ディレクターの目線blog

拍手コメント返信（2025/8/13）：朝ドラ「あんぱん」(第98回) ※のぶの“存在意義”が分からない理由とは？｜ディレクターの目線blog

感想の趣旨について

当ブログの感想は、僭越ながら 「もっとこうしたらよいのに…」を追究 することで、広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。
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連続テレビ小説「あんぱん」（第99回・2025/8/14）感想

2025/08/14 (Thu)11:34:09 ドラマ

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『あんぱん』
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第99回／第20週『見上げてごらん夜の星を』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

たくや（大森元貴）と永輔（藤堂日向）の勢いに気圧され、嵩（北村匠海）は舞台美術の仕事を引き受けることに。さっそく絵コンテを描き上げ、嵩が改めてイメージを尋ねると、永輔はイメージは嵩に一任すると言う。愚痴りながらもせっせと描き上げる嵩に、のぶ（今田美桜）は楽しそうだと言ってそっと寄り添う。本番初日の前日。通し稽古後に細かく修正を加えていく永輔に、戸惑うたくやたち。彼らのやりとりに嵩は圧倒される。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

原作：なし
脚本：中園ミホ（過去作/花子とｱﾝ,ﾄﾞｸﾀｰXｼﾘｰｽﾞ,ｻﾞ･ﾄﾗﾍﾞﾙﾅｰｽｼﾘｰｽﾞ）
脚本協力：山岡真介（過去作/中園ﾐﾎ氏と共同脚本→万博の太陽,ｻﾞ･ﾄﾗﾍﾞﾙﾅｰｽ[2]） 第2～7,9,11,13,15,17,19週
　　　三谷昌登（過去作/あさが来た[京ことば指導],ｽｶｰﾚｯﾄ第21週,西郷どん[脚本協力]） 第8,10,12,14,16,18,20週
演出：柳川強（過去作/ｵｰﾄﾞﾘｰ,花子とｱﾝ,やさしい猫） 第1,3,5,8,11,12,17週
　　　橋爪紳一朗（過去作/花子とｱﾝ,ｴｰﾙ,ｶﾑｶﾑｴｳﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ） 第2,4,7,10,14,19週
　　　野口雄大（過去作/ｴｰﾙ,恋せぬふたり,どうする家康） 第6,9,13,16週
　　　佐原裕貴（過去作/ｽｶｰﾚｯﾄ,おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに） 第15,20週
　　　尾崎達哉（過去作/3000万） 第18週
音楽：井筒昭雄（過去作/奇跡の人,99.9-刑事専門弁護士-）
主題歌：RADWIMPS「賜物」
語り(本編・土曜日版)：林田理沙ｱﾅｳﾝｻｰ（現｢ｻﾀﾃﾞｰｳｵｯﾁ9｣ﾒｲﾝｷｬｽﾀｰ）
副音声解説：山崎健太郎（過去作/舞いあがれ!,らんまん,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ,虎に翼,おむすび）
制作統括：倉崎憲（過去作/おかえりﾓﾈ,ここは今から倫理です｡,やさしい猫）
Ｐ：中村周祐（過去作/おかえりﾓﾈ,どうする家康）
　　　舩田遼介（過去作/大奥1-2,VRおじさんの初恋）
　　　川口俊介（過去作/ちむどんどん,どうする家康,光る君へ）
美術・ロゴデザイン：伊達美貴子（過去作/まんぷく,青天を衝け）
技術：久野裕大（過去作/どうする家康,3000万）
　　　望月英邦（過去作/どんと晴れ,とと姉ちゃん,軍師官兵衛）
