TBSテレビ系・日曜劇場『GIFT』
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第1話/初回25分拡大SP『なんだコイツは!?クレイジー学者現る!』の感想。
宇宙物理学者の伍鉄文人(堤真一)は、ブラックホール研究に没頭する天才准教授であるが、その才能ゆえ周囲に影響を及ぼす存在でもある…。雑誌記者の霧山人香(有村架純)は、車いすラグビー最強チーム「シャークヘッド」を取材し衝撃を受ける一方、低迷する「ブレイズブルズ」にも関心を抱く…。伍鉄は従姉妹・日野雅美(吉瀬美智子)の依頼でブルズを訪れ、問題山積みの現状に歓喜しつつ分析を開始、エース不在を指摘された宮下涼(山田裕貴)が反発し勝負を挑む…。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---
原作:なし
脚本:金沢知樹(過去作/半沢直樹2022,クジャクのダンス、誰が見た?)
企画・原案・演出:平野俊一(過去作/ラストマン-全盲の捜査官-,フェルマ-の料理) 第1話
演出:加藤尚樹(過去作/ペンディングトレイン,キャスター)
伊藤弘晃(過去作/初恋アンダーDOGs~負け犬と初恋~(ネットドラマ))
音楽:林ゆうき(過去作/緊急取調室,DOCTORS~最強の名医,あさが来た)
主題歌:Official髭男dism「スターダスト」
挿入歌:Little Glee Monster「一輪」
監修・協力:一般社団法人日本車いすラグビー連盟美
P:宮﨑真佐子(過去作/逃げるは恥だが役に立つ)
内川祐紀(過去作/クジャクのダンス、誰が見た?)
協力P:中澤美波(過去作/御上先生)
※敬称略
令和8(2026)年に贈られた希望の物語
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―――ここまで、お知らせ―――
4月12日から放送開始されたTBS日曜劇場『GIFT』は、まさにどん底の状態から這い上がる姿を描いた逆転の物語だ。
令和8(2026)年に放送される作品としては、非常に真っすぐで力強いテーマを掲げている。
第1話を観た人たちの多くは、今の時代だからこそ、このドラマが作られた意味があると感じたはずだ。
なぜなら、この物語は、単なるエンターテインメントの枠を超えて、私たちに大切な何かを届けてくれる可能性を秘めているように思えるからである。
車いすラグビーの世界と心に迫る表現
この物語は車いすラグビーというスポーツを舞台にしている。
既にパラスポーツは注目されてはいるが、まだどこか自分とは関係のない遠い世界のことだと感じている人も少なくない。
そこで、本作内では雑誌記者の人香(有村架純)という登場人物の視点を通して、車いすラグビーの世界をとても分かりやすく案内している。
しかし、ただ競技を紹介するだけでは終わっていない。
障がいのある人の気持ちは、当の本人にしか分からないことが多く、その人たちの本音を描かなければ、作品全体の解像度が低くなる。
だから、本作では人香が、当事者の抱える本当の思いにしっかりと向き合い始めようとしている点から始まった点が、このドラマの誠実さだ思うし。
その意識こそが、前述の「今の時代だからこそ、このドラマが作られた意味」に通じると切に思う。
パラスポーツと宇宙物理学が混ざり合う新しい試み
この作品を形にするためには、いくつもの難しい課題を乗り越える必要があったと思う。
ドラマ『GIFT』はそれらの問題から逃げることなく、非常にユニークな方法で物語を盛り上げることに成功しているのではないだろうか。
その方法が、《障がい者スポーツと宇宙物理学という、全く関連性を感じない二つの要素を組み合わせる》だ。
宇宙物理学者の伍鉄文人(堤真一)は、最初は少し変わった人物に見えるが、彼の存在が物語に大きな深みを与えている。
一見すると、成功するか分からない実験のような組み合わせだが、俳優たちの素晴らしい演技によって、とても魅力的な物語になっている。
もちろん、脚本と演出、特に映像的な魅せ方において、「宇宙の映像」をタイミングよく登場させ、全く異なる要素を関連付けようとするのはよい作戦だと思う。
重い過去を背負って戦う選手たちの物語
チームの中心となる宮下(山田裕貴)は、心に深い悩みを抱えている設定だ。
その姿は、周りのものをすべて吸い寄せ、光さえも逃げ出すことができない宇宙のブラックホールのようだ。
コートで激しく動く宮下は、その重苦しい状況から必死に抜け出そうともがいている。
しかし、もがけばもがくだけ宮下の人間的な求心力が強まっていくように描かれているのが印象的だ。
私たち一人ひとりが大切な星である理由
チームのメンバーだけでなく、対戦相手の谷口(細田佳央太)やコーチの国見(安田顕)といった周りの大人たちにも、それぞれが歩んできた大切な歴史があるという設定だ。
宇宙に存在する星が、生まれてから消えるまで独自の時間を刻むように、私たち人間も一人ひとりが自分だけの物語を持っている。
このドラマは、障がいがあるかないかに関わらず、誰もが自分の人生という重み(時間)を背負って生きていることを思い出させてくれると思う。
困難に立ち向かう最高のチャレンジ
第1話でチームはどん底に突き落とされたが、それは本当の始まりに過ぎないだろう。
これから彼らには、難しい問題を解いていくような大きな挑戦が待っているはずだ。
「日曜劇場」という枠でこれまで作られてきた「下位の者の勢力が上位の者にうちかつこと」「あらゆる差別的な表現をなくしていこう」の作品のバトンを受け継ぎ、制作者たちは登場人物一人ひとりが星のように輝く物語を描こうとしている。
天体や宇宙好きの端くれとして、夜空を見ていつも思うのは《星がなければ、宇宙はただの暗闇にすぎない》ということ。
そう、私たちが生きる毎日の生活だって、私たち一人ひとりがいなければ、日常は暗闇にすぎないという意味で「今の時代だからこそ、このドラマが作られた意味」があると思うのだ。
