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【忠告】
朝ドラ『ばけばけ』の先の展開のネタバレは基本的に書いてありませんが。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と、妻・セツ夫妻の[史実]について触れます。
あとから「読むんじゃなかった…」がないよう、読む際は自己責任でお願いします。
※以下、敬称は部分的に使い分けをします。
世界的作家を支えた妻セツの知られざるプロデュース力!!
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俳優・高石あかり(※高=はしごだか)さん主演でヒロイン・松野トキを、トミー・バストウさんがレフカダ・ヘブンを演じ、文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と、妻・セツをモデルにしたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ばけばけ』(NHK総合・月~土、午前8時~ほか)。
第25(最終)週『ウラメシ、ケド、スバラシ。』でも描かれない、世界的作家「小泉八雲」を支えた妻セツの知られざるプロデュース力!! にまつわる[史実]を記してみます。
きっと、「本編で採用すれば評価は変わったのに…」と思うはずです。
東京での日々が育んだ文豪の才能
朝ドラ『ばけばけ』では、小泉八雲が日本に来て間もない松江での生活が描かれている。
しかし、実際の彼の人生を振り返ると、物語の後半舞台となる東京での時間は、作家としての彼を完成させるために欠かせないものだった。
八雲が日本で暮らした14年間のうち、松江での生活は1年余りに過ぎない。
対照的に、東京での生活は8年にも及び、日本滞在期間の半分以上を占めている。
実は、私たちがよく知る彼の名作の多くは、この東京時代に誕生した。
そして、その創作活動を陰で操っていたのが、妻のセツである。
彼女は単なる「学のない妻」ではなく、八雲という才能を世界へ送り出すための、優れたプロデューサーとしての側面を持っていた。
セツが担った物語のスカウト役
八雲が東京帝国大学で教鞭を執りながら、数々の奇談を書き上げることができたのは、セツによる徹底したサポートがあったからだ。
セツは八雲が仕事に出ている間、浅草や神田の古本屋を巡り、夫の創作のヒントになりそうな古い物語を探し歩いた。
彼女は夫が何を求めているかを正確に理解し、良質な素材を集める「コンテンツ・スカウト」のような役割を果たしていた。
八雲は近代化が進む東京の姿を見て、失われゆく「古い日本」を記録することに強い使命感を感じていた。
その情熱を支え、執筆に集中できる環境を整えたのはセツの功績である。
彼女は都会の喧騒を嫌う夫のために、あえて不便でも静かな場所を選んで住まいを構えるなど、夫の創作意欲を途切れさせないための工夫を凝らしていたのだ。
家族を守り抜いた敏腕マネージャーの素顔
セツの真の才能は、夫を支える献身さだけではない。
彼女は家計を厳しく管理し、複雑な版権の交渉もこなす、極めて有能なマネージャーでもあった。
八雲は自分の死後、残された家族が困らないようにすべての遺産をセツに託すという遺言を残していたが、それは彼女の金銭管理能力を深く信頼していたからに他ならない。
八雲の死後もセツは、彼の著作から得られる権利を適切に管理し、4人の子供たちに十分な教育を受けさせた。さらに、夫が愛用していた書斎や膨大な資料を散逸させることなく守り抜いた。これらの遺品が現代の記念館で見られるのは、彼女の徹底した管理があったからだ。
※出典:小泉八雲と家族の記録
八雲が日本に帰化した理由の一つには、愛する家族に確実に資産を残すためという側面があったが、セツはその期待以上の働きで家を守り抜いたのだ。
彼女は英語を話せなかったかもしれないが、社会を生き抜くための知恵と強さを備えた、自立した女性だったのである。
没後に花開いた名声と妻の執念
明治37(1904)年に八雲がこの世を去った後、彼の名声がさらに高まった背景には、セツが残した言葉の力がある。
彼女は夫との生活を『思ひ出の記』という形にして後世に伝えた。
この記録があったからこそ、私たちは八雲の人間味あふれる素顔を知ることができ、それが作品の魅力をさらに引き立てることになったのだ。
八雲の作品が世界中で読み継がれているのは、単に内容が素晴らしかったからだけではない。
セツやその後の子孫、そして彼の教え子たちが、彼の功績を忘れられないように守り続けた結果である。
セツは夫の死後も、彼の「物語」を終わらせることなく、世界に広め続けるという大役を果たし遂げた。
彼女こそが、小泉八雲という作家を真の意味で完成させた立役者といえるだろう。
あとがき
小泉八雲という偉大な作家の裏側に、これほどまでに強くて聡明なセツさんの存在があったことに深い感銘を受けました。
朝ドラ『ばけばけ』は描かれなかった妻セツの「経営者」としての側面や、夫の死後もその意思を継いで文化を守り抜いた姿勢は、現代を生きる私たちにとっても多くの学びがあります。
二人の深い信頼関係が、時代を超えて愛される名作を生んだのだと思うと、作品を読む目がまた少し変わると思います。
『ばけばけ』の「補足記事」も、これで「66本目」となり「最後」です。
《如何に「ドラマ化したら面白い史実のエピソード」が採用されずに埋もれてしまったのか?》ということです。
ドラマで描かれるフィクションの奥に、こうした史実を知ることで、物語がより深く、温かく感じられると思います。
読者の皆様の “ドラマを楽しむ” ためのお役に立てれば幸いです。
参考・出展
■『小泉セツとハーンの物語: ー小泉八雲「怪談」誕生のひみつー』三成清香(著)少年写真新聞社 ![]()
■『小泉八雲 漂泊の作家ラフカディオ・ハーンの生涯』工藤美代子(著)毎日新聞出版 ![]()
■『ヘルンとセツ』田淵久美子(著)NHK出版 ![]()
■『セツと八雲』小泉凡(著)朝日新聞出版 ![]()
■『小泉八雲とその妻セツ 古き良き「日本の面影」を世界に届けた夫婦の物語』青山誠(著)KADOKAWA ![]()
■『面白すぎて誰かに話したくなる 小泉八雲とセツ』伊藤賀一(著)リベラル社
■『八雲の妻:小泉セツの生涯』長谷川洋二(著)今井書店 ![]()
■『小泉八雲と妖怪』小泉凡著(著)玉川大学出版部 ![]()
■『怪談・骨董』小泉八雲(著)・平井呈一(訳)恒文社 ![]()
■『日本瞥見記(上・下)』小泉八雲(著)・平井呈一(訳)恒文社 ![]()
■『東の国から・心)』小泉八雲(著)・平井呈一(訳)恒文社 ![]()
■『思ひ出の記』小泉節子(著)・小泉八雲記念館(監修)ハーベスト出版 ![]()
■『ドラマ人物伝 小泉八雲とセツ:「怪談」が結んだ運命のふたり』NHK出版(編)NHK出版 ![]()
■『ラフカディオハーンが愛した妻 小泉セツの生涯』櫻庭由紀子(著)内外出版社 ![]()
■「詳述年表ラフカディオ・ハーン伝」板東浩司(著)英潮社
■「小泉八雲: 思い出の記・父八雲を憶う」小泉節子,小泉一雄(著)恒文社
■https://archive.org/details/kottojapanese00hearrich KOTTO
