NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『ばけばけ』
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第38回/第8週『クビノ、カワ、イチマイ。』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。
なんとかヘブン(トミー・バストウ)が求める「ビア」を手に入れ、女中クビの危機を乗り越えたトキ(髙石あかり)。ヘブンに習ったスキップを司之介(岡部たかし)、フミ(池脇千鶴)、勘右衛門(小日向文世)やサワ(円井わん)と練習したり、ヘブンとのコミュニケーション方法もできてきて、余裕が生まれる。しかし、仕事の最中にヘブンを怒らせてしまい再びクビの危機を迎える。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------
原作:なし
脚本:ふじきみつ彦(過去作/バイプレイヤーズ,きょうの猫村さん,一橋桐子の犯罪日記)
演出:村橋直樹(過去作/まれ,透明なゆりかご,サギデカ) 第1,2,5,7週
泉並敬眞(過去作/スカーレット,カムカムエブリバディ,ブギウギ) 第3,6週
松岡一史(過去作/まんぷく,心の傷を癒すということ,カムカムエブリバディ) 第4,8週
制作統括:橋爪國臣(過去作/青天を衝け,あなたのブツが、ここに,ブギウギ)
音楽:牛尾憲輔(過去作/チェンソーマン,僕の心のヤバイやつ,ダンダダン)
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
土曜日版ナレーション:北郷美穂子(NHK大阪アナウンサー)
副音声解説:山崎健太郎(過去作/舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ,虎に翼,おむすび)
タイトル写真:川島小鳥(過去作/未来ちゃん,SHISHAMOアートワーク)
タイトルロゴ:西沢和樹(instagram.com/nishizawa_k/)
プロデューサー:田島彰洋,鈴木航,川野秀昭|美術:山内浩幹、淀裕矢、向理沙、有本弘|美術進行:澤幸樹、嶋原広起|技術:増田徹、備中正幸|音響効果:松本有加、巽浩悦、吉田亜矢|撮影:岩崎亮、関照男|照明:根来伴承、大西弘憲|音声:吉竹淳樹、稲垣雄二、大成友二|映像技術:前田惇徳、原幸介、山下健、若嶋なな|カラーグレーディング:原幸介、前田惇徳、山下健、日野維乃、若嶋|VFX:西垣友貴、神戸大樹、山田茂人、北島規|CG:大西智子、空閑卓海、古市百人、佐藤望、田邊亮哉,大関聡|美術進行:澤幸樹、嶋原広起、大塚良子,厚朴美沙子|装置:佐藤千織、坂口大吾、山中宏華,澤井洸|装飾:津村政幸、横田浩之、長洲史|特殊効果:奥村陵、宮崎真有|衣装:横山智和、中村みのり、鍛元美佐子、横山智和,鍛本美佐子|メイク:堀洋子、正田早百合、秋山直美、櫻井安里紗|持道具:楠正由貴、森上陽子|かつら:松本誠也、丹波峯子|特殊メイク:江川悦子、権田日和|特殊メイク協力:荒井律子、大谷美咲、山埼佳子|助監督:小林直毅、小島東洋、田中陽児、早川俊介、岡本拓大|制作担当:木村晴治、長岡しのぶ、本田良太、森岡あゆみ、片山哲治,斎藤明日香|取材:川野秀昭、鈴木航|編集:藤澤加奈子|記録木本裕美|時代・風俗考証:刑部芳則|松江風俗考証:藤岡大拙|出雲ことば指導:多々納斉,松嶋彩|所作指導:藤間豊宏|料理指導:広里貴子|英語指導:塩屋孔章,ネイサン・ベリー|英字指導:前田祐加|眼科指導:大路正人,川村肇|怪談ばなし指導:玉田玉秀斎|茶道指導:有澤一男|三味線指導(タエ):菊央雄司|三味線指導(遊郭):長江浩子|アクション指導:中村健人|日本画指導:諫山恵実|絵画指導:苅谷昌江|華道指導:神前光園|造園:堤正和
※敬称略
「パイナポー」のことを錦織に聞けるなら… ってこと
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―――ここまで、ごあいさつ―――
別にこだわっているつもりはないが。
今週の感想を月曜日から読み続けてくださっている読者様はお分かりになると思う。
「パイナポー」のことを錦織(吉沢亮)に聞けるなら、「ビア」だって… そういうことである。
まるで思い付きのように盛り込むから、不自然さが際立ってしまうのだ。
“ビアは聞かない” としたなら、パイナポーの前に「ビアは錦織さんに聞かないで失敗したから」と盛り込むだけで簡単に違和感は払拭できたのだ。
それ以前に、「パイナポーダ」なんて盛り込まずに、スキップネタでよかっただけ… だが。
《異文化コミュニケーションとは?》を丁寧に描いた15分間
さて、「寝不足でできないスキップ」があるのか知らないが(苦笑)
トキ「錦織さんも人間だったんですね」
錦織「うるさい!」
今回のメインタイトル映像は「長尺バージョン(約1分38秒)」だったので、当初からエピソードをテンコ盛りにするつもりはなかったのだろう。
おかげで、アバンタイトルからタイトル映像を含めて「10分48秒(正味、約9分10秒)」まで、スキップ三昧である(笑)
まず、前回で終わらせずに、日をまたいでスキップ練習を描いたことに驚くし。
トキ(髙石あかり)だけにあらず、フミ(池脇千鶴)とサワ(円井わん)、さらに勘右衛門(小日向文世)や司之介(岡部たかし)まで巻き込んでスキップ練習をやるとは思わなかった。
で、いつもの私なら「この程度のことで引き延ばすな!」と苦言を呈するところだが、今回はそうは思わない。
なぜなら、私は今作の大きなテーマの一つであると思っている《異文化コミュニケーションとは?》を丁寧に描いていると思えるからだ。
前回で、ヘブン(トミー・バストウ)が要求した「ビア」を入手して、言葉は通じなくても一緒に酔っ払い。
続いて、スキップ練習を通して、ヘブンとトキ… だけでなく、ヘブンとヘブンの周囲の人たちの “異文化コミュニケーション” まで組み込んだ。
しかも、難しい言語の壁、生活習慣の違いを掘り下げるのではなく、“ちょっと変わった歩き方” だけで… 正味約9分も!
