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連続テレビ小説「ばけばけ」

NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『ばけばけ』
公式リンク:WebsiteX(旧Twitter)Instagram

第22週『アタラシ、ノ、ジンセイ。』「ダイジェスト版(土曜日版)」の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。


トキ(髙石あかり)はヘブン(トミー・バストウ)を支えるため英語の勉強に励むが、上達せぬ焦りを抱える。そんな折、ヘブンにイライザ(シャーロット・ケイト・フォックス)からフィリピン行きの誘いが届く…。動揺の中でトキは倒れ、新たな命を授かったと知る…。互いの将来を思い合い、別々の道を選ぶ決意を固める二人…。やがて出産の日を迎え、家族に見守られ子は誕生するが、正木(日高由起刀)が異変に気づき…。
------上記のあらすじは、当ブログのオリジナル------


原作:なし
脚本:ふじきみつ彦(過去作/バイプレイヤーズ,きょうの猫村さん,一橋桐子の犯罪日記)
演出:村橋直樹(過去作/まれ,透明なゆりかご,サギデカ) 第1,2,5,7,13,14,19
   泉並敬眞(過去作/スカーレット,カムカムエブリバディ,ブギウギ) 第3,6,9,12,15,18
   松岡一史(過去作/まんぷく,心の傷を癒すということ,カムカムエブリバディ) 第4,8,10,16
   小島東洋(過去作/『ばけばけ』助監督) 第11,21
   小林直毅(過去作/『ばけばけ』助監督) 第17,20,22
制作統括:橋爪國臣(過去作/青天を衝け,あなたのブツが、ここに,ブギウギ)
音楽:牛尾憲輔(過去作/チェンソーマン,僕の心のヤバイやつ,ダンダダン)
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
土曜日版ナレーション:北郷美穂子(NHK大阪アナウンサー)
副音声解説:山崎健太郎(過去作/舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ,虎に翼,おむすび)
副音声日本語吹替:西地修哉(ヘブン担当)、木村はるか(リヨ担当)
タイトル写真:川島小鳥(過去作/未来ちゃん,SHISHAMOアートワーク)
タイトルロゴ:西沢和樹(instagram.com/nishizawa_k/)
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、川野秀昭、田中陽児|美術:山内浩幹、淀裕矢、向理沙、有本弘、和田岳秋|技術:増田徹、備中正幸、酒井俊史|音響効果:松本有加、巽浩悦、吉田直矢|撮影:岩崎亮、関照男|照明:根来伴承、大西弘憲、武井美晴|音声:吉竹淳樹、稲垣雄二、大成友二、安河内裕斗|映像技術:前田惇徳、原幸介、山下健、若嶋なな、日野維乃|カラーグレーディング:原幸介、前田惇徳、山下健、日野維乃、若嶋なな|VFX:西垣友貴、神戸大樹、山田茂人、北島規、北島規、眞弓敬司|CG:大西智子、空閑卓海、古市百人、佐藤望、田邊亮哉、大関聡|美術進行:澤幸樹、嶋原広起、大塚良子、厚朴美沙子、毛尾喜泰|装置:佐藤千織、坂口大吾、山中宏華、澤井洸、平松康、吉田隆広、布川紗生、大島櫻子|装飾:津村政幸、横田浩之、長洲史、横田浩之、高浪隆史、三好勇作、石井千尋、三村つかさ、田中美紅|特殊効果:奥村陵、宮崎真有|衣装:横山智和、中村みのり、鍛本美佐子、横山智和、石川カンナ|メイク:堀洋子、正田早百合、秋山直美、櫻井安里紗|持道具:楠正由貴、森上陽子、高屋友里|かつら:松本誠也、丹波峯子、山崎浩彦、栗野洋子|特殊メイク:江川悦子、権田日和、山埼佳子|特殊メイク協力:荒井律子、大谷美咲、山埼佳子|助監督:小林直毅、小島東洋、田中陽児、早川俊介、岡本拓大、後藤怜亜、大野陽平、小峰陸矢、上野香織、佐伯木乃実、畝岡歩未、増田愛海、野曾原明香、中元芽生、佐々木俊、石名遥|制作担当:木村晴治、長岡しのぶ、本田良太、森岡あゆみ、片山哲治、斎藤明日香、竹本航、徳岡美紀、奥山温子|取材:川野秀昭、鈴木航|編集:藤澤加奈子|記録:木本裕美|時代・風俗考証:刑部芳則|松江風俗考証:藤岡大拙|出雲ことば指導:多々納斉、松島彩|熊本ことば指導:梅原勇輝|所作指導:藤間豊宏|料理指導:広里貴子|英語指導:塩屋孔章、ネイサン・ベリー、米倉リエナ|英字指導:前田祐加|眼科指導:大路正人、川村肇|医事指導:矢木崇善|助産指導:前田利子|怪談ばなし指導:玉田玉秀斎|茶道指導:有澤一男|三味線指導(タエ):菊央雄司|三味線指導(遊郭):長江浩子|アクション指導:中村健人|日本画指導:諫山恵実|絵画指導:苅谷昌江|華道指導:神前光園|造園:堤正和、宮崎昭徳|書道指導:今口鷲外
※敬称略