■https://archive.org/details/in.ernet.dli.2015.79571/page/n13/mode/2up KWAIDAN
■https://archive.org/details/in.ernet.dli.2015.45846/page/n11/mode/2up Out Of The East
■https://archive.org/details/glimpsesofunfami0lhear Glimpses of unfamiliar Japan vol.1
■https://archive.org/details/glimpsesofunfami02hear Glimpses of unfamiliar Japan vol.2
■「松江に於ける八雲の私生活」桑原羊次郎(著)山陰新報社
■『ラフカディオ・ハ-ンのアメリカ時代』エドワード・ラロク ティンカー(著)木村勝造(訳)ミネルヴァ書房 ![]()
■『小泉八雲事典』平川祐弘(監修)恒文社
■『夢の途上: ラフカディオ・ハーンの生涯〈アメリカ編〉』工藤美代子(著)集英社 ![]()
■『評伝ラフカディオ・ハーン』E.スティーヴンスン(箸)遠田勝(訳)恒文社 ![]()
■『小泉八雲 日本を見つめる西洋の眼差し』筑摩書房編集部(箸) ![]()
■『明治時代の人生相談』山田邦紀(著)幻冬舎 ![]()
■富田旅館の証言(国立国会図書館サーチ〈NDLサーチ〉
)
■レファレンス協同データベース ![]()
■島根郷土資料刊行会編「西田千太郎日記」 ![]()
■国立国会図書館蔵書「小泉八雲全集 第1-17巻」 ![]()
■名古屋大学「人事興信録」データベース ![]()
■書陵部所蔵資料目録・画像公開システム - 宮内庁 ![]()
■『父小泉八雲』小泉一雄(箸)小山書店 ![]()
■『小泉八雲「見えない日本」を見た人』畑中章宏(著)光文社新書 ![]()
■『ラフカディオ・ハーン-異文化体験の果てに』牧野陽子(著)中公新書 ![]()
■『さまよえる魂のうた 小泉八雲コレクション』小泉八雲(著)、池田雅之(編)ちくま文庫 ![]()
■『小泉八雲と松江―異色の文人に関する一論考』池野誠(著)島根出版文化協会 ![]()
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第124回/第25(最終)週『ウラメシ、ケド、スバラシ。』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。
イライザ(シャーロット・ケイト・フォックス)から、ヘブン(トミー・バストウ)のことを書くように依頼されたトキ(髙石あかり)。しかし、後悔の念から、トキは何も話すことができない。ヘブンの人生を台無しにしてしまったと落ち込むトキをみかね、司之介(岡部たかし)とフミ(池脇千鶴)は、トキとヘブンの楽しかった思い出を振り返ろうと話をふる。しかし、トキは何を言われても否定してしまう。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------
原作:なし
脚本:ふじきみつ彦(過去作/バイプレイヤーズ,きょうの猫村さん,一橋桐子の犯罪日記)
演出:村橋直樹(過去作/まれ,透明なゆりかご,サギデカ) 第1,2,5,7,13,14,19,23,25(最終)週
泉並敬眞(過去作/スカーレット,カムカムエブリバディ,ブギウギ) 第3,6,9,12,15,18,24週
松岡一史(過去作/まんぷく,心の傷を癒すということ,カムカムエブリバディ) 第4,8,10,16週
小島東洋(過去作/『ばけばけ』助監督) 第11,21週
小林直毅(過去作/『ばけばけ』助監督) 第17,20,22週
制作統括:橋爪國臣(過去作/青天を衝け,あなたのブツが、ここに,ブギウギ)
音楽:牛尾憲輔(過去作/チェンソーマン,僕の心のヤバイやつ,ダンダダン)
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
土曜日版ナレーション:北郷美穂子(NHK大阪アナウンサー)
副音声解説:山崎健太郎(過去作/舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ,虎に翼,おむすび)
副音声日本語吹替:西地修哉(ヘブン担当)、木村はるか(リヨ担当)
タイトル写真:川島小鳥(過去作/未来ちゃん,SHISHAMOアートワーク)
タイトルロゴ:西沢和樹(instagram.com/nishizawa_k/)
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、川野秀昭、田中陽児|美術:山内浩幹、淀裕矢、向理沙、有本弘、和田岳秋|技術:増田徹、備中正幸、酒井俊史|音響効果:松本有加、巽浩悦、吉田直矢|撮影:岩崎亮、関照男|照明:根来伴承、大西弘憲、武井美晴|音声:吉竹淳樹、稲垣雄二、大成友二、安河内裕斗|映像技術:前田惇徳、原幸介、山下健、若嶋なな、日野維乃|カラーグレーディング:原幸介、前田惇徳、山下健、日野維乃、若嶋なな|VFX:西垣友貴、神戸大樹、山田茂人、北島規、北島規、眞弓敬司|CG:大西智子、空閑卓海、古市百人、佐藤望、田邊亮哉、大関聡|美術進行:澤幸樹、嶋原広起、大塚良子、厚朴美沙子、毛尾喜泰|装置:佐藤千織、坂口大吾、山中宏華、澤井洸、平松康、吉田隆広、布川紗生、大島櫻子|装飾:津村政幸、横田浩之、長洲史、横田浩之、高浪隆史、三好勇作、石井千尋、三村つかさ、田中美紅|特殊効果:奥村陵、宮崎真有|衣装:横山智和、中村みのり、鍛本美佐子、横山智和、石川カンナ|メイク:堀洋子、正田早百合、秋山直美、櫻井安里紗|持道具:楠正由貴、森上陽子、高屋友里|かつら:松本誠也、丹波峯子、山崎浩彦、栗野洋子|特殊メイク:江川悦子、権田日和、山埼佳子|特殊メイク協力:荒井律子、大谷美咲、山埼佳子|助監督:小林直毅、小島東洋、田中陽児、早川俊介、岡本拓大、後藤怜亜、大野陽平、小峰陸矢、上野香織、佐伯木乃実、畝岡歩未、増田愛海、野曾原明香、中元芽生、佐々木俊、石名遥、木村修、松岡一史|制作担当:木村晴治、長岡しのぶ、本田良太、森岡あゆみ、片山哲治、斎藤明日香、竹本航、徳岡美紀、奥山温子|取材:川野秀昭、鈴木航|編集:藤澤加奈子|記録:木本裕美|時代・風俗考証:刑部芳則|松江風俗考証:藤岡大拙|出雲ことば指導:多々納斉、松島彩|熊本ことば指導:梅原勇輝|所作指導:藤間豊宏|料理指導:広里貴子|英語指導:塩屋孔章、ネイサン・ベリー、米倉リエナ|英字指導:前田祐加|眼科指導:大路正人、川村肇|医事指導:矢木崇善|助産指導:前田利子|怪談ばなし指導:玉田玉秀斎|茶道指導:有澤一男|三味線指導(タエ):菊央雄司|三味線指導(遊郭):長江浩子|アクション指導:中村健人|日本画指導:諫山恵実|絵画指導:苅谷昌江|華道指導:神前光園|造園:堤正和、宮崎昭徳|書道指導:今口鷲外|ほら貝指導:林龍沁
※敬称略
年齢感の迷走"見た目のズレ"が生んだ熊本・東京編の違和感
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なんと表現すればよいのだろう、このもやもや感は?
