夜ドラ「VRおじさんの初恋」 （第1話・2024/4/1） 感想

NHK総合・夜ドラ『VRおじさんの初恋』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第1話／第1週〔全8週・32話〕の感想。

なお、原作(漫画)である暴力とも子『VRおじさんの初恋』は、既読。

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直樹（野間口徹）はタイヤメーカーに勤めるさえない中年会社員。唯一の楽しみは、ＶＲ（仮想現実）世界を体感するゲーム「トワイライト」。その中で直樹は制服姿の女の子・ナオキ（倉沢杏菜）として生きていた。しかしそのトワイライトもまもなくサービスを終了するという。その最後を静かに見守ろうとするナオキは、ある日天真爛漫な美少女・ホナミ（井桁弘恵）と出会う。ホナミは基礎操作すらおぼつかない初心者のようで…
---上記のあらすじは、公式サイト等より引用---

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原作(漫画)：暴力とも子『VRおじさんの初恋』
脚本：森野マッシュ（過去作/ｹの日のｹｹｹ）
演出：吉田照幸（過去作/あまちゃん,ｴｰﾙ,富士ﾌｧﾐﾘｰ））
　　　桑野智宏（過去作/ｳｪﾙかめ,あまちゃん,おかえりﾓﾈ）
　　　石川慎一郎（過去作/ｶﾑｶﾑｴｳﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ,らんまん）
音楽：渡邊崇（過去作/軍港の子~よこすかｸﾘｰﾆﾝｸﾞ1946~）
主題歌：Ｃ＆Ｋ「ハートビート」
挿入歌：Ｃ＆Ｋ「旅人」
制作統括：桑野智宏（過去作/軍港の子~よこすかｸﾘｰﾆﾝｸﾞ1946~）
　　　遠藤理史（過去作/ﾅｲﾌの行方,下町ﾎﾞﾌﾞｽﾚｰ,木曽ｵﾘｵﾝ）
※敬称略

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"レッテル"を自分で変えることができたら、何ができるのか