あとがき
ドラマ『GIFT』の魅力は、スポーツの熱さと宇宙の壮大な視点が組み合わさった、今までにないワクワクする作品であることだと思います。
登場人物たちがそれぞれの悩み(重力)に立ち向かいながら、自分という星を輝かせようとする姿に共感できます。
どん底からの大逆転がどのように描かれていくのか、これからの展開が本当に楽しみになる物語だと思いました。
最後に、挿入歌をリトグリが歌っていますが、若者と宇宙とリトグリの歌という点で、窪田正孝さん主演のNHKドラマ10『宙わたる教室』(2024)を彷彿させるのも、個人的には興味深く思いました。
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【忠告】
NHK連続テレビ小説『風、薫る』の先の展開のネタバレは基本的に書いてありません。
ですが、ダブル主人公「一ノ瀬りんと大家直美」のモチーフである「大関和と鈴木雅」の[史実]について触れます。
あとから「読むんじゃなかった…」がないよう、読む際は自己責任でお願いします。
※以下、敬称は部分的に使い分けをします。
「清水卯三郎(実在の人物の名前)」についての[史実]
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俳優・見上愛さんと上坂樹里さんがダブル主演を務め、見上さんが「大関和」、上坂さんが「鈴木雅」を演じて、「日本近代介護の黎明期」を描くNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『風、薫る』(NHK総合・月~土、午前8時~ほか)。
第2週『灯(ともしび)の道』では、行き場を失い途方に暮れたりん(見上愛)に声をかける “謎の紳士” として清水卯三郎(坂東彌十郎)が描かれました。
そこで今回は、清水卯三郎(坂東彌十郎)のモチーフ(モデル)である、「清水卯三郎(実在の人物の名前)」についての[史実]に基づいて記してみます。
きっと、「本編」では採用されない(と思います)エピソードを知ることに」なるので、より今作を深読みできると思います。
第1章:学問への情熱が運命を変えた少年時代
清水卯三郎(坂東彌十郎)のモチーフ(モデル)とされる「清水卯三郎」その人は、文政12(1829)年3月4日、武蔵国埼玉郡で酒造業を営む家庭の三男として誕生した。
彼の母親は、後に新選組の土台となる壬生浪士組(新選組の前身組織)に深く関わる根岸友山の妹であった。
卯三郎は幼い頃からこの伯父である友山の元に預けられ、そこで多くの知識人と交流する機会を得る。
多感な時期に優れた学者たちから学問を授けられた彼は、特にオランダ語の美しさと奥深さに心を奪われた。
もっと専門的に学びたいと考えた卯三郎は、友人のつてを頼って各地の蘭学者を訪ね歩いた。
佐倉藩の順天堂で教鞭を執っていた佐藤泰然や、幕府の天文台で翻訳を担っていた箕作阮甫らから直接指導を受け、オランダ語の能力を飛躍的に高めていったのである。
第2章:ロシアの全権使節に話しかけた驚きの行動力
嘉永7(1854)年2月、ロシアの使節であるプチャーチンが下田に姿を現した。
卯三郎は伯父の計らいにより、応接を担当する筒井政憲の従者としてこの歴史的な現場に同行することになった。
この時、まだ一介の付き添いに過ぎなかった卯三郎は、周囲が驚くような行動に出る。
覚えたてのロシア語を使い、プチャーチンに対して直接言葉をかけたのである。
ヒアリ・コウ(こんにちは)
※出典:清水卯三郎のロシア使節応接にまつわる逸話より
当時の身分制度を考えれば、単なる従者が他国の代表に話しかけるなど到底許されない時代であった。
しかし、この大胆な試みが通じたことで彼は大きな自信を得た。
これをきっかけに、彼はさらにロシア語の学習にも力を入れるようになった。
第3章:英語の重要性に気づき国際紛争の仲介へ
安政6(1859)年、横浜が開港されると、卯三郎は親戚の大豆商店を手伝うために現地へ移り住んだ。
外国人と直接商売をする中で、彼はこれからの時代にはオランダ語よりも英語が不可欠になると確信する。
彼は通詞(つうじ=現代の「通訳」のこと)の立石得十郎から英語を学び、その甥である斧次郎や、後に外務卿・寺島宗則となる松木弘安らと親交を深めた。
万延元(1860)年には、英語の辞書である『ゑんぎりしことば』を出版し、多くの日本人が英語を学べる環境を整えた。
文久3(1863)年に薩英戦争が勃発すると、卯三郎は自らの人脈と語学力を駆使して和平のために動き出した。
幕府の許可を得てイギリスの軍艦に乗り込み、通訳として交渉を助けたのである。
同時に、戦火の中で捕らえられていた五代才助(友厚)〈=朝ドラ『あさが来た』に登場した、ディーン・フジオカが演じた五代友厚‘通称:才助’のモデル〉や親友の松木弘安を救出し、自分の家や親戚の元で保護した。
一人の民間人が知恵と勇気で国際的な争いを収め、未来の日本を担う人材を救った瞬間であった。
第4章:パリ万国博覧会で見せた日本人の誇りと文化の架け橋
慶応3(1867)年、卯三郎はフランスで開催されたパリ万国博覧会に、日本の商人を代表してただ一人参加することになった。
これは、かつての師の養子である箕作秋坪(しゅんぺい)からの強い勧めがあったからだと言われている。
彼は徳川昭武(徳川慶喜の弟)や渋沢栄一らと共に海を渡り、エジプトを経由してパリへとたどり着いた。
会場で卯三郎は、日本らしい数奇屋造りの茶屋を設置し、三名の芸者たちによるおもてなしを披露した。
さらに、日本独自の文化が詰まった刀剣や浮世絵などを展示し、欧米の人々に日本の技術力の高さを見せつけた。
この活動は、後にラフカディオ・ハーン(小泉八雲)〈=朝ドラ『ばけばけ』に登場した、トミー・バストウが演じたレフカダ・ヘブン‘雨清水八雲’のモデル〉が文学を通じて日本の精神を世界に伝えたことにも通じる、文化の輸出の先駆けといえる。
