夜ドラ「VRおじさんの初恋」 （第4話・2024/4/4） 感想

NHK総合・夜ドラ『VRおじさんの初恋』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第4話／第1週〔全8週・32話〕の感想。

なお、原作(漫画)である暴力とも子『VRおじさんの初恋』は、既読。

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トワイライトの中のゲームステージでホナミ（井桁弘恵）は圧倒的な実力を見せて優勝。周りの観客は熱狂してホナミを取り囲む。その様子を離れて見ていたナオキ（倉沢杏菜）はホナミが自分だけのものではなくなる気がしてそっとその場を離れる。ようやくナオキを探し当てたホナミは一人で拗ねるナオキに本当の気持ちを尋ねる。お互いが好きだと知った二人はキスを交わす。それは直樹（野間口徹）にとっても初めての経験だった…
---上記のあらすじは、公式サイト等より引用---

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原作(漫画)：暴力とも子『VRおじさんの初恋』
脚本：森野マッシュ（過去作/ｹの日のｹｹｹ）
演出：吉田照幸（過去作/あまちゃん,ｴｰﾙ,富士ﾌｧﾐﾘｰ） 第1週
　　　桑野智宏（過去作/ｳｪﾙかめ,あまちゃん,おかえりﾓﾈ）
　　　石川慎一郎（過去作/ｶﾑｶﾑｴｳﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ,らんまん）
音楽：渡邊崇（過去作/軍港の子~よこすかｸﾘｰﾆﾝｸﾞ1946~）
主題歌：Ｃ＆Ｋ「ハートビート」
挿入歌：Ｃ＆Ｋ「旅人」
制作統括：桑野智宏（過去作/軍港の子~よこすかｸﾘｰﾆﾝｸﾞ1946~）
　　　遠藤理史（過去作/ﾅｲﾌの行方,下町ﾎﾞﾌﾞｽﾚｰ,木曽ｵﾘｵﾝ）
※敬称略

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もっともっと「現実世界」と「バーチャル世界」の差異を！

原作(漫画)である暴力とも子『VRおじさんの初恋』は、既読。
だが、ネタバレは基本的に書かない。

第2話の感想で、次のように書いた。

今回くらい、「現実世界」が盛り込まれると「バーチャル世界」との差が見えてきて楽しいです。

この第4話は、期待以上に「現実社会」が盛り込まれた。

もちろん、全く “期待どおり” ではなく “せめてこれくらい” のレベルで… だ。

同一キャラを描く作品だから、きっちり描き分けてほしい点がある。

“リアル” の直樹（野間口徹）と、“バーチャル” な制服姿の女の子・ナオキ（倉沢杏菜）が心情は同一でも、生きる世界が完全に違う点だ。

ここが、映像で明瞭にならなければ、ナオキが天真爛漫な美少女・ホナミ（井桁弘恵）といる世界でのやり取りが、ハッキリ言っちゃうと不毛になるから。

あとがき

予告篇を見る限り、第2週は修正してくるかも？

視覚的な刺激が「バーチャル世界」のほうが圧倒的に強いから、「現実世界」は盛り込み過ぎくらいでちょうど良いと思いますけど

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【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 

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感想の趣旨について

当ブログの感想は、僭越ながら 「もっと こうしたらよいのに…」を追究 することで、広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。

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連続テレビ小説「虎に翼」 （第4回・2024/4/4） 感想

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『虎に翼』
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第4回／第1週『女賢しくて牛売り損なう？』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

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味方のはずの直言（岡部たかし）も頼りにならず、寅子（伊藤沙莉）ははる（石田ゆり子）に女子部の話を切り出せない。そうこうするうちに花江（森田望智）と直道（上川周作）の結婚式が迫る。式が終わるまで大人しくしていてと花江に釘を刺された寅子は、「したたかに」ふるまう作戦に出る。しかし、重要な場面で男性の横でスンッとしている女性の姿には納得できない寅子。式が終わり、いよいよ寅子ははるの説得を決意するが…。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