原作(漫画)である暴力とも子『VRおじさんの初恋』は、既読。
だが、ネタバレは基本的に書かない。

「現実世界」と「バーチャル世界」の２つの世界で生きる孤独な中年サラリーマンの “初恋” を描くヒューマンドラマだ。

最初だから書いちゃうが、アラ還(あらかん)の既婚のオッサンでも十分に感動できる人間ドラマが原作で。

次の主人公のセリフにピンときた、グッときた、心がザワザワした、『初恋、ざらり』を思い出した…
そんな人なら、ツボにハマると思う（原作は…）

直樹「私たちの心は体に決められる」

性別、年齢、肉体という外見で決めつけられる “レッテル” で “心” が支配されるのは、恋心だけではなく、病気や障がい、学歴や職業など多岐にわたる。

でも、もしもその “レッテル” を自分で変えることができたら、何ができるのか… そういうことだ。

もう、原作には触れない。。。

これから初恋をする人より、初恋を思い出す人向け？

本編の感想だ。

基本的に、NHKの「夜ドラ枠」は、民放の深夜ドラマに対抗するために、ティーンエイジャーを中心とした若い視聴者向けの作品が多く放送されるフォーマットだ。

しかし、『あなたのブツが、ここに』『作りたい女と食べたい女』など、中高年も楽しめる作品も放送してきた。

今作も、どちらかというと後者になると思う。

冒頭のタイヤメーカーに勤めるさえない中年会社員・直樹（野間口徹）の SNSの画面内のテキストが大きい文字になっていたことや。

メインタイトルの「初恋」が強調されていたことから。

これから初恋をする人向けというより、初恋を思い出す、初恋って？ なんて考えちゃう人向けに作られているように感じた。

原作よりも、少し大人向けに背伸びをした映像は悪くない

脚本担当は、先日 NHKで放送されたオリジナル脚本のドラマ『ケの日のケケケ』を手掛けた森野マッシュ氏。

『ケの日のケケケ』は、推しの當真あみさんが主演にもかかわらず、あまりの稚拙な内容に感想を書かなかった。

しかし、今作はしっかりとした原作があるから、今度こそお手並み拝見だ。

メイン監督は、朝ドラ『あまちゃん』『エール』や、映画なども手掛けた吉田照幸氏。

演出に癖はあるが、私は吉田氏のシュールな笑いと、センチメンタルな映像美を意外と評価している。

従って、第1回を見ただけでも、原作の漫画よりも、一段大人向けにアレンジされた（背伸びをした感じの）映像は悪くないと思う。

あとがき

番宣を見たときは、もっと “お子ちゃま向け” になると思っていたのですが。

制服姿の女の子・ナオキを演じる倉沢杏菜さん、天真爛漫な美少女・ホナミを演じる井桁弘恵さんも、映像だからこその動くキャラクターとしていい感じです。

今作は〔全32回＝２か月〕の放送期間なので、もう少し明るい部分があると良いと思います。

毎回の感想は投稿しないかもしれません（謝）

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拍手コメント返信（2024/4/1）：虎に翼（第1回）※伊藤沙莉さんと三淵嘉子さんが重なって見えやすい理由…

ご来訪の上、拍手とコメントをありがとうございます！

いつも ドラマや映画の感想へ、ご賛同のWeb拍手やコメントをいただきまして、ありがとうございます。

時には厳しいコメントも頂きますが、ブログ更新の励みになっております。

なお、"Web拍手のコメント"へ返信をする機能がないため、このような「お返事ページ」でお返事をいたします（謝）

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[拍手投稿]  てぃわん さん  （2024-04-01 12:21:05）
連続テレビ小説「虎に翼」 （第1回・2024/4/1） 感想 

みっきーさん、こんにちは！ ついに始まりました、私の好きな伊藤沙莉ちゃんが主演ときいて楽しみにしていた「虎に翼」。

モデルの三淵嘉子さんの経歴、すごい偉人としか言えない…。どれだけ世の中を変えてきたのか、すごいテーマですよ、これ。大河ドラマにしてほしいくらい重いです。

女性や子供たちの人権を尊重することに尽力した主人公の、その思いや原動力が何なのか、今度のドラマではしっかり描いてほしい、伊藤さんならそれが表現できると期待します。

※当方にて適宜改行を入れさせていただきました。

↓ここから管理人返信↓

【虎に翼 インタビュー】脚本・吉田恵里香さん　物語への思いを聞きました - 虎に翼 - NHK 

上記の公式サイトの記事を読んでみますと。

脚本の吉田恵里香さんは、朝ドラで「気の強い主人公」を書きたくて、数ある候補から三淵嘉子さんを選んだと。

更に、「飾らない人柄」である伊藤沙莉さんと「三淵嘉子さん」が重なるとも書かれています。

これは、いうならば “ほぼ当て書き” ですから期待は高まりますね。

また、視聴者にとっては、ドラマ『シッコウ!!～犬と私と執行官～』（テレ朝/2023）の「吉野ひかり」とキャラが少しだけ重なるので、違和感はありませんし。

「気の強い主人公」は「ブレイクスルーできるヒロイン」にもつがるので、朝ドラらしさもあって良いと思います。

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連続テレビ小説「虎に翼」 （第1回・2024/4/1） 感想

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『虎に翼』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第1回／第1週『女賢しくて牛売り損なう？』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

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昭和６年・東京。女学校に通う猪爪寅子（伊藤沙莉）は父・直言（岡部たかし）、母・はる（石田ゆり子）から次々とお見合いを勧められる。女学校を出たら結婚し、子供を産み、家庭を守るのが当然とされていたからだ。だが、納得できない寅子。やりたいことはないものの、結婚するのも何かが違う…。同級生で親友の花江（森田望智）に「親不孝」と言われ、三度目の正直と意気込んだお見合いの席で、寅子は調子に乗ってしまう。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