展示は大成功を収め、フランス皇帝ナポレオン3世から銀メダルを授与されるという栄誉を手にした。
第5章:「瑞穂屋」の開業と知恵の流通
慶応4(1868)年5月、欧米の先進国を視察した後に帰国した卯三郎を待っていたのは、明治という新しい時代の始まりであった。
彼は西洋で手に入れた印刷技術や歯科医療の器具などを日本に定着させようと情熱を燃やした。
浅草、そして後に日本橋へと拠点を移した彼の店「瑞穂屋」(みずほや)は、西洋の知識や最新の品物が集まる最先端の場所となった。
当時の日本橋は、海外から来た教師や文化人が多く立ち寄る場所であった。
そのため、明治23(1890)年に来日し、後に小泉八雲として知られるようになるハーンも、日本橋の賑わいの中で卯三郎が広めた西洋の書籍や、彼が輸入した生活用品に触れていた可能性は極めて高い。
卯三郎は貿易商としてだけでなく、世界の情報を届ける『六合新聞』を発行し、情報の架け橋となったのである。
第6章:誰もが学びやすい社会を目指した「言葉」の魔法
明治7(1874)年、卯三郎は「平仮名の説」という考えを発表した。
難しい漢字を減らし、平仮名を中心とした分かりやすい文字を使うことで、教育を一般の人々にも広めるべきだと主張したのである。
また、イギリスの化学書を翻訳した『ものわりのはしご』を出版した。
「ものわり」とは化学を意味する彼の造語であり、誰もが学びの階段を上れるようにという願いが込められていた。
この「難しいことを分かりやすく伝える」という信念は、前作の朝ドラ『ばけばけ』で描かれた小泉八雲とセツの夫婦とも深い共通点がある。
八雲は、妻セツが語る平易で温かい「ヘルン言葉」を通じて、日本の古い物語を世界に誇る文学へと昇華させた。
卯三郎が文字の改革で目指した「知識の共有」は、八雲とセツが言葉を通じて心を通わせた精神と、明治という同じ時代の中で響き合っていたのである。
明治10(1877)年8月、彼が訴え続けていた「第一回内国勧業博覧会」が実現し、日本の近代化は大きく加速した。
卯三郎は明治43(1910)年1月20日に82歳でその生涯を閉じた。
「女も男も 強い人も弱い人もいて 社会(字幕ママ)」
※出典:朝ドラ『風、薫る』劇中セリフより
ドラマの中で語られるこの言葉通り、彼は>自らの成功に溺れることなく、常に社会全体が豊かになる方法を考え続けた人物であった。
あとがき
清水卯三郎の物語を読み解くと、前作『ばけばけ』の小泉八雲との不思議な縁を感じずにはいられません。
物理的な物を輸入して日本を豊かにしようとした卯三郎と、日本の心を言葉にして世界に届けた八雲。
二人はアプローチこそ違えど、「言葉」という武器を使って、異なる文化の間に虹を架けようとした同志のように思えます。
特に卯三郎が提唱した「分かりやすい言葉で知識を広める」という考え方は、今の私たちの生活にも通じる大切な知恵ですね。
二つのドラマを繋ぐ「言葉の力」というテーマを意識しながら観てみると、物語がさらに深く、楽しく感じられるのではないでしょうか。
ドラマで描かれるフィクションの奥に、こうした史実を知ることで、物語がより深く、温かく感じられると思います。
読者の皆様の “ドラマを楽しむ” ためのお役に立てれば幸いです。
参考・出展
■田中ひかる(著)「明治のナイチンゲール 大関和物語」中央公論新社 ![]()
■土曜会歴史部会(著)「日本近代看護の夜明け」医学書院 ![]()
■東京大学医学部附属病院百年史 ![]()
■知命堂病院百二十年史 ![]()
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第10回/第2週『灯(ともしび)の道』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。
りん(見上愛)と環(宮島るか)は、直美(上坂樹里)の案内で炊き出しに連れていってもらうことに。りんは疲れ果ててしまった環を直美に預けて、仕事を探し続けるが、仕事は見つからない…。行き場を失い途方に暮れていると、清水卯三郎(坂東彌十郎)がりんに声をかける。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------
原案:田中ひかる『明治のナイチンゲール 大関和物語』
脚本:吉澤智子(過去作/ドリームチーム,幸運なひと,くるり~誰が私と恋をした?~)
演出:佐々木善春(過去作/ごちそうさん,マッサン,あさが来た) 第1週
新田真三(過去作/あさが来た,べっぴんさん,トクサツガガガ) 第2週
橋本万葉(過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘,おむすび)
松本仁志(過去作/光る君へ,どうせ死ぬなら、パリで死のう。)
制作統括:松園武大(過去作/とと姉ちゃん,半分、青い。,ちむどんどん)
宮本えり子(過去作/なつぞら,エール)
音楽:野見祐二(過去作/光る君へ,どうせ死ぬなら、パリで死のう。)
主題歌:Mrs. GREEN APPLE「風と町」
語り(本編):研ナオコ
土曜日版ナレーション:石橋亜沙(NHK東京アナウンス室)
※敬称略
第2週で露呈した「直美像の空洞」と物語世界の揺らぎ
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まさか、第2週の感想でこんなことを書くことになるとは思わなかったが、「もう、大きな期待はしていない」である。
もちろん、心のどこかでは「まだ2週、これから先は長いから期待しよう」とは思って見てはいる。
しかし、第2週の最終日の冒頭から、こんなセリフが飛び出すと「やっぱり、ダメか…」と思う。
吉江「フフフッ。直美さんらしい」
物語の冒頭で発せられた吉江善作(原田泰造 ex.ネプチューン)の「直美さんらしい」という言葉は、視聴者にとって理解しにくいものではないのか!
