連続テレビ小説「ばけばけ」 （第14回・2025/10/16） 感想

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『ばけばけ』
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第14回／第3週『ヨーコソ、マツノケヘ。』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

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トキ（髙石あかり）が傳（堤真一）の看病をはじめて３週間。傳の具合は回復しない。工場の様子を心配する傳に順調であると答えるトキだが、工場では傳が戻るまでに経営状況を回復させようと、トキやチヨ（倉沢杏菜）、せん（安達木乃）、工女たちが馬車馬のように厳しく働かされていた。ある日、看病のために夕食を作っていたトキがけがを負ってしまう。そこに、駆けつけたタエ（北川景子）の提案にトキは衝撃を受ける。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

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原作：なし
脚本：ふじきみつ彦（過去作/ﾊﾞｲﾌﾟﾚｲﾔｰｽﾞ,きょうの猫村さん,一橋桐子の犯罪日記）
演出：村橋直樹（過去作/まれ,透明なゆりかご,ｻｷﾞﾃﾞｶ） 第1,2週
　　　泉並敬眞（過去作/ｽｶｰﾚｯﾄ,ｶﾑｶﾑｴﾌﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ） 第3週
　　　松岡一史（過去作/まんぷく,心の傷を癒すということ,ｶﾑｶﾑｴﾌﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ）
制作統括：橋爪國臣（過去作/青天を衝け,あなたのﾌﾞﾂが､ここに,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ）
音楽：牛尾憲輔（過去作/ﾁｪﾝｿｰﾏﾝ,僕の心のﾔﾊﾞｲやつ,ﾀﾞﾝﾀﾞﾀﾞﾝ）
主題歌：ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
土曜日版ナレーション：北郷美穂子（NHK大阪アナウンサー）
副音声解説：山崎健太郎（過去作/舞いあがれ!,らんまん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ,虎に翼,おむすび）
タイトル写真：川島小鳥（過去作/未来ちゃん,SHISHAMOｱｰﾄﾜｰｸ）
タイトルロゴ：西沢和樹（instagram.com/nishizawa_k/）
プロデューサー：田島彰洋,鈴木航｜美術：山内浩幹、淀裕矢｜美術進行：澤幸樹｜技術：増田徹、備中正幸｜音響効果：松本有加、巽浩悦、吉田亜矢｜撮影：岩崎亮、関照男｜照明：根来伴承、大西弘憲｜音声：吉竹淳樹、稲垣雄二｜映像技術：前田惇徳、原幸介、山下健｜カラーグレーディング：原幸介、前田惇徳｜VFX：西垣友貴、神戸大樹、山田茂人｜CG：大西智子、空閑卓海、古市百人、佐藤望｜装置：佐藤千織｜装飾：津村政幸、横田浩｜特殊効果：奥村陵、宮崎真有｜衣装：横山智和｜メイク：堀洋子、正田早百合｜持道具：楠正由貴、森上陽子｜かつら：松本誠也、丹波峯子｜特殊メイク：江川悦子、権田日和｜特殊メイク協力：荒井律子、大谷美咲｜助監督：小林直毅｜制作担当：木村晴治｜取材：川野秀昭、鈴木航｜編集：藤澤加奈子｜記録木本裕美｜時代・風俗考証：刑部芳則｜松江風俗考証：藤岡大拙｜出雲ことば指導：多々納斉｜所作指導：藤間豊宏｜料理指導：広里貴子｜英語指導：塩屋孔章｜英字指導：前田祐加｜眼科指導：大路正人｜怪談ばなし指導：玉田玉秀斎｜茶道指導：有澤一男｜三味線指導(タエ)：菊央雄司｜三味線指導(遊郭)：長江浩子｜アクション指導：中村健人｜日本画指導：諫山恵実｜造園：堤正和
※敬称略

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朝からクスッと笑えて、ほろっとできる朝ドラがある幸福感

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
お仕事や学校の休憩時間や移動中の方、就職活動中の方、病気療養、子育て、介護など、それぞれの生活を送る読者の皆様…
私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

前回の感想で、トキ（髙石あかり）が病に倒れた雨清水傳（堤真一）の看病に行く初日くらいは…

父・司之介（岡部たかし）と母・フミ（池脇千鶴）、祖父・勘右衛門（小日向文世） と夫・銀二郎（寛一郎）の4人で見送る場面を盛り込むことが、今作がホームドラマであることを強調することになったのに…　と書いた。

