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連続テレビ小説「カーネーション」

NHK総合・連続テレビ小説『カーネーション』公式
第15週『愛する力』の『第81,82回』の感想。



 私は本作を初見なので、ネタバレ等のコメントは無視します。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


【第81回】
戦争中ずっと休刊になっていた雑誌が復刊し、そのアメリカンモード特集に糸子(尾野真千子)らは胸を躍らせる。闇市で鮮やかな水玉模様の生地を見つけた糸子は、さっそくサエ(黒谷友香)のためにワンピースを縫いあげる。しかし静子(柳生みゆ)から、それを着て恋人の復員を出迎えたいと頼みこまれ、仰天する。水玉のワンピースが大評判になったころ、美しい花嫁姿の静子をそっと見送る、糸子とハル(正司照枝)の姿があった。


【第82回】
オハラ洋装店では、新たに経理担当者を雇い入れる。やってきた松田恵(六角精児)に、その名前から女性だと思っていた糸子(尾野真千子)らは驚く。恵に人脈を広げるように勧められ、糸子は泉州繊維商業組合の寄り合いに参加する。そこで組合長の三浦(近藤正臣)、組合員の北村(星田英利)、そして紳士服職人の周防(綾野剛)らと知り合う。北村に勧められ、初めての酒を豪快に飲んでみせた糸子は、酔いつぶれてしまう。
---上記のあらすじは[NHK番組表]より引用---

【第81回】新たな登場人物の受け入れ準備態勢を整えてた

本放送時は、2012年1月10日(火)。時は、昭和21年(1946)3月で、前回の3か月後だ。休刊だった『婦人美粧』が復刊し、巻頭特集の「アメリカンモード」に胸を躍らせる糸子たちオハラ洋裁店で始まった第81回。

いよいよ、本放送時も正月気分が完全に抜け、本作も後半戦の本格始動のため、前半戦での登場人物たちを退場させて、新たな登場人物の受け入れ準備態勢を整えてた、と言う15分だった。

新旧キャラの鮮やかで丁寧な切り替え風景が続く

しかし、本作が後半戦も素晴らしいと思うのは、大人の事情としては確かに「新キャラの受け入れ準備」なのだが、そう言う気配を一切感じさせず、むしろ大人の事情を勘ぐってしまう自分の腹黒さが恥ずかしくなる程の、鮮やかで丁寧な切り替え風景と言った方が正しい位だ。

最初は、糸子の妹・静子の片付け方だが(こう表現をするのが私の腹黒さ…)、嫁入りで家を出て行くと言うのは別に新鮮でも何でもない。でも、そこに至る過程が良いのだ。

まず、糸子が、木之元栄作と訪れた闇市の雑貨屋で、“鮮やかな青色の水玉模様の生地” を見つけたところから物語は動き出す。そして、第77回で戦争が終わって “おしゃれ” をしたくて堪らなかった様子のサエにワンピースを縫い上げる。

台詞の違和感を意図的に創り出し、視聴者を惹き付ける

サエも戦争でいろいろな大切なものを失った女性。そんな女性に、和服には無い “真っ青の生地に白の水玉の生地” を着て貰って元気を取り戻して欲しいと願い、糸子がこう言う…

糸子(M)「うちは 記念すべき1着目に
     サエの服をこさえてやりたいと思てました。
     あんな戦争のあとでも
     これ着て 生まれ変わった気ぃになってくれるんやったら
     そんなに嬉しい事はありません。

まず、ここまで放送尺で約6分で、戦後が本格的に動き出し、それに伴って “おしゃれ” と “女性の意識” の変化を同時に丁寧に描いた。そしてまた、ここで脚本が良いなと思ったところ。それは糸子のモノローグの最後の部分「そんなに嬉しい事」の「そんなに」だ。普通「こんなに」と言わないだろうか。

「そんなに」だったら「そんなに嬉しくない」と繋がるのが一般的なのに、「そんなに…嬉しい」のだ。なんか、糸子の本当に嬉しい気持ちを、ちょっとした違和感で引っ掛かりを持たせている、そんな印象を受けた。

サエ用の "真っ青の生地に白の水玉のワンピース" が静子を動かす

見事な展開はここからだ。このサエのために縫い上げた “真っ青の生地に白の水玉のワンピース” が3歳年下の糸子の妹・静子を動かすのだ。

ワンピースを見た静子は既に30歳で、今日その水玉のワンピースを着て恋人の復員を出迎えたいと、突然に言い出す。普通なら、サエがワンピースを着て街を闊歩して、世間の注目を浴びると言う展開になりそうなのに、突然静子の話になる。

