひらサイズになった彼氏」が巻き起こす… 物語だ。

従って、大まかな物語の構成はベタでも…

岡田惠和氏らしい、令和版ならでの要素を盛り込み、【男女逆転バージョン】でしか描けない新しい世界を描くと思うし。

私の最大の期待は、そこだけと言っても過言でない。

小泉今日子『最後から2番目の恋』続編で30年ぶり月9主演へ！“不倫宣言”以来初の民放ドラマに | 女性自身 

思っていたよりも 90年代のテレビドラマのよう…

実際の映像を見た印象は、思っていたよりも 90年代のテレビドラマのようだったことだ。

例えば、脚本の設定を見てみると。

最近のドラマの男女は（例外はある）積極的に恋愛をしない傾向にある。

更に、家族や友達、同僚やご近所などと大人数で群れたがらない。

でも、令和のドラマは、『東京ラブストーリー』『ロングバケーション』のように、女性が恋愛に積極的だった。

また、豪華キャストを集めての群像劇も多かった。

演出も、今風というよりも、スタジオセットのデザイン、衣装や装置などの装飾の色づかいも発色が豊かな感じだし。

顔の、どアップも少なめで、ツーショット、スリーショット以上を多用することで、群像劇っぽさを出していた。

映像は、『家政夫のミタゾノ』シリーズの演出が携わっているために、少し鉄分を感じる色合いやざらつき感で、ちょっぴり不思議な世界観を創出した。

テレビ朝日がお得意とする色合いではあるが、ファンタジーとの組み合わせが面白いと思う。

次第に馴染めばいいし、「あとはガンバレ！」しか言えない

なんか、第1話の感想になっているのかどうか分からなくなってきたから、まとめちゃおう。

まず、「あれ？ みっきーさん、スルーしちゃうつもり？」のことから（笑）

数年前から、次のことを提唱し続けている。

ぼちぼち ＜20歳以上の俳優が学生服を着て学生時代を演じた回想シーン＞ を多用するのはやめませんか？

飯沼愛さんが 20歳で、八木勇征さん（FANTASTICS）が 27歳だ。

でも、そもそも今作は “回想” ではなく“今進行中”を描いているから該当しない。

むしろ気になるのは、過去の『南くんの恋人』シリーズに比べると… キャラクター自体も、俳優も弱い点だ。
※これ以上は、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃になるから書かない。

別に、最終回までに馴染めばいいし、「あとはガンバレ！」しか言えないから。

名バイプレーヤーズの俳優陣が飯沼愛さんを全力で後方支援

番宣のときから、よい意味で「どうなるんだろう!?」と楽しみだったのが、豪華絢爛と言いたくなるような名バイプレーヤーズの俳優陣だ。

主役級の俳優さんたちが、びっしり＆きっちりと脇を固めている。

なのに、脚本も演出も、もちろん俳優さん本人も、出すぎず目立た過ぎず、今作がGP帯(午後7時～11時の時間帯)のドラマ初主演となる飯沼愛さんを全力で後方支援しているのが実に作品全体のやさしさにつながって見えた。

個人的には、せっかく令和6年に復活したのだから、映像的にも物語的にも、もっとやってよかったと思う。

でも、塩梅を間違えれば、他のあざといドラマと似てしまう。

テレ朝も気合十分だろうから、落ち着くであろう数話後が腕の見せ所になるかもしれない。

あとがき

個人的に見たいのは、昨年の反町隆史さんとのラジオのやり取りで、岡田惠和さんが「ビーチボーイズの続編なら書ける」とおっしゃっていたので、『BB』の続編なんですけどね。

今作の世間の評価は、賛否両論あるんでしょうけど。

私は、夏の夜に、のんびりと見るには意外と悪くないと思いました。

なくてもいい “謎解き” や “縦軸” を強制的に見せられるより、ずっといいです。

おっと、感想の投稿を続けるかどうかは、分かりません。

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連続テレビ小説「虎に翼」 （第77回・2024/7/16） 感想

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『虎に翼』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第77回／第16週『女やもめに花が咲く？』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