これまでの物語の流れを振り返っても、直美(上坂樹里)という人物のどの部分を指して「らしい」と表現したのかが明確ではないからである。
また、教会に集う牧師や宣教師たちの振る舞い、そして中心人物である直美とりん(見上愛)の性格設定についても、物語の世界観と照らし合わせると違和感を抱かざるを得ない。
ちなみに、「また史実を書くの?」と言われても書いておく。
今朝方に投降した下記の記事に書いたが、二人のキャラクターには違い、というか実際に “個性” が違うのだ。
●大関和(‘りん’のモチーフ):非常に真面目で、一度決めたら曲げない情熱家
●鈴木雅(直美のモチーフ):和と一緒に新しい時代の「ケア」を模索する、良き理解者でありライバル
やはり、直美に関しては「理解者」という部分、そう「相手の気持ちや考えを読める、くめる人」を漂わせないと、史実には近づかないと思う。
もちろん、「史実と本作(フィクション)は違う」としても、では「サブキャラのたった一言でキャラ変していいの?」と思う。
第2週で浮き彫りになった「積み重ね不在」という致命的弱点
少し冷静になろう。
前回の最後から今回の話へという直接的なつながりは確認できる。
しかし、第1回から第9回(前回)までの積み重ねが今回の展開に活かされているとは言い難い。
長期間にわたって放送される連続ドラマ(=連ドラ)には、過去のエピソードが積み重なって現在に至るという一貫性が必要である。
でも、本作においては、これまでの歩みが切り離されたかのような印象を受け、物語の連続性が損なわれている。
「まだ、2週目」ではあるが、おそらく残り24週ちかくある物語に、現状がつながっていくように感じさせない時点で、連ドラとしてどうかと思う。
物語の核心を外した“寄り道構成”が奪う出会いの必然性
この作品において最も重要な要素は、二人の主人公が出会う過程と、教会という場所で人々がどのように関わり合っていくかという点であるはずだ。
物語の焦点を絞れば、これまでの展開はもっと整理できたはずである。例えば、マッチ工場を舞台にしたエピソードに長い時間を割く必要性は低かったと言える。
また、主人公の一人である‘りん’の過去についても、正味1時間近くの放送尺を割いてまで説明する必要はない。
「婚家から逃げ出し、幼い娘を連れて必死に職を求めて東京へやってきた」という事実を示すだけで、彼女が背負ってきた苦労を十分に想像させることが可能である。
家族や夫との詳細な確執を描かなくとも、現在のエピソードに与える影響は少ないからである。
要するに、本作の原案である田中ひかる著『明治のナイチンゲール 大関和物語』』
に書かれているように、それこそ極論を言えば、第1回の冒頭で「りんと直美はシングルマザーとして東京で出会いました」でいいのである。
説明台詞に依存した構成が奪った物語の厚み
物語の中盤に登場した清水卯三郎(坂東彌十郎)によるセリフは、これまでの9回分の内容を全て説明してしまうほど情報量が多かった。
もちろん、過去の9回分を卯三郎のセリフが代弁したという意味ではない。
この度の卯三郎のセリフがあるなら、9回分の描写はほぼ不要だったという意味だ。
しかも、どう考えても、このシーンが《脚本家が渾身の場面》であることは、唐突にファンタジー要素をぶち込んできたことからも明白である。
であるなら、本来であれば、本作のキーワードの一つである「すごろく」という要素を盛り込んだのなら、もっと「すごろく」を生かし、もっと工夫した見せ方があったはずだ。
例えば、劇中に登場する占い師・真風(研ナオコ)をナレーション担当だけに起用せずに、「すごろく」と「妄想」の映像を含めたファンタジーとして登場させれば、視聴者に状況を伝えるには十分であったと思う。
やはり、卯三郎のセリフと占い師のナレーションで全てを語らせる手法は、物語の深みを削いでしまったと思う。
脚本上の無理な改変が二人のキャラクターを短期間で別人化
それにしても、今回の15分間を見て大きな疑問を抱いたのは、直美と‘りん’という二人のキャラクターが、わずか数話の間で別人のように変貌してしまった点だ。
直美は以前の面影が見当たらないほど性格が変わり、りんについても行動力や振る舞いに連続性が感じられない。
このように登場人物の性格が短期間で激変してしまう状況は、ドラマとして非常に特殊な状態であり、連ドラとして物語への没入を妨げる要因となる。
脚本が、こうなってしまっている原因もほぼ分かっている。
脚本家が、原案の序盤(二人が出会うまで)の分量を増やすために、直美の設定を大幅に改変(ほぼ「改悪」ですが)したことで、りんとの整合性が取れなくなり。
それを隠す、補強するために、強引にキャラ変をさせ、辻褄合わせ(になっていませんが)をしたつもりなのだ。
ここ最近の朝ドラでは「モデルやモチーフも原案(原作)もなし」も「モデルやモチーフもあるけど、原案(原作)なし」が、ことごとく(私の基準で)失敗している。
しかし、ついに、「モデルやモチーフもあって、原案(原作)もある」まで、この程度の仕上がりになる時代がやってきたようだ。
あとがき
本作は、教会という特別な場所を舞台に、全く異なる境遇の二人が出会うという、とても魅力的なテーマを持っていると思います。
「すごろく」という比喩を使って人生の進退を表現しようとする試みも、非常に独創的で面白いアイデアです。
しかし、それらテーマやアイデアを脚本自ら生かし切れておらず、雑な展開に見せてしまっているのが現状だと思います。
登場人物たちが新しい環境でどのように成長していくのか、今後の展開に大きな可能性が秘められています。
視聴者の想像力を刺激するような演出が増えることで、より一層、多くの人の心に響く物語になることを期待しています。
と同時に、「本編」のラストカットに「予告編」の劇伴を音先行させて、「本編」を汚すのはどうかと思います。
おしらせ
先日、お知らせした「義母の入院」ですが、4月9日に無事に老健に入所いたしました。
【ご報告】義理の母の施設入居と今後の更新について|ディレクターの目線blog ![]()
また、冒頭で「今朝方に投降した」のは、下記の多部未華子さん演じる大山捨松に関する「補足記事」です。
「プレミアムトークに出演すると誕生間近」のジンクスはありますが、実に興味深い人物ですよ。
朝ドラ『風、薫る』多部未華子演じる大山捨松が導く“ケア誕生”革命|ディレクターの目線blog ![]()
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【忠告】
NHK連続テレビ小説『風、薫る』の先の展開のネタバレは基本的に書いてありません。
ですが、ダブル主人公「一ノ瀬りんと大家直美」のモチーフである「大関和と鈴木雅」の[史実]について触れます。
あとから「読むんじゃなかった…」がないよう、読む際は自己責任でお願いします。
※以下、敬称は部分的に使い分けをします。
リアル世間やネット界隈では賛否両論が飛び交っている本作
「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人の‘みっきー’です!