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原作：なし
脚本：吉田恵里香（過去作/恋せぬふたり,生理のおじさんとその娘）
演出：梛川善郎（過去作/べっぴんさん,おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに） 第1週
　　　安藤大佑（過去作/とと姉ちゃん,鎌倉殿の13人,やさしい猫）
　　　橋本万葉（過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘）
音楽：森優太（過去作/海の見える理髪店,あなたのﾌﾞﾂが､ここに,忘恋剤）
主題歌：米津玄師「さよーならまたいつか！」
法律考証：村上一博（明治大学 法学部 専任教授）
料理指導：赤堀博美（過去作/花咲舞が黙ってない,厨房のありす）
タイトルバック制作：シシヤマザキ（公式サイト ）
取材：清永聡（NHK解説委員:司法･事件･公文書管理･災害）
語り：尾野真千子（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,長谷川町子物語,足尾から来た女）
制作統括：尾崎裕和（過去作/恋せぬふたり,鎌倉殿の13人）
※敬称略

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アバンタイトルが「3分52秒」と長尺の構成だった

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

どうしても、おどおどした仲野太賀さんを見てしまうと、読者の皆様から「BSで見ちゃったけどネタバレ書かないから、ぜひ見て感想書いて！」とお願いされた名作ドラマ『拾われた男 LOST MAN FOUND』（NHK/2022）での松戸諭 役の亡霊が浮かんでしまう（笑）

それは、それとして。

今回は、第4回としては大胆な構成、いいや、なかなか良くできた構成だ。

それは、アバンタイトルが「3分52秒」と長尺の構成だったことだ。

「わたしの翼」を抜けば、本編が「14分54秒」で、メインタイトルが「1分14秒」だから、正味「13分40秒」。

全体の約28%がアバン、要は「全体の 1/3」も割いたということ。

起承転結の構成から鑑みても、バランスが異なる。

ここまで書いたら、当ブログの常連さんなら “あの言葉” が思い浮かぶのでは？

そう、ハリウッド映画で多用される「三幕構成」だ。

ハリウッド映画で多用される「三幕構成」とは？

前回説明したのは、映画『生きる』がテレビ放送される機会で。
一般的なストーリー構成である「起承転結」になっていないことに注目してみた。

今回は、その時に作成した資料をもとに、少し解説してみる。

「起承転結」と「三幕構成」の大きな違いは…

「起承転結」が物語の “流れ” で観客を惹き付けようとする思惑が強いのに対し…

「三幕構成」は、“主人公の目標” が重視される。

重要なのはストーリー全体の真ん中に"転換点"をつくること。

「三幕構成」を簡単に箇条書きで表すと次のようになる…

　　●第一幕：発端→状況や設定の説明と、主人公の目標を提示
　　●第二幕の前半：葛藤1→主人公が目標に向って前進
　　★この位置に「転換点＝ミッドポイント」が入る
　　●第二幕の後半：葛藤2→主人公がどんどん窮地に陥っていく
　　●第三幕：解決→主人公が目標に向って再び前進

上記を見てお分かりのように…

重要なのは、ストーリー全体の真ん中に “転換点” をつくるという「ミッドポイント」の考え方。

「起承転結」は「承」から「結」で物語を切り替えるが。

「三幕構成」は物語の真ん中で “主人公の立場が一転する” みたいな感じだ。

第一幕から第二幕の前半までは観客を惹き付けて…

第三幕の直前で「プロットポイントII」と呼ばれる切れ目をつくって、そこから一気に主人公の再起を描く。

これがハリウッド流。

「3分52秒」のアバンを作った意図は？

上記の「三幕構成」のポイントを踏まえると、今回の「3分52秒」のアバンを作った意図が見えてくる。

脚本も演出も演技も、私が前回で言及した ＜主人公・寅子の運命的な出会いであり、人生のターニングポイント＞ を強調しまくるため… ということだ。

花江「どうしても欲しいものがあるらば
　したたかに いきなさいってこと」

前回で、花江（森田望智）が寅子（伊藤沙莉）に言った上のセリフを受け止めて、寅子が強調する。

寅子「やるか したたか」

基本的に、朝ドラのヒロインはブレイクスルーする力（問題解決能力）に長けている設定だ。

しかし、この10年では、『あまちゃん』（NHK/2013年度前期）、『あさが来た』（NHK/2015年度後期）、『カムカムエヴリバディ』（NHK/2021年度後期）のヒロイン以外は、強い意志のもとで自分の進む道を選択するというより、「やりたい」「やってみたい」程度で進んじゃうのだ。