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花江（森田望智）への手紙に「仕事も家事も完璧にこなす」と書いた寅子（伊藤沙莉）に、花江からの返事が届く。そこには「寅子にしかできないことを」と書かれていた。一方、三条支部では判事としての仕事が山積み。山の境界線をめぐる民事調停を担当することになった寅子は、申立人の森口（俵木藤汰）、弁護士の杉田（高橋克実）、書記官の高瀬（望月歩）らとで現地へ出向くことにする。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

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原作：なし
脚本：吉田恵里香（過去作/恋せぬふたり,生理のおじさんとその娘）
演出：梛川善郎（過去作/べっぴんさん,おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに） 第1,2,4,7,10,11,14,16週
　　　橋本万葉（過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘） 第3,8,13週
　　　安藤大佑（過去作/とと姉ちゃん,となりのﾏｻﾗ,やさしい猫） 第5,6,9,12週
　　　伊集院悠（過去作/ｵｰﾃﾞｨｵﾄﾞﾗﾏ･FMｼｱﾀｰ｢告白の対価｣静岡局制作） 第15週
音楽：森優太（過去作/海の見える理髪店,あなたのﾌﾞﾂが､ここに,忘恋剤）
主題歌：米津玄師「さよーならまたいつか！」
法律考証：村上一博（明治大学 法学部 専任教授）
裁判所考証：荒井史男（元名古屋高裁長官　定年退官）
風俗考証：天野隆子（過去作/ごちそうさん,花子とｱﾝ,ｽｶｰﾚｯﾄ）
旧字考証：三浦直人（明治大学大学院 文学研究科 史学専攻 日本史学専修）
医事考証：冨田泰彦（過去作/育休刑事,らんまん.どうする家康）
医事考証：冨田泰彦（過去作/育休刑事,らんまん.どうする家康）
ジェンダー・セクシュアリティ考証：前川直哉（福島大学 教育推進機構 高等教育企画室 准教授）
タイトルバック制作：シシヤマザキ（公式サイト ）
取材：清永聡（NHK解説委員:司法･事件･公文書管理･災害）
語り(本編)：尾野真千子（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,長谷川町子物語,足尾から来た女）
語り(土曜日版)：山下誠一郎（過去作/Eﾃﾚ｢小雪と発酵おばあちゃん｣）
副音声解説：山崎健太郎（過去作舞いあがれ!,らんまん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ）
制作統括：尾崎裕和（過去作/恋せぬふたり,鎌倉殿の13人）
※敬称略

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亡くなった人に宛てた手紙だけを扱う特別な緑色のポスト

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アバンタイトルから、高橋克実さんのネイティブな三条弁が炸裂で始まった、三連休明けの火曜日だ。

感想の冒頭から脱線してみたい。

メインタイトル映像明けのファーストカットが「佐田家の緑色のポスト」から花江（森田望智）からの手紙を手に取る優未（竹澤咲子）のカットだ。

「緑色のポスト」で最初に思い出したのが、京都府舞鶴市にある大聖寺の境内にある「緑色のポスト」だ。

詳しくは下記の記事を読んでいただくとして。

大聖寺のご住職が境内に設置した “亡くなった人に宛てた手紙だけを扱う特別なポスト” のことだ。

「１歳で亡くなった息子へ」天国へ手紙を届ける『緑色のポスト』　彼岸に行われるお焚き上げで空へ”配達” | 特集 | MBSニュース 

だからといって、なんてことはないのだが。

先日、下記の投稿で書いたことと、もしかするとリンクしているのかな？ と。

●亡き父(優三)を介しての、母・寅子と娘・優未の関係性の再構築

朝ドラ「虎に翼」 新潟で優未が「スンッ」と「お利口さんのふり」をやめるのに必要なものは？ 

私の思い過ごし… だとは思うが。

寅子と優未が、優三（仲野太賀）の死を咀嚼できるかできないかは別にして。

一度は真正面から受け止め受け入れ咀嚼することで、優未の「スンッ」と「お利口さんのふり」が消えて、母と娘の関係の再構築がはじまるような気がしてならないのだ。

まさかの「イマジナリー猪爪家ご一行」が新潟に参上！

ということで。

まるで、「緑色のポスト」が導いたかのように、まさかの「イマジナリー猪爪家ご一行」が新潟に参上だ（三条支部だけに）！
※「イマジナリー猪爪家ご一行」は元気にご存命だ（笑）