音響効果：畑奈穂子（過去作/麒麟がくる,恋せぬふたり）
　　　岸優美子（過去作/光る君へ,恋せぬふたり）
撮影：山口卓夫（過去作/青天を衝け,17才の帝国）
　　　田中哲平（過去作/恋せぬふたり,ﾌﾟﾘｽﾞﾑ,3000万）
照明：斎藤知久（過去作/いよっ!弁慶）
　　　山崎友梨子（不明）
音声：北原悠介（過去作/べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~）
　　　下迫堅治（過去作/ｴｰﾙ総集編,半径5ﾒｰﾄﾙ,恋せぬふたり）
音楽録音：高橋清孝（過去作/火の鳥2024ｱﾆﾒ）
映像技術：吉永勇（過去作/なつぞら,虎に翼）
　　　木川豊（過去作/いだてん,おかえりﾓﾈ,17才の帝国）
カラーグレーディング：松﨑梨絵（過去作/なつぞら,おかえりﾓﾈ）
　　　戸谷智恵子（過去作/光る君へ,ちむどんどん）
VFX：田中貴志（過去作/劇場版ﾄﾘﾘｵﾝｹﾞｰﾑ）
　　　石貝玲子（過去作/仮面ﾗｲﾀﾞｰｴｸﾞｾﾞｲﾄﾞ,同期のｻｸﾗ,ﾌｧｰｽﾄﾍﾟﾝｷﾞﾝ!）
助監督：伊藤嘉文（過去作/ももさんと7人のﾊﾟﾊﾟｹﾞｰﾉ）
　　　山田修（過去作/映画｢ｻﾙ｣）
制作担当：征矢吉裕（過去作/ひよっこ）
　　　東美恵子（過去作/映画｢ｼｬｶﾘｷ!｣,映画｢ﾈﾑﾘﾊﾞ｣）
特殊造形：江川悦子（過去作/もしも徳川家康が総理大臣になったら）
編集：松屋周平（過去作/鎌倉殿の13人,3000万）
記録：武田朝子（過去作/おかえりﾓﾈ,どうする家康）
特殊メイク：松岡象一郎（過去作/映画｢ﾍﾙﾀｰｽｹﾙﾀｰ｣｢ﾄﾘﾊﾀﾞ｣）
美術進行：高橋秀樹（過去作/篤姫）
装置：田村英一郎
装飾：神戸信次（過去作/【推しの子】-The Final Act-）
衣装：澤谷良（過去作/花子とｱﾝ,なつぞら,ｴｰﾙ）
メイク：田畑千奈味（過去作/ひよっこ,青天を衝け）
かつら：秋庭優一（過去作/桶狭間）
時代考証：天野隆子（過去作/ｹﾞｹﾞｹﾞの女房,花子とｱﾝ,ｽｶｰﾚｯﾄ）
風俗考証：刑部芳則（過去作/ｴｰﾙ,ﾌﾞｷﾞｳｷﾞ,虎に翼）
土佐ことば指導：西村雄正（過去作/らんまん）
博多ことば指導：魚谷としお（過去作/ｴｰﾙ）
所作指導：藤間貴雅（過去作/麒麟がくる,流行感冒,風よあらしよ）
製パン指導：竹谷光司（Bakery&Cafeつむぎ＠千葉県佐倉市）
漫画指導：山根青鬼
ギター指導：藤本功一（https://x.com/Fujimoto）
歌唱指導：門脇幸（https://x.com/kadowaki_sachi）
薙刀指導：松本真治（過去作/救急救命士・牧田さおり）
体操指導：岡本美佳（過去作/ﾗｼﾞｵ体操,ﾃﾚﾋﾞ体操,みんなの体操）
石工指導：山中英明（第29回技能ｸﾞﾗﾝﾌﾟﾘ石工職種第一位金賞）
書道指導：金敷駸房（過去作/ｴｰﾙ,麒麟がくる,青天を衝け）
アクション指導：吉田浩之（過去作/帝一の國,忍びの国,地獄少女）
仏事指導：守祐順（能蔵院＠千葉県木更津市）
医事指導：冨田泰彦（過去作/らんまん,虎に翼,3000万）
裁縫指導：小林操子（過去作/ｴｰﾙ,らんまん,虎に翼）
アニメーション制作：稲葉卓也（https://www.takuyainaba.com）
タイトルバック映像：涌井嶺（https://x.com/Ray_T6L）
※敬称略

「のぶの存在意義が分かりません」にお答えしました

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
お仕事や学校の休憩時間や移動中の方、就職活動中の方、病気療養、子育て、介護など、それぞれの生活を送る読者の皆様…
私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

もう少し内容が良い方向に向かうまで、少しエネルギーは抑え目で書かせていただきます。
　※しばらくの間、テンプレです…(謝)