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私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――
【お知らせ】
先日入院した義理の母ですが、4月9日に無事、予定していた施設へ入居いたしました。
ご心配をおかけいたしました。
しばらくは新しい環境への適応を見守る時期となるため、引き続き更新が不定期になることもあることもあるかと思います。
4月の新番組シーズンに重なり申し訳ございませんが、投稿できるときに更新してまいります。
何卒よろしくお願い申し上げます。
―――ここまで、お知らせ―――
俳優・見上愛さんと上坂樹里さんがダブル主演を務め、見上さんが「大関和」、上坂さんが「鈴木雅」を演じて、「日本近代介護の黎明期」を描くNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『風、薫る』(NHK総合・月~土、午前8時~ほか)。
令和8(2026)年4月現在、ダブル主人公やらで大きな話題を呼んで始まった割に、リアル世間やネット界隈では早速賛否両論が飛び交っているのが、NHKで放送中の連続テレビ小説『風、薫る』。
このドラマは、まだ「看護」や「介護」という言葉すらなかった明治時代に、道を切り拓いた女性たちの物語だ。
今回は、見上愛さん演じる「大関和(おおぜき・ちか)」と、上坂樹里さん演じる「鈴木雅(すずき・まさ)」、そして多部未華子さん演じる「大山捨松(おおやま・すてまつ)」。この3人の関係を、歴史的な背景を交えて分かりやすく解説してみる。
第1章:「お嬢様」と「情熱女子」の凸凹コンビ
まず、ダブル主人公(ヒロイン)の2人の立ち位置を整理しよう。
●大関和(見上愛):非常に真面目で、一度決めたら曲げない情熱家
●鈴木雅(上坂樹里):和と一緒に新しい時代の「ケア」を模索する、良き理解者でありライバル
彼女たちが目指したのは、当時は「卑しい仕事」と思われていた病人の世話を、立派な「職業」として確立することだった。
今でこそ看護師や介護士は尊敬される仕事だが、当時は「家柄の良い娘がやるようなことではない」と猛反対される時代だったのだ。
第2章:伝説のプロデューサー、大山捨松
そこで登場するのが、多部未華子さん演じる大山捨松である。
彼女は、和と雅にとっての「人生を変えたメンター(指導者)」といえる
捨松は、当時ではありえない経歴の持ち主だった。
●日本初の女子留学生: わずか11歳でアメリカに渡り、11年間も留学。
●超エリート: アメリカの名門大学を優秀な成績で卒業。
●貴婦人: 帰国後は「鹿鳴館の華」と呼ばれるほど社交界で活躍したお嬢様。
和と雅が「どうすれば人を救えるのか」と壁にぶつかっていたとき、西洋の最新の知識と「女性の自立」という考え方を持っていた捨松に出会う。
捨松は、2人に看護の技術だけでなく、「自分の足で立ち、社会に貢献する誇り」を教えたのだ。
第3章:思わず誰かに話したくなる「捨松」の衝撃ネタ
ドラマを観るのがもっと楽しくなる、捨松にまつわる「ありえない事実」を紹介しよう。
名前が「捨てられた松」!?
「捨松」という名前、少し変わっているが、実はこれ、本名である。
彼女が11歳でアメリカに留学する際、母親が「日本にはもう居場所がないかもしれない(捨てたと思って送り出す)」、でも「いつか松の木のように立派に育って戻ってきてほしい」という悲しい決意を込めて名付けたのだ。
一度捨てられた覚悟で海を渡った彼女だからこそ、和と雅に「常識を捨てる勇気」を説く言葉には重みがあるのだ。
英語がペラペラすぎて日本語を忘れた?
捨松は11年間もアメリカにいたため、帰国したときには日本語をほとんど忘れていたという。
当時の日本で、ドレスを着こなし、英語で論文を書き、それでいて日本の看護の基礎を作ろうとする彼女の姿は、当時の人々から見れば「未来から来た人」のような衝撃だったはずである。
第4章:3人が作った「現代の当たり前」
和と雅は、捨松の後押しを受けて、日本で初めての本格的な看護学校の設立に関わっていく。
彼女たちが戦ったのは、病気だけではない。
「女が働くなんて」「身分の低い人の体に触れるなんて」という古い偏見とも戦った。
もし、この3人の出会いがなければ、今の日本の病院や介護の仕組みは数十年遅れていたかもしれないのだ。
まとめ:この3人は「最強のチーム」
大山捨松が「世界基準の知識」という地図を広げた。
大関和と鈴木雅が、その地図を持って険しい道を歩き始めた。
『風、薫る』の物語は、この「憧れの先輩」と「夢を追う新人」という、現代にも通じる熱い師弟関係がベースになっている(はずである)。
令和8(2026)年の今、私たちが当たり前に受けている「ケア」の裏側には、こんなにかっこいい女性たちの物語があったのだ。
これからの放送でも、捨松の厳しいけれど愛のあるアドバイスが、2人をどう成長させるかに注目したい。
そして、[史実]どおり、いや、妙な改変(改悪)さえしなければ、ドラマの中で、捨松が和たちに語りかける「新しい時代の女性の生き方」は、今の私たちにも大きな勇気をくれるはずなのだ。
あとがき
本稿では、和・雅・捨松という三人の女性が切り拓いた“ケアの原点”をたどってきました。
彼女たちの歩みは、歴史の中に埋もれがちな女性たちの挑戦が、どれほど社会を前に進めてきたかを静かに語っています。
ドラマ『風、薫る』は、その事実を物語として再び私たちの前に差し出してくれる貴重な機会だと思います。
視聴者として、彼女たちの勇気や葛藤に耳を澄ませることで、現代の “当たり前” の重みを改めて感じられるのではないでしょうか?