そもそも、「熊本編」になってから、特に直近の数週間は、妙にトキ(高石あかり※高=はしごだか)は “年齢不詳” で、家族たちは “老けすぎ” て見えるのが妙に違和感しかないのだ。
もちろん、錦織(吉沢亮)が亡くなった「熊本編」の【第23週】から、新雨清水一家と松野夫婦が東京へ移住した「東京編」の【第24週】のあいだで “約10年間” の時間経過があったことは承知している。
そのために、トキ(高石あかり※高=はしごだか)は「25歳→35歳」、今は亡きヘブン(トミー・バストウ)は「43歳→53歳」になっているし。
トキの育ての親である司之介(岡部たかし)とフミ(池脇千鶴)はNHK公式の予告や紹介記事などで年齢の明示はないが、各人のモデルから逆算すると、おおよその年齢感は見える。
・司之介モデル:稲垣金十郎(1832年生)
・フミモデル:稲垣トミ(1834年生)
で、トキ(モデル:小泉セツ)が1868年前後生まれとすると、「東京編」の現在は、司之介が70歳前後、フミが68歳前後と推測できる。
果たして、「今週、いや今回を見て、明治時代の70歳前後の両親と、35歳の未亡人の娘のやり取りに見えるか?」と言うこと。
やはり、もう少しビジュアル的に工夫するべきだったように思う。
だって、トキが生まれた際のフミなんて、おそらく「約34歳」の設定だったわけで、なのに今のトキより老けた感じだったのだ。
「朝ドラでは、売り出し中の若手女優は老けメイクさせない」がお約束なのは分かるが、「髙石あかりさんとスタッフには頑張ってほしかった」)とだけ書いておく。
丈の唐突な格上げ!に大人の事情しか見えない最終週
もう一つのもやもやは、今さらになって、丈(杉田雷麟)を強引に前面に押し出す展開だ。
「この展開があるなら、丈を最初からもっと押し出しておくべきだったのでは?」としか思えない。
だって、そもそも、丈は「錦織の弟」という黄金ラベルが貼ってある注目キャラクターとして登場した。
しかし、あろうことか、「ヘブンの教え子」という位置づけの中では、「大盤石の再来」と目される秀才正木清一(日高由起刀)と、トキに恋心を抱いた小谷春夫(下川恭平)に完全に水をあけられていたのだ。
なのに、最終週でここまで?
史実を都合よく利用し、都合よく無視するなら、錦織を死なせる設定にしなくてもよかったのでは?
それこそ、トキの回顧録の執筆を手伝ったあとに、ヘブンのリテラシーアシスタントとしての仕事を全て全うしたとして亡くなる設定のほうが最終週の一大イベントとして見ごたえもあったと思う。
もちろん、私は下記の信念を持っているから、最終週であろうと、錦織も生き続ける設定でよいと思うが。
“死や余命” 、“病気や障がい” 、“現実に遭った災害” を
必要以上に盛り込むな!
「病院の待合室」や「被災地の避難所や仮設住宅」などの
テレビで見ている人に配慮し、表現は慎重にするべき!
とにかく、唐突に丈を組み込むなら、最低限「熊本編」でトキたちと同居している際に、もっと強調しておくべきだったし、それを一切やってこなかった時点で、大人の事情しか感じ取れないのだ。
木曜の失速"語るべき場面"を回想で潰した最終週のもやもや
さて、今回で最ももやもやしたのは、「木曜日なのに、だらだらと思い出話?」である。
最近の朝ドラ、特に「何も起こらない物語」を自称する本作は、月曜日と火曜日で物語を動かしてネタ振りをやり、水曜日は物語を進めず、木曜日でネタの回収、金曜日で次週のネタ振りをやってきた。
その意味では、木曜日である今回が、週前半の「回顧録を書く」を受けて、「回顧録を書き始める」になるはずである。
しかし実際の今回の大部分は「思い出話をする=回想シーンの挿入」だった。
確かに史実では(前回の感想の「あとがき」で書きました)、八雲の門下生であり英文学者「田部隆次」が、文章を書くことができないセツさんの口述をが聞き、文章として整理・構成した。
しかし、本来ここの脚本で、この場面の演出で強調すべきは《セツ自身は「書く人」ではなく「語る人」である》というポイントであり、「インサートした回想」ではなかったと思う。
それこそ、思い切って、「トキがヘブンに怪談を語り聞かせた夜」のように、ロウソクを立てた暗い部屋でトキが丈に思い出話を語り聞かせてもよかったと思う。
その上での「回想の挿入」なら納得できるが、そうでないなら、最終回の最後でやればいいだけなのでは?
結局、「かつての生活を思い出して語る」だけなら、火曜日も水曜日も同じ内容なのだ(おそらく金曜日も同じでしょう)。
もちろん、「次週がある」なら「スピンオフ週」風に‘これ’もアリだとは思う。
しかし、最終週で3日連続同じだと、当然のことながら最終回に期待はほぼないのは間違いない。
あとがき
『あまちゃん』(NHK/2013年度前期)から『ばけばけ』(MHK/2025年度後期)まで連続25作品の全話の感想を投稿していますが、25作品中で本作の最終回が最も「気にならない」です(笑)
あの‘迷作’だった『ちむどんどん』(NHK/2022年度前期)や『おむすび』(NHK/2024年度後期)だって、「どうやって終わるんだろう?」って「気にはなりました」から(汗)
もちろん、「回顧録を描く過程」を丁寧に描いていると言えなくもないですが、3日連続だとさすがに「引き延ばし」に見えてしまいます。
既に私の興味関心は来週から始まる『風、薫る』に移行しておりまして、きのう、「原案」となっている田中ひかる著『明治のナイチンゲール 大関和物語』を読み終えました。
きょう、あす中には《ダブル主人公のモデルを深掘り》した、放送直前の予習用の「補足記事」を投稿予定ですので、お楽しみに!