《スキップ練習で「正味約9分間」も》は朝ドラの明るい光に
さらに、スキップだけで「正味約9分間も」引き延ばしたことを評価したい理由がある。
それは、《今回が‘水曜日’だから》である。
●一つ目の理由は、‘水曜日’だから一週間の中のインターバル(合間)として “生き抜き” にちょうどいいから
●二つ目の理由は、息抜きがあることで、一週間にメリハリができること
●三つ目の理由が、エピソードの詰め込みすぎの緩和
朝ドラが週5日放送になったのは、『エール』(NHK/2020年前期)からだ。
それ以来、ほぼ全ての朝ドラが「週6日放送」の名残なのか、詰め込みすぎになっている。
さらに、2017年に「NHKグループ働き方改革宣言」が策定され、『エール』から原則として21時までの収録終了を目指すことになり。
出演者を含めた労働時間短縮目的で、主人公(主演俳優)ですら出番を減らし、サブキャラ(脇役俳優)を増やすことで、結果的に《エピソードもキャラクターも盛り込みすぎの朝ドラ》が誕生してしまったのだ。
また、視聴率確保のために、主演俳優を新人オーディションではなく、すでに有名な俳優を起用して放送前から大々的に宣伝活動をすることも通例になった。
このような状況を鑑みると、“生き抜き” は作り手たちだけでなく視聴者にもメリットが多いことが分かると思う。
したがって、《スキップ練習で「正味約9分間」も》は、朝ドラの明るい未来を照らし出す可能性すらあると思う(笑)
パイナポー,源氏物語,自筆の絵,蚊帳も 季節と時代を映す鏡
劇中の時代設定が不明瞭だが、おそらく明治23年(1890)ごろだ。
天保元年(1830)ごろ、小笠原諸島父島へ植えられたのが日本で最初に育てられたパイナップルで。
明治35年(1902)ごろ、台湾でパイナップル缶詰工場が設立され、産業としての利用が始まってから、パイナップルが「食用化」の始まりだ。
要するに、劇中の時代のパイナップルは「珍しい植物」としての性格が強く、観賞用・試験栽培の意味合いが大きかったのだ。
よって、ヘブン邸でも、パイナップルは果物台(飾り台)に乗せられているのは “時代を映す鏡” としていいと思う。
また、トキが寝る際、こんなことを枕元で語っていた。
「時に 桁上の欄間を見れば
かの婢(はしため)の頭 欄間にありて眠る。
その状 梟首(きょうしゅ)のごとし。
見る者 驚駭(きょうがい)して動く音にて 婢…。
寝返りすれば 煙気(えんき)もまた…
消えうせ 頭は 元の…」
これは、知る人ぞ知る『源氏物語』「桐壺」巻の中で、桐壺更衣が病に臥している際に現れる怪異的な幻視描写の一部だ。
病床に伏す更衣の周囲で、不気味な幻のようなものが見える場面の描写で。
更衣の病の深刻さや、彼女を取り巻く不吉な運命を象徴的し、物語の冒頭から「悲劇性」と「宿命感」を強調している。
そう、ヘブン先生の「アバヨ」に夢の中でもうなされるトキと、『源氏物語』の更衣を怪談風に重ねた粋な表現になっている。
加えて、トキの自筆の絵(絵手紙風)による言葉の壁を超えた “異文化コミュニケーション” は、ほのぼのとしていい感じだし。
トキとヘブンを「蚊帳」でも重ね、“季節と時代を映す鏡” にしているのも悪くないと思う。
今回こそが「何も起こらない物語」なのかも?
今回の15分間こそ、《日常がふと特別に変わる瞬間を映し、心を動かすのがドラマ》であると知らしめたと思う。
本来の “ドラマ” の醍醐(だいご)味が《ありふれた日常が予期せず非日常になる》ことを “虚構の中の真実” として、《映像で見せて(show)魅せる(captivate)》 ことだ! と提示したのだ。
今回こそが、脚本家や制作統括が放送前から謳(うた)っていた「何も起こらない物語」なのかも知れない…
あとがき
実に、丁寧に日常を描写した15分間だったと思います。
ちゃんと、各キャラクター同士の意思疎通も見えて伝わってきましたし。
この調子で進んでいただきたいです。
では、次回の投稿まで… アバヨ!(笑)
昨夜、イライザ・ベルズランド(シャーロット・ケイト・フォックス) と小泉八雲との生涯の関係についての補足記事を投稿したので、よかったら読んでみてください。
意外な関係で面白いですよ。
朝ドラ「ばけばけ」イライザ・ベルズランド(シャーロット・ケイト・フォックス)のモデル‘エリザベス・ビスランド’は小泉八雲の才色兼備な“心の恋人”で世界一周競争に参戦も!” ![]()
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テレビ朝日系・火曜9時枠の連続ドラマ『ちょっとだけエスパー』
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第5話『Bit Five VS Villain』の感想。
文太(大泉洋)のEカプセルを誤って飲んだ四季(宮﨑あおい)にエスパー能力が発現し、仲間たちは“吹っ飛ばしエスパー・四季”を迎えて《ビットファイブ》を結成する。たこ焼きパーティーで盛り上がる中、「ノナマーレ」の社長・兆(岡田将生)から緊急招集がかかり、命に関わる特別ミッションが下される。文太には居残り命令と共に、ある《使命》が告げられ…。迎えた決戦当日、現れたのは…。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---
原作:なし
脚本:野木亜紀子(過去作/逃げるは恥だが役に立つ,アンナチュラル,MIU404)
演出:村尾嘉昭(過去作/アンナチュラル,最愛,トリリオンゲーム) 第1,2,5話
山内大典(過去作/海月姫,知ってるワイフ,人事の人見) 第3,4話
音楽:髙見優(過去作/義母と娘のブルース,天国と地獄)
信澤宣明(過去作/義母と娘のブルース,ハコヅメ)
主題歌:こっちのけんと「わたくしごと」
EP:輪祐見子(過去作/ハヤブサ消防団,遺留捜査シリーズ)
P:貴島彩理、山形亮介、和田昂士
※敬称略
結局、今作も「考察系ドラマ」になるのか…(涙)
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前回は、テレビ朝日がお得意の「戦隊モノ」の方向に進む感じのラストで終わったが。
予想を裏切って(期待はしていませんので)円寂(高畑淳子)の現在に至る過程が丁寧に描かれた。
それも、吉田鋼太郎さんのゲスト付きで。
で、そのまま進めばよいと期待をしたが、いきなりミッション開始。
もちろん、ミッションを描くことは否定しないし。
むしろ、「ビット・ファイブ」でいつもどおりに楽しく描いてくれば良かったのに… ってだけ。
結局、今作も「考察系ドラマ」になるようである(涙)
確かに、低品質な「考察系ドラマ」よりは、“異様な隠しすぎ” をやらずに “ネタ振り” をやってはいる… と思う。
でも、〈巧妙なネタ振り〉を分かってしまった時点で、私にとっては「あとで、実は○○でした… とやるんでしょ?」なのだ。
なんか、一気に興ざめしてしまった…
あとがき
せっかく、現代劇のSFファンタジーとして楽しめていたのに、なぜ、これ見よがしなネタ振りを入れたんでしょうね。
もちろん、そういうのが大好物な視聴者が多いでしょうけど、私はね… ってことです。
こんな展開になるなら、戦隊モノ風にSFバトル劇になってくれたほうがよかったです。
というわけで、次回の感想は内容次第で…
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【忠告】