本来なら違和感のある強引な展開に見えるはずだが、序盤で十分に “真っ青の生地に白の水玉の生地” への女性たちの驚きや、その記事で縫い上げたワンピースが持つ “女性の心を動かす秘めたパワー” が描かれているから、唐突さが薄れ…

むしろ “真っ青の生地に白の水玉のワンピース” を介在することによって、糸子とサエと静子の3人の女性の生き様が、1着の洋服で繋がった印象になるから、物語が途切れた印象が全くない。

更にこのくだりで、静子が恋人の存在を糸子に隠していた理由は、姉の糸子が夫を亡くしているのに、自分が幸せになるなんて…のように気を遣ったことを打ち明ける。そんな優しい静子に男前の糸子が言う台詞がいい。

糸子「あんたな。姉ちゃんを 何やと思てんや」

ここも、普通なら「姉ちゃんを 誰やと思てんや」と言いそうなのに「何や」と言う。そのことによって、大袈裟に言えば糸子は「姉」を超越した存在、例えば「おしゃれの伝道師」とか「天下の小原糸子」とか、そんな糸子の自信が見える台詞になっている。

この辺の違和感の使い方は、先の「そんなに」に通じる手法だ。続けて登場するのだから、脚本家が意図的にやっているのも間違いないと思う。ここがまずお見事。

ビックリする程のトントン拍子だが、全くご都合主義に見えない

そして、静子は “真っ青の生地に白の水玉のワンピース” を着て、店の前で恋人が来るのを待つ。やがて、恋人らしき男性が現れると、静子は駆け寄って男性に抱きつく。店内から、その様子を見ていたサエが驚く。

サ  エ「ご… ごっついな この頃の子ぉは」
糸  子「ほんま 人が見てるちゅうのに」
糸子(M)「これも 新しい時代が着たっちゅう事やろか」

当然、「水玉のワンピース」も予約殺到で大流行。ここまでビックリする程のトントン拍子だが、全くご都合主義に見えないのが本作の良いところ。なぜなら、糸子とサエと静子のそれぞれの心情が、ちゃんと連携して物語を構成しているからだ。

"糸子と勝の祝言" と組合せれば、連ドラの醍醐味を堪能

そして、時は、昭和21年(1946)5月。静子は、糸子が着られなかった白無垢を着て、布団に寝たままの祖母・ハルに挨拶をする。

静子「おばあちゃん。行ってきます」

ハル「きれえな花嫁さんや」
静子「今日まで お世話になりました」
ハル「達者で 幸せになるんやで」
静子「また すぐ帰ってくるよって」
ハル「アホか。帰ってきて どないすんや。達者でな」

静子は商店街の人たちの拍手と祝福の声を浴びながら、式へと向かう。静子は、2階の窓から見送っている糸子とハルの姿を振り返って見た。大声で名残惜しそうに静子に声を掛ける糸子。糸子の祝言の日を思い出す糸子の母・千代。

糸子「はよ行き。向こうさん 待たせたら
   また おばあちゃん 怒んで」
千代「せやなあ 糸子ん時は おばあちゃん 怖かったなあ」

この辺のやりとりは、放送自体はだいぶ前になるが、丁寧に且つ面白おかしく描かれた “糸子と勝の祝言” を見ていた視聴者なら、連ドラの醍醐味を十分に味わえる描写になっていた。

静子の後ろ姿でも、見送る糸子の笑顔でも終わらずに

そして、嫁入りの静子の後ろ姿でも、静子を見送る糸子の笑顔でも、その2つの何れでも終わらずに、この糸子のモノローグ↓で15分は締め括られる…

糸子(M)「静子を見送って ひとつき後の6月11日。
     おばあちゃんは 静かに息を引き取りました」

もはや、「常連キャラの退場劇」とは言えない程の感動的なホームドラマの1ページだった。女性の生き抜く強さも描かれ、新しい時代の幕開けも描かれ、小原家の1つの時代がまた終わりまた始まる “輪廻” も描かれた。糸子の母としての顔も描かれて、申し分のない静子とハルの退場。ホント、穴がない。

録画の仕方によって、ラスト数秒が録画されない事がある

話は反れるが、今回の1日に2回連続で放送されている再放送を録画すると、レコーダーによっては録画方式によって、例えば今回の最後の糸子のモノローグが録画されないことが分かった。要は、「16:20~16:35」と「16:35~16:50」と予約録画すると、「16:35」の数秒間が欠落してしまうのだ。それを防止するには「16:20~16:50」と録画設定を見直すなどの工夫が必要だ。