因みに、男性の主人公の朝ドラは比較的「世界初！」「絶対に成功させる！」が多い。

というわけで、今回のアバンは、徹底的に寅子の熱意、情熱、決心、活力を前面に押し出すことに成功した。

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「火鉢のやかんの湯気」で創出する季節感…

さて、今回も気分転換だ。

前作で少量物足りなかったのが “季節感” の創出だ。

基本的に室内から室内の連続で、屋外の設定が極端に少なかった前作『ブギウギ』の季節感は “草花” くらいだった。

しかし今作は主人公が場所を移動する機会が多いため、様々な要素で “季節感” が表現されている。

例えば今回なら、1分19秒での背中を向けた寅子の画面右下にあった「火鉢のやかんの湯気」だ。

これがないと、このカットから季節は伝わりにくい。

でも、2分39秒の猪爪家の居間にも火鉢とやかんと湯気が登場し「寒い中 ご苦労さま」のセリフでも強調している。

そして、障子を開けると外は雪で、食卓には鱈の煮付けに、寅子は毛糸のマフラーで。

放送時期が “もうすぐ春” だからこそ、劇中の季節が寅子にとっての “冬” であり、テレビの外も内も “春” を待つ… という意図になっていると思う。

劇中ではウェディングケーキが見当たらないのは当然のこと

メインタイトル明けは、昭和の結婚披露宴だ。

高砂(メインテーブル)には、新郎新婦の両脇に仲人さんご夫妻がいて、背後には金屏風。

平成になってから、仲人さんも金屏風もウェディングパーティーから消えた。

ウェディング業界30余年の私が少しうんちくをたれよう。

日本の披露宴でウェディングケーキが一般的になったのは…

昭和35年（1960）の石原裕次郎さんの結婚式での巨大ケーキがテレビ報道されたのがきっかけで。

一般に普及するのは、“団塊の世代” の結婚ブームとなった1970～ 80年代。

従って、劇中ではウェディングケーキが見当たらないのは当然のことなのだ。

寅子の歌の余興「♪モン・パパ」などなどについて

この披露宴のシーンで興味深かったのは、寅子の歌の余興だ。

歌った楽曲は、昭和6年(1930)の越路吹雪さんの大ヒット曲「♪モン・パパ」。

前作『ブギウギ』に登場した‘喜劇王・タナケン’こと棚橋健二（生瀬勝久） のモデルである “喜劇王エノケン” もレコード化している曲。

第1回で、「梅丸少女歌劇団」に入団すると言った寅子だけに、さすがの歌唱力。

そして、国民的喜劇俳優エノケンと‘タナケン’で、やはり先日書いたように寅子のモデルが「三淵嘉子」さんで、前作『ブギウギ』の主人公のモデルが「笠置シヅ子」さんで同い年という世界観の統一も見えてきたわけだ。

更に更に、このシーンで秀逸だったのが、寅子の心情を切々と語ったナレーションだ。

披露宴現場の音を消して、ピアノソロとナレーションで描写した寅子の複雑な心境。

一見、普通に見えるが、思い切り寅子の思いに寄せた尾野真千子さんの演技力が、寅子の笑顔に切なさを添える。

もちろん、伊藤沙莉さんの細かい演技力との相乗効果であるのは言うまでもないが。

C'est pour mon papa 榎本健一 モン・パパ Enoken

「第三幕：解決」のくだりがよくできていると感心するのは

話を「三幕構成」に戻す。

この結婚披露宴のくだりこそが、「転換点＝ミッドポイント」で。

寅子の歌が「第二幕の後半：葛藤2→主人公がどんどん窮地に陥っていく」になるわけだ。

そうなると、あとは「第三幕：解決→主人公が目標に向って再び前進」で。

そこに該当するのが、 寅子の両親と穂高（小林薫）が知り合いだったことだ。

この「第三幕：解決」のくだりがよくできていると感心するのは、全体の流れのスムーズさだ。

そもそも、寅子が疑問を抱いたのが「日本の婚姻制度」。

そこを発端に、兄と友人の結婚披露宴に参列する身内としての寅子を描くことで、寅子の結婚観が明瞭に見えるし。

寅子の決意も、両親の知り合いという偶然を通じての “縁” で紡いでいる。

ラストの寅子の母への決意表明が、演説に見えない理由

そして、全体の流れがスムーズで違和感がないからこそできたのが、ラストの寅子の母への決意表明だ。

例えば、『ちむどんどん』（NHK/2022年度前期）のヒロイン・暢子や、『舞いあがれ！』（NHK/2022年度後期）の舞、『ブギウギ』のスズ子なら、例の “演説風” になっている光景だ。