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原作：なし
脚本：吉田恵里香（過去作/恋せぬふたり,生理のおじさんとその娘）
演出：梛川善郎（過去作/べっぴんさん,おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに） 第1週
　　　安藤大佑（過去作/とと姉ちゃん,鎌倉殿の13人,やさしい猫）
　　　橋本万葉（過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘）
音楽：森優太（過去作/海の見える理髪店,あなたのﾌﾞﾂが､ここに,忘恋剤）
主題歌：米津玄師「さよーならまたいつか！」
法律考証：村上一博（明治大学 法学部 専任教授）
料理指導：赤堀博美（過去作/花咲舞が黙ってない,厨房のありす）
タイトルバック制作：シシヤマザキ（公式サイト ）
取材：清永聡（NHK解説委員:司法･事件･公文書管理･災害）
語り：尾野真千子（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,長谷川町子物語,足尾から来た女）
制作統括：尾崎裕和（過去作/恋せぬふたり,鎌倉殿の13人）
※敬称略

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語りの異様な多さが、"虎に翼らしさ" に化けると感じた！

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官となった一人の女性・猪爪寅子を描いたリーガルドラマ… のようだ。

まず、今作の特徴、今後の仕上り次第では “虎に翼らしさ” に化けると感じたのが、語り、ナレーションの異様な多さだ。

伊藤沙莉さんで “語りが多い” といえば。

思い出すのが、坂元裕二オリジナル脚本のドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』（カンテレ制作フジ系/2021）だが。