朝ドラ『ばけばけ』の先の展開のネタバレは基本的に書いてありませんが。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と、妻・セツ夫妻の[史実]について触れます。
あとから「読むんじゃなかった…」がないよう、読む際は自己責任でお願いします。
※以下、敬称は部分的に使い分けをします。
イライザのモデルとされるエリザベス・ビスランドとラフカディオ・ハーンの物語
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俳優・高石あかりさん主演でヒロイン・松野トキを、トミー・バストウさんがレフカダ・ヘブンを演じ、文豪ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と、妻セツをモデルにしたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ばけばけ』(NHK総合・月~土、午前8時~ほか)。
第8週『クビノ、カワ、イチマイ。』の第36回(2025年11月17日放送)では…
ヘブン(トミー・バストウ)の女中となったトキ(髙石あかり)がヘブンの机を片付ける際に、イライザ・ベルズランド(シャーロット・ケイト・フォックス)の写真入りの写真立てを見つけるシーンがありました。
赤劇中のイライザ・ベルズランドは、聡明で行動力のあるヘブンの元同僚女性記者で、 ヘブンに日本行きを勧める設定です。
そこで今回は、イライザのモデルとされるエリザベス・ビスランドとラフカディオ・ハーンの物語の[史実]を記してみます。
きっと、「本編」では採用されない(と思います)エピソードを知ることになるので、より今作を深読みできると思います。
第一章 心の恋人の誕生
エリザベス・ビスランドは、ラフカディオ・ハーン(のちの「小泉八雲」)の良き理解者であり、「心の恋人」とも称される女性である。
ハーンは友人への手紙で、ビスランドを次のように評した。
背が高く、色白で、大きな黒い瞳と黒い髪を持ち、美人だという人も、可愛いという人もいる。私はどちらとも思わないが、肉体的にも知的にも、間違いなく魅力的。
※出典:エドワード・ラロク ティンカー(著)木村勝造(訳)『ラフカディオ・ハーンのアメリカ時代』
才色兼備の彼女は、安政8年(1861)2月11日に生まれた。
ハーンより11歳年下で、松野トキ(髙石あかり)のモデルとなる小泉セツより7歳年上である。
父はルイジアナ州で大農場を所有するトーマス・S・ビスランド、母はマーガレット・B・ビスランドであった。
※出典:平川祐弘監修『小泉八雲事典』。
ビスランドが生まれた頃、アメリカでは南北戦争が勃発した。
南部11州と北部23州が分かれて争い、ルイジアナ州は南部連合に加わった。
内戦は慶応元年(1865)に南部の降伏で終結したが、ビスランドの家は没落した。
彼女が12歳の時、父が相続したミシシッピ州ナチェズの家に移るも、生活は苦しかった。
が、この頃から詩を書くようになったという。
※出典:工藤美代子『夢の途上: ラフカディオ・ハーンの生涯〈アメリカ編〉』。
第二章 新聞への第一歩
明治14年(西暦1881)、ビスランドは「B・L・R・デーン」というペンネームで、ハーンが文芸部長を務めるニューオーリンズの新聞『タイムズ・デモクラット紙』に詩を投稿し始めた。
※出典:小泉八雲記念館『ハーンを慕った二人のアメリカ人:ボナー・フェラーズとエリザベス・ビスランド』 ![]()
第三章 ハーンとの出会い
明治15年(1882)冬、ビスランドはハーンの記事『Of a Dead Love=死者の愛』に深く感銘を受け、ジャーナリストを志しニューオーリンズを訪れた。
ハーンが書いた『死者の愛』とは、「愛した女性が死後も戻ってくる」というモチーフを中心とした “亡霊の愛” の物語である。
のちの日本時代の『雪女』『むじな』『耳なし芳一』に類する “死霊の愛” モチーフの源流とされる。
彼女は何とかハーンに会うことができ、賛辞を伝えた。
※出典:エドワード・ラロク ティンカー(著)木村勝造(訳)『ラフカディオ・ハーンのアメリカ時代』。
この時、ビスランドは21歳、ハーンは32歳であった。
ハーンは彼女の美貌に圧倒され、話しかけることすらできなかったという。
その後、ビスランドは新聞の記事を書き始め、間もなく正社員として迎えられた。
※出典:E.スティーヴンスン(箸)遠田勝(訳)『評伝ラフカディオ・ハーン』。
美貌と才覚に恵まれた彼女は、すぐにニューオーリンズの社交界でも注目の的となった。
ハーンは惹かれつつも積極的には動かなかったが、秘めた書簡では想いを打ち明けることもあった。
※出典:筑摩書房編集部『小泉八雲 日本を見つめる西洋の眼差し』。
第四章 世界一周競争
明治20年(1887)、ビスランドはニューヨークに転居した。
新聞や雑誌の記事執筆を広げ、翌年にはコスモポリタン社の編集者となった。
明治22年(1889)には、女性記者ネリー・ブライと「世界一周競争」を行うこととなった。
「世界一周競技」とは、19世紀末に実際に行われた “世界一周の速さ” を競うレースである。
スポーツというより〈冒険的メディアイベント〉に近い。
また、名称が似ているためジュール・ヴェルヌの小説『80日間世界一周』に関連するフィクションのイベントと混同されるが〈新聞社が設定した実在のレース〉である。
ビスランドは西回りで旅立ち、ネリー・ブライは東回りで旅立った。
世界一周の所要時間は、ビスランドが76日19時間48分、ブライが72日6時間11分であり、競争はブライの勝利に終わった。
ビスランドはレースの途中で横浜に立ち寄った際、横浜グランドホテルに滞在中のアメリカ海軍のミッチェル・マクドナルドと人格や能力が認められ厚遇された… と、のちにハーンに紹介している。
海軍のマクドナルドは、退役後に横浜グランドホテルの支配人(後に社長、関東大震災で殉職)を務めた人物で。
明治23年(1890)、ハーンが日本を訪れた際、「来日当初の友人、理解者」の一人と称される人物であり、文通や紹介状を介して交流があった親友である。
第五章 遠く離れても続いた絆(その1)
明治30年代に入ると、ハーンの暮らしは落ち着きを見せながらも、心の底では新たな変化を求める揺らぎがあった。
島根から熊本へ、熊本から東京へと転居し、教壇に立つ日々が続いた。
教壇に立つ日々が続くなかで、彼はしばしば「より広い世界」とのつながりを思い返した。
その一人が、アメリカにいるエリザベス・ビスランドであった。
かつてニューオーリンズで出会った才気あふれる女性。
その後、二人は数年ほど手紙のやり取りを中断していたが、明治33年(1900)になると、静かに筆が再びつながりはじめた。
(ただし諸説あります)再開は単なる懐かしさではなく、複数の事情が重なったと考えられる。
この頃、ハーンは日本での地位に不安を抱くことがあった。
大学での将来が確約されていたわけでもないため、必要とあればアメリカへ活動の場を移す可能性も視野に入れていた。
そうした時、アメリカの出版・教育界に太い人脈を持つビスランドは、まさに頼るべき相手であった。
第六章 遠く離れても続いた絆(その2)
ハーン自身、彼女にアメリカでの講義先を探してもらうよう依頼した記録も残る。
「妖精の女王のように輝いていた」
※ハーンがビスランドをそう称したとされる。
彼女の知性と人柄は、ハーンにとって変わらぬ支えであった。
日本文化の研究が深まり、文章に求められる精度が高まるほど、率直な助言をしてくれる彼女の存在は再び必要となったのである。