単純に、花江たちのモノローグを重ねる、手書きを書いている場面を組み込むというのが王道だが。

ご丁寧に、新潟の佐田家のスタジオセットに、花江、直明（三山凌輝）、直人（琉人）、直治（楠楓馬）、道男（和田庵）まで参加参戦だ。

「イマジナリーの場面」は手持ちカメラで、「現実」は夕景風だが「イマジナリー」は少し朝日が差し込んだ感じの照明にし、雰囲気が変えてある。

なかなか、意味深な演出だ。

もちろん、仕事に比べて、恐らく「母子の土台作り」のほうが難題だろうから、意味深にして引っ張るのは悪くない。

だって、そう簡単に「解決の糸口」が見えたら、つまらないからだ。

「持ちつ持たれつ」と「法にのっとった判断」のせめぎ合い

「仕事の土台作り」パートは、三条で林業を営む森口（俵木藤汰）と原（星野亘）が山の境界線をめぐる民事調停だ。

これまでの家庭裁判所の調停は、いわば「弱者を強者から守る」という分かりやすい “法の正義” と “寅子の正義” をドラマッチックに描いた感じだった。

でも、「新潟編」の調停は「持ちつ持たれつ」と「法にのっとった判断」のせめぎ合いを描くようだ。

地方ならでは、地域に根ざした支所ならではの “地元のしがらみ” が新鮮だ。

さらに、アバンタイトルにも再採用された、次の航一（岡田将生）のひと言にもつながる気もする。

寅子「この町の方は 皆さん とても親切で」
航一「親切…」

寅子よりも自宅にいる時間が多く、地域の人たちと日常の中でかかわる機会が多いであろう優未が、ある意味で腹黒い大人たちの “持ちつ持たれつ” に巻き込まれるのか気になってしょうがない展開になった。

と同時に、書記官の高瀬（望月歩）の「お兄さんたちを戦争の取られて」は、優三と重なるし。

何よりも、高瀬は「高瀬雄三郎」で、「ゆうぞう(ゆうざぶろう)だが」が名前に入っているのだ。

いろいろと、微妙にそれぞれのパーツは重なっているが、どのように全容にリンクするのか全く見えない。

もちろん、話は分かりやすいのに、展開は予想しにくいのも “今作らしさ” だ。

益々、仕事と母子の土台作りがどう進展していくのか、楽しみでしょうがない。

あとがき

きっと、劇中の花江の二つのセリフが謎解きのキーワードだと思うんです。

花江「トラちゃん あなたは何も分かってないわ」

花江「トラちゃんにしか できないことがある」

地元の弁護士・杉田太郎（高橋克実）や書記官・高瀬、申立人の森口、娘の優未を含めた “人の本音” を、まだ理解していない寅子と。

愛する夫を戦争で取られた妻として、「法の下の平等」精神の女性裁判官としての「「トラちゃんにしか できないこと」がポイントなんでしょうね。

やはり、問題解決のキーパーソンは、航一だと思うんですけど。

次回を待ちましょう！

妄想映画｢ﾄﾗつば･ｱﾍﾞﾝｼﾞｬｰｽﾞ／ｳｨﾒﾝｽﾞ･ﾌｧｲﾄ｣

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【これまでの感想】

第1週『女賢しくて牛売り損なう？』
1 2 3 4 5 土 
第2週『女三人寄ればかしましい？』
6 7 8 9 10 土 
第3週『女は三界に家なし？』
11 12 13 14 15 土 

朝ドラ「虎に翼」は、「戦隊モノ」でなく「和製アベンジャーズ」だと本気で思う理由 

第4週『屈み女に反り男？』
16 17 18 19 20 土 
第5週『朝雨は女の腕まくり？』
21 22 23 24 25 土 
第6週『女の一念、岩をも通す?』
26 27 28 29 30 土 
第7週『女の心は猫の目？』
31 32 33 34 35 土 
第8週『女冥利に尽きる？』
36 37 38 39 40 土 
第9週『男は度胸、女は愛嬌？』
41 42 43 44 45 土 