私は、基本的に「語りで説明するのは野暮である」という立場だ。

しかし昨今の朝ドラでは、如何せん“ドラマ” なのだから ＜映像で見せて（show）魅せる（fascinate）べき！＞ なのに、やらない作品が多い。

従って、＜映像で見せて（show）魅せ（fascinate）られないなら、語りでしっかり丁寧に不足分を補強するべき！＞ と宗派替えをしつつある（涙）

とはいえ、ナレーションはあくまでも補足だから、多ければ多いほど話の腰を折る。

要は、語りで説明する度に、物語の流れが一時停止してしまうからだ。

だから、「土曜日版」のようなダイジェスト版であれば、そもそも解説して補強しなければ流れが見えづらいから、話の腰を折ることはほとんどない。

でも、「本編」でやり過ぎは、本来は絶対に禁物なのだ。

その一方で、老若男女が毎朝楽しむ朝ドラで “リーガルドラマ” を放送するなら、絶対に避けて通れないのが “難しい法律用語などの分かりやすさ” だ。

入れないと分かりにくいし、入れ過ぎるとテンポの良さが阻害される。

しっかりと脚本上に "語り" が書き込まれていると思う

では、今作はどうだったか？

結論からいうと、「うまく工夫されている」だ。

その最大の貢献者は、語り担当の尾野真千子さんの演技力だ。

なにせ、自身が朝ドラ『カーネーション』（NHK/2011年度後期）の主演とナレーションを兼任した、文字どおりの芸達者な俳優さんだからだ。

毎朝、毎回 15分間という特殊な放送枠のドラマの特徴を熟知しているのだろう。 編集後の映像に合わせて録音したという感じでなく。

しっかりと脚本上に “語り”が書き込まれており。

“語り”を含めたセリフや動作によって会話劇に、更に心地よいテンポを刻むように演出が施されている感じだ。

従って、まだ第1話だから予想の域を出ないが。

この感じならば、語りがドラマのリズムを創出していく可能性があり。

そうなると、全体のリズムが安定するから、更に良い結果につながると思う。

もちろん、吉田恵里香氏の脚本も（当然、まだ読んでいない）相当に工夫していると思う。

だって、語りは基本的にまとめて収録(録音)するから、あとから修正が利かない。

従って、全体が精密に書かれていないと、すぐに破綻しかねないからだ。

脚本が、放送後の翌週に１週間分ずつ電子書籍で販売される

上記に関連する情報がある。

あまり報道されていないが、今作は「シナリオ集」として放送後の翌週に１週間分ずつ電子書籍で販売される。

既に、『NHK連続テレビ小説 虎に翼 上』が発売されていることからも、今作の脚本は放送前に（ほぼ）完結している可能性が濃厚だ。

従って、世間の評判を受けて展開が変更されることは、まずないと思うが。

逆に、途中で軌道修正もできないわけだ。

とはいえ、放送の翌週に脚本が読めるのは、ドラマファン、脚本に注目する視聴者には意外と面白そうだ。

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メインタイトル映像と主題歌の組み合わせも悪くない

メインタイトル映像にも簡単に触れておく。

制作は、アーティストのシシヤマザキ氏だ。

水彩画のような手書きアニメーションだが。

モデルの動きをカメラで撮影し、それを手書きでトレース(敷き写し)してアニメーションにする「手描きロトスコープアニメーション」という独自の作風だ。

また、「シシピンク」と呼ばれる独特のピンク色を多用した作品も大きな特徴だ。

『虎に翼』のタイトルバックでも、どこかシュールでコミカルでメッセージ性を感じる点は、「本編」とリンクしていたと思う。

もちろん、米津玄師さんの主題歌「さよーならまたいつか！」も、やや米津節を抑えめにした毎朝聴けるポップな感じも素敵だ。

YA-NE-SEN a Go Go／シシヤマザキ

映像全体が、スタイリッシュでコミカルでリズミカル！

このまま、「本編」の映像についても語っちゃおう。

シーン転換含めて、大胆なカット割りで。

全体の映像は、色の明るさを指す「明度」はほぼそのままで、鮮やかさを指す「彩度」を下げめにした組み合わせ、いわゆるややトーンを抑え気味にしたシックな色味で。

初登場の登場人物は紹介カード風のあしらいで。

簡潔に説明するなら、朝ドラらしくない… 若い人向けの “夜ドラ風” なスタイリッシュでコミカルでリズミカルだ。

メイン演出は、朝ドラ『おちょやん』や夜ドラ『あなたのブツが、ここに』でサブ演出だった梛川義郎氏。

やや “アップ” が多過ぎて、わちゃわちゃした作風だったが、今作はどうなるか？

流石に第1話では分からないが、好みが分かれるとは思う。

でも、朝ドラも大きく変わるべきで、「寛容になりましょう。大目に見ましょう」と見守りたい（笑）

あとがき

子役が演じる「幼少期」、今作にはなさそうですね。

子役から大人へ、恋愛から結婚への転換期で、作品の出来も展開しちゃう朝ドラが多いので（苦笑）

サクッと始まるのは悪くないと思います。

それにしても、前作『ブギウギ』で‘アホのおっちゃん’を熱演した岡部たかしさんが続投で。

その上、「梅丸少女歌劇団」まで登場とは、NHK大阪から東京への華麗なる連携ですね（汗）

朝ドラでリーガルドラマ、モヤモヤするニュースばかりなので、スカッとする作品を期待します。

半年間、好き勝手に書きますが、よろしくお願いいたします。

みっきーの植物図鑑（第212回）

前々作『らんまん』から継続中の「みっきーの植物図鑑」。

「継続を」の声をいただきましたので、マイペースで季節をお届けしたいと思います。

さて、『ブギウギ』の「第195回」で初めてご紹介した我が家の「オオナデン(大南殿)」という品種の桜の鉢植えです。

京都御所、南庭に植えられたことから、その名がつけられたとされる八重咲の桜だそう。

3月27日の「第209回」でツボミがだいぶ膨らんだとご報告しました。

写真が今朝の「オオナデン」です。

もう、だいぶ膨らんできました。

ピンク色の部分が伸びてきているのもありますよ。

今日から新年度、また１年踏ん張って生きていこうと思います。

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テレビ朝日ドラマプレミアム「黄金の刻(とき)～服部金太郎物語～」 （2024/3/30） 感想

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テレビ朝日系・テレビ朝日ドラマプレミアム『黄金の刻(とき)～服部金太郎物語～』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram、TikToK