お知らせ
昨夜、読者のきりぼん様から頂戴したコメントに、『最終週の問題は《置いてけぼり感・史実との乖離・制作サイドの露出》』というお返事を差し上げました。
最終週の問題点を、簡潔に書いたので読んでみてください。
拍手コメント返信(2026/3/25):朝ドラ「ばけばけ」(第123回) ※最終週の問題は《置いてけぼり感・史実との乖離・制作サイドの露出》|ディレクターの目線blog ![]()
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第123回/第25(最終)週『ウラメシ、ケド、スバラシ。』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。
ある日、トキ(髙石あかり)のもとにヘブン(トミー・バストウ)の死を知ったイライザ(シャーロット・ケイト・フォックス)が訪れる。居合わせた丈(杉田雷麟)が通訳をする中、ヘブンのことを悼むトキとイライザ。そんな中、イライザから聞かされた「KWAIDAN」のアメリカでの評判に、トキは動揺する。ヘブンが「KWAIDAN」を書いたきっかけがトキだと知ったイライザは、激しい怒りをトキにぶつける。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------
原作:なし
脚本:ふじきみつ彦(過去作/バイプレイヤーズ,きょうの猫村さん,一橋桐子の犯罪日記)
演出:村橋直樹(過去作/まれ,透明なゆりかご,サギデカ) 第1,2,5,7,13,14,19,23,25(最終)週
泉並敬眞(過去作/スカーレット,カムカムエブリバディ,ブギウギ) 第3,6,9,12,15,18,24週
松岡一史(過去作/まんぷく,心の傷を癒すということ,カムカムエブリバディ) 第4,8,10,16週
小島東洋(過去作/『ばけばけ』助監督) 第11,21週
小林直毅(過去作/『ばけばけ』助監督) 第17,20,22週
制作統括:橋爪國臣(過去作/青天を衝け,あなたのブツが、ここに,ブギウギ)
音楽:牛尾憲輔(過去作/チェンソーマン,僕の心のヤバイやつ,ダンダダン)
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
土曜日版ナレーション:北郷美穂子(NHK大阪アナウンサー)
副音声解説:山崎健太郎(過去作/舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ,虎に翼,おむすび)
副音声日本語吹替:西地修哉(ヘブン担当)、木村はるか(リヨ担当)
タイトル写真:川島小鳥(過去作/未来ちゃん,SHISHAMOアートワーク)
タイトルロゴ:西沢和樹(instagram.com/nishizawa_k/)
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、川野秀昭、田中陽児|美術:山内浩幹、淀裕矢、向理沙、有本弘、和田岳秋|技術:増田徹、備中正幸、酒井俊史|音響効果:松本有加、巽浩悦、吉田直矢|撮影:岩崎亮、関照男|照明:根来伴承、大西弘憲、武井美晴|音声:吉竹淳樹、稲垣雄二、大成友二、安河内裕斗|映像技術:前田惇徳、原幸介、山下健、若嶋なな、日野維乃|カラーグレーディング:原幸介、前田惇徳、山下健、日野維乃、若嶋なな|VFX:西垣友貴、神戸大樹、山田茂人、北島規、北島規、眞弓敬司|CG:大西智子、空閑卓海、古市百人、佐藤望、田邊亮哉、大関聡|美術進行:澤幸樹、嶋原広起、大塚良子、厚朴美沙子、毛尾喜泰|装置:佐藤千織、坂口大吾、山中宏華、澤井洸、平松康、吉田隆広、布川紗生、大島櫻子|装飾:津村政幸、横田浩之、長洲史、横田浩之、高浪隆史、三好勇作、石井千尋、三村つかさ、田中美紅|特殊効果:奥村陵、宮崎真有|衣装:横山智和、中村みのり、鍛本美佐子、横山智和、石川カンナ|メイク:堀洋子、正田早百合、秋山直美、櫻井安里紗|持道具:楠正由貴、森上陽子、高屋友里|かつら:松本誠也、丹波峯子、山崎浩彦、栗野洋子|特殊メイク:江川悦子、権田日和、山埼佳子|特殊メイク協力:荒井律子、大谷美咲、山埼佳子|助監督:小林直毅、小島東洋、田中陽児、早川俊介、岡本拓大、後藤怜亜、大野陽平、小峰陸矢、上野香織、佐伯木乃実、畝岡歩未、増田愛海、野曾原明香、中元芽生、佐々木俊、石名遥、木村修、松岡一史|制作担当:木村晴治、長岡しのぶ、本田良太、森岡あゆみ、片山哲治、斎藤明日香、竹本航、徳岡美紀、奥山温子|取材:川野秀昭、鈴木航|編集:藤澤加奈子|記録:木本裕美|時代・風俗考証:刑部芳則|松江風俗考証:藤岡大拙|出雲ことば指導:多々納斉、松島彩|熊本ことば指導:梅原勇輝|所作指導:藤間豊宏|料理指導:広里貴子|英語指導:塩屋孔章、ネイサン・ベリー、米倉リエナ|英字指導:前田祐加|眼科指導:大路正人、川村肇|医事指導:矢木崇善|助産指導:前田利子|怪談ばなし指導:玉田玉秀斎|茶道指導:有澤一男|三味線指導(タエ):菊央雄司|三味線指導(遊郭):長江浩子|アクション指導:中村健人|日本画指導:諫山恵実|絵画指導:苅谷昌江|華道指導:神前光園|造園:堤正和、宮崎昭徳|書道指導:今口鷲外|ほら貝指導:林龍沁
※敬称略
ヘブンならどう選んだ?住まいへの執念が照らす物語の盲点
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残り3回となった今や、何を書いても脚本家や演出家や制作統括には馬耳東風だろうが。
トキ「この家を買う時
夫は ほとんど
口を出さなかったんですが」
だったら、《ヘブンの家選びを見てみたかった》である。
何度も書いて恐縮だが、「熊本編」でグダグダとやっていたのを1週分端折って、「東京引っ越し作戦」と題して丸々1週間割いてもよかったのでは?