そして、前回の終盤で “トキの出自の秘密の暴露” があったことを受け。

今回のアバンタイトルで、看病に出かけるトキを4人が見送る場面が挿入された。

これこそが “ホームドラマらしいありふれた日常描写” だ。

若干、「牛乳」を用いてコミカルさを醸し出しているのも悪くない。

やはり、朝ドラは、朝からクスッと笑えて、ほろっとできるのが、脚本と演出と俳優のよき塩梅だと思う。

出雲弁「ごし」の"柔らかさとへりくだり"が聞き心地がよい

メインタイトル映像明けも《朝からクスッと笑えて、ほろっとできる…》だ。

前回での “トキの出自の秘密の暴露” があったからこそ、トキと傳の‘お粥’を介した “親子逆転の図” が微笑ましいし、切なく映る。

トキとタエ（北川景子）の‘しじみコロコロ’を介した “疑似母娘の図” も、言葉に表せないくらいにグッと来る。

そこで本編と直接関係ないが、この場面で私の耳を奪ったトキのセリフをご紹介したい。

トキ「こちらに　溶いてごしなさいませ」

このあとの「温めてごしなさいませ」にも含まれている「ごし」である。

出雲弁で「○○して下さい」の際に使うそうだ。

万葉集に登場する「ごせ」（?くれないか）が転じて「ごし」になったとの説もある。

「溶いてくださいませ」よりも、言葉の内面に芯があるのに適度な柔らかさと静かな謙譲の意味が含まれている感じで、実に聞き心地がよいのだ。

もちろん、髙石あかりさんと北川景子さんが醸し出す自然な緊張感とふんわりした雰囲気があるから、言葉が心に響くのだが。

この回想シーンは言い訳というより“補足・補強”の類

今回の独特な回想シーンを解説してみる。

傳「ああ…　かゆを一口だけ食べさせてもらったのだが。
　フフッ…　気恥ずかしくてな。ああ…。
　というより…　危ないところじゃった。すまぬ。
タエ「傳」
傳「はっ？」 タエ「それは…　私もです。
　松野家にあの子を授けた時　二度と
　母親の顔は見せるまいと誓ったのに」

この直後に「回想シーン」が入る。

当ブログでは「回想シーンは、ドラマでも物語でもない。ただの後出しの言い訳（説明）に過ぎない」と口癖のように言っている。

しかし、この場合の「回想シーン」は後出しの言い訳にはなっていない。

まず、以前にも使った場面であることと、今回の使い方は “雨清水夫妻の遠い記憶” の呼ぶ戻し的な利用法だから、言い訳というより “補足・補強” の類といえよう。

トキを手放す生みの親、トキを受け入れる育ての親、双方の親たちの心境が回想シーンのインサートによって、ズシ～ンと伝わった。

あとがき

トキの本当の両親のことを、今作が “連ドラ”＆ であることを最大限に活用して、じわりじわりと視聴者に伝えつつ、司之介とフミ、傳とタエの心情変化も丁寧に紡いでいると思います。

一方で、当の本人であるトキは本当に気づいていないのか？　ですよね。

［史実］では、セツさんは養女であることを3歳ごろから自覚していた…　そうです。
参考：朝ドラ『ばけばけ』主人公のルーツ　小泉セツを育てた稲垣家の知られざる物語 | WEB歴史街道｜人間を知り、時代を知る 

髙石さんのお芝居もそうですけど、個人的には「トキは自覚がない」のほうが “トキらしい” 気がするんですけれど。

それにしても、木曜日になってようやく、泉並敬眞さんらしい「シリアスとコミカル」の演出が固まったように思います。

これなら、二週連続でやれば、もっと安定すると思います。

みっきーの植物図鑑（第250回）

最後に、前回の感想で、「三之丞（板垣李光人）のモデル」についての［史実］に関する記事を投稿予定ですと書きました。

ようやく、今朝まとまったので、先ほど投稿しました。

今作をよりよく知る意味で読んでみてはいかがですか？

朝ドラ「ばけばけ」三之丞(板垣李光人)のモデルは問題児？－－小泉セツと小泉家＆稲垣家との家族の軌跡、弟・藤三郎の問題行動｜ディレクターの目線blog 

種が膨らんできました…

※文中の方言風の創作セリフは、下記のサイトを利用しています。
恋する方言変換 | BEPPERちゃんねる 

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【これまでの感想】

第1週『ブシムスメ、ウラメシ。』
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朝ドラ「ばけばけ」小泉八雲（ラフカディオ・ハーン）と妻・セツの研ぎ澄ませた得意な感覚（聴覚やアニミズム思想）で耳で感じる異文化理解 

朝ドラ「ばけばけ」初めての外国人に心を開いた少女――ルーペの光が導いた妻・セツと小泉八雲（ラフカディオ・ハーン）の運命 

第2週『ムコ、モラウ、ムズカシ。』
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【"2025年4月期／春ドラマの期待度" を投稿＆更新しました】
【2025年10月期/秋ドラマ】の視聴予定＆期待度! 配役,スタッフ,概要などの情報も満載!!の内容を更新しました。読者の皆さんの見逃したくない連ドラを見つけるお役に立てれば幸いです。

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