私の夏休みは終わりましたが（涙）

「絶賛、夏休み満喫中！」の読者様は、わざわざ詠みに来てくださりありがとうございます。

また、外出先でじっくり『あんぱん』見られない読者様もいらっしゃると思うので。

今回も、少しだけ映像の説明も加えてみようと思います。

また、前回の感想に「のぶの存在意義が分かりません」とのご質問にお答えしたので、よかったら読んでみてください。

前回から始まった“連ドラ”と捉えれば満更でもない

前回の第98回（8月13日放送）と、今回のアバンタイトルを見て、直感的に思ったこと。

《前回から始まった “連ドラ” と捉えれば満更でもない》

まず、これまで（あえて）言及しなかったが。

いせたくや（大森元貴 ex.Mrs. GREEN APPLE）は、演者の特徴や特性がいい感じに生かされたキャラクターになっているし。

今週から新加入の六原永輔（藤堂日向）も、モデルの「永六輔氏」の雰囲気をどことなく漂わせ悪くない。

何より、（実質的の主人公）嵩（北村拓海）の “才能”、特に “多才” であることが開花し始めて、いよいよ、あの『アンパンマン』が見えてきそうな気配まである。

さらに、舞台稽古の場面は、日本ミュージカルの創世記の雰囲気もあるし。

いせの演技指導や六原の注文、舞台俳優らの態度も‘いいものを作る’の緊張感がある半面で。

スタッフ側の嵩といせや六原とのやり取りは、時にコミカルに。

ホント、舞台稽古のシーンだけは好意的に見なくても、それなりに『やなせたかし氏と作曲家・いずみたく氏の出会いと未来の名曲誕生秘話」として楽しめる。

その意味で、繰り返すが。

《前回から始まった “連ドラ” と捉えれば満更でもない》と思う。

のぶと蘭子が舞台稽古に差し入れに行く設定は悪くない

嵩が「舞台美術のイメージ」を悩みつつ描くシーンほほぼないのに。

のぶ（今田美桜）と蘭子（河合優実）が差し入れを作るシーンはあるのはいかがなものかとは思うが。

しかし、のぶと蘭子が舞台稽古を見に来る（見に行く）設定は悪くない。

前回で、喫茶店で蘭子が‘のぶ’に “六原の第一印象” を次のように語った場面があった。

蘭子「あくまで　私の印象ながやけんど…
　嵩さんとは　相性悪いかもね」
のぶ「そうながよねえ…」

今作は「のぶと蘭子は、嵩と六原は馬が合わない」と描いたのだ。

だから、普通に考えれば、「のぶと蘭子は、嵩と六原がうまくやっているのか気になっている」はずで。

であるから、今回の映像ではなくても、無理やりに脳内補完しなくても、自然に「現場での嵩と六原を見てみたい」から「差し入れを作る」と思えるのだ。

不信感から初日を迎えるまで―のぶ・嵩・蘭子に見る連続性

もちろん、いせが‘のぶ’と蘭子の前で『見上げてごらん夜の星を』を歌うのはあざといと思う。

しかし、「いせに六原が改変を注文」からの「いせが六原に応えたい」の “流れ” ができているから、あざといが、“ドラマ” としては自然に見える。

要するに、前回での「のぶと蘭子の六郎への不信感」みたいなものから、今回の「舞台の初日を、のぶと嵩と蘭子で迎える」の “流れ” こそが “連続性” なのだ。

だから、前回と今回に限れば、ちゃんと “連ドラ” になっていると思う。

嵩の仕事も、嵩の転機を描いたことも意味がない

褒めてばかりだと、私自身も落ち着かないので、以降はいつもの感じで書いてみる（笑）

今回を見れば分かるが、脚本も演出も、最終的に “いせの歌” と『見上げてごらん夜の星を』を強調してしまっているのが、大失敗である。

本来、強調すべきは “嵩の仕事” であり。

もっともっと強調されるべきは、“のぶと嵩の未来への大きな一歩”であったことなのだ。

だから、映像的に強調すべきは「嵩の舞台美術」の舞台への演出的な効果の成功例であり。

「大きな一歩を踏み出した嵩を見守る‘のぶ’」であるべきだったと思う。

もちろん、「それらの要素の全てを内包しているのが、終盤の舞台シーン」であるのは分かる。

しかし、その舞台初日の映像で、いせと六原は‘互いに目と目を合わせているカット’があるのに。

のぶと嵩は‘一瞬も目を合わせない’って？？？

これでは、嵩の仕事を描いたことも、嵩の転機を描いたことも意味がないのだ。