【第82回】新たな登場人物らの加入劇

時は、昭和21年(1946)7月。仏壇の遺影の数が1つずつ増えて行くのが、寂しい。さて、前回の感想で「前半戦での登場人物たちを退場させて、新たな登場人物の受け入れ準備態勢を整えてた」と書いた。そして、その準備態勢を活かしまくった今回の新たな登場人物たちの加入劇。

よ~く考えられた脚本だなと感心するのは、普通なら “新たな登場人物が騒動を起こし” て「誰だ! 誰だ?」と人物説明になるのに、本作では騒動を起こすのは主人公の糸子のほうだから、脚本家の「普通」をやらない「創意工夫」には恐れ入る。口先だけの「斬新な朝ドラ」とは比較にならない。

定番だから面白い "おっちょこちょいネタ"

でもって、本編。まず、松田恵(六角精児)の登場シーンだが、何のことはない「まつだ めぐみ」と言う名前から女性だと勘違いしていたと言う定番な “おっちょこちょいネタ” なのだが、そこに現れたのが六角精児さんだから、楽しくなる。

2回目の "おっちょこちょいネタ" には、創意工夫がある

そして、今度は、いつもの糸子よろしく、新しい所にはちょっと敵意を抱きつつ相手の懐の中に飛び込んで…からの “おっちょこちょいネタ” なのだが、2回目は少し凝って作り込まれていた。糸子は泉州繊維商業組合の寄り合いに参加する。そこで、酒癖の悪い組合員の北村達雄(ほっしゃん。)に絡まれる。

達雄「紅一点!」
糸子「は?」
達雄「初めて 女の商売人が交じるっちゅうさかい
   楽しみにしちゃあったのに
   あっかい花が来る 思ちゃあったら ただの里芋じょ!」
糸子「はあ?」

そりゃあ、「里芋」と言われただけでも、相当はらわたが煮えくり返ったはずなのに、「ひょっとしたら 酒 飲んだ事ないんちゃうんけ?」とまで言われたら、黙って引き下がるハズがない。期待通りに売られた喧嘩を買って、飲めるか分からぬ酒を勢いで飲み始めるが、今度は「うまい」と言って、グイグイと飲み始めちゃう。

そして、当然の如く酔っ払う糸子。そして、この日初めて会った長崎からやって来た周防龍一(綾野剛)に大迷惑をかけてしまう。

最後の尾野真千子さんの "顔芸" の名演技が素晴らしかった

翌朝、怒る縫い子の昌子と、笑う糸子と言うオチで終了。

糸子(M)「もう あの人に 金輪際 会う事がありませんように…」

ラストのこのモノローグを言う糸子を演じた、尾野真千子さんの顔芸と言っても良い名演技も素晴らしかった。

どんなに個性的な脇役が来ても、糸子は霞まないのがスゴイ

とにかく飽きない。これだけ一気に個性的な俳優陣とそれらが演じる個性的な新キャラが登場したのに、糸子の存在が全く霞(かす)むことがない。むしろ、周りが個性的であればある程、糸子の個性が際立って映る。

その理由は、誰よりも糸子自身が個性的だから。言い換えれば、主人公が強いってことだ。主人公が誰よりも強いから、主人公が動いて創り出される物語も強くなる。多少のことではビクつかない。しっかりと、糸子の人生が描かれ続けている。今回もお見事だった。

あとがき

六角精児さん、近藤正臣さん、ほっしゃん。さん、そして綾野剛さんも出演されていたんですね。前回で2人退場して、今回で一気に4人も投入。それも結構な癖のある個性的な登場人物たちだけに、騒動を巻き起こして…と考えそうなのに、それをやらなかった脚本の渡辺あやさんは、スゴイです。

まあ、逆説的に考えると、あまりにも個性が強過ぎるから騒動は糸子に任せて、15分を上手にまとめた訳でもありますが。いずれにしても、こう連続して飽きさせないのはお見事でした。

最後に。前回の感想に 139回ものWeb拍手と数々のコメントを頂き、ありがとうございます。『カーネーション』の放送の2年前に「渡辺あや×尾野真千子」のコンビで放送されたNHK 広島発ドラマ「火の魚」の劇場版をDVDで見ました。感想も書きました。まだ未見の方には、是非ともご覧になるのをお勧めします。