だって、ヘブン(トミー・バストウ)のモデルである小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は誰よりも住居にこだわった人だったのだ。
八雲が求めた家 三つの時代を貫く"静けさ"と"生のかたち"
簡潔に「八雲の家へのこだわり」をまとめると。
松江時代(1890~1891)の家選びのテーマは『日本文化への没入・幽玄・静寂』である。
八雲が “日本に恋をしていた” 時期ゆえに、彼が家に求めたのは、生活そのものが日本文化の体験になること。
よって、「日本文化の中に身を沈めるための家」という性格が強かった。
熊本時代(1891~1894)のテーマは『生活の快適さ・執筆環境・自然との調和』である。
八雲が、日本文化への “憧れ” から、日本での生活をどう快適にするかへと軸が移る時期で。
熊本の湿気・暑さに対応するために通風と日当たりを重視したり、執筆量が増えたために集中できる部屋が必要になった結果、「生活の快適さと創作のための家」という性格が強かった。
そして、東京時代(1896~1904)の家選びのテーマは『静寂の確保・都市からの距離・精神的安定』である。
急速に近代化する東京の中で、八雲が家に求めたのは、都市の喧騒から離れ、寺や自然の気配に守られた静かな生活空間だった。
職場から距離を置き、精神の落ち着きを保つための家であり、その性格は「都市の中で静寂を守るための家」と言える。
失われた"借家探し" 本作が捨てた最大の異文化交流ドラマ
これだけの要素があるのだから、トキ(高石あかり※高=はしごだか)とヘブン、はたまた松野一家総出で “借家探し” に奔走する姿をドラマ化するべきだったと思う。
なぜなら、明治の借家探しは「情報=人づて」が中心であり、現代のような「不動産屋仲介」ではないのだから、「人と人とのコミュニケーション」を描ける機会であったし。
特に「身内以外との交流場面が極端に少ない本作」においては、絶好の近隣住民とのコミュニティを描けるチャンスであり。
本作の脚本家や演出家や制作統括は自ら「異文化交流を描く最大の機会」を捨てたことになるのだ。
史実と改変のズレ… 不遇演出が生んだ後半の違和感
もう、残り3回だから書いてしまうが。
イライザ(シャーロット・ケイト・フォックス)が《『KAIDAN(怪談)』が米国で酷評された》とあったのは、[史実]とは違う。
結論から言うと、『KWAIDAN(怪談)』初版本(1904年)は “大ヒットではないが、決して不評でも不振でもなかった” というのが史実に最も近い姿である。
要するに、当時のアメリカで、娯楽小説のように爆発的に売れたわけではないが、「ハーンらしい精緻な筆致」「日本文化への深い洞察」といった肯定的な評価が多く、知識層・文学界では高く評価され、着実に読まれたのだ。
そして何よりも、出版社も‘これまでの八雲の名声’を理解しており、「売れないから困った」という記録は残っていないのだ。
ではなぜ、『ばけばけ』では[史実]を捻じ曲げて表現したのか?
想像するに、ドラマの構造上、「主人公が苦境を乗り越える」「才能が当時は理解されなかった」という “成長物語” を描くために、史実よりも不遇に描く創作・改変(「改悪」とは言いません)が入っていると考えられる。
というか、無理やりにでも、残りの3回を「ヘブンを支えトキの物語」に引き戻したいという意図の結果だと思う。
だったら、「熊本編」以降の約3か月を、もっともっと「ヘブンを支えトキの物語」にしておくべきだった… これだけである。
ハッキリ書くが、トキがリテラシーアシスタントに見えたのは、先日の「怪談の語り聞かせ」の1回だけで、他の場面では、ほぼ “トキとヘブンの共同作業” すら何も描かれていなかったのだ。
結局、前半の3か月と比較して、後半の3か月は圧倒的に “トキとヘブンとのコミュニケーション” が激減したから、今回の展開に違和感しか生まれないのだと思う。
“思ひ出の記”への必然 丈の扱いが生んだ物語のほころび
でもって、第121回(2026年3月23日放送)の感想で書いたとおり、夫・小泉八雲との結婚生活の回顧録「思ひ出の記」を書いた妻セツさんと、本作のトキ重ねてきた。
本作では、八雲の「最後の本」に「ジャーナリストの着地点的な作品」を期待したイライザが、「KWAIDAN」が「トキのために書かれた本」であること知って、「回顧録を書きなさい」と申し出で、トキが夫婦生活を振り返る、想定どおりの展開である。
偉そうに書かせていただけば、本作の着地点は‘これ’しか考えられないから、何とか、プロの脚本家や演出家や制作統括も間違えなかったということだ。
しかし、この流れにするには。これまでの表現や描写に違和感しかない。
例えば、イライザにトキの執筆活動を支えろと言われたのが丈(杉田雷麟)であるという唐突感だ。
先日の感想でも書いたが、だったら、『KWAIDAN』をトキ用に翻訳した際に、丈の感想を盛り込むべきだったし。
もっと前から、丈を「ヘブンの一番弟子、最大の後継者」のように描いてほしかったし。
回顧録への必然が見えない… 後半で失われた“トキの視点
しかし、最大の違和感は、トキが回顧録を書く展開が用意されているなら、もっと‘そのように見える’ように描いてほしかったのに、やらなかった点である。
それこそ、トキ、髙石あかりさんが “ナレーション(語り)” でもよかったと思う。
だって、史実を知らない視聴者でも「18歳差の夫婦」を描くドラマであるなら、妻が夫の死を見届けるのは不自然でないわけで、だったら、トキがヘブンの人生を語るのも違和感はなかったと思うのだ。
また、別の視点で本作、特に後半の3か月を見てみると、実は全てが「トキが見た風景」であるような描写になっていたと思う。
「トキが見たヘブン」「トキが見た松野家」と言った感じで、《トキ自身を描く》よりも《トキでヘブンら周囲を描く》に近かったのだ。
その最たる例が、前回の第122回(3月24日放送)の「夕景の縁側のふたり」であり、「墓参りでの思い出話」だと思う。
そして、橙何よりも困るのは、回顧するにしても、その思い出が “ほぼ前半の3か月にしかない” ということ。
前半の3か月を、最後の3回で思い出して懐かしむのも、大いなる皮肉である。
あとがき
小泉八雲の死後、セツの語る八雲の思い出が極めて貴重であると認識し、記録として残す必要性を強く説いた中心人物は、八雲の門下生であり英文学者「田部隆次」です。
回顧録『思ひ出の記』は、セツの口述を田部が聞き、文章として整理・構成しました。
ここで重要なのは、《セツ自身は「書く人」ではなく「語る人」である》というポイントです。
そう、『KWAIDAN』が「セツの記憶 × 小泉八雲の編集」であり、『思ひ出の記』は「セツの記憶 × 田部隆次の編集」であるという類似性が、「セツと八雲の夫婦の物語」としての着地点としてふさわしいのです。
こう考えてみても、本作は、もっと丈の存在を強調しておくべきだったと思います。
それにしても、ネット界隈や私の周囲では、怖いくらいに本作が話題になっていません。
皆様の界隈ではどうですか?
お知らせ
昨夜、《間違いなく本作では描かれなかったエピソード》として、『帝大をクビになった八雲を支えた妻セツさんの強い愛』についての「補足記事」を投稿しました!