そもそも、「本編」が伝わりにくい物語の構成

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私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

『ばけばけ』の第22週の「本編」は、もともと話のつながりが悪く、内容を理解するのが非常に難しかった。

視聴者が自分の頭の中で「きっとこういう意味だろう」と欠けている部分を補いながら見ても、展開に無駄が多くて混乱してしまう内容だったのだ。

それでも、トキ(高石あかり※高=はしごだか)の出産をきっかけにヘブン(トミー・バストウ)が決意を固めるという、制作者が描きたかったはずの核となる部分は理解できる。

しかし、一週間の中で “重要な場面が細切れ” になっているため、全体として何が言いたいのかが伝わってこなかったのだ。

もちろん、これは脚本家や演出家や制作統括の頭の中が整理整頓されておらず、その上で視聴者の好意的な脳内補完に依存しまくった結果である。


「ダイジェスト版」で見えてきた不自然な編集

一週間をまとめた「ダイジェスト版」も、無理に形を整えようとして失敗している。

例えば、英語を勉強する場面の順序が不自然だ。

「本編」は、ラン(蓮佛美沙子)との出会いがきっかけで勉強を始め、その最中に手紙が届くという流れだった。

しかし、「ダイジェスト版」ではその前後の順番(つながり)が無視されており、チグハグな(ヘブンがトキをフィリピンに連れていくためのような)印象を与える結果になっていた。

要するに、「本編」の映像を丁寧に再構成することを諦めているため、物語としての整合性が取れなくなったのだ。


「カゾク」というテーマの強引な扱い

物語の鍵である「カゾク(家族)」という言葉の使い方も不自然だ。

本作の前半(結婚前あたりまで)では家族のやり取りが丁寧に描かれていた。

しかし、最近は中身のない小さなネタを詰め込んでいるだけで、ホームドラマとしての深みが感じられない。

今週のエピソード(トキとヘブンの行き違い、車夫/永見の夫婦問題)も、「アカンボウ」の存在で無理やり解決したように見え、納得感に欠けた。

また、家族の大切さを語る役割を、親しい両親ではなく、あまり伏線のなかった永見(大西信満)に任せたことも、物語の展開を唐突にさせたと思う。


視聴者を疲れさせる映像の演出

映像の撮り方(=演出技法)にも大きな問題がある。

カメラが激しく揺れたり、不必要なアップが繰り返されたりするため、見ているだけで刺激が強すぎて気持ち悪くなった。

これは、正しく書かれていない設計図のプラモデルを無理やり組み立てて、見た目だけを繕っているような状態である。

どれだけ視聴者が好意的に解釈しようとしても、「本編」も「ダイジェスト版」も映像の質の低さや支離滅裂な展開のせいで、作品を楽しむことが難しくなったのだ。


あとがき

出産シーンが異様に長かったのは、髙石あかりさんの夢を橋爪國臣制作統括がかなえたからだそうです。
 ※出展:『ばけばけ』出産と結婚描写は“直球”でもよかった? ふじきみつ彦らしい“螺旋”的展開|Real Sound|リアルサウンド 映画部 新窓で開きます
上記の記事、私は異様なアゲ記事だと思うので読むのはお勧めしませんけど(出展として掲載しました)

それにしても、「残り3週で、ここまでになっちゃったかぁ」が正直な気持ちですね。

残りは、私が知る[史実]をアレンジした消化試合としても、相当端折って描くと思うので、本作の前半戦のような見ごたえは全く期待できないでしょうし。

せめて、残りの3週は「若手演出家の練習台」だけはやめていただきたいです。an>


お知らせ

さっちさんへ。
きのうコメントをいただきましたのでお返事を書いておりましたが、なぜか途中でコメントが消えてしまいしました。
システム上、一度消えたコメントは戻らないようなのでごめんなさい。
よかったら、これに懲りずにまたコメント書いてくださいませ、お待ちしております。


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連続テレビ小説「ばけばけ」

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第110回第22週『アタラシ、ノ、ジンセイ。』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
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あっという間に半年が過ぎ、トキ(髙石あかり)は出産の日を迎える。ヘブン(トミー・バストウ)や司之介(岡部たかし)、丈(杉田雷麟)、正木(日高由起刀)は、無事の出産を祈り家の柱に向かう。フミ(池脇千鶴)、クマ(夏目透羽)、産婆(原ふき子)が見守る中、ついに、トキとヘブンの子供が産まれる!可愛らしい二人の子供に、デレデレになる松野家一同。そんな中、正木があることに気づく。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------


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※敬称略




「何も起こらない」でも重要な出来事を飛ばしすぎてない?