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映画原作派のためのアダプテーション入門 :フィッツジェラルドからピンチョンまで
『映画原作派のためのアダプテーション入門 (波戸岡 景太/著・彩流社)』の感想。
採点は、★★★★(最高5つ星で、4つ)です。

【私の評価基準:書籍用】
★★★★★  傑作! 是非とも本棚に並べたい一冊。
★★★★  秀作! 私が太鼓判を押せる一冊。
★★★☆☆  まあまあ。お小遣いに余裕があれば買っても良いい。
★★☆☆☆  好き嫌いの分岐点。図書館で十分。
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当blogは、原作と映像作品は基本的に比較しない

当blogでは、テレビドラマや映画の感想の際に、冒頭で「当blogは、原作と映像作品は基本的に比較しない立場です」と表記することがある。それは、原作物(小説や漫画やアニメ)と映画やドラマの熱烈なファンが、私の感想に対して、両者を混同してコメントされると返答に困るからだ。

小説の映画化から、原文と脚本を読み比べて解説

本書のタイトルにある「アダプテーション」とは、原作となる小説(本書では漫画やアニメには触れられていない)からを、映画用に脚色することを示す。

しかし、本書ではカナダの文芸評論家リンダ・ハッチオンの物語制作の方法論の中の「アダプテーション(適応)理論」をヒントにし、小説の映画化を考察し、小説と映画の表現の違いなどを小説の原文と映画の脚本を読み比べて解説してあるアダプテーション理論の入門書。

名作映画に於ける仕掛けや工夫を明快に解説

小説『グレート・ギャッツビー』とレッドフォード主演とディカプリオ主演の各映画版『華麗なるギャッピー』での小説と各映画版とのシーンの比較や、キューブリック監督が映画『シャイニング』で魅せた長編小説の芸術的な圧縮技法など、多数の名作映画に於ける仕掛けや工夫を明快に解説してある。

原作の小説と映画の関係性を少し掘り下げたい人向け

「ただの小説」は、他のメディアと関係をもった瞬間、たちまち何かの「原作」となってしまう

こんな序章で始まる本書。小説好きの人が読めば “映画の原作となった小説には、失うものと得るものがある” と言う視点で楽しめるし、映画好きな人が読めば “映画スタッフ側の意図や工夫” を見て取れる。原作となった小説と映画の関係性を少し掘り下げたい人向けの、読み易いが内容は濃い目な一冊だ。

あとがき

「これは原作を超えた」とか「やはり原作には勝てない」など言われますが、「原作となった小説」から「映画版」 への移行を、AからBへの単なる翻案(以前に誰かがした事柄の大筋を真似て、細かい点を造り変えること)と否定的に捉えずに、メディアの転換としてのクリエイティブな行為として考えるのは、未来があって面白かったです。


     

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アダプテーションとは何か 岩田 和男

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[読書] 正義のセ [第1~4巻] (阿川 佐和子/著・角川書店) 感想

©日本テレビ

正義のセ1-4巻セット(角川文庫)
『正義のセ [第1~4巻] (阿川 佐和子/著・角川書店)』の感想。
採点は、★★★★(最高5つ星で、4つ)です。

【私の評価基準:書籍用】
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★★★★  秀作! 私が太鼓判を押せる一冊。
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2018年4月から吉高由里子さんで実写ドラマ化

2018年4月11日から日本テレビ系にて、吉高由里子さん主演で実写連続ドラマ化される『正義のセ』未の原作と言うことで、現在発行させている全4巻を読了。

内容は、小学生5年生の時のある事件を発端に、持ち前の正義感を活かすために検事になった、下町の豆腐屋育ちの主人公・凛々子が、新人女性検事として家族や同僚たちの協力を得ながら、不器用だが真っ直ぐに事件に取り組みながら、泣いたり笑ったり、奮闘の末に決断したりと、検事としても女性としても成長していく物語だ。

"聞き上手" の著者が "被疑者の声を聞く検事" を描く面白さ

まず、注目は著者がインタビュアーとしての才能をお持ちの、所謂 “聞き上手” である阿川佐和子であると言う点だ。聞き上手である著者が “被疑者の声を聞く検事” を主人公にした小説を書いたことだ。お蔭で、被疑者だけでなく周囲の人たちの声を上手に聞いて、自分自身に反映させる主人公に仕上がった。