次回の冒頭は、「舞台公演の千秋楽の数日後」だろうから…

次回の冒頭が「舞台初日の終演後」だったら、描かれる可能性はあるが。

何せ、《起承転結の結しか描かない》の今作だから、おそらく次回の冒頭は、また数日の時間経過をやって「舞台公演の千秋楽の数日後」だろう。

そこで、かなわぬ夢を書いてみる。

『見上げてごらん夜の星を』で〈のぶと嵩が夜空を見上げるカット〉なし？

やはり、千秋楽のあとの打ち上げで。

いせと六原が嵩に「君のおかげで大成功だ」と嵩と強く握手したり。

いせと六原は感激で涙して、嵩に「また一緒にものを作ろう」と抱き合ったり。

嵩の仕事が、いせと六原の仕事にも影響を与えたとするのが、今作が描くべきことでは？

それこそ、「いせの仮歌」の背景に星幕（豆電球をコードで連ねた舞台用の古典的な星空）が降りてきて、カメラが180度回転すると「初日の舞台中」になっている “いい感じ風の場面” だって。

歌の『見上げてごらん夜の星を』に合わせて。

第89回（7月31日放送）での〈のぶと嵩が共同の手洗いの天井に空いていた穴から夜空を見上げるカット〉や。

第95回（8月1日放送）での〈のぶと嵩が玄関先で夜空を見上げるカット〉をインサートカットに使っても（途中に挿入しても）よかったと思う。

そして、舞台を見ながら‘のぶ’と嵩が目と目を合わせて微笑み合う…　みたいな。

ここまでやってこそ、「手洗いの天井の穴」を「見上げてごらん夜の星を」で “回収した” といえるのだ。

あとがき

有名な音楽の「誕生秘話」としては、そこそこよくできているのは認めます。

でも、これって「主人公のぶの物語」「嵩の物語」「のぶと嵩の夫婦の物語」ですか？　ってことです。

今回も、一部の出演者のファンは大喜びでしょうけど。

やはり、描くべきこと、強調すべきことは、ドラマや連ドラとして最低限やるべきだと思います。

※文中の土佐弁風の創作セリフは、下記のサイトを利用しています。
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フジテレビ系ドラマ「最後の鑑定人」オリジナルサウンドトラック

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最後の鑑定人（第6話・2025/8/13）感想

2025/08/14 (Thu)09:18:36 ドラマ

フジテレビ系・水曜22時枠『最後の鑑定人』
公式リンク：Website｜X(旧Twitter)｜Instagram｜TikTok

第6話『バラバラ白骨遺体の謎・・・土門尾藤の合同捜査』の感想。

なお、原作(小説)である岩井圭也「最後の鑑定人」と岩井圭也「科捜研の砦」は未読。

土門誠（藤木直人）と尾藤宏香（松雪泰子）は、所長・加賀（佐戸井けん太）の依頼で神奈川の山中の白骨遺体を調査することに。尾藤は遺体の鑑定、土門は現場検証を担当。復顔により下山征介（井上像策）の可能性が浮上し、都丸（中沢元紀）が妻・佳世子（森脇英理子）に接触するも特定に至らず。土門は下山宅に同行し、DNA鑑定を試みる決意を固める。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---

原作(小説) ：岩井圭也「最後の鑑定人」
　　　岩井圭也「科捜研の砦」
　　　岩井圭也「追憶の鑑定人」※2025年9月2日発売予定
脚本：及川拓郎（過去作/深夜食堂,刑事ｾﾞﾛ,刑事7人[5]） 第1,2,6話
　　　山崎太基（過去作/白暮のｸﾛﾆｸﾙ,相棒18） 第3話
　　　北浦勝大（過去作/問題物件,ｷｬｽﾀｰ） 第4話
　　　青塚美穂（過去作/やわ男とｶﾀ子,対岸の家事~これが､私の生きる道!） 第5話
　　　紗嶋涼（過去作/） 第5話
演出：水田成英（過去作/ﾅｰｽが婚活,119エﾏｰｼﾞｪﾝｼｰｺｰﾙ） 第1,4,5話
　　　谷村政樹（過去作/ｶｲﾝとｱﾍﾞﾙ,いちばんすきな花） 第2,6話
　　　清矢明子（過去作/僕たちの校内放送,新宿野戦病院） 第3話
　　　宮木正悟（過去作/恋仲,366日,問題物件） 第5話
音楽：橘麻美（過去作/嘘の戦争,あなたの番です,あなたの番です←全て､林ゆうき氏と共同）
主題歌：矢沢永吉「真実」
※敬称略