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―――ここまで、ごあいさつ―――

ヘブンが誰から「お百度参り」を教わったのかなどの背景が描かれず。

トキの妊娠期間も省略され、いきなり半年が過ぎる設定には無理がある。

逆に出産シーンだけは尺が長いが、過程が描かれていないため感情移入がしにくいし。

もちろん、この程度でも泣ける、感動する視聴者がいることは全く否定はしないが、展開が唐突すぎて違和感が残るのだ。

また私は、大前提として、《死や余命、病気や障がい、現実に遭った災害を必要以上に盛り込むな!》の立場だが。

一方で、妻が助産師であることからも、妊娠や出産についても、盛り込むなら手稲に盛り込んでほしいと願う。

なのに、本作は口先では「何も起こらない物語」としておいて、「妊娠・出産」だけでなく、「ヘブンの戸籍」までを「焼き網盗難事件」「車夫・永見の借金トラブル」と〈並列な騒動〉に位置づけしているのだ。

やはり、「妊娠・出産」と「ヘブンの戸籍」は、トキとヘブンの人生に関わる重大案件として位置付けて描くべきだったと思う。


最終章を前にした率直な疑問

物語はいよいよ最終章、いわばエピローグへ向かっている段階である。

だからこそ、その直前で感じた疑問を書いておきたい。

本作が〈モデルとなる史実がある作品〉であることは理解できる。

しかし、それでも、「もう少し見せ方を工夫する余地はあったのではないか?」という印象なのだ。

脚本家が当初に抱いたとされる「何も起こらない物語」という考え方自体は否定しない。
 出展:小泉セツ・八雲夫妻をモデルに「何も起こらない」物語を。連続テレビ小説「ばけばけ」脚本家・ふじきみつ彦さんインタビュー | NHK出版デジタルマガジン 新窓で開きます

ただし、「素材の味を生かすために強めの味付けをしない料理」のような脚本(物語)を視聴者が楽しめる(味わえる)形にできるかどうかは、演出(料理人)の力量に大きく左右されるのだ。

国内外には、自身が脚本と演出を兼ねる優秀なクリエーターが山ほどいる。
映画監督ならクエンティン・タランティーノ、クリストファー・ノーラン、宮崎駿、黒澤明いるし、テレビドラマ業界ではデヴィッド・リンチや宮藤官九郎らだ。

いっそ、本作こそが《脚本と演出を同じ人物が担当するべき》な独特な脚本であるように感じられるのである。

こう考えれば、《脚本と演出が違う人物が担当》している本作は、脚本家と演出家、末には制作統括は次のことに細心の注意を払うべきだったのだ。

 ●脚本家よりも演出家の意図のほうが、そのまま画面(映像)に反映されやすい
 ●脚本上の細かいニュアンスが、的外れの演出で崩れやすい
 ●脚本家と演出家の異なる作家性がぶつかりやすい

いまの『ばけばけ』がどのような状況に陥っているのかご理解いただけると思う。


後半で感じる描写の不足

前半(トキとヘブンが結婚する前まで)では、大きな事件や騒動が少ない状況を、細かな工夫で見せていた。

登場人物たちのコミカルやシリアスのメリハリあるやり取りや、貧しい暮らしの中での温もりの瞬間を、《映像で見せて(show)魅せる(captivate)》でやっていた。

また、《日常がふと特別に変わる瞬間を映し、心を動かすのがドラマ》も辛うじてやっていたと思う。

しかし後半になると事情が変わる。

出来事そのものは増えているのに、肝心の部分(人間同士の関係性や人生における機微)が十分に描かれていない印象が強い。

結婚、引っ越し、そして出産と、人生の大きな節目が続く。

それなのに、それぞれの出来事の背景にある生活や変化がはっきり見えてこないのである。

騒動はあるが、その背景が曖昧なまま終わってしまう場面が多いのだ。

結果として、出来事だけが並び、《視聴者の心を動かすのがドラマ》としての手応えが弱く感じられてしまうのである。


描かれない結婚生活

特に気になるのが結婚後の描写である。

女中だった人物が妻になるという変化は、本来なら人物関係の大きな転換点だ。

フツーに考えれば、トキとヘブンの会話や態度がどのように変わるのかを丁寧に見せる必要がある場面になるはずだ。

しかし本作では、その部分がほとんど描かれていない。

視聴者が期待していたのは、まさに「そこだった」のに… である。

前半では二人の微妙な距離感ややり取りが細かく描かれていたのに、結婚後になると、その関係の変化が見えにくくなってしまった。

この落差が、物足りなさの原因になっているように感じられるのだ。


引っ越しと出産の扱い

結婚のあとには引っ越しという出来事が続いた。

しかし、そこでも引っ越しそのものを軸にした描写は多くなかった。

女中・クマ(夏目透羽)を中心にした騒動が描かれてはいたが、場所が変わらなくても成立しそうな内容である。

極端に言えば、松江から熊本への移住をした必要性すら感じにくいのだ。

今回の出産も同様である。

戸籍の問題などを絡めたやり取りはあるものの、それが今後の物語にどうつながるのかはまだ見えにくいのだ。

もちろん、一部の[史実]を知る人は、先の展開を予想できるとは思う。

でも、これまで「外国人は英語を話す人」程度にしか描いてこなかった本作において、戸籍や帰化の問題をいきなり扱うのは、それはそれとして「何も起こらない物語」としても、ただの騒動にしかならないと思う。

出来事は確かに存在するが、そこから広がる《視聴者の心を動かすのがドラマ》が十分に描かれていない印象なのだ。


物語の中心は何だったのか?

