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連続テレビ小説「まんぷく」

NHK総合・連続テレビ小説『まんぷく』公式
第5週『信じるんです!』の 『第28回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


萬平さんのアイデアでハンコ作りを始めた福ちゃんたち。生活のめどが立ってほっとしたのもつかの間、忠彦さんのアトリエから、なんと泥棒が忍び込んできました。引き出しからお金を取ろうとしたその瞬間、鈴さんが「何をしているの!」とすりこぎを持って、追い詰めますが…。そして事件は再び起こります。アトリエから忍びこんでくる男、その正体はなんと…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

こんなシチュエーションを創り出す "脚本家の良きセンス" に脱帽だ

前回で、「子づくりをしなさい」とせがむ鈴が、自分が福子と萬平と同じ部屋で寝ていてはいけないことに気付き、忠彦のアトリエと言う新たな寝床を見つけて、早速爆睡をしているところに、何やら物騒な気配が…で終わった第27回。そして、第28回のアバンタイトルはその続きから。

先にも書いた物騒な気配だが、本作には非常に珍しいシチュエーション。従って、(番宣によって大よその検討がつく視聴者も多いと思うが)とても印象的な場面だ。そう、この泥棒が誰であろうと、かなり初登場の場面が印象に残るってこと。

これは、長丁場の朝ドラの途中からの登場人物にとっては、かなりお得。だって「あの時の…」となって、「総集編」でカットされ難くなるし。こんなシチュエーションを創り出す脚本家の良きセンスに脱帽だ。

僅か1分30秒のアバンで、これだけメリハリと期待感を高めるか!

そして、この物騒な雰囲気を蹴散らすのが鈴。「武士の娘」らしく “すりこぎ” を刀に模して、泥棒に立ち向かうなんて実に楽しい。そして、チラリと兵隊の格好をした瀬戸康史さんの顔を1カットだけ見せて、アバン終了。僅か1分30秒のアバンで、これだけメリハリと期待感を高めちゃうのだから、やはり本作は上手く出来ている…と言わざるを得ない。

物騒な場面からコミカルな劇伴で、気分一新させるのも上手い

今回は、早く先が見たくて、若干長めに感じたオープニング映像が終わっての本編。物騒な雰囲気から、どう変化を付けるのかと思いきや、期待を超えて~のコミカルな劇伴が流れて、泥棒を囲んで家族会議の図。神部を画面中央の柱の陰に隠して、ちょっと新キャラの出し惜しみをする辺りも、本作では珍しい演出だ。

また、神部に「香田忠彦」の名前を知っているのか問い質す場面も、緊張感ある雰囲気から、神部の「全然知りません。残念です」から、克子の「同情の余地なし」までのスピード感ある落胆への急降下が実に面白かった。そこから、神部がすいとんをバクバクと食い、女性たちは皆寝室へ行ってしまい、男2人が残って1日目終了。本当にテンポがいい。

舞台は全て家の中。出来事は全て箇条書き。なのに面白い!

そして、2日目の朝は泥棒が感謝の気持ちを込めて家の掃除をしている場面で始まる。お人好したちの今井家の面々だから、このまま神部を居候させるのかと思いきや、ここで、鈴の一言で神部は今井家から出て行くことに。そして、自分が戦争に行けなかった引け目を感じる萬平と神部に同情する福子で、このシーンは締め括られる。

続いて、神部のような身寄りのない帰還兵が当時はたくさんいたことをナレーションが語るが…。実は、ここまで舞台は全て今井家の中。そして、出来事は全て箇条書き。それなのに面白い。その理由は、メリハリがあり、必然性のあるエピソードで紡がれているからだ。

箇条書きがここぞと本領を発揮し、忠彦の帰還を盛り上げる

そして、この箇条書きがここぞと本領を発揮するのが、前回のラスト(今回のアバン)で描かれたアトリエに泥棒が侵入する場面の繰り返しだ。ここでは、上手い感じに視聴者を裏切って喜ばせる。ついに、忠彦の帰還だ。香田一家の再会だ。まさか、神部登場の回で忠彦が帰還するのは想定外だったから、ついウルっと来てしまった。

戦争を生き抜いた男たちで戦争を描く…本作の新鮮さ

ここでちょっと気付いたこと。これまでも本作の戦争に関する描写は、本作独特のものがあると書いて来た。今回もそうだ。命からがら帰還した神部、孤独でケガをした兵士たち、やっとの思いで自宅に帰って来た忠彦と、苦労はあったであろうが皆生きて帰って来た男たちばかりが描かれた。

萬平を含めた戦争を生き抜いた男たちで、戦争を描く。男も女も、大人も子どもも感じた、戦争の苦しみや悲惨さや理不尽さなどを、戦争を乗り越えた男たちの証言や姿で描いている。ここが良いじゃないか。大切な人が戦死した知らせで「地獄」を描くより、新たな朝ドラの誕生って気がして嬉しくなる…

香田の初登場と忠彦の帰還を合体させた脚本の見事な構成力

翌朝、子供たちが風呂上りでさっぱりした父・忠彦と対面する。タカの声が先行して、次にタカのアップで、3カット目で忠彦が振り返る、3段構えのカット割りも、ちょっと焦らされて嬉しい感じだ。で、家族総出で「万歳 万歳」の大合唱。これで終わりかと思いきや、あの香田も満面の笑みで万歳三唱をしている。

これで15分間が終了。先に書いた通り、ほぼ全編が箇条書きなのだが、それがとてもテンポ良くメリハリがあって進むから、本当に面白い。そして、これからの注目人物である香田の初登場と忠彦の帰還を合体させて1回分にする脚本の見事な構成力。これ、本気で「名作」の予感がしてきた…

あとがき

今回も、福子の姪で克子の長女のタカが、いい演技を魅せてくれました。演じている岸井ゆきのさんは実は26歳なんですよね。26歳で14歳を演じている訳ですが、「あどけなさ」と「大人びた」部分を絶妙なバランスで演じていて、凄いなって思います。そして、それ以上に2か月目も凄く面白そうな気がしますね。

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  • 無題
青りんご 2018/11/01(Thu)14:51:47 編集
いつも楽しく拝見しています。

まんぷく毎日欠かさず観ていますが、今日は特に泣いて、笑えました!私もオープニングが長く感じて焦らされました笑
登場人物一人一人が愛おしくて、テレビの中のみんなと一緒に、生きてた!帰って来た!と喜んだり泣けたり…そして、しれっと万歳に参加している神部くんに笑わされたり。

何より鈴さんのキャラが素敵です。泥棒に立ち向かうシーンも、はしたないと言いながら一緒に万歳するのも、本当にお茶目なキャラに感じます。

演出やカメラアングルなど、こちらの感想を拝見してまた納得したら感心したり…二度美味しいです。
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