お蔭で小説なのに台詞が実に生き生きとしており、主人公はもちろんのこと、登場人物の中に好感が持てる人がたくさん登場するのも、読んでいて楽しかった。

著者らしい主人公の実家 "豆腐屋" の巧みな表現が楽しい

正義感が強くて融通が利かない下町の豆腐屋の娘が、検事として成長していく物語なのだが、持ち前の正義感で事件にぶつかっては行くものの、当然思い通りには進まず葛藤する。とにかく、分かり易くて馴染みやすいキャラクターが主人公。でも、これだけでは物足りない。どこにでもあるようなお仕事物語で終わってしまう。

本作が上手いのは、主人公の実家の豆腐屋を巧みに絡めているところだ。もちろん豆腐屋を営む家族たちのほんわかした空気感に読者も癒されるのだが、これがただの職場と実家と言う単純な対比構造で終わらないのが面白いところ。これ以上はネタバレになるから書かないが、豆腐屋の描写を含めて、著者らしさが溢れた表現で楽しかった。

あとがき

4巻を一度に読みましたが、全体的にはテンポが良くて楽しく読めました。ただ、一番面白いのは、小学時代が描かれる第1巻です。第2巻以降も恋や友情などが描かれて、話が膨らんで楽しいですが、成長物語としては断然 “成長の幅が大きい” 第1巻がおススメです。まっ、1巻から順に読むのが良いのは当然ですが…

では、連ドラの原作としてはどうか? 日テレ「水曜ドラマ」枠らしいお仕事ドラマになるとは思いますが、ドラマの主人公としては個性が足りません。職業こそ違えど似たり寄ったりになる可能性はあります。小説に物足りない痛快さと、小説のちょっと古めかしい表現を上手く料理したら面白くなりそうです。


       

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正義のセ 2 史上最低の三十歳! (角川文庫)
正義のセ 3 名誉挽回の大勝負! (角川文庫)
正義のセ 4 負けっぱなしで終わるもんか! (角川文庫)

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[読書] 警視庁文書捜査官 (麻見 和史/著・KADOKAWA) 感想

©テレビ朝日

警視庁文書捜査官
『警視庁文書捜査官 (麻見 和史/著・KADOKAWA)』の感想。
採点は、★★★☆☆(最高5つ星で、3つ)です。

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2018年4月から波瑠さんと鈴木京香さんと実写ドラマ化

2018年4月19日からテレビ朝日系にて、波瑠さんと鈴木京香さんがテレビドラマで初タッグを組むことで話題になっている連ドラ『未解決の女 警視庁文書捜査官』の原作と言うことで読了。

内容は、文章心理学を学び、文書の内容から書いた人の生まれや性格などを推理する能力が認められた “文字フェチ” な女性刑事が活躍する物語だ。

"文字" に特化した推理や、「文書解読班」の設定も新鮮だ!

遺体から被害者の思いを引き出す監察医や、遺留品から持ち主の無念な声を聞く刑事などの物語の類型的な作品ではある。上川隆也さん主演の連ドラ『遺留捜査』に似てはいるが…

こちらの刑事は “文字” と “事件” を結び付けて捜査する点で “キワモノ感” は一枚上手。また、「警視庁捜査第一課文書解読班」と言う部署の設定もオリジナリティーを感じる。

事件がありきたりで、解決編も文字にこじつけた感じが…

ただ、読んでる途中も読み終わっても、今一つスカッとしない。その理由の1つは、事件そのものが既視感があり、解決に至る過程も “文字” を無理矢理にこじつけた感じが強いこと。お蔭で、本作で一番魅せなければいけない “文字フェチ” の面白さがしぼんでしまったのだ。要は、結局は心理学じゃないの?って感じ。これでマイナス1点。

幾ら何でも主人公が幼過ぎる! デキる上司の束ね役が欲しい

また、「警視庁捜査第一課文書解読班」の面々な男女いろいろ設定が考えられているが、肝心の主人公がちょっと幼いと言うか単純過ぎる。だから、個性的で面白いのだが、如何せん警察官なんだから、もっとデキる上司がお目付け役でいて全体を束ねて貰わないと、読んでいてイライラとモヤモヤが増えただけだった。これで更にマイナス1点だ。

あとがき

文書やメモから事件を読み取り、推理して捜査をする点は、やや類似作品の匂いはしますが、実写ドラマ化する点では視覚的に面白そうです。ただ、今回のドラマ化に当たって、のだ。4月からドラマ化。“文字フェチ” の鳴海警部補(女)役に鈴木京香さん、鳴海とバディを組む年下の上司・矢代巡査部長(男)は波瑠さんが演じます。