そもそも、この作品の中心は何だったのかと考えると。

怪談や作家としての活動ではなく、異なる文化の中で出会い結ばれたふたりの関係だったのではないだろうか。

そう、当ブログが当初からか生き続けてきた《異文化コミュニケーションの物語》《耳で感じる異文化理解》であり。

日本古来の「山や川、木や石に神が宿ると考える神道の伝統」に由来する《アニミズム(自然のすべてに霊が宿ると考える見方)》なのだ。

そのことは、第1回から、通常の「語り・ナレーション」とは異なる「影の声」として登場し続けている蛇と蛙(渡辺江里子&木村美穂 ex.阿佐ヶ谷姉妹)が明確に示している思う。

前半では、異なる文化の中で出会い結ばれたふたりの関係が時間をかけて少しずつ変わっていく様子が描かれていた。

ところが後半になると、その部分が急に少なくなる。

そのため、視聴者の期待と実際の内容の間にズレが生まれ、失望に近い感情につながった可能性があると思う。

まだまだ本作を総括するつもりはないが、やはり、《トキとヘブンの関係の変化》を丁寧に描いてこなかったことこそ、本作の弱点の一つだったようにも感じられるのだ。


二人を中心に描くという方法

制作側には事情があることも理解できる。

約9か月間に及ぶ長期間の撮影の負担や、NHKの働き方改革の問題も無関係ではないだろう。

しかし、もし、これらの制約があるのであれば、いっそ発想を変える方法もあったのではないかと思う。

例えば、登場人物をあれこれと増やすのではなく、トキとヘブンの関係だけを徹底して描くという形である。

ただひたすらに、ひとつ屋根の下に暮らすようになるまで、雇い主と女中の関係、夫婦の関係、作家と助手の関係、それらだけに集中して、同じ場所や似た状況の場面を中心にすれば、負担を抑えながら物語を進めることもできたはずである。

要するに、「何も起こらない物語」でも成立する構造(設定)を、もっと強く作れた可能性があるのだ。


あとがき

私は、本作の放送が始まる前に「何も起こらない物語」と聞いたとき、細かな工夫で成り立つ作品になるのだろうと想像し期待していました。

大きな出来事がなくても、小さな変化を積み重ねることで全体の形が見えてくるような構成・構造ですね。

ところが実際には、ここ数週間の内容を見る限り、その構造が十分に活かされていないように感じます。

今回も、「我が子が生まれたから戸籍を整備したい」というヘブンの気持ちを描くのは悪くないと思いますが、盛り込みすぎによって「ただの予告編の予告」になったと思います。

やはり、設計図の問題だと思います。

こうなると、明日の「ダイジェスト版」で、どこまで修正してくるのかお手並み拝見ですね。

ちなみに、車夫の永見(大西信満)に対するヘブンの言動は、(よいかどうかは別にして)史実を「美談」に改変しています。
詳しくは、下記の「補足記事」に書いてあります。

朝ドラ「ばけばけ」親友との涙の別れに隠された切ない小泉八雲の熊本移住の真実と、クビになった車夫の誤算|ディレクターの目線blog 新窓で開きます


厳選『ばけばけ』で描かれない秘話の解説リンク集
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プロフェッショナル 保険調査員・天音蓮

フジテレビ系・木曜劇場『プロフェッショナル 保険調査員・天音蓮』
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第9話『衝突する天音と凛・ バディ解散の危機!』の感想。



とあるカフェで、凛(岡崎紗絵)は親友・三原千尋(齊藤京子)と再会し、オーナーで元モデルの浦野琢磨(佐野和真)との結婚を聞いて驚く。一方、深山リサーチに持ち込まれたのは、妻を相次いで病で亡くし多額の保険金を得た男の不審な案件である。調査対象の写真を見た凛は、それが千尋の婚約者だと知り動揺する。過去に氷室貴羽(長谷川京子)を追いきれず同僚を失った天音は凛を遠ざけるが、友情と疑惑が交錯するなか事件は思わぬ方向へ進んでいく…。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---


原作:なし
脚本:大石哲也(過去作/遺留捜査シリーズ) 第1~3,6,9
   小島聡一郎(過去作/青のSP,遺留捜査(第7シーズン)) 第7,8
   守下敏行〈本作演出担当〉(過去作/脚本不明) 9
演出:星野和成(過去作/未来への10カウント,シッコウ!!~犬と私と執行官~) 第1~3,6
   守下敏行(過去作/相棒,元科捜研の主婦) 第4,5,9
   岸川正史(過去作/じゃない方の彼女,ギルガメッシュFIGHT) 第7
   日高貴士(過去作/「アンメット ある脳外科医の日記」第9話のみ) 第8
音楽:得田真裕(過去作/俺の話は長い,家売るオンナシリーズ,アンナチュラル)
主題歌:東京スカパラダイスオーケストラ「崖っぷちルビー (VS. アイナ・ジ・エンド)」
※敬称略


