連続テレビ小説「ブギウギ」 （第53回・2023/12/13） 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ブギウギ』
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第53回／第11週『ワテより十も下や』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

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神戸での公演を終えたスズ子（趣里）は久しぶりにはな湯を訪ねる。懐かしい常連客の面々に迎えられ、昔のように庭で話をする。皆、相変わらずに見えるが、変わったところも色々とあり…。さらにスズ子はＵＳＫの稽古場にも顔を出す。秋山（伊原六花）、リリー（清水くるみ）、桜庭（片山友希）、そして林部長（橋本じゅん）と久しぶりの再会を果たす。スズ子が東京に戻ると、愛助（水上恒司）からたくさんの手紙が届いていた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

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原作：なし
脚本：足立紳（過去作/六畳間のﾋﾟｱﾉﾏﾝ,拾われた男 Lost Man Found） 第1～8,11週
　　　櫻井剛（過去作/表参道高校合唱部!,あなたのﾌﾞﾂが､ここに） 第9,10週
演出：福井充広（過去作/てるてる,家族純情きらり,ﾐｽ･ｼﾞｺﾁｮｰ） 第1,3,8週
　　　二見大輔（過去作/半分､青い｡,なつぞら,ｶﾑｶﾑｴﾌﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ） 第11週
　　　泉並敬眞（過去作/まんぷく,ｽｶｰﾚｯﾄ,ｶﾑｶﾑｴﾌﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ） 第2,7,9週
　　　鈴木航（過去作/あさが来た,べっぴんさん,ｽｶｰﾚｯﾄ） 第4,5週
　　　盆子原誠（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,とと姉ちゃん,おちょやん） 第6,10週
音楽：服部隆之（過去作/王様のﾚｽﾄﾗﾝ,翔太の寿司,のだめｶﾝﾀｰﾋﾞﾚ,HERO）
歌劇音楽：甲斐正人（過去作/映画｢蒲田行進曲｣(松竹/1982)劇伴担当）
舞台演出：荻田浩一（過去作/元宝塚歌劇団所属の演出家）
ロゴ・OP映像：牧野惇（過去作/東京ﾊﾟﾗﾘﾝﾋﾟｯｸのｵ-ﾌﾟﾆﾝｸﾞ映像）
主題歌：中納良恵・さかいゆう・趣里「ハッピー☆ブギ」
語り：高瀬耕造（NHK大阪アナウンサー）
「土曜日版」ナレーション：北郷三穂子（NHK大阪アナウンサー）
制作統括：福岡利武（なつぞら,青天を衝け）
　　　　　櫻井壮一（過去作/おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに）
※敬称略

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これまでに、ちゃんと積み上げてきた実績があるから…

ウチのブログに来てくれて、ありがとさん。
（私のブログに来てくれて、ありがとうございます。）

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、ウチが管理人のみっきーやで！
（「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、私が管理人のみっきーです！）

以前も書いたが、今作の良いところに「出し惜しみをしない」がある。

前回の感想で「もう書いちゃいますけど。」と断って、次のように書いた。

予告編によれば、次回辺りで「はな湯」と「梅丸少女歌劇団（略称・USK）」が登場すると思うので、足立紳さんの脚本が見せて魅せてくれるのを期待します。

そのとおりに、ワンカット目から情景カットも無しに、易者（なだぎ武）のBS(バストショット)から始まった。

これで、良いのだ。

楽団が大阪駅に着いたカット、「はな湯」の煙突のカットがなくても…

パッと画面に易者姿のなたぎ武さんが映れば、「ほ～ら、主人公が大阪に帰ってきた」と分かるのだ。

もちろん、これまでに、ちゃんと積み上げてきた実績があるから、これができることは言うまでもないが。

なかなか、考えられた構図

更に演出の工夫もある。

今週になって、戦争中という感じが先週よりもやや薄まっていた。

いや、戦争によって起こった様々な変化に翻弄された「スズ子の物語」だったから、あえて強調する必要がなかったとも言える。

しかし、先週で「花田家」のあれこれは一区切りついた… との脚本と演出の判断だろう。

脚本については、「あとがき」で書くとして。

演出については、易者と話すスズ子（趣里）の背後の壁に「海軍志願兵徴募」の赤と青のポスターが貼ってあった。

©NHK

画面中央に赤いワンピース姿のスズ子、上手（かみて：画面右）には手相の垂れ幕に赤い文字、下手（しもて：画面左）には赤い文字で「海軍志願兵徴募」と「日章旗」。

上手向き(前向き、前進を意味する)のスズ子の背中に “戦争” という重荷が乗っている格好だ。

その一方で、スズ子が見る方向には “手相の未来” があるって構図。

なかなか、考えられた構図だと思う。

藤の花言葉は、"歓迎""恋に酔う""優しさ""決して離れない"