また、セツとの間に授かった長男・一雄を伴ってアメリカへ戻る可能性を検討していたと伝える史料もあり、そうした相談を託す相手としてもビスランドは適任であったのだ。
文通が再開されたのち、ビスランドはハーンの希望を叶えようと奔走し、コーネル大学での講義準備に尽力するなど、かつての友情を超えるほどの協力を示した。
ふたりは互いの距離を越えて再び心を通わせ、ハーンは彼女を「妖精の女王」と称しつつ、手紙の往復は少しずつ温かみを増していった。
こうして、時代も大陸も隔てながら、二人の交流は静かに息を吹き返したのである。
第七章 妖精の女王とハーンの書簡集
明治37年(1904)9月26日にハーンが亡くなると知ると、エリザベス・ビスランドはハーンの妻・小泉セツに心のこもった手紙を送った。
加えて、ハーンの友人たちの強い勧めにより、明治39年(1906)2月に出版された書簡集『ラフカディオ・ハーンの生涯と書簡』の編集を担当した。
この書簡集による収入は、すべて小泉家に贈られたという。
※出典:小泉八雲記念館『小泉セツ ラフカディオ・ハーンの妻として生きて』 ![]()
第八章 小泉家との交流と晩年
明治44年(1911)、エリザベス・ビスランドは夫チャールズ・ウエットモアとの世界旅行の途中で日本を訪れ、西大久保の小泉家に立ち寄った。
大正4年(1915)には、大正天皇即位式参観のために来日した際も、小泉家を訪問している。
大正8年(1919)に夫が病死すると、エリザベスは深い悲しみと重度の鬱状態に陥った。
しかし、大正11年(1922)には4回目(ハーン没後では3回目)の来日を果たし、松江の小泉八雲旧居を訪れている。
その後、ビスランドはワシントンからジュネーヴ、ヴァージニアへと転居、昭和4年(1929)1月6日、肺炎のため67歳で亡くなった。
ニューヨークで葬儀が行われた後、夫チャールズ・ウエットモアが眠るウッドローン墓地に葬られている。
ハーンに日本行きを勧めたのは、エリザベス・ビスランドともいわれる。
彼女はハーンや小泉セツの運命を変えた、特別な存在だったのである。
あとがき
エリザベス・ビスランドは、その美貌と知性に加え、友情と信頼を重んじる人柄で知られています。
ハーンとの深い交流は、遠く離れた国に暮らす二人の心を結び続け、人生に大きな影響を与えました。
彼女の存在があったからこそ、ハーンの日本での生活や小泉セツとの関係がより豊かになったのかもしれません。
そして、その存在は、まさに「心の恋人」と呼ばれるにふさわしく、文学と友情、そして人生における支えの大切さを伝えてくれます。
私たちは、こうしてエリザベス・ビスランドを掘り下げることでも、歴史の陰で人々の運命を支えた人物の姿を、改めて尊く感じることができるのです。
ドラマで描かれるフィクションの奥に、こうした史実を知ることで、物語がより深く、温かく感じられると思います。
読者の皆様の “ドラマを楽しむ” ためのお役に立てれば幸いです。
参考・出展
■『小泉セツとハーンの物語: ー小泉八雲「怪談」誕生のひみつー』三成清香(著)少年写真新聞社 ![]()
■『小泉八雲 漂泊の作家ラフカディオ・ハーンの生涯』工藤美代子(著)毎日新聞出版 ![]()
■『ヘルンとセツ』田淵久美子(著)NHK出版 ![]()
■『セツと八雲』小泉凡(著)朝日新聞出版 ![]()
■『小泉八雲とその妻セツ 古き良き「日本の面影」を世界に届けた夫婦の物語』青山誠(著)KADOKAWA ![]()
■『面白すぎて誰かに話したくなる 小泉八雲とセツ』伊藤賀一(著)リベラル社
■『八雲の妻:小泉セツの生涯』長谷川洋二(著)今井書店 ![]()
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■「詳述年表ラフカディオ・ハーン伝」板東浩司(著)英潮社
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第37回/第8週『クビノ、カワ、イチマイ。』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。
ヘブン(トミー・バストウ)の女中クビを回避するため奮闘するトキ(髙石あかり)だったが、空回りが続いていた。ヘブンが求める「ビア」を見つけようと、家族にも相談するが的外れな答えばかり。クビだ~と嘆くトキに、錦織(吉沢亮)は「ビア」は山橋薬舗で購入できると教える。店主の山橋才路(柄本時生)と出会い、無事に「ビア」を手に入れたトキだったが、まさかの事態がトキとヘブンを襲う。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------
原作:なし
脚本:ふじきみつ彦(過去作/バイプレイヤーズ,きょうの猫村さん,一橋桐子の犯罪日記)
演出:村橋直樹(過去作/まれ,透明なゆりかご,サギデカ) 第1,2,5,7週
泉並敬眞(過去作/スカーレット,カムカムエブリバディ,ブギウギ) 第3,6週
松岡一史(過去作/まんぷく,心の傷を癒すということ,カムカムエブリバディ) 第4,8週
制作統括:橋爪國臣(過去作/青天を衝け,あなたのブツが、ここに,ブギウギ)
音楽:牛尾憲輔(過去作/チェンソーマン,僕の心のヤバイやつ,ダンダダン)
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
土曜日版ナレーション:北郷美穂子(NHK大阪アナウンサー)
副音声解説:山崎健太郎(過去作/舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ,虎に翼,おむすび)
タイトル写真:川島小鳥(過去作/未来ちゃん,SHISHAMOアートワーク)
タイトルロゴ:西沢和樹(instagram.com/nishizawa_k/)
プロデューサー:田島彰洋,鈴木航,川野秀昭|美術:山内浩幹、淀裕矢、向理沙、有本弘|美術進行:澤幸樹、嶋原広起|技術:増田徹、備中正幸|音響効果:松本有加、巽浩悦、吉田亜矢|撮影:岩崎亮、関照男|照明:根来伴承、大西弘憲|音声:吉竹淳樹、稲垣雄二、大成友二|映像技術:前田惇徳、原幸介、山下健、若嶋なな|カラーグレーディング:原幸介、前田惇徳、山下健、日野維乃、若嶋|VFX:西垣友貴、神戸大樹、山田茂人、北島規|CG:大西智子、空閑卓海、古市百人、佐藤望、田邊亮哉,大関聡|美術進行:澤幸樹、嶋原広起、大塚良子,厚朴美沙子|装置:佐藤千織、坂口大吾、山中宏華,澤井洸|装飾:津村政幸、横田浩之、長洲史|特殊効果:奥村陵、宮崎真有|衣装:横山智和、中村みのり、鍛元美佐子、横山智和,鍛本美佐子|メイク:堀洋子、正田早百合、秋山直美、櫻井安里紗|持道具:楠正由貴、森上陽子|かつら:松本誠也、丹波峯子|特殊メイク:江川悦子、権田日和|特殊メイク協力:荒井律子、大谷美咲、山埼佳子|助監督:小林直毅、小島東洋、田中陽児、早川俊介、岡本拓大|制作担当:木村晴治、長岡しのぶ、本田良太、森岡あゆみ、片山哲治,斎藤明日香|取材:川野秀昭、鈴木航|編集:藤澤加奈子|記録木本裕美|時代・風俗考証:刑部芳則|松江風俗考証:藤岡大拙|出雲ことば指導:多々納斉,松嶋彩|所作指導:藤間豊宏|料理指導:広里貴子|英語指導:塩屋孔章,ネイサン・ベリー|英字指導:前田祐加|眼科指導:大路正人,川村肇|怪談ばなし指導:玉田玉秀斎|茶道指導:有澤一男|三味線指導(タエ):菊央雄司|三味線指導(遊郭):長江浩子|アクション指導:中村健人|日本画指導:諫山恵実|絵画指導:苅谷昌江|華道指導:神前光園|造園:堤正和
※敬称略
「ビア」のくだりって「英語が分からない問題」と無関係!?