これからの放送でも、三人が紡ぐ成長と希望の物語を、丁寧に見届けていきたいと思います。
ドラマで描かれるフィクションの奥に、こうした史実を知ることで、物語がより深く、温かく感じられると思います。
読者の皆様の “ドラマを楽しむ” ためのお役に立てれば幸いです。
参考・出展
■田中ひかる(著)「明治のナイチンゲール 大関和物語」中央公論新社 ![]()
■土曜会歴史部会(著)「日本近代看護の夜明け」医学書院 ![]()
■東京大学医学部附属病院百年史 ![]()
■知命堂病院百二十年史 ![]()
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第9回/第2週『灯(ともしび)の道』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。
りん(見上愛)と環(宮島るか)は信勝(斉藤陽一郎)を頼って東京へと向かう。一方、教会で直美(上坂樹里)を見守ってきた宣教師のメアリー(アニャ・フロリス)が日本を離れることになった。直美は一緒に連れて行ってほしいと頼むが断られ…
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------
原案:田中ひかる『明治のナイチンゲール 大関和物語』
脚本:吉澤智子(過去作/ドリームチーム,幸運なひと,くるり~誰が私と恋をした?~)
演出:佐々木善春(過去作/ごちそうさん,マッサン,あさが来た) 第1週
新田真三(過去作/あさが来た,べっぴんさん,トクサツガガガ) 第2週
橋本万葉(過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘,おむすび)
松本仁志(過去作/光る君へ,どうせ死ぬなら、パリで死のう。)
制作統括:松園武大(過去作/とと姉ちゃん,半分、青い。,ちむどんどん)
宮本えり子(過去作/なつぞら,エール)
音楽:野見祐二(過去作/光る君へ,どうせ死ぬなら、パリで死のう。)
主題歌:Mrs. GREEN APPLE「風と町」
語り(本編):研ナオコ
土曜日版ナレーション:石橋亜沙(NHK東京アナウンス室)
※敬称略
主人公の行動に対する説得力の不足
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【お知らせ】
現在、義理の母の急病により、更新が不定期になっております。
4月の新番組シーズンという大切な時期に重なり、楽しみにしてくださっている皆様には心苦しいのですが、投稿できるときに記事を更新していく予定です。
何卒ご理解いただけますよう、お願い申し上げます。
―――ここまで、お知らせ―――
今回は、あえてひとつの「ドラマ」として本作に向き合ってみる。
それくらいに、真摯に向き合わないと「感想が書けない、書きにくい」ほど、「支離滅裂」「混沌(カオス)」「粗暴」だからである。
さて、ドラマ『風、薫る』のこれまでの物語を振り返ると、ダブル主人公の決断に疑問を抱かざるを得ない。
劇中では、特に一人目の主人公・りん(見上愛)が結婚して子供を授かり、一見すると満ち足りた生活を送っているように描かれていた。
しかし、今回の放送では、彼女が住み慣れた環境を捨ててまで逃げ出さなければならなかったという、衝撃的な展開が示された。
いわゆる、主人公にとっての “大騒動” だ。
で、これほど大きな行動(騒動)を起こすには、それ相応の深い理由が必要である。
ところが、ここ数日の放送で提示されたわずかな回想や短いカットだけでは、視聴者が‘りん’の苦悩に心から納得するのは非常に難しい。
だって、ドラマとして、明治時代、元士族の娘などの条件を鑑みれば、「娘と出ていくほどではない」ようにしか描かれていなかったからである。
橙現在の脚本の構成は、断片的な情報から状況を無理に推測させるような、不親切な構成になっているのだ。
旅の描写におけるリアリティの欠如
主人公は幼い娘と一緒に栃木から東京までという、当時としては非常に長く険しい旅をしてきたはずである。
しかし、ようやく目的地に到着した彼女の姿は、驚くほど整っており、清潔感に溢れていた。
長旅に伴うはずの疲れや、路上の汚れといった過酷さを感じさせる映像的な描写がほとんど見られない。
物語の舞台設定がしっかりしていても(しっかりしていませんが)、こうした細部の演出にリアリティが欠けていると、ドラマの世界に没頭することができなくなってしまう。
視聴者が「どうでもいい」と感じてしまうほど、映像としての説得力が損なわれている点は否定できないのだ。
周辺人物の描き方と今後の課題
ダブル主人公のもう一人の主人公・直美(上坂樹里)の周囲についても、描き方に大きな問題がある。
直美の面倒を見ている牧師の吉江が(原田泰造)や宣教師のメアリー(アニャ・フロリス)といった人物たちは、これまでの放送を見る限り、非常に冷酷で血の通わないような人間に描かれている。
キリスト教教会関係者たちは本来、物語を支える重要な役割を担っているはずなのだ。
なぜなら、[史実]を下地にすれば、‘りん’と直美はキリスト教の「隣人愛」と「奉仕」の精神が、彼女たちの心に深く響いて、看護のみに進むと考えられるからである。
しかし、現在の不十分な描写では、単に悪印象を与えるだけの存在になっている。
こうした重要(だと思われる)なサブキャラクターたちの背景や心情をより丁寧に描き込まなければ、これから先の物語で直美との絆を深めていく展開になっても、視聴者は違和感を抱き続けてしまうと思う。
運命の出会いとキャラクターの変化
番組の宣伝でも繰り返し使われていた、物語の核心となる二人の出会いのシーンがようやく登場した。
本来であれば、この象徴的な場面を第1回の冒頭(アバンタイトル)に配置し、物語の期待感を高めるべきであった。
先日投稿した『朝ドラの「子役による幼少期」はなぜあるのか? ――描かない選択の意味を考える|ディレクターの目線blog』
に書いたとおり、「幼少期なしの朝ドラ」のメリットである次のことを成立させることだって容易にできたのだ。
朝ドラは半年間の長丁場であり、感情移入の対象、視聴者が最も注目している「作品の顔」である主演俳優が第1回から登場するため、視聴者の関心を早い段階で固定することは離脱防止に直結する。
しかし、これまでの迷走したエピソードが積み重なった後では、せっかくの出会いもどこか奇妙で唐突なものに感じられてしまう。
さらに深刻なのは、主人公の‘りん’と直美の二人が、これまでの放送で示されてきた性格や雰囲気とは別人のようになっている点である。