『国産初の腕時計を作り上げた“東洋の時計王”服部金太郎の一代記で、現在、あたりまえとなっている“正確な時間”の重要性に気づき、時計商を目指す服部金太郎の試練の物語』の感想。

なお、原作(小説)である楡周平「黄金の刻 小説 服部金太郎」は既読。

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昭和７年。「服部時計店」の本社では、社長・服部金太郎（西島秀俊）、妻のまん（松嶋菜々子）らが集まり、金太郎の古希のお祝いの準備が進められていた。その会に出席する岩倉善路（濱田岳）と金太郎が出会った過去が回想される――。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---

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原作(小説)：楡周平「黄金の刻 小説 服部金太郎」
脚本：髙橋泉（過去作/映画｢凶悪｣｢ﾐｭｰｼﾞｱﾑ｣｢ｿﾗﾆﾝ｣,TVﾄﾞﾗﾏ｢警視庁ｱｳﾄｻｲﾀﾞｰ｣）
演出：豊島圭介（過去作/妖怪ｼｪｱﾊｳｽ,､新･信長公記~ｸﾗｽﾒｲﾄは戦国武将~,ｷｯﾁﾝ革命）
音楽：江﨑文武（過去作/映画｢ﾎﾑﾝｸﾙｽ｣｢なつやすみの巨匠｣）
主題歌：MISIA「ゆびきりげんまん」
ＧＰ：服部宣之（過去作/ﾄﾓﾀﾞﾁｹﾞｰﾑR4,警視庁ｱｳﾄｻｲﾀﾞｰ,星降る夜に,離婚しない男）
※敬称略

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民放ドラマは"自社の広告を見てもらうためのツール"である