納得！「虎に翼」の演出語る「マーベル映画を意識」やはり“トラつば・アベンジャーズ”は正解だった…？ 

第10週『女の知恵は鼻の先？』
46 47 48 49 50 土 


朝ドラ「虎に翼」花岡（岩田剛典）のモデルは山口良忠さん？正義感を貫いた判事の生き様！ 
朝ドラ「虎に翼」寅子、花江、よねで描かれる100年前の“同年代の女性の多様性”を考える 
朝ドラ「虎に翼」多岐川幸四郎（滝藤賢一）のモデルは“家庭裁判所の父”宇田川潤四郎さん？「花子とアン」との意外なご縁も！ 
朝ドラ「虎に翼」への質問に回答「轟の、花岡への感情に “恋愛要素” はあったと思いますか？」 

第11週『女子と小人は養い難し？』
51 52 53 54 55 土 
第12週『家に女房なきは火のない炉のごとし？』
56 57 58 59 60 土 

午後LIVEニュースーン 午後4時台・「虎に翼」取材担当者がドラマの裏側を語る“第12週の寅子と家裁がやったこと”

第13週『女房は掃きだめから拾え？』
61 62 63 64 65 土 

朝ドラ「虎に翼」星航一（岡田将生）のモデルは“初代最高裁長官の長男”三淵乾太郎さん？渋沢栄一との遠いご縁も！”

第14週『女房百日　馬二十日？』
66 67 68 69 70 土 

拍手コメント返信（2024/7/4）：虎に翼(第69回) ※私は寅子が“ブチ切れ”た理由をこう解釈しました(長文です)

第15週『女房は山の神百石の位？』
71 72 73 74 75 土 

拍手コメント返信（2024/7/10）その2：虎に翼(第73回) ※「直明と花江の寅子への忠告は１年後では遅かったのか？」を考えてみた

朝ドラ「虎に翼」 新潟で優未が「スンッ」と「お利口さんのふり」をやめるのに必要なものは？

第16週『女やもめに花が咲く？』
76 

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夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」 （第29話／第8(最終)週・2024/7/15） 感想

NHK総合・夜ドラ『柚木さんちの四兄弟。』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第29話／第8(最終)週の感想。

なお、原作(漫画)である藤沢志月『柚木さんちの四兄弟。』は未読。
2023年10月から12月までAT-Xほかにて放送されたテレビアニメ（DVD BOX 発売中）も未鑑賞。

---

隼（藤原大祐）と尊（大野遥斗）に勧められ、日記を始めた岳（永瀬矢紘）。自分の考えを整理したり、学習したことの復習にもなることに気づいた岳は、日記が楽しくなる。岳から見る尊と湊（山口暖人）は、会話がかみ合っていないようにも見えるが、二人にしか分からない世界が少しうらやましくもある。そんな兄たちのことを観察する日々の中で、岳は日記を続けていく。そしてある日、四兄弟は毎月行く場所へとやってきて…。
---上記のあらすじは、公式サイト等より引用---

---

原作(漫画)：藤沢志月『柚木さんちの四兄弟。』
脚本：荒井修子（過去作/和田家の男たち,ｶﾅｶﾅ,ﾊﾟﾊﾟとﾑｽﾒの7日間）
演出：瀬田なつき（過去作/声ガール!,あのｺの夢を見たんです｡） 第1,2,5,7,最終週
　　　伊野部陽平（過去作/いつかﾃｨﾌｧﾆｰで朝食を,受付のｼﾞｮｰ） 第3週
　　　玉澤恭平（過去作/映画｢水は海に向かって流れる｣助監督） 第4週
　　　菊池俊次（過去作/映画｢海岸通りのﾈｺﾐﾐ探偵｣助監督） 第6週
音楽：王舟（過去作/ｺﾀｷ兄弟と四苦八苦,阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし）
制作統括：三本千晶（制作統括初）
　　　樋渡典英（過去作/育休刑事(ﾃﾞｶ)）
　　　渡辺悟（過去作/褒めるひと褒められるひと）
Ｐ：北林督世（プロデューサー初）
※敬称略