朝ドラ「ばけばけ」帝大解雇の大ピンチが生んだ奇跡! 小泉八雲と妻セツ、どん底から『怪談』への逆転人生|ディレクターの目線blog ![]()
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第10話『親友の祖母の葬儀…梵の自立と、嗣江の告白-』の感想。
※原作の漫画、清水俊『終のひと』(全5巻)は読了。
嗣江(柿澤勇人)はフミ(筒井真理子)に末期ガンで余命わずかであると告白し、葬儀店の廃業準備を静かに進める。一方で、梵(西山潤)の祖母同然であったキヨ婆(小柳友貴美)が入院の末に急逝し、悲しみの中、梵はムコの依頼で初めて一人で葬儀を任されることになり…。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---
原作(漫画):清水俊『終のひと』
脚本:倉光泰子(過去作/ラヴソング,王様に捧ぐ薬指) 第1,2,4,6話
川﨑龍太(過去作/相棒,特捜9) 第3,8,9,10話
金子鈴幸(過去作/ちはやふる-めぐり-) 第5話
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↑で書いたように、義母が、先週末に救急搬送され入院中につき、本作を見ることすらつらかった。
ということで、大した感想はない。
というか、せっかく期待して見たのに、内容は《最終回のお膳立て》だけ。
もう少し何かあってもよかったと思う。
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【忠告】
朝ドラ『ばけばけ』の先の展開のネタバレは基本的に書いてありませんが。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と、妻・セツ夫妻の[史実]について触れます。
あとから「読むんじゃなかった…」がないよう、読む際は自己責任でお願いします。
※以下、敬称は部分的に使い分けをします。
窮地に直面した小泉八雲と妻セツの晩年にまつわる[史実]
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俳優・高石あかり(※高=はしごだか)さん主演でヒロイン・松野トキを、トミー・バストウさんがレフカダ・ヘブンを演じ、文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と、妻・セツをモデルにしたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ばけばけ』(NHK総合・月~土、午前8時~ほか)。
第25(最終)週『ウラメシ、ケド、スバラシ。』の前半では、主人公・トキと夫・ヘブンの「晩年」がわずかですが描かれました。
しかし、『ばけばけ』が描く《ヘブンの晩年》は、[史実]のボリュームと比較して、あまりに短く薄く弱いです。
そこで今回は、窮地に直面した小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の晩年にまつわる[史実]を記してみます。
きっと、「本編」では採用されない(と思います)エピソードを知ることに」なるので、より今作を深読みできると思います。
順風満帆な生活に突きつけられた非情な宣告
新しい家に移り住んでからちょうど1年が経った明治36(1903)年の春、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の身に大きな試練が降りかかった。
長年勤めてきた東京帝国大学から、突然の解雇を言い渡されたのである。
当時の日本はロシアとの戦争を目前に控え、国全体がピリピリとした緊張感に包まれていた。
かつての悔しさ(三国干渉)をバネにして、日本は自分たちの力で国を強くしようと必死だった時代である。
その影響は教育の場にも波及し、高い給料を払って外国人を雇うよりも、海外で学んで帰ってきた日本人に任せようという動きが強まっていたのだ。
大学のトップと同じくらいの高い報酬を得ていたハーンは、まさに経費削減のターゲットにされてしまったといえる。
しかし、八雲の授業は学生たちから熱狂的に支持されていた。
クビの噂が広まると、学生たちが大学側に抗議するほどの大騒ぎになったのだ。
八雲が語る情緒豊かな物語の世界や、学生の探究心を大切にする教え方は、当時の若者たちの心を強くつかんでいたのである。
文豪・夏目漱石への交代と揺れ動くキャンパス
ハーンの後を受けて教壇に立ったのは、のちに国民的作家となる夏目漱石だった。
二人は以前も同じ学校(現在の熊本大学の母体となった「第五高等学校」)で入れ替わっており、不思議な縁で結ばれている。
しかし、学生たちの反応は冷ややかだった。
物語のように語りかける八雲の授業に慣れていた彼らにとって、英語を理屈で分析する漱石のスタイルは退屈に感じられたようだ。
学生たちは露骨に不満を表し、授業を拒否する者まで現れる始末だった。
これには漱石もかなり参ってしまい、偉大な前任者である八雲と比較される苦悩を妻に漏らしていたという。
そして、大学が漱石に支払った年俸は800円だった。
明治時代の1円の価値を現在の物価と照らし合わせると、当時のエリート層の収入水準を基準にした場合、およそ25,000円から30,000円程度の価値がある。
つまり漱石の年収は約2,000万円から2,400万円ほどとなる。
対して八雲の給料はその約6倍、現在の価値で1億円を優に超える巨額の報酬を得ていた。
大学側としては、八雲一人分の給料で日本人講師を6人も雇えるという計算であり、財政難の中での苦渋の決断だった側面もある。
巨額の年収を失っても揺るがない妻の信念
八雲は、大学側の事務的な対応に心を痛め一方のていた。
時代の流れで解雇されることは理解していても、直接の説明もなく紙一枚で済まされるような冷たいやり方が我慢ならなかったのである。
しかし、ここで輝きを放ったのが妻のセツである。
一家の大きな収入源が断たれるという非常事態にも、彼女は驚くほど冷静だった。
彼女は長男の一雄に対して、次のように言い聞かせている。
「パパ様は今度帝国大学の方をお止めなさることになりました。パパ様のことだから私達が食べられないで困るようなことはなさらないだろうけれど、何分普請をした後ではあり、今までよりは収入もずっと減るのですから、お前もそのつもりで我儘をいってはいけませんヨ」
※出典:小泉一雄『父「八雲」を憶う』
セツがここまでどっしりと構えていられたのは、夫の文筆活動が軌道に乗っていることを知っていたからであり。
何よりこれまでの数々の困難を二人で乗り越えてきたという強い自信があったからに違いない。
二人の絆が紡ぎ出した傑作『怪談』の誕生
大学を去ったことで、八雲が机に向かう時間は以前よりも増えた。
それに合わせて、セツのサポートもより深いものになっていく。
彼女は古本屋を回って不思議な物語(怪談)を探し出し、それを自分の言葉でハーンに語り聞かせた。
明治37(1904)年、二人の共同作業の集大成ともいえる名作『怪談(KWAIDAN)』が世に送り出された。
セツは自分を「学問のない女」だと謙遜したが、八雲はそれを強く否定した。
彼女が日本人の心を持ち、素直な感性で物語を語ってくれたからこそ、世界中の人々に愛される文学が生まれたのである。
そう、セツの語り口こそが、八雲の想像力を刺激する最高のスパイスだったのだ。
八雲は息子に対しても、これらの本が全てセツのおかげで生まれたものであると語り、彼女を「世界で一番のママ」だと心から称賛した。
経済的な豊かさよりも大切なものが、この家族にはしっかりと根付いていたのである。
新たな希望の地・早稲田大学での再出発
『怪談』の出版と同じ時期、八雲には新たな活躍の場が用意されていた。
私立大学として再スタートを切ったばかりの早稲田大学である。
大学としての知名度を上げたい早稲田にとって、八雲のような有名で人気のある講師は喉から手が出るほど欲しい人材だった。
しかし、授業時間は週に4時間と大幅に減っており、時給に換算すれば以前よりもずっと条件は良くなっている。
執筆に集中できる時間が増え、かつ十分な生活費も確保できるこの仕事は、八雲にとって理想的な再出発となった。
どん底の失業劇かと思われた出来事は、結果として家族の絆を深め、不朽の名作を生み出し、新しいキャリアへとつながる幸運な転機となったのである。
あとがき