しかし今作は、幼少期を描かずに、寅子を “ハッキリとものをいうヒロイン” として描き続けてきたから違和感がないのだ。

そう、「子供の頃から変わった？」とか「急にここで演説!?」を感じにくい。

やはり、子役が演じようが、幼少期があろうが、主人公のキャラクターや設定はブレないのが一番大事ってことなのだ。

あとがき

今回の終わり方、正に「次が見たくなる」「先が気になる」になっていました。

どうやって、寅子が母親を説得するのか楽しみです。

ここで脱線。

毎夕に妻が実家の義母に電話していますが、昨夜は午後7時、8時、9時になっても通じず。

実家近くの親戚も留守で、義弟夫婦も連絡つかず。

結局、それから妻と千葉から東京へ雨の中を車を飛ばして行ったら「6時に寝ちゃった…」と眠い目をこすった義母が寝室から現れて（汗）

まあ、何もなかったからよかったですが。

おかげで、少し寝不足です…（笑）

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夜ドラ「VRおじさんの初恋」 （第3話・2024/4/3） 感想

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直樹（野間口徹）はＶＲ世界・トワイライトのお祭りでナオキ（倉沢杏菜）としてホナミ（井桁弘恵）と射的を楽しんだり浴衣で花火を見物したりする。ホナミはナオキを素敵な人だと言って頬にキスをする。現実の直樹はその衝撃を引きずりながらボーっと仕事をしていた。ホナミからの誘いでまたもＶＲでデートする二人。その時、ショットガンの腕前を競うゲームが始まり、飛び入りを誘う司会者の声に応えてホナミが参加することに…
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丁寧とのんびりは、意外と紙一重で…

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着替えて、射的場に来ただけ。

あとは、直樹（野間口徹）が天真爛漫な美少女・ホナミ（井桁弘恵）への恋心が見えただけ。

別に大きな進展は望んでいないが。

流石に、１回分の情報更新量が少な過ぎるし。

次回との切り分けも、あまりうまくないような。

これでは「次回はどうなるんだろう？」とは、なりにくい…

あとがき

もう少し、何かあっても良かったと思います。

こういうピュアな作品は好きですが。

流石に、TBS系・ドラマストリーム『からかい上手の高木さん』が始まった直後だと、少々薄味に感じます。

丁寧なのは良いですが、もう少し…

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NHK「みみより！解説」で『虎に翼』をドラマスタッフが解説 三淵嘉子と“男女平等”

©NHK

『ブギウギ』取材担当スタッフ清永聡氏(NHK解説委員)が解説

2024年4月1日(月)から放送開始した NHK朝の連続テレビ小説『虎に翼』。

当ブログでもプッシュしている作品だ。

その『虎に翼』で、メインタイトル映像にも「取材　清永聡」とクレジットされているのが、今回の解説担当者。

清水氏は、NHK解説委員で。

担当分野は司法・事件・公文書管理・災害。

今作の主人公・猪爪寅子（伊藤沙莉）のモデルである「三淵嘉子さん」を８年間にわたって取材をされたことから、今作の協力スタッフになったとのこと。

©NHK

嘉子さんに影響を与えた進歩的な考えを持つ父親の存在

詳しい内容は、是非とも見ていただくとして。

今回は、三淵嘉子さんがなぜ結婚（お見合い）よりも法律家を目指したのか？ が主題だ。

その裏には、進歩的な考えを持つ父親の存在が大きかったことなどが解説される。

©NHK

また、嘉子さんご本人の記者会見映像や音声も紹介されるので、劇中の “寅子” と重ねて見るのも面白いのでは？

今後、放送内容に合わせて、数回放送されるそうなので劇中では『みみより！解説』にも注目して行こうと思う。

あとがき

この番組は、2024年4月2日(火)の午後0:20～午後0:28に、NHK総合で放送されました。

配信期限は、4月9日(火) 午後0:28 まで。

みみより！解説「虎に翼」解説　三淵嘉子と“男女平等”／NHKプラス 

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連続テレビ小説「虎に翼」 （第3回・2024/4/3） 感想