民放のテレビドラマは、スポンサーにとって自社の広告（コマーシャル）を見てもらうためのツールである。

このことを大前提に理解しておけば、大いに納得できる仕上がりであると同時に。

「やっぱり、こうなっちゃうよね」である。

本編直後の"４分間の長尺のＣＭ"のための２時間ドラマ！

まず、前段の “納得できる仕上がり” について。

見逃した人はいないと思うが。

ＣＭを抜いた実質１時間38分程度の「本編」のあとに、ピッタリ４分間の長尺のＣＭがあった。

服部時計の社長と西島秀俊さんのインタビューと、世界的時計メーカー「セイコー」のお仕事紹介ビデオがそれだ。

画面右上にも「※これはＣＭです」と表記があったから、正真正銘の広告だ。

もうお分かりだろう。

このドラマこそ、この「４分間の企業広告」を見てもらいたいがためのツール（広告＝ＣＭ）なのだ。

従って、内容がどうであれ…
放送開始と同時にチャンネルを合わせて見てくれて。

リアタイ視聴の人たちが SNSで未視聴者を「４分間の企業広告」までに集めてくれれば良いってこと。

それが、セイコー(成功)したのか失敗したのかは今のところ分からないが。

それでも、敢えて書くが。

“客寄せパンダ” としては、映像的にセイコー(精巧)に作られていたと思う（笑）

今作は「アーカイブ制作」「広告活動」を同時にやった企画

もう一つの「やっぱり、こうなっちゃうよね」について。

これまで、企業の「100周年記念イベント」のような、いわゆる「周年行事」の仕事を数十件やってきた。

基本のフォーマットをざっくり書くと、大きく下記の３つになる。

●セレモニー開催：ホテル等での祝賀会など　※これが私の本業

●アーカイブ制作：社史発刊、社史や行事等の記録映像制作　※これが私の副業

●広告活動：キャンペーン開催、コマーシャル放映

察しの良い方は気がついたはずだ。

このドラマは、「アーカイブ制作」と「広告活動」を同時にやった企画というわけ。

「やっぱり、こうなっちゃうよね」の理由

で、いよいよ「やっぱり、こうなっちゃうよね」の理由だ。

私も、50本以上は「社史や行事等の記録ビデオ」を作ってきた。

で、多くのクライアントが「ホテルのパーティーでも上映したい」と希望する。

しかし、私は「会場で大勢で見ると、絶対に飽きるからやめましょう」と提案する。

当然、「せっかくお金をかけて作るんだから」と粘るので、「じゃあ、数分間のダイジェスト版にしませんか？」と落としどころを提案して終わる。

この場合、「社史や行事等の記録ビデオ」は、何を見せるために作るのか？ 作られるのか？

自社開発製品と、その歴史、そして創業者の偉業と、長きにわたって会社のために生き生きと働く写真たちの姿だ。

ビデオを見る人が楽しいか、面白いと思うかなんて、ほぼ関係ない。

ぶちゃけちゃえば、ほぼ自己満足なのだ。

では、なぜ、そのようなビデオを作って残すのか？

全国や世界にある支社や支店の応接室や待合室で流すため… が、ほぼ正解。

ほら、あるでしょ？

受付にあるデジタルサイネージに「自社紹介のビデオ」が流れているケース、あれ。

結局、広告のための広告の域を出なかったのが残念過ぎる…

話が長くなったからまとめよう。

今作も、正にそんな感じだ。

自社開発製品と、その歴史、そして創業者の偉業と、長きにわたって会社のために生き生きと働く写真たちの姿。

別に、人間ドラマを描こうとか、『プロ○ェクトX』風にカッコつけようってほどでもないわけだ。

通常の「15秒コマーシャル」と同じで、出演者で客寄せして自社製品に興味を持ってもらって、買ってもらいたい。

結局、その域を出ていなかったと思う。

だから、「やっぱり、こうなっちゃうよね」なのだ。

あとがき

大人の事情は分かりますが。

もう少し原作に寄せて、服部金太郎の経営手腕に軸を置いて、「お仕事ドラマ風」でも良かったかもしれません。

興味を持った方は、原作本を読むのをおすすめします。

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連続テレビ小説「ブギウギ」 （第26週・最終週/土曜日版・2024/3/30） 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ブギウギ』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram、YouTube

第26週／最終週『世紀のうた　心のうた』の「土曜日版」の感想。

 

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

---

オールスター男女歌合戦を終えたスズ子（趣里）は、ある一つの決意を固める。歌手引退――。羽鳥善一（草彅剛）は猛反対し、引退するのであれば絶縁するとまで言う。りつ子（菊地凛子）や麻里（市川実和子）にも相談したスズ子は…。大阪の下町・福島の銭湯の看板娘から、ＵＳＫに入り、ジャズ歌手へ。そして、戦争や最愛の人との別れを乗り越え“ブギの女王”に。義理と人情に満ちた福来スズ子の半生のドラマ「ブギウギ」最終週。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---

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原作：なし
脚本：足立紳（過去作/六畳間のﾋﾟｱﾉﾏﾝ,拾われた男 Lost Man Found） 第1～8,11,12,17～19,23～最終週
　　　櫻井剛（過去作/表参道高校合唱部!,あなたのﾌﾞﾂが､ここに） 第9,10,13～16,20～22週
演出：福井充広（過去作/てるてる,家族純情きらり,ﾐｽ･ｼﾞｺﾁｮｰ） 第1,3,8,13,14,19,20,25,最終週
　　　二見大輔（過去作/半分､青い｡,なつぞら,ｶﾑｶﾑｴﾌﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ） 第11,12,18,22～24週
　　　泉並敬眞（過去作/まんぷく,ｽｶｰﾚｯﾄ,ｶﾑｶﾑｴﾌﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ） 第2,7,9,17週
　　　鈴木航（過去作/あさが来た,べっぴんさん,ｽｶｰﾚｯﾄ） 第4,5週
　　　盆子原誠（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,とと姉ちゃん,おちょやん） 第6,10,15,16,21週
　　　小島東洋（過去作/鹿児島発地域ﾄﾞﾗﾏ｢この花咲くや｣のみ） 第22週
音楽：服部隆之（過去作/王様のﾚｽﾄﾗﾝ,翔太の寿司,のだめｶﾝﾀｰﾋﾞﾚ,HERO）
歌劇音楽：甲斐正人（過去作/映画｢蒲田行進曲｣(松竹/1982)劇伴担当）
舞台演出：荻田浩一（過去作/元宝塚歌劇団所属の演出家）
ロゴ・OP映像：牧野惇（過去作/東京ﾊﾟﾗﾘﾝﾋﾟｯｸのｵ-ﾌﾟﾆﾝｸﾞ映像）
主題歌：中納良恵・さかいゆう・趣里「ハッピー☆ブギ」
語り：高瀬耕造（NHK大阪アナウンサー）
「土曜日版」ナレーション：北郷三穂子（NHK大阪アナウンサー）
制作統括：福岡利武（なつぞら,青天を衝け）
　　　　　櫻井壮一（過去作/おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに）
※敬称略