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―――ここまで、ごあいさつ―――
前回の感想をお気に召さない人が多かったようだが(汗)、今回もマイペースで書いてみる。
結局、脚本家や演出家や制作統括も分かっているのだ。
サワ「英語なんて
錦織先生ぐらいしか分からんのだけん」
そうこうことである。
英語が分かるのは錦織(吉沢亮)だけなのだから、前回だって「ビア」の意味を錦織に聞くなり、ヘブン(トミー・バストウ)が何をご所望なのか確認してほしいと願い出るだけでよかったのだ。
だって、そもそも、錦織は毎朝ヘブンを迎えに来て、授業中もべったり張り付いているのだ。
それこそ、錦織がいる「朝」にヘブンがビールを買い置きしてほしいと言えばよかった… とは言わない。
だって、それだと「ビア」「琵琶」「サワ」で言葉遊びができなくなるから。
でも、前回であそこまで長尺で盛り込まずに、短めにやってから「錦織に聞きに行く」が最適解だったと私は思う。
だって、結局、今回でサワ(円井わん)に言い訳させることだって、「すぐに錦織に聞きに行かない」も “不自然” でしかないからだ。
まあ、それ以前にこの「ビア」のくだりって、「‘beer’の英語が分からない問題」ではなく「ビール自体を知らない問題」のような気もするのだが(苦笑)
「きょうは錦織さん、来ないって」 と盛り込むだけで…
さて、結局、どうしても錦織を出したくないようで(困)
ようやく、アバンタイトルでトキが家族に「ビア」を聞きに行った。
放送回が二日にまたがっているため分かりにくいが、トキがヘブン)の女中クビを回避するため奮闘する「とある一日」を描いているのだから、最終的に「家族に聞く」のは間違っていない。
まあ、私なら、前回の言葉遊びを「松野家で家族と」やってほしかった… とは思うが。
で、「とある一日」の翌朝になって錦織参上である。
で、ストレートに錦織に「‘ビア’ってなんですか?」と耳打ちしたらいいのに、手書きの絵やら遠回しに。
小ネタをやりたい、アドリブを生かしたい、史実はきちんと盛り込みたい… のは分かる。 ※「小泉八雲が自宅近所の薬局(「橘泉堂山口卯兵衛商店」通称:山口薬局)にビールを買いに来ていた」のは事実です。 脚本のふじきみつ彦氏が島根に取材に行った際に知り、組み込んだそうです(出展:公式X)
しかし、「ビア一杯飲むのも一苦労です」まで盛り込んだのに、前日にビールを楽しみに帰宅したヘブンを描かずに、翌朝に錦織を登場させて顛末を描くのも、さすがにご都合主義すぎやしないか!
それこそ、前回でトキが「錦織さんが来たら聞いてみよう」となった時点で、ヘブンに「ニシコオリサン、ヒル、コナイ」と言わせるなり。
ヘブン担当の前任女中・ウメ(野内まる) や、平太(生瀬勝久)かツル(池谷のぶえ)が「きょうは錦織さん、来ないって」 と盛り込むだけで、違和感は払拭できたのでは?
自分たち(スタッフ)のやりたいことより、視聴者に不自然だと思わせないことを優先していただきたいものである。
"何も起こらない"=《些細な出来事の日常描写の積み重ね》
そもそも、脚本家や制作統括が放送前から謳(うた)っていた「何も起こらない物語」なんて不可能なのだ。
もちろん、脚本家も制作統括も “何も起こらない” ができるなんて思っていないはずだ。
普通に生きていたって、毎日いろいろなことが起こり、喜怒哀楽が生じるわけだから。
本来の “ドラマ” の醍醐(だいご)味が《ありふれた日常が予期せず非日常になる》ことを “虚構の中の真実” として、《映像で見せて(show)魅せる(captivate)》 ことだとすれば。
《日常がふと特別に変わる瞬間を映し、心を動かすのがドラマ》であり。
ほんの小さな、些細な出来事であっても、それが起きる日常描写の積み重ねこそがが “まともな物語” になるのだ。
あえて “まともな物語” と書いたのは。
朝ドラに限らず最近の低品質なテレビドラマの多くが、《些細な出来事の日常描写の積み重ね》をやらずに、騒動やトラブルを盛り込んで事態を動かす “姑息な物語” しかやらないからだ。
もっと冷静に視聴者視点で「何も起こらない物語」を!
その意味で、言いたい。
前回の「サワ」での “言葉&連呼遊び”、今回の「スキップ」を使った “身ぶり&リズム遊び” を‘絶対やるな!’とは微塵も思わない。
でも、前者は撮影現場で盛り上がったアドリブを生かしすぎた結果…
後者は、前者の「言葉遊び」を受けて、史実にはないけど「身体遊び」を脚本家が盛り込んだ結果…
本来は強調されるべき “下記の二つの要素” が薄まったのは間違いないのでは?
前者では《異文化コミュニケーションの難しさ》、後者では《言葉でなく体の動きを通してトキとヘブンの仲が縮まっていく》である。
このような内輪ウケの要素を「面白いから」「楽しいから」で盛り込んだところで、多くの視聴者にとって「面白い」「楽しい」とはならないのだ。
脚本家や演出家や制作統括もそれを承知しているから、きのうの放送直後に公式に言葉遊びと、今回のスキップに関する補足記事を流布しまくったのでは?