NHK総合・NHK BS・ﾌﾟﾚﾐｱﾑ4K／連続テレビ小説『虎に翼』
公式リンク：Website、X(旧Twitter)、Instagram

第3回／第1週『女賢しくて牛売り損なう？』の感想。

※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。

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教室から聞こえた「女性は無能力者」という言葉に思わず反応してしまった寅子（伊藤沙莉）は、教授の穂高重親（小林薫）と臨時講師の裁判官・桂場等一郎（松山ケンイチ）と出会う。法律に強い関心を持つ寅子に「明律大学女子部法科」へ来いと言う穂高。そこは、女性も弁護士になれる時代が来ることを見越した女性のための法律の学校だった。希望を見出した寅子は母・はる（石田ゆり子）が実家に帰っている間に出願しようと企む。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

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原作：なし
脚本：吉田恵里香（過去作/恋せぬふたり,生理のおじさんとその娘）
演出：梛川善郎（過去作/べっぴんさん,おちょやん,あなたのﾌﾞﾂが､ここに） 第1週
　　　安藤大佑（過去作/とと姉ちゃん,鎌倉殿の13人,やさしい猫）
　　　橋本万葉（過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘）
音楽：森優太（過去作/海の見える理髪店,あなたのﾌﾞﾂが､ここに,忘恋剤）
主題歌：米津玄師「さよーならまたいつか！」
法律考証：村上一博（明治大学 法学部 専任教授）
料理指導：赤堀博美（過去作/花咲舞が黙ってない,厨房のありす）
タイトルバック制作：シシヤマザキ（公式サイト ）
取材：清永聡（NHK解説委員:司法･事件･公文書管理･災害）
語り：尾野真千子（過去作/ｶｰﾈｰｼｮﾝ,長谷川町子物語,足尾から来た女）
制作統括：尾崎裕和（過去作/恋せぬふたり,鎌倉殿の13人）
※敬称略

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尾野真千子さんと小林薫さんは『カーネーション』で父と娘

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです！
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

今朝は、台湾付近でM7.5の地震が発生し、沖縄県に津波警報が発令されました。

沖縄地方の読者様やそのお知り合いは心配な朝を迎えていると思います。

千葉県もここ数日は自信は落ち着いているが、常に「明日は我が身」と準備しておくのが大切だと思います。

さて、話は今作。

今作が始まって早くも３回だが、昨日初めて気づいた。

尾野真千子さんと小林薫さんは、朝ドラ『カーネーション』で “父と娘” だったこと。

まっ、それだけなのだが、今回は “父と娘” の話がメインで。

主人公の運命的な出会いであり、人生のターニングポイント

今回の見どころは、大きく３つある。

一つは、序盤の寅子（伊藤沙莉）と 高名な法学者・穂高重親（小林薫）とのやり取り。

寅子「すっきりはできなかったけど
　でも はっきりはしたといいますか。
　（中略）
　理由が分かれば
　何かできることがあるかもしれない。
　そう思えるだけで 今までと比べれば
　少しはマシといいますか うれしいといいますか」
穂高「いいねえ 君。
　その物事の捉え方！ 探求心に向上心！
　君 うちの女子部に来なさい」

いうなれば、主人公・寅子の運命的な出会いであり、人生のターニングポイントだ。

ややご都合主義ではあるが、それこそ “ドラマ” の節目や転機なんて、こんな感じで訪れるものだ。

むしろ、幼少期を省略したからこそ、テンポよく進めるところまで進めるのは正しいし。

何より、前回でも書いた「桃色争議のご時世」なのだから。

これくらい、その時代を丁寧に描いて、その時代を生きている人もしっかりと描けば不満はない。

まだ第3回だが、現時点での主要登場人物の設定も明確に見えていて悪くない。

まっ、幼少期から過剰にお膳立てしてキャラ説明されることに慣れている朝ドラ視聴者には「キャラが見えてこない」なんて苦情が出そうだが。

最新家電の取扱説明書じゃあるまいし、１から全部セリフと映像で説明するなら、最初から「あらすじ」か「ガイドブック」を読んで終わりにしたら良いというのは、いささか強引か（笑）