恩師で、仲人で、定年で…"科学捜査界最強のコンビ"の復活

土門「あの先生は
　かつて鑑定の神様と呼ばれた
　優秀な技官だ」

序盤で、主人公である、かつては科捜研に所属していた「土門鑑定所」を運営する鑑定人・土門誠（藤木直人）が助手・高倉柊子（白石麻衣）に言ったセリフだ。

恩師で、仲人で、定年で…　ってことで、土門と、元妻で科警研法科学部副部長・尾藤宏香（松雪泰子）が “科学捜査界最強のコンビ” の復活だ。

土門と尾藤の違いを“科学”で明瞭に楽しく描いたのが秀逸

今回で秀逸なのは、土門と尾藤のキャラクターの思考回路の違いと、結婚観を含めた人生観が “科学” といういうキーワードで隣接していることを、明瞭かつ分かりやすく、そして楽しく描いたことだ。

尾藤「目に見えない
　まだ見ぬ何かにこだわるよりも
　今そこにある　残された遺留品にこそ
　事件解決の糸口があるはずですから」

うまくできていたのは、「まもなく科警研を辞めてイギリスで研究に専念する」という尾藤の設定だ。

この設定があることで、普段は「警察からの依頼以外は断る」はずが、‘鑑定の神様’こと科学捜査研究所の所長・加賀正之（佐戸井けん太）のわがままを受け入れ。

さらに、犬猿の仲である土門との共同調査をやることの不自然さを払しょくした。

一方、独立したことと、高倉のお小言の影響を受け、様々な面で成長＆進化した土門との差別化も強調された。

特に、高倉の影響によって、これまでよりも “いい人” があちこちに散見されたのはよかったことだ。

やはり、主人公が明確に成長し進化することが描かれ、その影響を周囲も受けることこそが、連ドラの面白さであり。

結果的に、《日常がふと特別に変わる瞬間を映し、心を動かすのがドラマ》ということだ。

「最強コンビを見たい」としては間違っていないが…

ただし、全面的に「今回が秀逸である」とは言い難い。

その理由の一つは、ぶっちゃけ《土門と尾藤のやり取りを描いただけ》であること。

二つ目は、《事件や結果自体は平凡》であること。

もちろん、今作は “主人公が事件を解決する” が本筋ではない。

あくまでも、今作の本筋は “主人公が事件解決の最終的な決め手となる鑑定を提示する” だから、今回だって間違ってはいない。

しかし、「刑事もの」「警察もの」として考えると、もう少し警察捜査もしっかり描いてほしいし。

「娘が描いた絵」と「花びら」だけでは、ちょっと弱いような。

それでも、土門と尾藤の “科学者同士の元夫婦” ならではの人間ドラマとしては秀逸だし。

今回のエピソードのそもそもの発端が、次のセリフだからこれが正解であるともいえるのだ。

加賀「最強コンビといわれた君たちが
　共に手を取り合う姿を
　見てみたいんだよ」

だから、評価するのが難しいのだ。

あとがき

前回が、今作初担当の脚本と演出のコンビだったからなのか、たまたま原作が理由なのか、あちこち雑で困った内容でした。

でも、今回は “今作らしさ” があふれる内容でよかったです。

次回にも期待します。

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橘麻美ポニーキャニオン 2025-8-27

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2025/08/13 (Wed)19:02:30 徒然日記