それよりもやるべきは、内輪ウケは内輪ウケとして受け入れ、もっと冷静に視聴者視点で「何も起こらない物語」をつくり込むだけで、もっと自然に多くの視聴者に認められると思う。
それこそ、『おむすび』から『あんぱん』に視聴率が跳ね上がった以上に『ばけばけ』は化けるポテンシャルを秘めていると思う。
違和感と不自然さに細心の注意を払うだけで見違えると思う
こうして、今回も苦言を書いてきたが、良きところだってたくさんあるのだ。
トキと山橋薬舗の店主・山橋才路(柄本時生)とのやり取りで、瓶ビールにお初にお目にかかる微笑ましいシーンとか。
抜栓に失敗して、再び女中クビのピンチが訪れるハラハラドキドキの緩急も悪くない。
酔っぱらって、浮かれて、トキとヘブンが親しくなる様子もいい感じだ。
調子っぱずれのスキップのリズムと、夏の夕暮れを誘う風鈴の音の重なりも、ほのぼのする。
相も変わらずの、現代風が取り入れられた『ばけばけ』オリジナルの明治時代劇もイケている。
だ、か、ら、あとは、妙なことをやらずに、違和感と不自然さに細心の注意を払うだけで、見違えると思う。
ホント、あと少し、惜しいと思う…
あとがき
今朝、小泉八雲が「意外にもモラハラ夫だったの?」に関する補足記事を投稿しました。
よかったら読んでみてください。
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【忠告】
朝ドラ『ばけばけ』の先の展開のネタバレは基本的に書いてありませんが。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と、妻・セツ夫妻の[史実]について触れます。
あとから「読むんじゃなかった…」がないよう、読む際は自己責任でお願いします。
※以下、敬称は部分的に使い分けをします。
セツが“正体不明な異国男性”とどう接し暮らしてきたのか
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―――ここまで、ごあいさつ―――
俳優・高石あかりさん主演でヒロイン・松野トキを、トミー・バストウさんがレフカダ・ヘブンを演じ、文豪ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と、妻セツをモデルにしたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ばけばけ』(NHK総合・月~土、午前8時~ほか)。
第8週『クビノ、カワ、イチマイ。』では、ヘブン(トミー・バストウ)の女中となったトキ(髙石あかり)が「英語が分からない」ことに苦労しなら、対応していく姿が描かれるであろうと思います。
そこで今回は、小泉セツが、ある意味で “正体不明な異国男性” であるラフカディオ・ハーンとどう接し、暮らしてきたのかの[史実]を記してみます。
きっと、「本編」では採用されない(と思います)エピソードを知ることになるので、より今作を深読みできると思います。
第一章 松江で出会った“厄介だが魅力的な男”
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が松江で教師となったころ、周囲は彼の偏屈さに戸惑いながらも、次第に奇妙な魅力に惹かれていった。
「錦織(吉沢亮)」モデルとなった[「西田千太郎」も、「トキ」のモデルである「セツ」も、のちに語り継ぐほど彼のこだわりに付き合わされたが、そこには筋の通った独特の世界観があった。
セツの手足を見た八雲は、士族らしさを求める理想と結びついたのか、不機嫌になったという。
桑原羊次郎 著『松江に於ける八雲の私生活』には、当時の富田旅館の女将ツネの証言が残る。
「節子様の手足が華奢でなく、これは士族のお嬢様ではないと先生は大変不機嫌で……手足が太い、おツネさんは自分を欺すと、度々の小言がありました」
士族への過度な理想化と、虚偽を極端に嫌う性質が結びついた結果である。
だが、真実を知るとすぐ態度を収めたように、彼の怒りには一貫した理由があったのだ。
第二章 “本音の大洪水”…最も心を許した西田千太郎へ
松江で八雲が心を許した相手は、西田千太郎ただ一人だった。
二人は英語で語り合い、連日のように行動を共にした。
だが、その親密さゆえ八雲の愚痴や怒りのほとんどが西田に向かったのだ。
八雲が明治24年(1891)に熊本へ赴任してからは、その傾向がさらに強まる。
熊本の街並みや人々の気質がどうにも肌に合わず、手紙には苛立ちが噴き出した。
「熊本が日本であるとは全然思われない。熊本は大嫌いだ」
長谷川洋二 著『八雲の妻:小泉セツの生涯』には、さらに強い表現が引用されている。
「日本人を理解できると信ずる外国人は、何と愚かであろう!」
西田は孤独な八雲の “受け皿” となり続けたが、やがて病状が悪化し、明治30年(1897)に亡くなる。
八雲の内面をもっとも理解した人物は、最後まで彼の支えでもあり負担でもあったのだ。
第三章 セツが語る“こだわりの暴風”
西田亡き後、八雲のこだわりを真正面から受け止めたのは、妻の小泉セツだった。
三成重敬 著『思ひ出の記』には、セツが語った八雲の姿が克明に残されている。
騒がしい場所が一切ダメで、鳥取の温泉地では騒ぎ声を聞くや否や…
「だめです、地獄です、一秒でさえもいけません」
と言い残して即座に宿を去った。
また、掃除の音が大嫌いで、セツが箒を動かすとすぐに…
「その音はだめです、聞いていられません」
と、止めに入った。
理由を尋ねるセツに、八雲は真顔で…
「あなたは掃除しすぎなんです」
と、言い放ったという。
セツからすれば “どっちが過敏なんだろう” と苦笑したくなったであろうが、そこで言い返さないのが彼女らしかった。
美しいものや好ましいものを大切にしすぎるあまり、他人との交際を避けることも多かったとされる八雲。
電話を嫌い、電車に乗らず、英語や洋服を「日本女性の美しさを損なう」として好まなかったのも、彼自身の感性に忠実だったからである。
第四章 “好き”への執着は底なしに
八雲の偏屈さは裏返せば、強烈な愛情表現でもあった。
前述の『思ひ出の記』には、夏の浴衣選びでの豪快な行動が記される。気に入った柄が並ぶと…
「あれを買いましょう、これも買いましょう」
と次々に手元へ引き寄せ、結局三十反近く買い込んでしまった。
セツが止めても一切引かず、番頭を驚かせたという。
気に入ったものは徹底的に愛し、嫌ったものには一歩も譲らない。
八雲という人物は、極端であるがゆえに誤解されやすいが、その根はきわめて誠実であったのだ。
第五章 偏屈と優しさの同居…“扱いにくい愛情家”の実像
八雲の言動は、現代風にいえば “モラハラ” の要素が色濃いと言えよう。
怒りや不機嫌をストレートにぶつけ、相手の立場や空気などお構いなしに “自分の美意識” を貫いた。
だが、そこには支配や悪意ではなく、自分の感性を裏切りたくないという切実さがあった。
それを理解したセツは、八雲の偏屈を受け入れ、時に柔軟に対応しながら、彼の創作の源泉となる世界観を守り続けた。
極端なこだわりと、深い感受性、そして相手を振り回しながらも、どこか憎めない…
そんな八雲像が、一次資料からくっきりと浮かび上がるのだ。
あとがき
一次資料に示される小泉八雲の姿は、感情の起伏が激しく、こだわりも強いです。
現代の基準から見れば確かに偏屈に映ることもありますが、それは決して他者を支配するためのものではなく、美や静穏を徹底的に求める感受性の副産物だったと思われます。
西田千太郎も小泉セツも、その偏屈さに振り回されながらも、八雲の誠実さや純粋さを理解したからこそ、ともに人生を歩むことができたのでしょう。
八雲の作品に宿る繊細な美意識は、まさにこの極端な性質の上に築かれています。
偏屈さと独自の感性が、彼の創作世界を形づくったのだと改めて感じます。極端でありながら憎めない、扱いにくいけれど愛すべき八雲像が、一次資料から浮かび上がるのです。
ドラマで描かれるフィクションの奥に、こうした史実を知ることで、物語がより深く、温かく感じられると思います。
読者の皆様の “ドラマを楽しむ” ためのお役に立てれば幸いです。
参考・出展
■『小泉セツとハーンの物語: ー小泉八雲「怪談」誕生のひみつー』三成清香(著)少年写真新聞社 ![]()
■『小泉八雲 漂泊の作家ラフカディオ・ハーンの生涯』工藤美代子(著)毎日新聞出版 ![]()
■『ヘルンとセツ』田淵久美子(著)NHK出版 ![]()
■『セツと八雲』小泉凡(著)朝日新聞出版 ![]()
■『小泉八雲とその妻セツ 古き良き「日本の面影」を世界に届けた夫婦の物語』青山誠(著)KADOKAWA ![]()
■『面白すぎて誰かに話したくなる 小泉八雲とセツ』伊藤賀一(著)リベラル社
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■『小泉八雲と妖怪』小泉凡著(著)玉川大学出版部 ![]()
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●フジ 22:00 もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう(第9話)
〔木曜日〕
●テレ朝 21:00 緊急取調室 5th SEASON(第6話)
〔金曜日〕
▼感想の投稿なし
〔土曜日〕
▼感想の投稿なし
〔日曜日〕
●TBS 21:00 ザ・ロイヤルファミリー(第8話)
〔月~木 (夜ドラ)〕
▼感想の投稿なし
〔月~土 (連続テレビ小説)〕
●NHK 08:00 ばけばけ(第48回)
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Iターン
愛してたって、秘密はある。
相棒 season13
相棒 season14
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アイムホーム
IQ246~華麗なる事件簿~
アオイホノオ
仰げば尊し
青のSP-学校内警察・嶋田隆平-
悪党たちは千里を走る
あさが来た
阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし
アシガール[再](2020)
明日の君がもっと好き
明日の約束
明日、私は誰かのカノジョ
アトムの童
あなたには帰る家がある
あなたのことはそれほど
あなたの番です
あなたのブツが、ここに
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アノニマス~警視庁"指殺人"対策室~
anone
アバランチ
A LIFE~愛しき人~
アライブ がん専門医のカルテ
アルジャーノンに花束を
OUR HOUSE
アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋
アンチヒーロー
アンナチュラル
あんぱん
アンメット ある脳外科医の日記
家売るオンナ
家売るオンナの逆襲
生きるとか死ぬとか父親とか
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イグナイト-法の無法者-
居酒屋ふじ
遺産争族
遺産相続弁護士 柿崎真一
石子と羽男-そんなコトで訴えます?-
医師たちの恋愛事情
119エマージェンシーコール
イチケイのカラス[
いつかこの雨がやむ日まで
いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう
五つ星ツーリスト~最高の旅、ご案内します!!