稲の手土産が、「泉屋」のクッキーの詰め合わせ

ここで、一息入れよう。

12分過ぎに、花江（森田望智）と、花江の実家である米谷家で働く女中・稲（田中真弓）がやってきた。

その‘ルフィ’が手土産に持参したのが、日本で初めてクッキーを販売した「泉屋」のクッキーの詰め合わせだ。

以前に、私が洋菓子のフィナンシェが大好きなことを書いたが。

子供のころから今も大好きなのが、泉屋の「サボイフィンガー」。

©NHK

泉屋の直販店では、サボイフィンガーだけが入ったアソートパックスが買えるので、東武百貨店船橋店でよく購入する。

が、やはり一般的なのはオリジナルクッキーの詰め合わせ。

おしゃれなデザイン缶に入ったものは、母の日のプレゼントにもおすすめです。

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寅子と花江を "忘れ物" できれいに重ねてきた

話を本編に戻そう。

二つめの見どころだ。

今回の脚本でお見事だったのは、寅子と花江を “忘れ物” できれいに重ねてきたことだ。

それも、寅子は忘れ物を届けて… で、花江は寅子に忘れ物を届ける寅子の兄・直道（上川周作）にひと目惚れで。

ちょっと変化球にして重ねているのが、なんともニクい作戦だ。

そしてこれも、ややご都合主義ではあるが、“ドラマ” の節目や転機なんて、こんな感じで訪れるものだってことだ。

花江が寅子にいった一言が、この時代を生きる女性を表現

そして。
三つめの見どころが、花江が寅子にいった一言だ。

花江「どうしても欲しいものがあるらば
　したたかに いきなさいってこと」

先に書いたとおり、前作『ブギウギ』を見た人なら分かると思うが、劇中は「桃色争議の頃」なのだ。

だから、女性が自分らしく生きようと考えだして、やり様次第で実現した時代なのだ。

でも、『ブギウギ』での大和礼子（蒼井優）や橘アオイ（翼和希）のように、大真面目に会社に歯向かうと男たちから大きなしっぺ返しを食らう… そんな時代だ。

だから、今作では前作と違う視点、異なる立場の女性を利用して、前作では描かなかった “女性たちの本心” を描いている。

「女性」ばかりを書くと「男女差別」なんて言われそうだが。

やはり、日本を変えた女性の一代記の一面がある作品としては、ここで “女性たちの本心” を明確に表現するのはとてもいいことだ。

もちろん、先述の穂高の「いいねえ 君」があるからこそ、したたかに生きる女性が光る。

今作の脚本のうまさが見える部分だ。

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『あまちゃん』の「じぇじぇじぇ」に次ぐ流行語になるか？

その他で気になったこと。

今回は、語りが少なめだった。

少ない回と、多めの回があって、均衡を保っているのかもしれない。

また、前回のラストで劇伴中のコーラスで繰り返されていた「はて？」が、今回は寅子のセリフで強調された。

朝ドラでは、ヒロインの口癖で、ヒロイン本人や作品全体への親しみを創出する作戦をやることがある。

最近の朝ドラなら、『ちむどんどん』（NHK/2022年度前期）の「まさかやー」、『半分、青い。』（NHK/2018年度前期）の「ふぎょぎょ」が記憶に新しい。

もちろん、最も有名なのは『あまちゃん』（NHK/2013年度前期）の「じぇじぇじぇ」だろう。

「はて？」は寅子の単純な疑問符ではなく、寅子自身が疑問がわいてきて異議を唱えるときに発するセリフだ。

実に、寅子らしい自己主張が含まれた “らしい” セリフだ。

また、逆に本当は言いたいことがあるのに状況を察して無言に徹するときは「スンッ」。

これらが流行語になるかどうかも見守りたい。

あとがき

あまり世間では話題に上がっていない『虎に翼』ですが（苦笑）

やはり、朝ドラファンの多くは「子役が演じる幼少期が好き」なんでしょうかね。

ほぼ必ず子役が終わると失速するので（笑）、無理に盛り込む必要ないと思いますけど。

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NHK「みみより！解説」で『虎に翼』をドラマスタッフが解説　三淵嘉子と“男女平等” 

みっきーの植物図鑑（第214回）

我が家の桜の鉢植え「オオナデン(大南殿)」の、雨が降る直前の今朝の様子です。

かなり、立派に咲いてきました（嬉）

朝７時まで曇天でしたが、10時過ぎから雨が降ってきました。

今は、雨が当たらない軒下に避難させております…
※鉢植えだからできる技ですね。

★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”

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【"2024年4月期/春ドラマの期待度" を投稿しました】
『2024年4月期/春ドラマの視聴予定＆期待度! 配役,スタッフ,概要などの情報も満載!』を投稿しました。読者の皆さんの見逃したくない連ドラを見つけるお役に立てれば幸いです。

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