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３歳下の妹が生まれたときのことを思い出した…

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

今回は、いろいろ考えて、考えさせられる内容だった。

まず、思い出したのが、３歳下の妹が生まれたときのことだ。

私が生まれた産院の同じ病室に入院していたお腹の大きな母の見舞いに行く時は、いつも父と佐久間製菓の「缶入りドロップス」を買って、３人で食べたのを鮮明に覚えている。

で、妹が生まれたときは触れるのが怖くて、初めて妹の手を握ったのはだいぶたってからだと記憶している。

もう一つ考えたのは、そんな触れると壊してしまいそうな妹が、今年の１月に兄より先に急逝したことだ。

まさか、自分が妹のお骨を拾うなんて…（涙）

湿っぽいのは、これくらいにしておこう。

「家族をおもう」「家族の中の自分をおもう」のも日常描写

岳「更に年下の俺は
　さしずめ ひ孫というところだったのかな」
隼「岳さんは ご隠居って感じです」

柚木家の長男・隼（藤原大祐）と四男・岳（永瀬矢紘）の関係を絶妙に表現したやり取りだ。

また、東京都など一部の都市部では「7月盆／新盆」が、先日の7月13日～16日だった。

私も、妻とお墓参りに行って来たばかりだ。

ということで、タイミング的にもバッチリ。

私が不思議に思うのは、お墓参りをすると “楽しい思い出” ばかりを思い出すことだ。

そして、「いない」ことは悲しいが、「生きている」ことを満喫できる。

いつもと違うテイストであるが、「家族をおもう」「家族の中の自分をおもう」のも、ある種の日常描写だと思う。

【注】原作(漫画)やテレビアニメ版のネタバレのコメント、お控えください。

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マウンテンドクター （第2話・2024/7/15） 感想

関西テレビ制作・フジテレビ系・新 月10ドラマ『マウンテンドクター』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram、TikTok

第2話『山岳医療チーム始動!滑落事故から親子の命を救え』の感想。

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復帰早々、周子（檀れい）からMMTのメンバーに任命された歩（杉野遥亮）は、リーダーの小宮山（八嶋智人）や他のメンバーが山岳医療に否定的でモチベーションが低いことにがく然とする。初回の山小屋での診療は歩と麻酔科の典子（岡崎紗絵）だけが参加することになる。
山小屋に着いた歩と典子は、初めての登山に来た野口七海（西原亜希）と息子の大地（横山歩）に会う。大地は母親に反発しており、歩は大地のボロボロのスニーカーが気になる。その翌日、山頂へ向かっていた七海が崖下に滑落し、大地も腕を負傷するが、悪天候でヘリが飛べない。歩と典子は現場へ急行し、七海を救出して山小屋まで運ぶが、七海の容体が急変する。歩は七海を動かせない状況で、病院にいる玲（宮澤エマ）に助けを求める。
その頃、病院では小宮山たちが搬送された大地の様子がおかしいことに気づく。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---

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原作：なし
脚本：高橋悠也（過去作/仮面ﾗｲﾀﾞｰｴｸﾞｾﾞｲﾄﾞ,ﾐﾗｰ･ﾂｲﾝｽﾞ,ｻﾞ･ﾊｲｽｸｰﾙ ﾋｰﾛｰｽﾞ）
演出：国本雅広（過去作/ﾃﾞｶﾜﾝｺ,ｶﾝﾅさーん!,青のSP） 第1,2話
　　　高橋貴司（過去作/青のSP,ｼｯｺｳ!!~犬と私と執行官~ 第7話のみ）
　　　保坂昭一（過去作/転職の魔王様 第8話のみ）
主題歌：Official髭男dism「Sharon」
音楽：林ゆうき（過去作/緊急取調室.Believe-君にかける橋-）
※敬称略