メインタイトル映像明けは、藤色の「はな湯」の暖簾に、藤の花で季節感の表現。

更に、今回は早速やってしまおう『みっきーの植物図鑑』風だ。

藤の花言葉は「歓迎」「恋に酔う」「忠実な」「優しさ」「決して離れない」だ。

見た目の華やかさやふんわりした雰囲気などから、やさしさや穏やかさなどを象徴しているとされる。

細かいこと書かないが、もう、今週のスズ子、今回の展開にこれほどピタリとはまる花言葉があるだろうか！

本当に、息の合った、呼吸がシンクロしている演技合戦

「はな湯」の中のシーンは… ホンマ、出し惜しみなしや！

正に「はな湯オール★スターズ」の集結だ。

‘ゴンベエ’こと伊福部玉五郎（宇野祥平）と光子（本上まなみ）の間に赤ちゃんが生まれ。

アホのおっちゃん（岡部たかし）とアサ（楠見薫）が結婚し、朝からお盛んなお話で驚かし（笑）

それこそ、まさかのまさかで、熱々先生（妹尾和夫）がぽっくり…（合掌）

もちろん、八百屋のキヨ（三谷昌登）にもおいしい役割が与えられていた。

以前の公式SNSでも、「はな湯オール★スターズ」のシーンはほぼアドリブで進むと書いてあった。

本当に、息の合った、呼吸がシンクロしている演技合戦という表現がピッタリなほのぼの場面だったと思う。

これが、たったの約２分間しかなかったというのだから、どれだけ濃厚だったのか（笑）

ＵＳＫの円陣で、見事に「今」と「大阪編」がつながった

そして、梅丸少女歌劇団（略称・USK）への場面転換も、梅丸の看板も受け付けシーンもなしで、ほぼ直、稽古室。

今度は久し振りの「ＵＳＫオール★スターズ」の再集結だ。

リリー白川（清水くるみ）、桜庭和希（片山友希）、秋山美月（伊原六花）の３人がスズ子を迎えて。

「女三人寄ればかしましい」というが、４人集まると…

妻がいうには「４人以上集まったら、ただただ疲れるよ」だそうだ（笑）

更に、林部長（橋本じゅん）も合流だ。

ちょこっと脱線すると、村山愛助 役の水上恒司さんと橋本じゅんさんは、私が大好きな警察ドラマ『MIU404』（TBS/2020）で共演済みだから、再共演に期待している。

また。洋食「フクロウ」のハット（福徳秀介(ジャルジャル)）とコック（後藤淳平(ジャルジャル)）まで寸劇付きで登場！

４人「強く 逞しく 泥臭く そして… 艶やかに！」

４人を俯瞰のカメラで明るい表情を捉えて、きれいにキマった。

こちらの尺は約３分間と若干長いが、見事に「今」と「大阪編」がつながった瞬間だ。

＜３つの世界＞が連動していることを、見せて魅せた

「また書くの？」と、うんざりする読者様もいると思うが、今回はお初の読者様もいると思うので書いてみる。

「主人公が生きている世界」と「主人公が生かされている世界」と「主人公が生きているから成立する世界」が “つながって” 一体の実態として見せて魅せることが、“ドラマ” や “連ドラ” では重要なのだ。