高額な収入を失うという大きな出来事を前にしても、決して希望を捨てずに前を向いた八雲と、彼を信じて支え続けたセツの姿には、現代の私たちも学ぶべきものがたくさんあります。
特にセツさんの落ち着いた対応は、家族にとって何よりの救いになったはずです。
困難に直面したときこそ、周りの人との絆や自分の才能を信じることが、新しい道を切り開く鍵になるのだと勇気をもらえるエピソードですね。
それだけに、朝ドラ『ばけばけ』で《ほぼ描かれなかった》のは残念でなりません。pan>
ドラマで描かれるフィクションの奥に、こうした史実を知ることで、物語がより深く、温かく感じられると思います。
読者の皆様の “ドラマを楽しむ” ためのお役に立てれば幸いです。
参考・出展
■『小泉セツとハーンの物語: ー小泉八雲「怪談」誕生のひみつー』三成清香(著)少年写真新聞社 ![]()
■『小泉八雲 漂泊の作家ラフカディオ・ハーンの生涯』工藤美代子(著)毎日新聞出版 ![]()
■『ヘルンとセツ』田淵久美子(著)NHK出版 ![]()
■『セツと八雲』小泉凡(著)朝日新聞出版 ![]()
■『小泉八雲とその妻セツ 古き良き「日本の面影」を世界に届けた夫婦の物語』青山誠(著)KADOKAWA ![]()
■『面白すぎて誰かに話したくなる 小泉八雲とセツ』伊藤賀一(著)リベラル社
■『八雲の妻:小泉セツの生涯』長谷川洋二(著)今井書店 ![]()
■『小泉八雲と妖怪』小泉凡著(著)玉川大学出版部 ![]()
■『怪談・骨董』小泉八雲(著)・平井呈一(訳)恒文社 ![]()
■『日本瞥見記(上・下)』小泉八雲(著)・平井呈一(訳)恒文社 ![]()
■『東の国から・心)』小泉八雲(著)・平井呈一(訳)恒文社 ![]()
■『思ひ出の記』小泉節子(著)・小泉八雲記念館(監修)ハーベスト出版 ![]()
■『ドラマ人物伝 小泉八雲とセツ:「怪談」が結んだ運命のふたり』NHK出版(編)NHK出版 ![]()
■『ラフカディオハーンが愛した妻 小泉セツの生涯』櫻庭由紀子(著)内外出版社 ![]()
■「詳述年表ラフカディオ・ハーン伝」板東浩司(著)英潮社
■「小泉八雲: 思い出の記・父八雲を憶う」小泉節子,小泉一雄(著)恒文社
■https://archive.org/details/kottojapanese00hearrich KOTTO
■https://archive.org/details/in.ernet.dli.2015.79571/page/n13/mode/2up KWAIDAN
■https://archive.org/details/in.ernet.dli.2015.45846/page/n11/mode/2up Out Of The East
■https://archive.org/details/glimpsesofunfami0lhear Glimpses of unfamiliar Japan vol.1
■https://archive.org/details/glimpsesofunfami02hear Glimpses of unfamiliar Japan vol.2
■「松江に於ける八雲の私生活」桑原羊次郎(著)山陰新報社
■『ラフカディオ・ハ-ンのアメリカ時代』エドワード・ラロク ティンカー(著)木村勝造(訳)ミネルヴァ書房 ![]()
■『小泉八雲事典』平川祐弘(監修)恒文社
■『夢の途上: ラフカディオ・ハーンの生涯〈アメリカ編〉』工藤美代子(著)集英社 ![]()
■『評伝ラフカディオ・ハーン』E.スティーヴンスン(箸)遠田勝(訳)恒文社 ![]()
■『小泉八雲 日本を見つめる西洋の眼差し』筑摩書房編集部(箸) ![]()
■『明治時代の人生相談』山田邦紀(著)幻冬舎 ![]()
■富田旅館の証言(国立国会図書館サーチ〈NDLサーチ〉
)
■レファレンス協同データベース ![]()
■島根郷土資料刊行会編「西田千太郎日記」 ![]()
■国立国会図書館蔵書「小泉八雲全集 第1-17巻」 ![]()
■名古屋大学「人事興信録」データベース ![]()
■書陵部所蔵資料目録・画像公開システム - 宮内庁 ![]()
■『父小泉八雲』小泉一雄(箸)小山書店 ![]()
■『小泉八雲「見えない日本」を見た人』畑中章宏(著)光文社新書 ![]()
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■『さまよえる魂のうた 小泉八雲コレクション』小泉八雲(著)、池田雅之(編)ちくま文庫 ![]()
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Iターン
愛してたって、秘密はある。
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家売るオンナの逆襲
生きるとか死ぬとか父親とか
生田家の朝
イグナイト-法の無法者-
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遺産争族
遺産相続弁護士 柿崎真一
石子と羽男-そんなコトで訴えます?-
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119エマージェンシーコール
イチケイのカラス[
いつかこの雨がやむ日まで
いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう
五つ星ツーリスト~最高の旅、ご案内します!!
いつまでも白い羽根
一橋桐子の犯罪日記
イノセンス~冤罪弁護士~
今からあなたを脅迫…
遺留捜査[4]
院内警察
インビジブル
インハンド
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嘘解きレトリック
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ウチの夫は仕事ができない
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奪い愛、冬
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浦安鉄筋家族
ウロボロス
VIVANT(ヴィヴァン)
営業部長 吉良奈津子
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エンジェル・ハート
エンディングカット
オー・マイ・ジャンプ
王様に捧ぐ薬指
大豆田とわ子と三人の元夫
おかえりモネ
おかしの家
掟上今日子の備忘録
奥様は、取り扱い注意
「おこだわり」、私にもくれよ!!
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オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ[2]
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恋仲
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恋です!ヤンキー君と白杖ガール
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合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~
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ごくせん2002特別編[再]
極主夫道
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5→9 ~私に恋したお坊さん~
ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○
ゴーストライター
珈琲いかがでしょう
後妻業
コタキ兄弟と四苦八苦
コタツがない家
コタローは1人暮らし
ごちそうさん
孤独のグルメ[4]
孤独のグルメ[5]
孤独のグルメ[6]
孤独のグルメ[7]
孤独のグルメ[8]
孤独のグルメ[9]
孤独のグルメ[10]
コード・ブルー[3]
この素晴らしき世界
この世界の片隅に
古見さんは、コミュ症です。
ごめん、愛してる
ごめんね青春!