まるで今までの物語をなかったことにするかのような「キャラクターの変化」が見られ、過去のエピソードが不要な付け足しであったかのように感じられたのは、失敗だったと言わざるを得ない。
構成の見直しと作品への期待
今回を冷静に見た人なら分かったと思うのが、今回にあった二人の出会いのシーンの雰囲気、特に‘りん’と直美の雰囲気が、それ以前の場面とあまりに異なっている点だ。
まるでこの場面こそが最初に撮影されたのではないかと推測したくなるほど、作品のトーンが一致していないように見えたと思う。
実は、放送前の番宣特番によれば、今回のドローンカメラを使った「出会いのシーン」が見上愛さんと大家直美さんがツーショットで映る最初に撮影されたシーンだ。(クラインクイン当日の撮影分ではありません)
よって、こんな想像はしたくないが、「りんと直美のキャラクターが確立する前に撮られた」と思う。
だから、この場面だけこれまでの‘りん’と直美から漂っていた雰囲気とは “浮いた” 感じに映ったのだろう。
しかし、繰り返しになるが、前章で書いたように「この象徴的な場面を第1回のアバンにして、物語の期待感を高めるべきだった」のは間違いない。
それこそ、第1回から前回の放送までの内容は、ナレーションで簡潔に説明するだけでも十分伝わったはずである。
ダブル主人公を同時に描くドラマでは、一人ひとりに割ける時間は限られている。
それにもかかわらず、本筋とは関係の薄い部分に時間を使いすぎた印象が強い。
ここから物語が立て直され、視聴者の期待に応えるような一貫性のある展開になっていくことを強く願わざるを得ない。
あとがき
苦言ばかりを書いていても、書くほうも読むほうも「前向きになりにくい」と思うので、少し視点を変えてみます。
思い切って、各自の脳内編集機能を活用して「この第9回が第1回だった」と思うようにしませんか?
「物語の大きな転換点となる重要な出会いの場面を迎え、これまで散らばっていたピースがようやく一つに集まり始めてきた」と納得するわけです。
そうすれば、ここから主人公二人の個性がより輝き、視聴者の心に深く響くような素晴らしい物語が展開されていくと、ポジティブな気持ちで期待できるのではないでしょうか?
まあ、この2週間を見て、このスタッフでの巻き返しは相当困難であると思いますけれど。
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水球ヤンキース
スカーレット
好きな人がいること
素敵な選TAXI
素敵な選TAXI[再]
スーパーサラリーマン左江内氏
すきすきワンワン!
スキャンダル専門弁護士 QUEEN
スティンガース 警視庁おとり捜査検証室
ストロベリーナイト・サーガ
スナック キズツキ
スパイラル~町工場の奇跡~
スペシャリスト
すべてがFになる
砂の塔~知りすぎた隣人
スニッファー嗅覚捜査官
スミカスミレ 45歳若返った女
住住(すむすむ)
正義のセ
正義の天秤
青春探偵ハルヤ
聖女
せいせいするほど、愛してる
世界一難しい恋
セカンド・ラブ
セシルのもくろみ
セミオトコ
全領域異常解決室
サバイバル・ウェディング
銭の戦争
絶対正義
絶対零度~未然犯罪潜入捜査~
絶対零度[4]~未然犯罪潜入捜査~[2]
セトウツミ
ゼロの真実~監察医・松本真央~
先生を消す方程式。
最後から二番目の恋
続・続・最後から二番目の恋
そして、誰もいなくなった
そのご縁、お届けします―メルカリであったほんとの話―
宙わたる教室・宙(そら)わたる教室
それぞれの断崖
それってパクリじゃないですか?
- 過去の連ドラの感想記事一覧(た)
DIVER-特殊潜入班-
大貧乏
DIVE!!
大恋愛~僕を忘れる君と
高嶺の花
戦う!書店ガール
玉川区役所 OF THE DEAD
民王
ダメな私に恋してください
タリオ 復讐代行の2人
探偵が早すぎる
探偵さん、リュック開いてますよ
探偵の探偵
探偵・由利麟太郎
小さな巨人
ちむどんどん
中学聖日記
超速パラヒーロー ガンディーン
ちょっとだけエスパー
終のひと
作りたい女と食べたい女
作りたい女と食べたい女(2)
燕は戻ってこない
妻、小学生になる。
デート ~恋とはどんなものかしら~
dele/ディーリー
ディア・ペイシェント~絆のカルテ~
DCU Deep Crime Unit ~手錠を持ったダイバー~
デザイナー 渋井直人の休日
デジタル・タトゥー
デスノート
テセウスの船
出入禁止(デキン)の女
テディ・ゴー!
デッドストック
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
天国と地獄 ~サイコな2人~
天使と悪魔
天使にリクエストを~人生最後の願い~
転職の魔王様
天皇の料理番
TWO WEEKS
東京スカーレット~警視庁NS係~
東京センチメンタル
東京タラレバ娘
東京独身男子
同窓生~人は、三度,恋をする~
東京サラダボウル
東京放置食堂
逃亡医F
透明なゆりかご
ドS刑事
時をかける少女
毒島ゆり子のせきらら日記
トクサツガガガ
ドクター調査班~医療事故の闇を暴け~
ドクターX ~外科医・大門未知子~[3]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[4]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[5]
ドクターX ~外科医・大門未知子~[6]
ドクターX~外科医・大門未知子~[7]
ドクターカー
DOCTORS 3 最強の名医
Dr.倫太郎
特捜9
トクメイ!警視庁特別会計係
匿名探偵[2]
とげ~小市民 倉永晴之の逆襲~
ど根性ガエル
突然ですが、明日結婚します
トップナイフ ―天才脳外科医の条件―
とと姉ちゃん
トドメの接吻
隣の家族は青く見える
となりの関くんとるみちゃんの事象
ドラゴン桜(2021年版)
虎に翼
ザ・トラベルナース
ザ・トラベルナース[2]
ドリームチーム
トリリオンゲーム
トレース~科捜研の男~
ドロ刑 -警視庁捜査三課-
- 過去の連ドラの感想記事一覧(な)
24 JAPAN
ナイト・ドクター/Night Doctor
ナイトヒーローNAOTO
ナオミとカナコ
凪のお暇
なつぞら
70才、初めて産みます セブンティウイザン。[地上波特別版]
ナポレオンの村
波うららかに、めおと日和
二月の勝者 -絶対合格の教室-
逃げるは恥だが役に立つ
逃げるは恥だが役に立つムズキュン特別編[再]
にじいろカルテ
日曜の夜ぐらいは…
ニッポンノワール-刑事Yの反乱-
日本沈没ー希望のひとー
ネメシス
ノーサイド・ゲーム
ノースライト
脳にスマホが埋められた!