いつまでも白い羽根
一橋桐子の犯罪日記
イノセンス~冤罪弁護士~
今からあなたを脅迫…
遺留捜査[4]
院内警察
インビジブル
インハンド
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嘘解きレトリック
嘘の戦争
美しき罠~残花繚乱~
ウチの夫は仕事ができない
ウチの娘は、彼氏が出来ない!!
奪い愛、冬
海に眠るダイヤモンド
浦安鉄筋家族
ウロボロス
VIVANT(ヴィヴァン)
営業部長 吉良奈津子
エイジハラスメント
ST 赤と白の捜査ファイル
Nのために
エルピス-希望、あるいは災い-
エール
エンジェル・ハート
エンディングカット
オー・マイ・ジャンプ
王様に捧ぐ薬指
大豆田とわ子と三人の元夫
おかえりモネ
おかしの家
掟上今日子の備忘録
奥様は、取り扱い注意
「おこだわり」、私にもくれよ!!
おじさんはカワイイものがお好き。
おちょやん
おっさんずラブ-in the sky-
お義父さんと呼ばせて
侠飯~おとこめし~
オトナ高校
オトナ女子
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姉ちゃんの恋人
オー!マイ・ボス!恋は別冊で
お迎えデス。
おむすび
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おやじの背中
親バカ青春白書
オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ
オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ[2]
俺の家の話
俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?
俺のスカート、どこ行った?
俺の話は長い
お別れホスピタル
ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子
女たちの特捜最前線
女はそれを許さない
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カーネーション
怪奇恋愛作戦
怪盗 山猫
カインとアベル
帰ってきたぞよ!コタローは1人暮らし
架空OL日記
顔だけ先生
家政夫のミタゾノ
家政夫のミタゾノ[2]
家政夫のミタゾノ[3]
家政夫のミタゾノ[4]
家族ノカタチ
家族の旅路 家族を殺された男と殺した男
学校のカイダン
家庭教師のトラコ
彼女はキレイだった
神の舌を持つ男
カムカムエヴリバディ
からかい上手の高木さん
カルテット
監獄学園
監獄のお姫さま
監察医 朝顔
監察医 朝顔[2]
カンナさーん!
危険なビーナス
岸辺露伴は動かない
季節のない街
偽装の夫婦
偽装不倫
貴族探偵
きのう何食べた?
きのう何食べた? season2
義母と娘のブルース
きみが心に棲みついた
君と世界が終わる日に
キャスター
キャリア~掟破りの警察署長~
99.9‐刑事専門弁護士‐
99.9-刑事専門弁護士-[2]
共演NG
今日から俺は!!
風間公親-教場0-
競争の番人
京都人情捜査ファイル
きょうの猫村さん
きょうは会社休みます。
行列の女神~らーめん才遊記~
嫌われる勇気
キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木
緊急取調室[2]
緊急取調室[3]
緊急取調室[4]
金田一少年の事件簿N(neo)
銀と金
クジャクのダンス、誰が見た?
グッド・ドクター
グッドパートナー
グッドワイフ
CRISIS 公安機動捜査隊特捜班
海月姫
グ・ラ・メ!~総理の料理番~
グランメゾン東京
黒い十人の女
黒革の手帖2017
クロサギ(2022)
黒服物語
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ケイジとケンジ 所轄と地検の24時
ケイジとケンジ、時々ハンジ。
警視庁アウトサイダー
警視庁いきもの係
警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~
警視庁ゼロ係[2]
警視庁ゼロ係[3]
警視庁・捜査一課長
刑事ゆがみ
警部補・杉山真太郎
ゲゲゲの女房
下剋上球児
下剋上受験
結婚相手は抽選で
結婚式の前日に
Get Ready!
健康で文化的な最低限度の生活
限界団地
恋がヘタでも生きてます
恋せぬふたり
恋仲
恋はつづくよどこまでも
恋です!ヤンキー君と白杖ガール
恋はDeepに
合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~
コウノドリ[1]
コウノドリ[2]
こえ恋
ごくせん2002特別編[再]
極主夫道
心がポキッとね
心の傷を癒すということ
5→9 ~私に恋したお坊さん~
ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○
ゴーストライター
珈琲いかがでしょう
後妻業
コタキ兄弟と四苦八苦
コタツがない家
コタローは1人暮らし
ごちそうさん
孤独のグルメ[4]
孤独のグルメ[5]
孤独のグルメ[6]
孤独のグルメ[7]
孤独のグルメ[8]
孤独のグルメ[9]
孤独のグルメ[10]
コード・ブルー[3]
この素晴らしき世界
この世界の片隅に
古見さんは、コミュ症です。
ごめん、愛してる
ごめんね青春!
これは経費で落ちません!
婚姻届に判を捺しただけですが
コントが始まる
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最愛
最高のオバハン 中島ハルコ
最後から二番目の恋
最後の鑑定人
サイレーン
サイン―法医学者 柚木貴志の事件―
櫻子さんの足下には死体が埋まっている
サギデカ
先に生まれただけの僕
SAKURA~事件を聞く女~
桜の塔
さすらい温泉 遠藤憲一
サムライせんせい
さぼリーマン甘太朗
さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~
残念な夫。
3人のパパ
35歳の少女
37.5℃の涙
3年A組 今から皆さんは、人質です
G線上のあなたと私
シェフは名探偵
Chef~三ツ星の給食~
視覚探偵 日暮旅人
シグナル 長期未解決事件捜査班
時効警察はじめました
地獄先生ぬ~べ~
しずかちゃんとパパ《再編集版》
下町ロケット
下町ロケット[2018]
七人の秘書
シッコウ!!~犬と私と執行官~
知ってるワイフ
GTO[2]
死にたい夜にかぎって
死幣ーDEATH CASHー
地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子
下北沢ダイハード
しもべえ
シャーロック アントールドストーリーズ
死役所
獣医さん、事件ですよ
就活家族~きっと、うまくいく~
就活生日記
19番目のカルテ(最終回)
集団左遷!!
10の秘密
重版出来!