「演出担当が脚本も書いた」のは、かなりの異例

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どうやら、昨秋に撮影は完了していたようである。

そして、次回が最終回ではなく、まだまだ続くようである。

まっ、それはよいとして。

今回、当ブログが気になったのは、脚本と演出担当だ。

この第9話の脚本担当は、本作のチーフ脚本である大石哲也氏と、なぜかサブ(セカンド)演出の守下敏行氏の二人体制だ。

過去の作品群を探しても、演出家の守下敏行氏が脚本を書いた作品は見つからなかった。

ということで、二人体制以上に「演出担当が脚本も書いた」のは、かなりの異例だと思う。

と同時に、撮影の準備段階で演出の守下氏が脚本の修正(変更)を申し出で、書き加えた(書き直した)可能性もある。

まあ、どちらにしても、第9話にまで進んだ “連ドラ” としては異例である。


第1話からず~っと「氷室貴羽」を物語に登場させていれば

さて、次回が最終回でないとすれば、おそらく「今回」からがいわゆる「最終章」だろう。

かなり強引に、過去に天音蓮(玉木宏)との間に因縁がある謎の女・氷室貴羽(長谷川京子)を盛り込んできたから、「最終章」のはじまりであることは間違いないだろう。

「異例」と言って併せて思うのは、実は第9話の物語の仕組みこそが、本来は本作がとるべき仕組みだったのだ。

要するに、ようやく《刑事の必然性が生まれた》からだ。

だって、そもそも保険調査の話であるなら、天音ら調査会社「深山リサーチ保険調査」のメンバーだけで調査をしたほうが、ドラマとして絶対に分かりやすいのだ。

逆に、無理やりに警視庁特別捜査対策室の室長・佐久間凌(渡部篤郎)を絡めるから、本作が「保険調査を描くドラマ」であることが薄まってしまっていたわけである。

しかし、「氷室貴羽」を物語に登場させれば、話は変わる。

そう、本作がやるべきだったのは、第1話からず~っと「氷室貴羽」を物語に登場させることだったのだ。

簡潔に言えば、全ての調査案件の背後に “氷室貴羽あり” と、最初からきっちりと “縦軸” を強調するだけで、ドラマとしての完成度は相当に変わったのだ。

まあ、時すでに遅し… であるが。


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連続テレビ小説「ばけばけ」

NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『ばけばけ』
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第109回第22週『アタラシ、ノ、ジンセイ。』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。


ラン(蓮佛美沙子)から、トキ(髙石あかり)がフィリピンの話を全て知っていると聞かされたヘブン(トミー・バストウ)。ランにも背中を押され、ヘブンはトキを日本に残しフィリピンに旅立つことを決意する。一方、トキもまた生まれる子供と家族たちと日本に残り、ヘブンの作家活動を応援することを決意する。互いに決意を告げるため、トキとヘブンは散歩に出かける。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------