「野ブタ。をプロデュース」特別編
信長協奏曲
信長のシェフ[2]
- 過去の連ドラの感想記事一覧(は行)
バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~
バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~
バイプレーヤーズ~名脇役の森の100日間~
バカボンのパパよりバカなパパ
白衣の戦士!
ハゲタカ(テレ朝)
ばけばけ
ハケン占い師アタル
ハケンの品格[2020]
ハコヅメ~たたかう!交番女子~
はじめまして、愛しています。
初めて恋をした日に読む話
八月は夜のバッティングセンターで。
初恋、ざらり
花子とアン
花咲舞が黙ってない
花咲舞が黙ってない[2024]
花のち晴れ~花男 Next Season~
母になる
ハヤブサ消防団
ばらかもん
ハラスメントゲーム
ハルカの光
ハル ~総合商社の女~
ハロー張りネズミ
半沢直樹[2020]
半分、青い。
パーフェクトワールド
BG~身辺警護人~
BG~身辺警護人~(第2章)
「PJ ~航空救難団~』
ヒガンバナ~警視庁捜査七課~
ひきこもり先生
悲熊
美食探偵 明智五郎
人は見た目が100パーセント
火の粉
100万回 言えばよかった
病室で念仏を唱えないでください
病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~
ひよっこ
ひよっこ2
ビリオン×スクール
Believe -君にかける橋-
昼のセント酒
HERO[2014]
ファーストクラス[2]
ファーストペンギン!
ファイトソング
FINAL CUT
ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん
フェルマーの料理
VRおじさんの初恋
不機嫌な果実
ブギウギ
不適切にもほどがある!
不便な便利屋
ブラックペアン
ブラックペアン シーズン2
フラジャイル
フランケンシュタインの恋
ブラックリベンジ
フリンジマン
フルーツ宅配便
ブルーモーメント
プロフェッショナル 保険調査員・天音蓮
べしゃり暮らし
ヘッドハンター
べっぴんさん
ペテロの葬列
Heaven?~ご苦楽レストラン~
保育探偵25時
ボイス 110緊急指令室
ボーダーライン
HOPE~期待ゼロの新入社員~
ボク、運命の人です。
僕たちがやりました
ホクサイと飯さえあれば
僕とシッポと神楽坂
僕の初恋をキミに捧ぐ
僕のヤバイ妻
僕はどこから
僕らは奇跡でできている
僕達はまだその星の校則を知らない
星新一の不思議な不思議な短編ドラマ
星降る夜に
ホテルコンシェルジュ
ホリデイラブ
- 過去の連ドラの感想記事一覧(ま行)
舞いあがれ!
マイファミリー
マウンテンドクター
マザー・ゲーム
マジで航海してます。
まだ結婚できない男
マッサージ探偵ジョー
マッサン
まっしろ
真夏の少年~19452020
真夏のシンデレラ
真昼の悪魔
ママとパパが生きる理由。
ママはバーテンダー~今宵も踊ろう~
○○妻
まれ
まんぷく
未解決の女 警視庁文書捜査官[1]
未解決の女 警視庁文書捜査官[2]
みかづき
ミス・ジコチョー~天才・天ノ教授の調査ファイル~
Missデビル人事の悪魔・椿眞子
ミステリと言う勿れ
南くんの恋人
御上先生
MIU404
未満警察 ミッドナイトランナー
未来への10カウント
民衆の敵
無痛~診える眼~
メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断
モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~
もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう
MOZU Season2 ~幻の翼~
元彼の遺言状
モトカレマニア
もみ消して冬 ~わが家の問題なかったことに~
問題のあるレストラン
問題物件
モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-
- 過去の連ドラの感想記事一覧(や~わ)
やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる
やさしい猫
ヤッさん~築地発!おいしい事件簿~
屋根裏の恋人
山田孝之の東京都北区赤羽
ヤメゴク
ユーミンストーリーズ2024
ゆとりですがなにか
ユニコーンに乗って
ユニバーサル広告社
妖怪シェアハウス
ようこそ、わが家へ
4号警備
40万キロかなたの恋
4分間のマリーゴールド
[ら]
ライオンの隠れ家
ラヴソング
ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~
ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート~
THE LAST COP/ラストコップ
ラストチャンス 再生請負人
ラスト・ドクター~監察医アキタの検死報告~
ラストマン-全盲の捜査官-
らんまん
リーガル・ハート ~いのちの再建弁護士~
リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~
リエゾン-こどものこころ診療所-
陸王
リコカツ
リスクの神様
リバース
リバーサルオーケストラ
リピート ~運命を変える10か月~
リブート
#リモラブ ~普通の恋は邪道~
竜の道 二つの顔の復讐者
路(ルウ)~台湾エクスプレス~
ルパンの娘[1]
ルパンの娘[2]
流星ワゴン
臨床心理学者 火村英生の推理
レッドアイズ 監視捜査班
恋愛時代
レンアイ漫画家
レンタル救世主
レンタルなんもしない人
レンタルの恋
六畳間のピアノマン
6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱
[わ]
ワイルド・ヒーローズ
若者たち2014
私 結婚できないんじゃなくて、しないんです
私たちはどうかしている
ワタシってサバサバしてるから
わたし、定時で帰ります。
わたしを離さないで
私のおじさん~WATAOJI~
私の家政夫ナギサさん
罠の戦争
わにとかげぎす
わろてんか
皆様のおかげで、2026年1月16日に3,900万アクセス達成をいたしました。(御礼の記事)