重要参考人探偵
准教授・高槻彰良の推察 Season1
正直不動産
正直不動産2
JKは雪女
女囚セブン
少年寅次郎
少年寅次郎スペシャル2020
昭和元禄落語心中
知らなくていいコト
シリーズ江戸川乱歩短編集IV
シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。
新・刑事吉永誠一
新宿セブン
新宿野戦病院
新・信長公記~クラスメートは戦国武将~
深夜食堂[3]
- 過去の連ドラの感想記事一覧(す~そ)
SUITS/スーツ
SUITS 2/スーツ2
水球ヤンキース
スカーレット
好きな人がいること
素敵な選TAXI
素敵な選TAXI[再]
スーパーサラリーマン左江内氏
すきすきワンワン!
スキャンダル専門弁護士 QUEEN
スティンガース 警視庁おとり捜査検証室
ストロベリーナイト・サーガ
スナック キズツキ
スパイラル~町工場の奇跡~
スペシャリスト
すべてがFになる
砂の塔~知りすぎた隣人
スニッファー嗅覚捜査官
スミカスミレ 45歳若返った女
住住(すむすむ)
正義のセ
正義の天秤
青春探偵ハルヤ
聖女
せいせいするほど、愛してる
世界一難しい恋
セカンド・ラブ
セシルのもくろみ
セミオトコ
全領域異常解決室
サバイバル・ウェディング
銭の戦争
絶対正義
絶対零度~未然犯罪潜入捜査~
絶対零度[4]~未然犯罪潜入捜査~[2]
セトウツミ
ゼロの真実~監察医・松本真央~
先生を消す方程式。
最後から二番目の恋
続・続・最後から二番目の恋
そして、誰もいなくなった
そのご縁、お届けします―メルカリであったほんとの話―
宙わたる教室・宙(そら)わたる教室
それぞれの断崖
それってパクリじゃないですか?
- 過去の連ドラの感想記事一覧(た~な)
DIVER-特殊潜入班-
大貧乏
DIVE!!
大恋愛~僕を忘れる君と
高嶺の花
戦う!書店ガール
玉川区役所 OF THE DEAD
民王
ダメな私に恋してください
タリオ 復讐代行の2人
探偵が早すぎる
探偵の探偵
探偵・由利麟太郎
小さな巨人
ちむどんどん
中学聖日記
超速パラヒーロー ガンディーン
作りたい女と食べたい女
作りたい女と食べたい女(2)
燕は戻ってこない
妻、小学生になる。
デート ~恋とはどんなものかしら~
dele/ディーリー
ディア・ペイシェント~絆のカルテ~
DCU Deep Crime Unit ~手錠を持ったダイバー~
デザイナー 渋井直人の休日
デジタル・タトゥー
デスノート
テセウスの船
出入禁止(デキン)の女
テディ・ゴー!
デッドストック
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
天国と地獄 ~サイコな2人~
天使と悪魔
天使にリクエストを~人生最後の願い~
転職の魔王様
天皇の料理番
TWO WEEKS
東京スカーレット~警視庁NS係~
東京センチメンタル
東京タラレバ娘
東京独身男子
同窓生~人は、三度,恋をする~
東京サラダボウル
東京放置食堂
逃亡医F
透明なゆりかご
ドS刑事
時をかける少女
毒島ゆり子のせきらら日記
トクサツガガガ
ドクター調査班~医療事故の闇を暴け~
ドクターX ~外科医・大門未知子~[3]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[4]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[5]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[6]
ドクターX~外科医・大門未知子~[7]
ドクターカー
DOCTORS 3 最強の名医
Dr.倫太郎
特捜9
トクメイ!警視庁特別会計係
匿名探偵[2]
とげ~小市民 倉永晴之の逆襲~
ど根性ガエル
突然ですが、明日結婚します
トップナイフ ―天才脳外科医の条件―
とと姉ちゃん
トドメの接吻
隣の家族は青く見える
となりの関くんとるみちゃんの事象
ドラゴン桜(2021年版)
虎に翼
ザ・トラベルナース
ザ・トラベルナース[2]
ドリームチーム
トリリオンゲーム
トレース~科捜研の男~
ドロ刑 -警視庁捜査三課-
[な]
24 JAPAN
ナイト・ドクター/Night Doctor
ナイトヒーローNAOTO
ナオミとカナコ
凪のお暇
なつぞら
70才、初めて産みます セブンティウイザン。[地上波特別版]
ナポレオンの村
波うららかに、めおと日和
二月の勝者 -絶対合格の教室-
逃げるは恥だが役に立つ
逃げるは恥だが役に立つムズキュン特別編[再]
にじいろカルテ
日曜の夜ぐらいは…
ニッポンノワール-刑事Yの反乱-
日本沈没ー希望のひとー
ネメシス
ノーサイド・ゲーム
ノースライト
脳にスマホが埋められた!
「野ブタ。をプロデュース」特別編
信長協奏曲
信長のシェフ[2]
- 過去の連ドラの感想記事一覧(は行)
バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~
バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~
バイプレーヤーズ~名脇役の森の100日間~
バカボンのパパよりバカなパパ
白衣の戦士!
ハゲタカ(テレ朝)
ハケン占い師アタル
ハケンの品格[2020]
ハコヅメ~たたかう!交番女子~
はじめまして、愛しています。
初めて恋をした日に読む話
八月は夜のバッティングセンターで。
初恋、ざらり
花子とアン
花咲舞が黙ってない
花咲舞が黙ってない[2024]
花のち晴れ~花男 Next Season~
母になる
ハヤブサ消防団
ばらかもん
ハラスメントゲーム
ハルカの光
ハル ~総合商社の女~
ハロー張りネズミ
半沢直樹[2020]
半分、青い。
パーフェクトワールド
BG~身辺警護人~
BG~身辺警護人~(第2章)
「PJ ~航空救難団~』
ヒガンバナ~警視庁捜査七課~
ひきこもり先生
悲熊
美食探偵 明智五郎
人は見た目が100パーセント
火の粉
100万回 言えばよかった
病室で念仏を唱えないでください
病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~
ひよっこ
ひよっこ2
ビリオン×スクール
Believe -君にかける橋-
昼のセント酒
HERO[2014]
ファーストクラス[2]
ファーストペンギン!
ファイトソング
FINAL CUT
ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん
フェルマーの料理
VRおじさんの初恋
不機嫌な果実
ブギウギ
不適切にもほどがある!
不便な便利屋
ブラックペアン
ブラックペアン シーズン2
フラジャイル
フランケンシュタインの恋
ブラックリベンジ
フリンジマン
フルーツ宅配便
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べしゃり暮らし
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べっぴんさん
ペテロの葬列
Heaven?~ご苦楽レストラン~
保育探偵25時
ボイス 110緊急指令室
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HOPE~期待ゼロの新入社員~
ボク、運命の人です。
僕たちがやりました
ホクサイと飯さえあれば
僕とシッポと神楽坂
僕の初恋をキミに捧ぐ
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僕達はまだその星の校則を知らない
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やさしい猫
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ラヴソング
ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~
ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~
THE LAST COP/ラストコップ
ラストチャンス 再生請負人
ラスト・ドクター~監察医アキタの検死報告~
ラストマン-全盲の捜査官-
らんまん
リーガル・ハート ~いのちの再建弁護士~
リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~
リエゾン-こどものこころ診療所-
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リピート ~運命を変える10か月~
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竜の道 二つの顔の復讐者
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ルパンの娘[1]
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レッドアイズ 監視捜査班
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