映画「グリーン・ホーネット 3D（字幕版）」 感想と採点 ※ネタバレあります

映画『グリーン・ホーネット 3D（字幕版）』（公式）を、初日（1/21）鑑賞。昼過ぎの回で観客は20名ほど。

採点は、★★☆☆☆（5点満点で2点）。100点満点なら45点かな？
エンドクレジットのアニメーションの出来の良さに、もう一つ★をあげたいところですが、今回はそのままにしておきます。

ざっくりストーリー

急死した父のあとを継いだ新聞社の若社長ブリット・リイド（セス・ローゲン）は、夜になると全身グリーンのスーツとマスクで正体を隠し、“グリーン・ホーネット”として街中の犯罪者を懲らしめるヒーロー。相棒のカトー（ジェイ・チョウ）が作ったハイテク装置満載の愛車に乗り、地元ギャングを支配するベンジャミン・コドンフスキー（クリストフ・ヴァルツ）を追い詰める…

新たなヒーローたちが大活躍すると思ったら大間違い！

私は、ブルース・リーの出世作のテレビドラマが、アメリカで映画化されたと言うこと、3D、キャメロン・ディアスが出演すると言う程度の事前情報で鑑賞。
予告編を観る限り、新たなヒーローが3Dを活かしたアクションで大活躍する映画と思いきや大間違い。確かに当たってる部分もあるが、正直期待外れだった。

期待外れの原因は3つ！

期待外れの原因は3つ。1つ目は、主演二人に華が無い。せめて観ながら輝いてくれればと思ったが、冴えないまま終了。登場人物としてもブリットは騒ぎ立てるばかりだし、カトーは（映像によって作られた）アクションだけと言った印象。
2つ目は、とにかく間延びした脚本。3つ目は必然性の無い3Dと読みづらい字幕。もちろん、良い所もあるのだが、弱点が目立ってしまう本作だった。

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今回も相当辛口の感想なので、出演者やスタッフのファンの方や、最初から2点の採点に異論のある方は読まない方が良いです(と言うか読まないでください)。
「意見には個人差があるから」と寛大なお心の方のみ、採点の理由も含めて詳しい話はネタバレがあるので、右下からどうぞ。

ここからネタバレあります！

目新しさが無い！

放蕩息子が決してパワーが宿るわけでもないグリーンのスーツとマスクを装着し、無尽蔵のような親の財産を使い、特殊改造した自動車で、名刺を配りながら相棒と共に悪に立ち向かう…本作。
いろんな作品の寄せ集め的で、既視感アリアリだし、ここまで目新しさが無いと、どう楽しんで良いのやらって感じ。

二人の主役にキャメロン・ディアスが吊り合わないし、登場まで約45分かかる！

（私にとって）さほど有名でない主役の二人に対して、社長秘書として絡むキャメロン・ディアスが吊り合わないのは、主役の華の無さの補充目的だろうが、その彼女が登場するまで45分近くかかる。
登場したらしたで、すぐに仲間になって活躍すると思いきや、そこからまた45分は活躍の場は無し。最後30分はコメディお得意の彼女らしさを見せてくれるし、当然全部彼女が持っていっちゃう。
やはり、プロット（物語の骨組み）が古いのは否めないから、グリーン・ホーネットの成り立ちから新規にすれば良かったかもしれない。

無くても良い3D、読みにくい字幕、ハラハラドキドキしないアクション…

まず、3D。必然性も無いし、人物同士のカットでは無効化と言って良い。後述するアクション・シーンには一躍買っているが、無くても成立するレベルのアクション。また、字幕だけは妙に飛び出す割りに読みにくい。文字の色がグレー（3Dメガネ越しだからだが）で細めのフォントで、視認性が低すぎ。これなら2Dで十分。
そして、アクション。今回もワイヤーを使い、デジタル処理を使いまくってアクションを描いてる。3Dを活かすために、スリップやスローモーションのの速度を登場人物毎に変えたり、奇をてらった編集が多用されているが、効果の程は素人騙しって雰囲気。
3Dなんかなくても、ブルース・リーのアクションには、ハラハラドキドキできるんだから！と言いたくなる。

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キャメロン・ディアスとクリストフ・ヴァルツが好演していました。その位しか印象に残らない作品でした。だって、そもそもグリーン・ホーネットがギャングに立ち向かう動機づけが曖昧なので、“正義が悪を倒す”的なヒーロー部分が希薄なんです。それが残念。

正直言って、本作をどういう人にお勧めできるか、思いつきません。キャメロン・ディアスとクリストフ・ヴァルツのファンなら物足りないでしょうし、ヒーロー・アクションで大興奮したい人もちょっと。時間つぶしにビールとポップコーン片手に観る位が丁度良いかもしれません。

それと本編が終わって、エンドロールの前半が、アメコミ風のアニメーションになっています。本編よりスタイリッシュで出来が良いので、せっかく劇場に足を運んだのなら、このアニメを観てから席を立ちましょう。

　　             　
   

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感想の趣旨について

当ブログの感想は、僭越ながら 「もっと こうしたらよいのに…」を追究 することで、広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。

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