主人公のスズ子が生きていけるのは、周囲のサブキャラがいきているからで、スズ子が生き続けているからサブキャラも普段は映っていなくても生き続けられる。

私たちが、たまにしか思い出さない人とのかかわりがあってこと、生きている実感があるのと同じだ。

だから、こうして、度々でもいいから、上記の＜３つの世界＞が連動していることを、見せて魅せるべきなのだ。

決して、サブキャラの物語を「スピンオフ風」になんて、本来はしてはいけないのだ。

下宿の立地は、どこか閉塞感、行き詰まった感じがするが…

７分過ぎからは、こうなると「よっ、待ってました!!」と声かけしたくなる東京の下宿屋のくだりだ。

「はな湯」が商店街風の通りの真ん中辺にあるのに対して。

下宿は東京下町の路地のどん詰まり、突き当たりにある。

この立地条件も、「はな湯」はなんとなく底抜けの明るさや突き抜けた感じを与えるが。

下宿の立地は、どこか閉塞感というか、行き詰まった感じがする。

その立地が、スズ子を娘のように可愛がる下宿屋の女将・小村チズ（ふせえり）とチズの夫・吾郎（隈本晃俊）をはじめ。

今回の登場は無かった下宿屋の近所にあるおでん屋の主人・伝蔵（坂田聡）らの「東京編」の登場人物たちの優しさが際立ち、光るのだと思う。

で、手紙やら、夢オチやら、カメやら、蓄音機やらあって～の…

ストーカーで落として終了（笑）

今作は、登場人物が多く、魅力的なキャラが多いからこそ…

今作は、スズ子が芸能界にいる(入る)設定の主人公のため、前作『らんまん』や前々作『舞いあがれ！』よりも、単純に登場人物の人数が多い。

その上、繰り返すが芸能界を描いているため、個性的、魅力的なキャラクターも多いのが特徴だ。

従って、前述したとおり、＜３つの世界＞の “その後” が通常よりも気になるし、見たいのだ。

今回はそういった視聴者が見たいものに、しっかりと “今作らしさ” である「笑いあり涙あり」や「義理と人情」を盛り込んで、丁寧に描いたと思う。

やり過ぎず、物足りなくもなく、ちょうどよい塩梅の表現に安堵した限りだ。

小夜の、やや過剰なキャラ設定とキャラづくりは気になる

ただやはり、少しだけ気になったのが、前回に続く小夜（富田望生）の、やや過剰なキャラ設定とキャラづくりだ。

やはり、小夜が喋りだした途端に、雰囲気が変わってしまった。

いや、正確にいうなら、小夜だけ世界観が違う… だろうか。

田舎から出てきた苦労人で、父の愛も知らず、お節介で口うるさい年下の肝っ玉母ちゃん的な存在は、決して悪いとは思わない。

富田望生さんも、全力で演じているのは好感が持てる。

しかし、作り手に忘れては困ることがある。

それは、小夜が元弟子志願で、今はスターと付き人。

要は、雇用者と被雇用者、師弟関係でもあることだ。

だから、もう少しスズ子が小夜に言い聞かせるとか、指導する場面がないと、放置して無責任にも見えてしまうのが残念だ。

小夜へのウザさが、スズ子への嫌悪感に発展する前に…

これが続くと、小夜へのウザさが、スズ子への嫌悪感に発展する可能性もある。

この類で失敗したと思うのが、『なつぞら』『半分、青い。』『ちむどんどん』など。

ただ、今のところは、まだまだ “よきバディ” に見える。

今のうちに、スターと付き人を明確にしつつ、小夜がちょっと暴走してスズ子が止めて、でも小夜から学ぶこともあって… は、十分にできると思う。

やはり、言いっ放し、言われっ放しではなく。

今回の終盤のスズ子のセリフのように、小夜をギャフンと言わせるような切り返しをもっとやったら良いと思う。

「小夜ちゃんも一緒に行ってええんやったら」

そして、徐々に小夜がスズ子を見直し、尊敬していく… で、良いのだ。

あとがき（その１）

今の時代を象徴するセリフ、単語として。

前々回までは茨田りつ子（菊地凛子）の「こんなご時世」がありました。

前回では、スズ子が「大変なご時世」と言っていました。

今回は、「このご時世」が使われていました。

僅かな状況の変化を、うまく表現していると思います。

あとがき（その２）

もう一つだけ、気になったこと。

楽団員が、回想シーン以外でワンカットも姿を見せなかったことです。

ＵＳＫの場面と、下宿に帰ってきたスズ子の衣装が違うので、どこかで着替えたはず。

大阪から下宿へ直帰したのでないなら、どこかで劇団員と別れるなり、去っていく後ろ姿でもインサートしたら良かったと思います。

まっ、無難なのは、衣装を考慮すると、冒頭でスズ子の後ろ姿を見送って別れる楽団員でしょうけど…

みっきー's ブギウギ（第11回）

今回は、私の数少ない(笑)自信満々のお料理の中から。

昨夜(12/12)に作って食べた「鴨のコンフィ～和風キンカンソース～」。

おいしそうな鴨の骨付きモモ肉と採れたてのキンカンが売っていたので、仕込みから作ってみましたよ。

昼過ぎからコトコト作って、夜に庭のローズマリーを使って仕上げて食べました。

オレンジソースとは違った＜日本の冬＞を感じる＜キンカンソース＞が良いんですよ。

20％引きセールで買った南フランス・ローヌ地方の「コート・デュ・ローヌ」と合わせました。

これを作って食べると、ホント、元気が出ます。

結びに

ほんなら、また来てな。
それでは、また来てね。

★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”

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【これまでの感想】

第1週『ワテ、歌うで！』
1 2 3 4 5 土
第2週『笑う門には福来る』
6 7 8 9 10 土
第3週『桃色争議や！』
11 12 13 14 15 土
第4週『ワテ、香川に行くで』
16 17 18 19 20 土
第5週『ほんまの家族や』
21 22 23 24 25 土
第6週『バドジズってなんや？』
26 27 28 29 30 土
第7週『義理と恋とワテ』
31 32 33 34 35 土
第8週『ワテのお母ちゃん』
36 37 38 39 40 土

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朝ドラ「ブギウギ」の“花田家”と“はな湯”の［史実］を知ると＜ドラマ＞の奥深さが更に見えてくる！ 

第9週『カカシみたいなワテ』
41 42 43 44 45 土
第10週『大空の弟』
46 47 48 49 50 土

［史実］朝ドラ「ブギウギ」関連・『♪ アイレ可愛や』と笠置シヅ子の生涯で唯一の恋愛相手のコト 

第11週『ワテより十も下や』
51 52

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