ご来訪の上、拍手とコメントをありがとうございます！

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！

いつもドラマや映画の感想へ、ご賛同のWeb拍手やコメントをいただきまして、ありがとうございます。

時には厳しいコメントも頂きますが、ブログ更新の励みになっております。

なお、"Web拍手のコメント"へ返信をする機能がないため、このような「お返事ページ」でお返事をいたします（謝）

[拍手投稿] さっちさん（2025-08-13 17:15:19）
連続テレビ小説「あんぱん」（第98回・2025/8/13）感想

久々コメント失礼します。
また、お盆期間にも関わらずいつも丁寧なご解説、ありがたい限りです。

のぶの存在意義が全くわからないんです…！
貧しい中嵩を支えるのか、と思いきや、嵩は副業で稼いでるらしく、のぶも即再就職してテレビ購入。

他方、子供達のためと言い続けてたのに、今の職場はお茶汲み雑用だと言ってるし。嵩のマネージャー的な役割もないし。

果たして、のぶは何のために生まれて何をして生きてるのか…

※当方にて適宜改行を入れさせていただきました。

↓ここから管理人返信↓

のぶの存在意義ですが、NHK側の理由はズバリ《朝ドラだから》でしょうね。

「朝ドラ」の基本は《女性の主人公（＝ヒロイン）の一代記》なので、どうしても‘のぶ’が必要だったと思います。
しかし、実際に描いているのは《男性の主人公（＝柳井嵩）の一代記》ですよね。

ドラマとしては、あくまでも《嵩の人生にいるから‘のぶ’を描くだけ》なのだと思います。
でも、朝ドラのヒロインが「夫を支える妻」だけでは工夫がないので、［史実］にないエピソードを創作して‘のぶ’にやらせている。

だって、［史実］の「やなせたかし氏」と「小松暢さん」は幼なじみでなく、新聞社で一目惚れして、先に上京した暢さんをやなせ氏が追いかけた（だけ）で、すぐに結婚しているわけです。
文字で書けば「100文字」にも満たない「年表の一行」を「4か月近くも放送した」のです。

でも、並みの脚本なら、並みのドラマ、ほぼ全てが創作であっても「出会い」「恋に落ちる」「結婚」「仕事」くらいの “人生の分岐点” は、ドラマチックに書けるし、描けるはずなんです。
しかし、今作は並みでないので、「幼なじみとしての出会い」しか、まともに作り込めなかったのです。

あとの、女学校時代、‘愛国のかがみ’時代、教師時代、最初の結婚と死別、新聞社時代、秘書時代も、全部中途半端。
その上、全ての要素「起承転結」の「結」だけを列記した「箇条書き」で終了。

こんな状態で‘のぶ’に人間味や必然性を感じろというほうが無理だと思います。

皆様、またのご来訪を心よりお待ちしております。

やなせたかしの生涯アンパンマンとぼく文春文庫

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連続テレビ小説「あんぱん」（第98回・2025/8/13）感想

2025/08/13 (Wed)11:37:46 ドラマ

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『あんぱん』
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第98回／第20週『見上げてごらん夜の星を』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

のぶ（今田美桜）と嵩（北村匠海）は互いに隠していたことを打ち明け、新たに前を向く。それから７年の歳月が流れ―、未だ漫画家として売れる気配のない嵩。そんなある日、いせたくや（大森元貴）が独特な雰囲気の六原永輔（藤堂日向）を連れて柳井家にやって来る。２人は嵩にミュージカルの舞台美術を手掛けてほしいという。自信がないと弱腰の嵩だったが、のぶに「たっすいがーはいかん」と背中を押され、翌日稽古場を訪ねる。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

今回も、少しだけ映像の説明も加えてみようと思います

もう少し内容が良い方向に向かうまで、少しエネルギーは抑え目で書かせていただきます。
　※しばらくの間、テンプレです…(謝)

私の夏休みは終わりましたが（涙）

「絶賛、夏休み満喫中！」の読者様は、わざわざ詠みに来てくださりありがとうございます。

また、外出先でじっくり『あんぱん』見られない読者様もいらっしゃると思うので。

今回も、少しだけ映像の説明も加えてみようと思います。

連続性を欠いた15分間を“サザエさん方式”で分析

前回の感想に「非公開希望」の読者様から次のようなコメントをいただいた。

以前みっきーさんも書かれていましたが、本当にサザエさんみたいで
「のぶ速記を覚える」「ヤムさん高知に帰る」「メイコのど自慢にでる」の3本です
とその回の放送が終わればおしまい！って感じですよね。
せっかくの戸田恵子さんもよく分からないまま退場になってしまうのかな...