---

思っていた以上に “ロス” がない（苦笑）

私のブログに来てくれて、ありがとうございます。
「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、私が管理人のみっきーです！

多分、そうなるだろうと思ってはいたが。
思っていた以上に “ロス” がない（苦笑）

もちろん、最終回の感想のあとに「こうしたら良かったのにコーナー」まで書いたから、思い残すことがないからだ。

拍手コメント返信（2024/3/29）：ブギウギ（最終回）※無駄を承知で「こうしたら良かったのにコーナー」書きました！ 

これが、本当は描きたかったコトなのか？

それでも、「土曜日版」の感想だ。

かなり助長気味だった１週間の中から、主人公である福来スズ子の映像だけを抽出して、的確に並べて再編集した、本当の意味での “ダイジェスト版” だ（苦笑）

スズ子の葛藤、羽鳥善一の苦悩、周囲の人たちの困惑に始まって。

中盤からは、スズ子と善一の関係にフォーカスを当てていき。

ラストでは歌を強調して、義理と人情は薄めに着地… だ。

私が、「本編」で受けた印象とはだいぶ違う。

面倒だから細かい違いは書かないが。

ざっくり書けば、「本編」はドタバタ騒動的にコンサート当日を迎えて、懐かしい面々を並べ、最後にスズ子が “義理と人情” のお説教で終了した印象だ。

要するに、「歌手」は描いていても、「歌」が描かれた印象は薄いってことだ。

でも、「土曜日版」では、「歌」があっての「歌手」が強調され、「助け合いが大事です」で終わった印象だ。

恐らく、作り手が作りたかったのは「土曜日版」なのだろう、きっと。

でも、「本編」では盛り込む必要のないものが太陽に盛り込まれたから、意味不明になった… そんなところだろう。

まっ、どちらにしても、異様なラストシーンであることは変わりないが（失笑）

複数名の脚本担当と演出担当が仇になった…

複数名の脚本担当と演出担当が仇になった… これに尽きる。

第1～8週までは、メイン脚本の足立紳氏が担当し、全体のイメージを定借させたまでは良かったが。

その後は、二人体制で数週間ごとに交代し、その度に二人の連携があまりとれておらず、どんどん変な方向に。

その上、演出担当も現場で修正・補強の類をしなかったのも良くなかったと思う。

一人で脚本が最良で、複数はダメではなくて、やはり “連ドラ” なので最低限の連続性は担保してほしかった。

あとがき

作曲の服部家のお話をしようかなと思っていましたが、疲れちゃいました。

要点だけ書きますと。

羽鳥善一のモデルが服部良一氏なのはご存じだと思います。

その息子が服部克久氏で。

その息子が今作の劇伴担当で、最終回で時空を超えた服部家の夢の共演・競演をやった服部隆之氏。

私は、「服部三世代」の音楽の大ファンですが、面白いというか、この三世代が凄いことがあるんです。

それは、服部良一氏は「映画と歌謡曲」、服部克久氏は「テレビの音楽番組」、服部隆之氏は「テレビドラマの劇伴」と、３人それぞれが時代とともに変遷していくメディア、エンターテインメントに対応して、トレンドを創出していることなんです。

