カーネーション:再放送 （第149,150回・2018/10/26） 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カーネーション』（公式）
第26（最終）週『あなたの愛は生きています』の『第149,150回』の感想。


※ 私は本作を初見なので、ネタバレ等のコメントは無視します。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。

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【第149回】
平成18年3月、糸子（夏木マリ）は自宅で倒れ、緊急入院する。孝枝（竹内都子）からの連絡を受け、優子（新山千春）と直子（川崎亜沙美）が駆けつけ、聡子（安田美沙子）もロンドンから戻ってくる。三姉妹は病室の糸子のそばで一晩を過ごすが、翌朝目覚めた糸子の容態が小康を得たことに安心し、慌ただしくそれぞれの仕事に戻る。感謝の思いで見送る糸子。従業員や病院スタッフへの思いもかみしめ、自分を幸せだと思うのだった。

【第150回】
入院して数日後。糸子（夏木マリ）の病室は見舞い客が多く、花であふれる。糸子はオシャレをして客を出迎え、楽しく過ごしている。譲（川岡大次郎）や栄之助（茂山逸平）もやってきて、糸子が美しくなったとひやかす。譲らを見送って病室に戻った里香（小島藤子）は、ある予感に思わず泣きだす。3月26日、イギリスは母の日だった。ロンドンの聡子（安田美沙子）に、優子（新山千春）と直子（川崎亜沙美）から悲しい連絡が入る。
---上記のあらすじは[NHK番組表]より引用---

【第149回】

まるで、周防の娘との再会にｼｮｯｸを受けたみたいに見えた

本放送時は、2012年3月29日（木）で、第26（最終）週の第4日目。前回で唐突に周防の娘が登場したから、まるで、そのショックで糸子が倒れてしまったように見えてしまった。一体なぜこんな所に「糸子、倒れる」を入れたのか？

演出も何か相当な状況に見せていたが、場面が変わると、前回の平成17年（2005）12月から平成18年（2006）3月へ4か月の時間経過。いつもの、お得意の、時間経過だ…

なぜ残り3回で時間軸を行ったり来たりさせたのか?

と思ったら、本作では珍しい、時間軸の行ったり来たりだった。

もう一度書くが、残り3回と言う最終回にまっしぐらするだけの時に、なぜ時間軸を行ったり来たりさせたのか、私には意味不明だ。普通に、雛飾り中に倒れる方が、周防のことで倒れたように見えない点からも得策だと思うのだが、これも “脚本家の斬新さへの拘りの意地” と言うものか…

ｵﾉﾏﾁさんと同い年の安田美沙子さんが62歳を演じるなら…

それにしても、三姉妹が川の字で、ベッドで横になる場面で、全く歳を取らない三姉妹の年齢の計算を、したくなってやってみた。

昭和29年（1954）で優子17歳、直子15歳、聡子11歳だったから、それから51年後の劇中では優子68歳、直子66歳、聡子62歳となる。今更どうこう言うつもりはないが、安田美沙子さんが62歳を演じるなら、同い年の尾野真千子さんが92歳を演じても良かったような。だって、既に糸子60歳（第127回）で見た目の違和感はあったのだから…

「女の一代記」は最終回直前に "糸子、死す" の展開か!?

とは言え、「今夜が山」と言っておきながら、医師や看護師の夜間巡回も描かず、母子4人の水入らずを描く訳でもなく、“糸子の生命力の強さ” を描いただけで終わってしまった。どうやら、脚本家は本作を「子育て奮闘記」でなく「女の一代記」で締め括るようだ。と言うことは、糸子が亡くなるのは次回ってことか。

史実はどうであえ。第一部、第二部の登場人物らの去り方を踏襲して、主人公の糸子も、愛する人たちに看取られて…とあっさり描いた方が本作らしい気はするが…。もちろん、どう最終回を迎えるかは分からないが、また時間軸を行った来たりするのか、あの世から幽霊として登場するのか、その辺りは脚本家の意地を楽しみにしてみよう。