本作の面白さに、「年下の女性上司に、とまどう年上の男性部下」と言う関係があるのに、なぜ実写ドラマ化でバディを同性にしたのでしょう? と言う訳で、ドラマ版は “文字フェチ刑事” が活躍する点だけ引用した “別物” と捉えた方が良さそうです。ただ、書籍に話題を戻すと、麻見和史さんの文章が面白いので、続編は読んでみたいです。


     

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永久囚人 警視庁文書捜査官
緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ (角川文庫)
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あなたを困らせる遺伝子をスイッチオフ! ―脳の電気発射を止める魔法の言葉―
【おススメ度】★★★★

私の評価基準(書籍用)


「あとがき」を先に読むと、著者の意図がストンと落ちる

私のように催眠に対する興味があったり、私よりも催眠に関する知識が少しある人には、本書が最初から奥歯に何かが挟まったような物言いいで、少しイライラしたりモヤモヤするかも知れない。

例えば、序盤の「◯◯さんって、すげー」のくだりで、そう感じた人は少し掟破りだが、P.246-247の「あとがき」まで一気に飛んで読むことを、是非ともおすすめする。そうすれば、著者が謂わんとしていることが、ストンと落ちてくる。そして、たちまちイライラやモヤモヤが晴れるはずだ。

つまり、「困ったスイッチ」がオンになっているだけ

以前に読んだ『小さなことで感情をゆさぶられるあなたへ』よりも、著者らしい独特の語り口が、冴え渡っている本書。

私なりの解釈ではこんな感じ。日々の生活で生き辛さを感じていると、無意識に自分を責めてしまうことが多々ある。そして、全てを否定的に捉えて、もうこのまま生きたくない…と考えてしまう。でも、その原因はそんな自分の被害者意識なマイナス思考でなく、「困ったスイッチ」がオンになっているだけ。

スイッチのオン状態辛いなら、スイッチをオフしてみませんか?と言う教えであり、治療でもあり、催眠スクリプト(遺伝子の名称を使った催眠暗示)を実例を提供することで、それに該当した読者も影響を受けると言う巧みな仕掛けが施された本だ。

意外と「◯◯さんって、すげー」は効くぞ!

私はピンと来なかったが、遺伝子のスイッチオフ…と言う方法は、当てはまる人なら意外と上手く自分の世界を変えてくれそうな気がした。信じるものは救われる…そんな気軽な気持ちでトライするのが良いかも知れない。

そして、数週間ほど、イラッとしそうになったら、目の前の人を「◯◯さんって、すげー」と言ってみている。すると、不思議とイライラが無くなって、更に「何でイラついていたんだっけ?」とまで意識できる。この方法が正しいのか分からないが、私には意外と合っているように感じた。

あとがき

なかなか面白いアプローチで自分改革を勧める本でした。大嶋信頼さんの文章は、読んでいるとハテナの連続なのですが、不思議と引き込まれます。これも、既に何かの暗示にかかつているのかも?だって、他の本も読んでみたくなりましたから…


     

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●企画書,文章関連
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おすすめ本 「読ませる」ための文章センスが身につく本
●心理学,犯罪関連
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おすすめ本 反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
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おすすめ本 ブラックペアン1988 新装版
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  • 当ブログについて
フリーランスのホテル宴会(婚礼含む)&映像ディレクター"みっきー"が、テレビ、映画、CM、ディズニー、音楽などエンターテインメント全般の感想を綴ります。愛するが故に、記事により毒を吐きますがご勘弁を。


  • 管理人 自己紹介
【ハンドルネーム】
みっきー
【性別】
男性
【職業】
宴会/映像ディレクター(フリーランス)
【自己紹介】
東京下町生まれ千葉県在住。
ホテル音響照明映像会社を経て、2001年独立。
ホテルでイベント、パーティー、
映像コンテンツ等の演出を手掛ける。
活動拠点は東京と千葉の有名ホテル等。
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テレ東 22:00  ラストチャンス 再生請負人(第5話)
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フジ 21:00  健康で文化的な最低限度の生活(第5話)
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テレ東 20:00  警視庁ゼロ係[3](第2話)
NHK総合 22:00  透明なゆりかご(第4話)
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フジ 24:05  限界団地(最終回)
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【途中で離脱】
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探偵が早すぎる(第2話)
サバイバル・ウェディング(第3話)
ヒモメン ※感想無し
いつかこの雨がやむ日まで(第1話)
ハゲタカ(第5話)
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