服部良一氏は別にして。

克久氏はフジテレビ『ミュージックフェア』など音楽番組を担当し。

隆之氏は『HERO』『王様のレストラン』『真田丸』『半沢直樹』など、忘れられない曲ばかりなんですよね。

特に、克久氏のオーケストラサウンドを徹底的に作り込んだインストゥルメンタル集『音楽畑』シリーズは超おすすめです。

みっきーの植物図鑑（第211回）

まだまだ、千葉県北西部は桜がつぼみです（涙）

今朝、ウォーキング中に見つけた貴重なソメイヨシノの一輪です。

我が家の桜の植木の状況も併せて、『虎に翼』でも写真館を続けるか思案中。。。

★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”

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【"2024年4月期/春ドラマの期待度" を投稿しました】
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感想の趣旨について

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作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。

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【これまでの感想】

第1週『ワテ、歌うで！』
1 2 3 4 5 土
第2週『笑う門には福来る』
6 7 8 9 10 土
第3週『桃色争議や！』
11 12 13 14 15 土
第4週『ワテ、香川に行くで』
16 17 18 19 20 土
第5週『ほんまの家族や』
21 22 23 24 25 土
第6週『バドジズってなんや？』
26 27 28 29 30 土
第7週『義理と恋とワテ』
31 32 33 34 35 土
第8週『ワテのお母ちゃん』
36 37 38 39 40 土

朝ドラ「ブギウギ」の"♪楽しい～お方もぉ～～～"もCD化! 劇中歌を集めた「福来スズ子 傑作集」発売決定  

"史実"朝ドラ「ブギウギ」笠置シヅ子の東宝移籍騒動ミステリー 

朝ドラ「ブギウギ」オリジナル・サウンドトラック Vol.1★2023/12/20発売!!  

朝ドラ「ブギウギ」の“花田家”と“はな湯”の［史実］を知ると＜ドラマ＞の奥深さが更に見えてくる！ 

第9週『カカシみたいなワテ』
41 42 43 44 45 土
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46 47 48 49 50 土

［史実］朝ドラ「ブギウギ」関連・『♪ アイレ可愛や』と笠置シヅ子の生涯で唯一の恋愛相手のコト 

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51 52 53 54 55 土

朝ドラ「ブギウギ」 水上恒司の実家“村山興業”関連の新キャラを【史実】と共に解説！更に朝ドラ「わろてんか」との関連も!! 

朝ドラ「ブギウギ」 笠置シヅ子と最愛の人“吉本穎右”との出会いから○○までを【史実】と共に解説！更に新説「シヅ子のマネージャー２人説」も!! 

第12週『あなたのスズ子』
56 57 58 59 60 土

［史実］朝ドラ「ブギウギ」笠置シヅ子の孤独な出産とこびない人生観が“ブギの女王”へのし上げた！ 

第13週『今がいっちゃん幸せや』
61 62 63 64

連続テレビ小説「ブギウギ」 （総集編 前編・2023/12/29） 感想 ※六郎にちなんで亀のお話も… 

第14週『戦争とうた』
65 66  土
第15週『ワテらはもう自由や』
67 68 69 70 71 土
第16週『ワテはワテだす』
72 73 74 75 76 土
第17週『ほんまに離れとうない』
77 78 79 80 81 土
第18週『あんたと一緒に生きるで』
82 82 83 84 85 86 土
第19週『東京ブギウギ』
87 88 89 90 91 土
第20週『ワテかて必死や』
92 93 94 95 96 土
第21週『あなたが笑えば、私も笑う』
97 98 99 100 101 土
第22週『あ～しんど♪』
102 103 104 105 106 土
第23週『マミーのマミーや』
107 108 109 110 111 土
第24週『ものごっついええ子や』
112 113 114 115 116 土
第25週『ズキズキするわ』
117 118 119 120 121 土
第26週／最終週『世紀のうた　心のうた』
122 123 124 125 最終回 

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