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＜80点＞は差し上げたいくらいの「王道な医療ドラマ」

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

週のはじまり月曜日の夜ドラマだから、ちょっとだけ触れておきたい。

今期は、私基準で「見たいドラマ」「応援したい連ドラ」が非常に少ない。

だから、視聴基準を若干下げないと、朝ドラ『虎に翼』を超える連ドラがないのが現状のラインナップ。

従って、今作も前回よりは評価基準に下駄を履かせていることはご承知おき願いたい。

というわけで早速だが、底上げした評価を書こう（笑）

“考察好き” の大好物である江森岳人（大森南朋）が絡む “縦軸” の強調がなかったら。
100点満点で軽く＜80点＞は差し上げたいくらいの「王道な医療ドラマ」だ。

良い意味で『コード・ブルー』のDNAを培養して薄めた感じ

まず、評価したいのは。

“縦軸” 以外が、単純明快な ＜医療・医師側の事情＞ と ＜患者側の事情＞ を組み合わせたお涙頂戴なストーリーになっていることだ。

二極化した事情の中に、家族や家庭、健康や生活を盛り込んで、重ねていることや。

薄らではあるが、主人公・宮本歩（杉野遥亮）と野口大地（横山歩）の “息子が親を思う気持ち” も重ねて、ホームドラマの要素も盛り込んでいる。

もちろん、麻酔科医の村松典子（岡崎紗絵）や山岳看護師の鮎川玲（宮澤エマ）らの山岳医療だけでなく、医療従事者の心意気みたいな熱いものまで、何とか盛り込まれている。

これらを総合的に見ると、今期は他にも『新宿野戦病院』やブラックペアン シーズン２』などの医療ドラマがあるが。

「医療ドラマはなぜ多い？」納得の理由。天才外科医、歌舞伎町、山岳…今夏のドラマも豊作 - ライブドアニュース 

その中でも、意外にも（過大評価しております！）、あの救急医療ドラマの名作『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の DNAを純粋培養して薄めた感じになっていると思うのだ。

まあ、サクッと言っちゃえば、「私は、こういうのなら好き」ということだ（笑）

前回を30分に縮小し、今回と合体して第1話にしていたら…

でも、少しはいつもの基準でも書いておこう（苦笑）

絶対に言いたいのは。

第1話の大部分を占めた前日譚（プリクエル＝オリジナルの物語に先行する出来事を描き、前作のバックストーリーを補完するパート）を 30分程度に圧縮して、今回と合体させたものを「第1話/15分拡大放送」にしたら…
世間の評価はもっと高かったと思う… ということだ。

簡単にいえば、宮本が資格を取得するまでを 30分くらいに縮めて、第2話とくっつけるだけでよかったと思う。

今回は、照明に加えて撮影も頑張った

因みに、前回の感想で、照明監督である金子宗央氏のライティングはよいが、撮影はダメと書いた。

しかし、今回は、撮影監督である中山秀一氏の撮影もなかなか良かった。

特に評価したいのは、崖下に滑落した野口七海（西原亜希）と大地を救急処置をする場面だ。

救助方法には「？」もあるにはあるが、私が評価するのは、あれだけのカット数を現地屋外ロケで撮影したことだ。
※一部合成している可能性はゼロでないが。

やはり、スタジオ撮影とは臨場感が違うからだ。

また、撮影と照明が見栄えをつくったのが、夜の繁華街の橋を宮本と山岳看護師の玲が渡る場面の美しさだ。

ロケ地は、長野県松本市の女鳥羽川に架かる「中の橋」（中央2丁目10番）で、昼間の現地は下記のような感じ。

照明と撮影によって、全く違う世界に見えたと思う。

もちろん、前回では「脚本については、お話にならない！」と酷評したが、今回はうまく仕上げたと再評価。

繰り返しになるが、これなら、「次回も見たくなる」だ。

あとがき

１年前は『ばらかもん』だった杉野遥亮さんが… 俳優さんってスゴイお仕事ですね。

思春期の大地を演じたのが、横山歩さん。
朝ドラ『花子とアン』（NHK／2014年度前期）にて、花子と英治の息子・花岡歩を演じた青年（当時はナント４歳！）だ。

そりゃあ、自分も老けるわなぁ（汗）

母の七海を演じたのは西原亜希さん。
私の印象は神宮寺勇太さん主演ドラマ『受付のジョー』での “鉄壁の受付嬢チーフ” の佐知山瞳役ですね。

次回も、正常進化を続けていただきたいです。

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