【第150回】

正直「やっと」…

本放送時は、2012年3月30日（金）で、第26（最終）週の第5日目。「やっと」と言ってはそれまでかも知れないが、いくら劇中の主人公の死をそう言ってしまうのはどうかと思うが、半年分の作品を見て来た今の正直な気持ちは、「やっと」だ。それ以外の感想が浮かんで来ない。

だって1か月前に、きちんと "まとめ" は済んでいるのだ

でも、敢えて言うなら、私の心の中の解釈では、1か月前の第127回で既に糸子（千代も）の葬式は描かれているのだ。いや、葬式と言うのは言い過ぎだとしても、ドラマとしてのエピローグは、きちんと1か月前（2012年3月3日（土））に終わっているのだ。そう、本作は1か月前に “まとめ” が済んでいるってこと。

あとは、この1か月を「エピローグのエピローグ」として捉えるか、「蛇足」として捉えるか、「スピンオフドラマ」として捉えるかは、それぞれ個人的な感じ方の問題。どっちが正解で不正解と言う答えを出すことすら意味もないことだけは間違いない。

もしも1か月前にまとめていなければ、新章として…

ただ、折角感想を書いているのだから、考えを巡らせてみると…。

もしも脚本家が、1か月前に “まとめ” ずに、また、もしも糸子役が尾野真千子さんから夏木マリさんへ交代するのを意識せずに脚本を書いていたら、最後の1か月は「糸子の晩年編」として、とても新鮮味と面白さを創出していた可能性は十分にある。

もしかして、こんな三部構成を描こうとしていたのか?

また、今回の糸子の死を通して、もしかして下記のような三部構成を当初から描こうとしていた可能性もあると思ってしまった。

　　●第一部（少女期）では、女の子に生まれた生命の “輝き” を…
　　●第二部（思春期から中年期）では、「女」と言う「性」の “煌めき” を…
　　●第三部（晩年期）では、輝きと煌めきが衰えたからこその “色艶” を…

これらを描こうとした可能性はある。いや、そう描こうとした可能性を感じる。しかし、女優交代に合わせて “まとめ” てしまったのが現実。今更「もしも」を繰り返してもしょうがないが、もしもこう言う構想が当初からあったのなら、やはり女優交代時に “まとめ” ない方が良かったと思う。

あとがき

さあ、これで最終回のハードルが高くなりましたね。何せ、糸子が亡くなっているのですから。最後の最後でも、脚本家・渡辺あや氏のプロの意地を見せて欲しいです。そして、最終回だけが、週跨ぎの月曜日の夕方になると言うのも、ドラマチックな『カーネーション』の夕ドラとしての再放送らしい気がします…

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【これまでの感想】

第1週『あこがれ』
1,2 3,4 5,6
第2週『運命を開く』
7,8 9,10 11,12
第3週『熱い思い』
13,14 15,16 17,18
第4週『誇り』
19,20 21,22 23,24
第5週『私を見て』
25,26 27,28 29,30
第6週『乙女の真心』
31,32 33,34 35,36
第7週『移りゆく日々』
37,38 39,40 41 42
第8週『果報者』
43 44,45 46,47 48
第9週『いつも想う』
 49 50,51 52,53 54
第10週『秘密』
55 56,57 58,59 60
第11週『切なる願い』
61 62,63 64,65 66
第12週『薄れゆく希望』
67 68,69 70 71,72
第13週『生きる』
73,74 75
第14週『明るい未来』
76 77,78 79
第15週『愛する力』
80 81,82 83,84 85
第16週『揺れる心』
86 87,88 89,90 91
第17週『隠しきれない恋』
92 93,94 95,96 97
第18週『ライバル』
98 99,100 101,102 103
第19週『自信』
104 105,106 107,108 109
第20週『あなたを守りたい』
110 1111,112 1113,114 115
第21週『鮮やかな態度』
116 117,118 119,120 121
第22週『悔いなき青春』
122 123,124 125,126 127
第23週『まどわせないで』
128 129,130 131,132 133
第24週『宣言』
134 135,136 137,138 139
第25週『奇跡』
140 141,142 143,144 145
第26（最終）週『あなたの愛は生きています』
146 147,148

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感想の趣旨について

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作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。

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