このコメントは、以前に私が、次のように書いたことに由来する。

国民的アニメ『サザエさん』は一度に「三本立て」の放送で。

その「三本」は決して “連続” しておらず、設定だけが “共通・共有” されている。

でるから、『サザエさん』は、ドラマ的にいえば “連ドラ” ではない…　と。

なぜ、このような読者様のコメントを掲載したのか？

それは、奇しくも、今回の15分間が《ドラマ的にいえば “連ドラ” ではない》からである。

いや、厳しくいうなら《“ドラマ” でも “物語” でも “連ドラ” ではない》だ。

今回の感想はこの辺を中心に掘り下げてみようと思う。

三日かけた茶番　雑な仕掛けと無駄な引き延ばし

月曜日の冒頭は、のぶ（今田美桜）は〈幼少期から不器用〉な設定があるにもかかわらず、巧みな手さばきで〈嵩（北村匠海）を散髪する〉をやって呆れさせた。

火曜日の冒頭では、先週と月曜日で〈嵩は仕事がない〉と描いておきながら、〈スケジュールが埋まる黒板〉で視聴者を雑に欺いた。

そして、この水曜日の冒頭では、前回で〈お互いに本当を言えない悩み〉を描いておきながら、〈唐突に「実は全部うそなんだ…」〉とやってきた。

ホント、視聴者をバカにしているのか！

こんなの、月曜日の数分間で…で
　〈嵩の漫画が世間で受けない、売れない〉
　〈鉄子（戸田恵子）からの解雇通告〉
　〈さあて、夫婦でそうしましょう？〉
の「過剰書きの三本立て」にしたらよかったのだ。

なのに、「雑な仕掛けだけど、どんでん返し風をやってみよう」なんて、これまたできもしない試案を実行するから、足元をすくわれるのだ。

月曜日の数分間でできることを、三日も割いて描くとは？

いくら「夏季休暇中は物語を進めない」として、やりすぎだし、視聴者に気付かれるような策ならプロは自ら慎むべきだったと思う。

2週間で12年進行　史実追従の年表ドラマ化が過激に進化？

さて、「本編」の感想だ。

メインタイトル明けに、これまた唐突に。

語り「月日は流れ　7年後」

昭和35年（1960）3月でひとっ飛びだ。

以前に投稿した下記の記事に、次のことを書いた。

［史実］において、やなせたかし氏がいずみたく氏と初めて会うのが「昭和35年（1960）」です。

出展：NHK朝ドラ「あんぱん」やなせたかし氏と作曲家・いずみたく氏の出会いと未来の名曲誕生秘話の史実を解説します！｜ディレクターの目線blog

詳細の説明は避けるが、ざっくりいえば。

《劇中に、いせたくや（大森元貴 ex.Mrs. GREEN APPLE）が登場するのが、史実より「12年も」早かった》

そして、第89回（7月31日放送）の時代設定が「昭和23年（1948）1月」で。
いせたくやが登場したのが、翌週の月曜日で、時間経過なしの第91回（8月4日放送）。
同週の木曜日、第94回（8月7日放送）で “5年経過” をやって。

わずか数回後の今回で、今度は “7年経過” をやったわけだ。

そう、2週間に満たない期間で算数をやれば「5年経過＋7年経過＝12年経過」で［史実］に合わせたわけだ（苦笑）

ハッキリ言うが、ここまで［史実］というか、もはや［年表］をなぞりたいなら、上記の私の投稿を読んだほうが速いと思うし（笑）

結果的に、前述の読者様のコメントにもあったとおり、全部が《箇条書きの年表の書き写し》であり。

もう、それは、《“ドラマ” でも “物語” でも “連ドラ” ではない》と思う。

変化乏しき朝田家三姉妹の“7年後”を長尺で描く愚かさ…

7年の時間経過表示の直後に、これまた唐突に “朝田家三姉妹の現在” が盛り込まれた。

今作自ら “7年も時間経過” させたのだから、“朝田家三姉妹の現在” を説明する、描くのは間違っていない。

しかし、「ここまで長尺で」描く必要があるのか？

そもそも論《その1》 として、 「大して変わっていない」のだから、ちょこっとだけ盛り込めば済むでは？　と思うし。
　※「結婚や出産」「副業」も‘劇的な出来事’ではないと思います。

それ以上に、 そもそも論《その2》 として、 蘭子（河合優実）とメイコ（原菜乃華）の “時間経過の前” ですら、ほぼ描いていないのだ。

要するに、「ほぼ描いていない」ことの “その後” や “続き” を描かれたところで、「余程の推し」か「子役が大好き」でもない限り、興味関心は紙切れよりも薄いのだ。