原作:なし
脚本:ふじきみつ彦(過去作/バイプレイヤーズ,きょうの猫村さん,一橋桐子の犯罪日記)
演出:村橋直樹(過去作/まれ,透明なゆりかご,サギデカ) 第1,2,5,7,13,14,19
   泉並敬眞(過去作/スカーレット,カムカムエブリバディ,ブギウギ) 第3,6,9,12,15,18
   松岡一史(過去作/まんぷく,心の傷を癒すということ,カムカムエブリバディ) 第4,8,10,16
   小島東洋(過去作/『ばけばけ』助監督) 第11,21
   小林直毅(過去作/『ばけばけ』助監督) 第17,20,22
制作統括:橋爪國臣(過去作/青天を衝け,あなたのブツが、ここに,ブギウギ)
音楽:牛尾憲輔(過去作/チェンソーマン,僕の心のヤバイやつ,ダンダダン)
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
土曜日版ナレーション:北郷美穂子(NHK大阪アナウンサー)
副音声解説:山崎健太郎(過去作/舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ,虎に翼,おむすび)
副音声日本語吹替:西地修哉(ヘブン担当)、木村はるか(リヨ担当)
タイトル写真:川島小鳥(過去作/未来ちゃん,SHISHAMOアートワーク)
タイトルロゴ:西沢和樹(instagram.com/nishizawa_k/)
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、川野秀昭、田中陽児|美術:山内浩幹、淀裕矢、向理沙、有本弘、和田岳秋|技術:増田徹、備中正幸、酒井俊史|音響効果:松本有加、巽浩悦、吉田直矢|撮影:岩崎亮、関照男|照明:根来伴承、大西弘憲、武井美晴|音声:吉竹淳樹、稲垣雄二、大成友二、安河内裕斗|映像技術:前田惇徳、原幸介、山下健、若嶋なな、日野維乃|カラーグレーディング:原幸介、前田惇徳、山下健、日野維乃、若嶋なな|VFX:西垣友貴、神戸大樹、山田茂人、北島規、北島規、眞弓敬司|CG:大西智子、空閑卓海、古市百人、佐藤望、田邊亮哉、大関聡|美術進行:澤幸樹、嶋原広起、大塚良子、厚朴美沙子、毛尾喜泰|装置:佐藤千織、坂口大吾、山中宏華、澤井洸、平松康、吉田隆広、布川紗生、大島櫻子|装飾:津村政幸、横田浩之、長洲史、横田浩之、高浪隆史、三好勇作、石井千尋、三村つかさ、田中美紅|特殊効果:奥村陵、宮崎真有|衣装:横山智和、中村みのり、鍛本美佐子、横山智和、石川カンナ|メイク:堀洋子、正田早百合、秋山直美、櫻井安里紗|持道具:楠正由貴、森上陽子、高屋友里|かつら:松本誠也、丹波峯子、山崎浩彦、栗野洋子|特殊メイク:江川悦子、権田日和、山埼佳子|特殊メイク協力:荒井律子、大谷美咲、山埼佳子|助監督:小林直毅、小島東洋、田中陽児、早川俊介、岡本拓大、後藤怜亜、大野陽平、小峰陸矢、上野香織、佐伯木乃実、畝岡歩未、増田愛海、野曾原明香、中元芽生、佐々木俊、石名遥|制作担当:木村晴治、長岡しのぶ、本田良太、森岡あゆみ、片山哲治、斎藤明日香、竹本航、徳岡美紀、奥山温子|取材:川野秀昭、鈴木航|編集:藤澤加奈子|記録:木本裕美|時代・風俗考証:刑部芳則|松江風俗考証:藤岡大拙|出雲ことば指導:多々納斉、松島彩|熊本ことば指導:梅原勇輝|所作指導:藤間豊宏|料理指導:広里貴子|英語指導:塩屋孔章、ネイサン・ベリー、米倉リエナ|英字指導:前田祐加|眼科指導:大路正人、川村肇|医事指導:矢木崇善|助産指導:前田利子|怪談ばなし指導:玉田玉秀斎|茶道指導:有澤一男|三味線指導(タエ):菊央雄司|三味線指導(遊郭):長江浩子|アクション指導:中村健人|日本画指導:諫山恵実|絵画指導:苅谷昌江|華道指導:神前光園|造園:堤正和、宮崎昭徳|書道指導:今口鷲外
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ここまで低調だと、少々セリフを変更したも大差はないが

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前回も、今回も、メインタイトル映像は「約1分38秒」の「長尺版」ということは、《あまり描くことがない、中身がない》証拠だろう。

個人的には、朝ドラのヒロインの妊娠・出産なんて、ドラマとしての最大級の見せ場の一つ、連ドラとしての大きな転換点の一つで、盛り上げなくても、自然に盛り上がるものだと思うのだが。


それにしても、3回連続でアバンタイトルの冒頭からポカーンである。

なぜ、英語が話せる設定のラン(蓮佛美沙子)が、トキ(高石あかり※高=はしごだか)がフィリピンの話を全て知っているとヘブン(トミー・バストウ)に話すのが「日本語」なのか?

いや、「英語が話せるのに話さない」という違和感だけで物言いをしているのはないのだ。

むしろ、ランのヘブンへの謝罪の気持ちを表現する意味でも、それなりに動揺した(片言の)英語で謝って、ヘブンが「Please stay calm and talk.(落ち着いて、話してください)」と声をかけてから「日本語」のほうが、ランの本気度や切迫感が出たと思うからだ。

まっ、残り3週間と少しになって、ここまで低調気味だと、少々のセリフを変更したとて、大差はないが。


期待が失望に変わった背景

「本編」に「ほぼ内容らしきものがない」ので、これと言って書くことがない。

何せ、今回のOPクレジットには、トキとヘブン、そしれランの3名分しかないのだから、内容は「アバンタイトルで終わり」とのメッセージだろうから。

ということで、さすがに「全体の総括」には早すぎるが、「熊本編」からの低調ぶりを私なり分析・解説してみようと思う。


これまでは、ドラマの中で大きな事件が起きなくても、視聴者が自分の想像力で物語を補い、好意的に楽しもうとする姿勢があった(と思う)。

特に「物語の前半」は、第1回で “未来” が提示されてはいたものの、この先に何が起きるのかというワクワク感が強く、少々の物足りなさは気にならなかったのだ。

しかし、後半に入ってからは、特に2026年2月上旬に「松野家の借金が完済」してからは、そのバランスが崩れている。

ヘブンの高収入に寄生する‘パラサイト松野家’を描く展開となり、ヘブン以外は「ほぼ自主的に動かない展開」に切り替わってしまったのだ。

そのことは、「主人公・トキが物語をけん引しない」ことを意味する。

そうなると、結果的に物語を自分(各視聴者)の頭の中で補って楽しもうとすること自体が、今では大きな負担となってしまうのだ。


描かれない日常と主人公の変化

後半の物語(トキとヘブンの婚約と結婚が描かれた2026年1月上旬以降)で最も大きな問題は、「結婚」という大きな節目を迎えたにもかかわらず、そこから生まれるはずの生活の変化や夫婦のやり取りがほとんど描かれていない点である。