これは経費で落ちません!
婚姻届に判を捺しただけですが
コントが始まる
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最愛
最高のオバハン 中島ハルコ
最後から二番目の恋
最後の鑑定人
サイレーン
サイン―法医学者 柚木貴志の事件―
櫻子さんの足下には死体が埋まっている
サギデカ
先に生まれただけの僕
SAKURA~事件を聞く女~
桜の塔
さすらい温泉 遠藤憲一
サムライせんせい
さぼリーマン甘太朗
さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~
ザ・ロイヤルファミリ
残念な夫。
3人のパパ
35歳の少女
37.5℃の涙
3年A組 今から皆さんは、人質です
G線上のあなたと私
シェフは名探偵
Chef~三ツ星の給食~
視覚探偵 日暮旅人
シグナル 長期未解決事件捜査班
時効警察はじめました
地獄先生ぬ~べ~
しずかちゃんとパパ《再編集版》
下町ロケット
下町ロケット[2018]
七人の秘書
シッコウ!!~犬と私と執行官~
知ってるワイフ
GTO[2]
死にたい夜にかぎって
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地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子
下北沢ダイハード
しもべえ
シャーロック アントールドストーリーズ
死役所
獣医さん、事件ですよ
就活家族~きっと、うまくいく~
就活生日記
19番目のカルテ(最終回)
集団左遷!!
10の秘密
重版出来!
重要参考人探偵
准教授・高槻彰良の推察 Season1
正直不動産
正直不動産2
JKは雪女
女囚セブン
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少年寅次郎スペシャル2020
昭和元禄落語心中
知らなくていいコト
シリーズ江戸川乱歩短編集IV
シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。
新・刑事吉永誠一
新宿セブン
新宿野戦病院
新・信長公記~クラスメートは戦国武将~
深夜食堂[3]
- 過去の連ドラの感想記事一覧(す~そ)
SUITS/スーツ
SUITS 2/スーツ2
水球ヤンキース
スカーレット
好きな人がいること
素敵な選TAXI
素敵な選TAXI[再]
スーパーサラリーマン左江内氏
すきすきワンワン!
スキャンダル専門弁護士 QUEEN
スティンガース 警視庁おとり捜査検証室
ストロベリーナイト・サーガ
スナック キズツキ
スパイラル~町工場の奇跡~
スペシャリスト
すべてがFになる
砂の塔~知りすぎた隣人
スニッファー嗅覚捜査官
スミカスミレ 45歳若返った女
住住(すむすむ)
正義のセ
正義の天秤
青春探偵ハルヤ
聖女
せいせいするほど、愛してる
世界一難しい恋
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絶対零度[4]~未然犯罪潜入捜査~[2]
セトウツミ
ゼロの真実~監察医・松本真央~
先生を消す方程式。
最後から二番目の恋
続・続・最後から二番目の恋
そして、誰もいなくなった
そのご縁、お届けします―メルカリであったほんとの話―
宙わたる教室・宙(そら)わたる教室
それぞれの断崖
それってパクリじゃないですか?
- 過去の連ドラの感想記事一覧(た)
DIVER-特殊潜入班-
大貧乏
DIVE!!
大恋愛~僕を忘れる君と
高嶺の花
戦う!書店ガール
玉川区役所 OF THE DEAD
民王
ダメな私に恋してください
タリオ 復讐代行の2人
探偵が早すぎる
探偵さん、リュック開いてますよ
探偵の探偵
探偵・由利麟太郎
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作りたい女と食べたい女(2)
燕は戻ってこない
妻、小学生になる。
デート ~恋とはどんなものかしら~
dele/ディーリー
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DCU Deep Crime Unit ~手錠を持ったダイバー~
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テディ・ゴー!
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デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
天国と地獄 ~サイコな2人~
天使と悪魔
天使にリクエストを~人生最後の願い~
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天皇の料理番
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トクサツガガガ
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ドクターX ~外科医・大門未知子~[3]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[4]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[5]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[6]
ドクターX~外科医・大門未知子~[7]
ドクターカー
DOCTORS 3 最強の名医
Dr.倫太郎
特捜9
トクメイ!警視庁特別会計係
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とげ~小市民 倉永晴之の逆襲~
ど根性ガエル
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トップナイフ ―天才脳外科医の条件―
とと姉ちゃん
トドメの接吻
隣の家族は青く見える
となりの関くんとるみちゃんの事象
ドラゴン桜(2021年版)
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ザ・トラベルナース[2]
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ドロ刑 -警視庁捜査三課-
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24 JAPAN
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ナイトヒーローNAOTO
ナオミとカナコ
凪のお暇
なつぞら
70才、初めて産みます セブンティウイザン。[地上波特別版]
ナポレオンの村
波うららかに、めおと日和
二月の勝者 -絶対合格の教室-
逃げるは恥だが役に立つ
逃げるは恥だが役に立つムズキュン特別編[再]
にじいろカルテ
日曜の夜ぐらいは…
ニッポンノワール-刑事Yの反乱-
日本沈没ー希望のひとー
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ノーサイド・ゲーム
ノースライト
脳にスマホが埋められた!
「野ブタ。をプロデュース」特別編
信長協奏曲
信長のシェフ[2]
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バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~
バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~
バイプレーヤーズ~名脇役の森の100日間~
バカボンのパパよりバカなパパ
白衣の戦士!
ハゲタカ(テレ朝)
ばけばけ
ハケン占い師アタル
ハケンの品格[2020]
ハコヅメ~たたかう!交番女子~
はじめまして、愛しています。
初めて恋をした日に読む話
八月は夜のバッティングセンターで。
初恋、ざらり
花子とアン
花咲舞が黙ってない
花咲舞が黙ってない[2024]
花のち晴れ~花男 Next Season~
母になる
ハヤブサ消防団
ばらかもん
ハラスメントゲーム
ハルカの光
ハル ~総合商社の女~
ハロー張りネズミ
半沢直樹[2020]
半分、青い。
パーフェクトワールド
BG~身辺警護人~
BG~身辺警護人~(第2章)
「PJ ~航空救難団~』
ヒガンバナ~警視庁捜査七課~
ひきこもり先生
悲熊
美食探偵 明智五郎
人は見た目が100パーセント
火の粉
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病室で念仏を唱えないでください
病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~
ひよっこ
ひよっこ2
ビリオン×スクール
Believe -君にかける橋-
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HERO[2014]
ファーストクラス[2]
ファーストペンギン!
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ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん
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舞いあがれ!
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マジで航海してます。
まだ結婚できない男
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未解決の女 警視庁文書捜査官[1]
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ミス・ジコチョー~天才・天ノ教授の調査ファイル~
Missデビル人事の悪魔・椿眞子
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MOZU Season2 ~幻の翼~
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屋根裏の恋人
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