もちろん、制作統括が「蘭子とメイコ、子役を公式SNSにアップするとウケる！」からやっているのだろう。

しかし、すでに公式SNSの盛り上がりだって、一部のファンだけになっているのでは？

まあ、脚本執筆中は、こんな状況になるとは思ってもいなかったとは思うが。

ほんと、愚かである…

連ドラの基本を欠いた“ポスター描写”の致命的スルー

今回の箇条書きの中で、“連ドラ” としての‘最大級の異様で異質な描写’が‘二つも’あったことにお気づきだろうか？

いせ「僕　柳井さんが描いた
　三星劇場の舞台のポスターを見たことがあって
　すごく　すてきだったんです」
のぶ「よく覚えててくださってますね」

のぶ「嵩さんの才能を分かっちゅう人が
　力になってほしいって言いゆうがで」

そもそも論《その3》 として、視聴者のどれだけの人が、嵩が描いたとされる「舞台のポスター」のことを、のぶの「よく覚えててくださってますね」のくらいに覚えているだろうか？

これだって、それこそ、今回の終盤での流れで（おそらく） “舞台美術の仕事を引き受ける” と分かっているなら、ポスター初登場の際に強調、印象付けをしておくべきだったのだ。

これまたハッキリいうが、やないたかし氏やいずみたく氏、永六輔氏の三人の［史実］を多少なりとも知っている人は、当然「ポスター、スルーしちゃっていいの？」だったに違いないのだ（もちろん、私もです）。

さらにいえば、そもそも論《その4》 として、〈嵩の人生の分岐点〉で、のちのちに利用することが分かっているアイテム（今回はポスター）を、その初登場の際に、丁寧に描いて印象付けておくことこそ。

《“ドラマ” や “物語”、そして “連ドラ” がやるべきこと》なのだ。

しかも、そのポスターのインサートカット一つも挿入せずに、スルーした。

もう、脚本も演出もグダグダである。

嵩の仕事の中身を提示せず過去のポスターに依存する異様さ

苦言ついでに加えれば、そもそも論《その5》 として、正直、現状の嵩の仕事が何で、単価がいくらで、漫画やイラスト意外に何が売りになっているのかさえも、今作はまともに描くどころか、提示すらしていないのだ。

その上で、副業時代だって、嵩の仕事が何で、単価がいくらで、漫画やイラスト意外に何が売りになっているのかさえも、今作はまともに描くどころか、提示すらしていなかったのだ。

そんな中で、12年以上前の「舞台のポスター」を持ち出して “次の大きな仕事につながった” とするのが、“連ドラ” としての‘最大級の異様で異質な描写’なのだ。

アンパンマン誕生への道筋も“積み重ねなし”か？

最後に、今回を見て、当記事のアイキャッチ画像の「あんうん（暗雲）」がさらに濃く、黒く、分厚くなった。

それは、《このやり方で “アンパンマン” へ進めて大丈夫なの？》である。

だって、こんなに “積み重ね” がなく、ただただ “箇条書き” で、展開し続けるとは、さすがに思ってのいなかったのだ。

なぜなら、「やなせ氏も舞台初挑戦」のミュージカル『見上げてごらん夜の星を』の史実は、やなせ氏の人生の大転機なのだ。

なのに、大して強調しなかった「ポスター一枚」でトントン拍子に？

おいおい、まさかこのまま “アンパンマン” へ突き進む気？

もう遅いと分かっているが、脚本家や演出家や制作統括に「この進め方、変えないの？」と伝えたい…

あとがき

以前にも書きました。

今作の‘建前上の主人公’は‘のぶ’ですが、嵩がいないと‘のぶ’の存在意義はほぼないのです。

ようするに、‘のぶ’をどんなに描いたところで、所詮、今作は《嵩の人生の物語》なのです。

ですから、本気で丁寧に描くべきは、のぶやその関係者ではなく、《嵩とその関係者》であるべきなんです。

だって、多くの視聴者が今作に期待するのは「どうやって、“アンパンマン” が登場するのか？」でしょ？

この調子なら、「お腹がすいて‘あんパン’を食べたら、ふと思いついた！」もあり得るってことです。

戦争体験と、自身の飢えの記憶に強く結びついているのに…　です。

※文中の土佐弁風の創作セリフは、下記のサイトを利用しています。
土佐弁に変換 | 恋する方言変換 | BEPPERちゃんねる

★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”

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