舞台が「松江」から「熊本」へ移動し、女中・クマ(夏目透羽)が増えてからは、主人公が主体的に動いている様子が全く見られなくなったのだ。

画面の中で起きる出来事も、物語全体で見れば “重要ではない些細なことばかり” である。

これ、令和の時代に合わせた価値観でなくても、[史実]を鑑みれば《八雲夫妻は「相互依存的で協働的な夫婦関係」を築いていた》を生かして、当時の「妻」としての役割や葛藤を丁寧に描くだけで、物語に深みが出たはずだと思う。

ちなみに、『ばけばけ』の感想で[史実]に踏み込むのはよくないのは分かっているが、私なりに《八雲夫妻は「相互依存的で協働的な夫婦関係」を築いていた》だと思う理由を簡単に書いてみる。

八雲夫妻が「相互依存的で協働的」だったと言える理由は、史料に共通して次の三点がはっきり見えるからだ。

一つ目は、妻セツが語りを提供し、八雲が文章化するという役割分担、創作作業の共同者としての位置づけがあったから。

二つ目は、明治期の男性としては異例に、八雲はセツ側の家に入る形で戸籍を整えたことで、妻の家を尊重しつつの共同生活の位置づけもあったから。

三つ目は、神経質で生活の支えを必要とした八雲と、家事・育児・言語面の橋渡し役のセツとの関係は、一方的な従属ではなく、互いの弱さと強さを補い合う関係だったから。

こう考えれば、もっと「妻としてのトキ」の描き方を変える必要があったと思う。


演出による魅力の格差

このドラマの停滞感は、演出のやり方にも原因がある。

これを「学校(学生)の演劇」に例えると分かりやすい。

前半の演出家(舞台監督)は、たとえ「物語に大きな動きがなく、大した内容がない舞台」であっても、照明の当て方や音楽の工夫によって、観客を物語に引き込む技術を持っていた。

しかし、後半の演出家(舞台監督)は、何もない舞台をそのまま見せているだけである。

演出の工夫がないため、舞台の粗が目立ち、見ている側は退屈と不満を感じるのである。

内容が薄いうえに映像としての魅力も欠けているため、非常に見づらい作品になっているのだ。

で、本作でいうなら、いわゆる‘サブ’と呼ばれる‘元本作の助監督’の演出担当2名が、その「後半の演出家」ということになる。

特に、第17,20,22週の担当である小林直毅氏の演出は、ツッコミどころ満載の的外れな演出ばかりだ。

だから、「何も起こらない物語」である脚本が、余計に「な~んもない朝ドラ」に見える)わけである。


出演者への負担と制作の課題

物語に中身がない状態が続いているが、これは出演している俳優たちの責任ではない

俳優たちは与えられた環境の中で精一杯の努力をしており、今の質の低いドラマの責任を彼らが背負わされている状況は、非常に気の毒である。

例えば、今回の終盤5分の「散歩のシーン」のさらに残り2分程度なんて、「あの散歩シーン」と比較しても、その差は歴然としている。

わずか2か月ちょっと前の第65回(2025年12月26日放送)でのトキとヘブンの宍道湖畔での夕景の散歩シーン(本作チーフ監督・村橋直樹氏担当)のことだ。

あれなんて、村橋氏の《雰囲気重視・ムードや映え優先させすぎ》が功を奏して、多くの視聴者にとって印象的な場面になったと思う。

また、今回の散歩シーンは、おそらくロケ地が熊本ではなく水口岡山城(滋賀県甲賀市)のため(確定事項ではありません)、背景の令和風の部分を隠すためだろうか、背景はぼかしまくった極端な顔のアップばかりの不自然なカットで構成されていた。

やはりここは、「二ホン… クラス シマショウ」に合致させ、日本の風景をきっちり《映像で見せて(show)魅せる(captivate)》をやった上で、トキとヘブンの夫婦像を描くべきだったのだ。

脚本家や演出家や制作統括は、俳優の熱演に甘えるのではなく、もっと作品の質そのものに真剣に向き合うべきである。




あとがき

‘この程度’でも「全米が泣いた!」なんて感じる人もいるんでしょうね(否定はしません)。

でも、私は‘この程度’の脚本と演出では「感動するでしょ?」が鼻につきますね。

第65回の散歩シーンはそんな感じはなかったし、同じ第65回にあった「橋の上でトキが結婚を決意するシーン」も、感動の押しつけはなかったです。

やっぱり、今週の小林氏の演出は、素材(脚本と俳優)を生かしたいのか、素材をゴロゴロっとお皿に並べて出すだけで「味付け」がないんですよ。

それなら、俳優さん同士のお芝居の稽古を引きの定点観測カメラで中継するのと同じです。

演出家たるや、素材の良さを最大限に引き出すために試行錯誤するのが仕事なのにそれができていないのです。
まあ、言っても無駄ですけど。


厳選『ばけばけ』で描かれない秘話の解説リンク集
●八雲×セツ「万物に霊が宿るアニミズム思想」 → こちら 新窓で開きます
●三之丞(板垣李光人)モデル“静かなる光” → こちら 新窓で開きます
●錦織(吉沢亮)モデル“八雲+セツとの友情” → こちら 新窓で開きます
●妾か女中か?“八雲が求めた女中の条件” → こちら 新窓で開きます
八雲はモラハラ夫?“繊細で偏屈な素顔” → こちら 新窓で開きます
●八雲先生が"英語"で伝えた日本の文化 → こちら 新窓で開きます
"禁じられた結婚"とセツ・マティの共鳴 → こちら 新窓で開きます
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第18話/拡大スペシャル『ドミノ』の感想。


世界的検索企業『ネクサーチ』社長・関谷(田中幸太朗)が、“ドミノ”に仕込まれた銃で命を狙われる。右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は捜査を開始し、現場で不可解な行動を見せた清掃員の数原(豊田裕大)に接触するが、彼は天才的頭脳を隠している様子で…。さらに17年前の検索エンジン開発と恩師の事故死が浮上し、副社長の丹羽(浜野謙太)が黙秘する中、事件は思わぬ方向へと…。
---上記のあらすじは、当ブロブのオリジナル---

●脚本:神森万里江/演出:橋本一(敬称略)



第18話を見て感じた「3つの不自然さ」

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前回のラストで、これ見よがしに南井十(伊武雅刀)を匂わせた割に、今回はスルー?

さらに、清掃員の青年・数原を演じた26歳の豊田裕大さんが「17年前に4歳」というトンでもキャスティングで?

一体、今回のどこをどう好意的に見れば「10分拡大」の必要性があったのか?

しかも、この体たらくで次回が最終回って?

まっ、気にしないようにするか。

逆に、今回の放送を見終えて、どうしてもすっきりしない気持ちになった。

話の筋道は通っているが、ドラマとして見ると「それはおかしいのでは?」と思うポイントが多かったからだ。


登場人物の行動が不自然

まず、事件現場でドミノが倒れるのを、犯人や関係者がわざわざじっと見守っているのが不思議)ではないだろうか?

フツーに考えれば、騒ぎになる前にその場を離れる、逃げるのでは?

それをしないとするならば、特に「社長」という立場であるなら、すぐに警備員を呼ぶ、または警察に通報するのが自然)では?

それこそ、社長に「いつもサプライズをやるのが好きな人」の設定でもあれば話は別だが。

今回の設定では、「なぜ銃が発砲されるまでそこにいるの?」という疑問が払しょくできないのだが。


推理が「偶然」に頼りすぎている

終盤で、杉下右京(水谷豊)がドミノを止めるシーンがあったが、あれも少し無理があると感じた。

映像を素直に受け取れば「指で数個のドミノを飛ばして(外して)偶然止まった」となっていたが、飛び込むような姿勢ではやり方次第で逆に倒れるのを早める可能性だってあったと思うのだ。

ここ、本当はもっと丁寧に、確実に描いてほしかった。

だって、今回の映像表現では、「証拠を見つけて追い詰める」というより、「たまたま運が良かっただけ」に見えてしまい、刑事ドラマとしての面白さが半減したからである。


「数年前の事件」を扱う難しさ

私が、最近のドラマの感想で書くのが、「実は、実は… の後出しジャンケンが過ぎる」という感想だ。

最近のドラマではよく「過去の事件の真相を暴く」という展開があるが、ここにも問題がある。

刑事ドラマとして致命的なのは、時間が経過すれば「証拠が消えたり隠されたりするのは当然」なのに… だ。

そこを無視して都合よく話が進めるから、右京の推理が論理的な分析ではなく、ただの「予想(妄想)」に近いものに感じられてしまったのだ。

もちろん、劇中では「事件当時の映像」や「近隣住民の証言」を盛り込んでいたが、それだって、いわば《実は、実は… の後出しジャンケン》でしかないと思う。


あとがき

「バタフライエフェクト」や「複雑な復讐劇」をテーマにしたかったのは理解できます。

しかし、あんなに手の込んだドミノの仕掛けを作る準備なんて、現実的に考えて大変すぎますよ。

例えば、「人混みや花火が嫌いだったお父さんが、なぜあの日、あの場所にいたのか?」という謎を息子が追いかける……といった、もっとシンプルで人間味のある物語にするだけで、十分面白いドラマになったのではないでしょうか。

長寿番組だからこそ、もっと納得感のある展開を期待します。


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  • 当ブログについて
フリーランスのホテル宴会(婚礼含む)&映像ディレクター"みっきー"が、テレビ、映画、CM、ディズニー、音楽などエンターテインメント全般の感想を綴ります。愛するが故に、記事により毒を吐きますがご勘弁を。


  • 管理人 自己紹介
【ハンドルネーム】
みっきー
【性別】
男性
【職業】
宴会/映像ディレクター(フリーランス)
【自己紹介】
東京下町生まれ千葉県在住。
ホテル音響照明映像会社を経て、2001年独立。
ホテルでイベント、パーティー、
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